1 :
既にその名前は使われています:
/,.'/ \ \
,,,,,,, /,.'/ /
/ `゙`ヽ、 /,.'/ ,-、 /
,.'゙:::::::::::;;;;__::::::ヽ. /,.'/ r-、ヽ ヽ
,゙::::::::::::l゙ __ヽ:::::::} /,.'/ (`ヽ、`゙、 l
〈:::::::::::::ノ/´//:::::::j /,.'/ (゙ヽ,. ゙、 .Y
ヽ,、_;ノ、`'‐/::::::r゙ \\ 〉 ' ノ FF11の世界観を使ってオリジナルな小説を書くスレ
〈lノ::::::`´/´!‐'、.,_ \\ / / 長くなりそうならトリップつけてメモ帳に書いたあとにこぴぺすると楽なのである!
__,,.∠゙、,.:-'"/,.、-''":::::::`ヽ `'''‐ァ'、,,..-'゙!
//// / ヽ,:::::::::::::::::::::l、 / / 私の脚本は完璧であーーる!
/:/:/_,.. -‐'''"'''‐-〉::::::::::::::::::::\ _,./ ./
{/::l"´ o ./:::,‐-、::::::::::::::::゙Y゙ /
,r‐、 ゙;:::l o /:::'::::::/ヽ.::::::::::::::l /
{ 彡l、 l:::l o /:::::::::/ `‐、_:::::l /
l、‐'ブ、.__ノ、::!o l:::::::/ ヾ、 _,.-'゙
前スレ
FF11の小説をかくすれ第二稿
http://game7.2ch.net/test/read.cgi/ogame/1102514372/ http://game7.2ch.net/ogame/kako/1102/11025/1102514372.html
2 :
既にその名前は使われています:04/12/09 18:11:51 ID:QpaErfJX
ぽこちんが
3 :
既にその名前は使われています:04/12/09 18:12:30 ID:E24Hwg2q
オスマン
4 :
既にその名前は使われています:04/12/09 18:24:14 ID:u2C6KP6R
職人くるまであげ
5 :
食後の魔法使い 1/5:04/12/09 18:34:32 ID:1VU7BP2v
「なんだか、雰囲気が変わった気がしませんか?
風の臭いがいつもと違うっていうか」
「朝なんだから。
当たり前でしょ。いつも通り」
そう返しつつ、ジュノ下層の階段に腰掛けて、ひざの上に朝食を広げる。
愛用のハバネロをブロンズナイフで削って、競売で買ったカレーにトッピング。
私好みの30倍カレーに、隣でゆで卵をパクついていたシスターが渋い顔をした。
「シェリーさん。女の人が朝から香辛料の臭いをさせるのって、どうかと思います」
「だーいじょぶ。臭い消しにカモミールティ、ちゃんと買ってあるし」
「……そーいう問題かなぁ」
ぶーたれつつ、シスターはゆで卵をアップル・オレで喉に流し込んだ。そしてすぐに、
三個目のゆで卵にとりかかる。
ウィンダス生まれのこのシスター、ミスラのくせに魚が苦手という変わり者だ。
「シスターだって偏食でしょ。朝食ならお魚じゃない。
ほら、競売の脇で禿ガルカがブリ焼いてる。いい匂いさせてるよ。
一切れ買ってきたら?」
「お魚は、のどに小骨が刺さるからイヤなんですってば」
一心不乱にゆで卵の殻をむきつつ、シスターは言った。
「小骨が喉に刺さっても、すぐに取れてくれたらお魚を食べられるんですけど。
特に、サバの後味が……胸がむかつくっていうか」
6 :
食後の魔法使い 2/5:04/12/09 18:36:03 ID:1VU7BP2v
「あーわかるわかる。
私もサバは苦手だわ。夕食に食べたら一晩中むかついて寝られなくて……でもそれなら」
スラッシュしたハバネロをカレールーに混ぜつつ、私は競売に出品されていた薬草を
いくつか思い浮かべた。
「食後にハーブとか食べたらどう?サバの後味が抑えられるかも」
「子供のころに、お母さんに同じことを言われました。
でも、サバの臭みってハーブサラダじゃ消えないです」
ゆで卵をかじったシスターのネコしっぽが、お尻の後ろで小さく揺れている。
魚を食べさせれば、このしっぽがどんな調子になるのか、ちょっと見たい気がする。
「後味がないお魚があれば、私に好き嫌いはなくなるのに」
指先についた岩塩を舐めて、シスターはポツリと言った。
「ウィンダスの調理ギルドに、後味がしないお魚はありませんか、
って言ったら叩き出されちゃいました」
「料理人にケンカ売るようなもんでしょ、それは。 ……で」
私は、階段を上がった辺りからこちらを見下ろしているタルタルを、
シスターにあごで示した。
「あれ、シスターの知り合い?」
「いえ、あんな学者さんみたいなタルタルと交友なんて」
酒場から出てきたタルタルは、シスターに熱い視線を送っている。
ナンパな男とは、少し違う気配がする辺り……逆に危険か。
7 :
食後の魔法使い 3/5:04/12/09 18:40:46 ID:1VU7BP2v
「シスター。庭で食べようか」
「にゃ?でも今の時間は、どこのベンチも寝てる人で埋まってて」
構わずシスターを引きずって、歩きだそうとしたが遅かった。
「そこのあなた、お話は全部聞かせていただきましたよ?」「にゃん?」
よせばいいのに。シスターは素直に声へ振り返った。
「実はね。消化が良くなる魔法を開発したんですよ。
触媒であるギザールの野菜が一個あれば、あなたにかけて差し上げますよ」
学者っぽいタルタルは、黒い鼻先をピクピクさせながらシスターに言った。
「まぁあえてボクも無理にとは言いませんがね……」
どことなく自信なさげなタルタルの視線が、私に向く。
「お、そこのあなたも。 お腹がはちきれんばかりですね。食べ過ぎで辛いのでしょう」
「しっつれいなタルタルね。昨日ゲットしたジュワ剣で二枚におろすわよ?」
「いい話と思うんですがね……。好きなだけゴハンを食べてもぜんぜん平気だし、
その上太らないなんてこんなシアワセなことってないんじゃないかなー!」
「じょーだん。 激辛カレーは、口に残る余韻も楽しみなのよ。
食事中も食後も、お茶を一切飲まないっ。これが辛党のステータスっ」
「そんなステータス誇らなくていいよ、シェリーさん」
シスターの小さなツッコミを聞き流し、私はタルタルに話を続けた。
「とはいえ、シスターの偏食を治してくれるなら話は別ね。
いいわよ。消化が良くなる魔法っての、見せてもらおうじゃない」
8 :
食後の魔法使い 4/5:04/12/09 18:41:54 ID:1VU7BP2v
「口が魚臭いよー小骨が喉に刺さってチクチクするよー」
競売脇で売ってるブリの照り焼きをシスターに無理矢理食べさせて、酒場の前に戻ってきた。
と、学者っぽいタルタルは分厚い辞書を忙しくめくっていた。
「えっと、えっと、掛け声はどれだったかな」
「にゃー。自信なさそう」
泣きそうになったシスターにタルタルが気づき、満面の笑みを浮かべた。
「やった!!被験体きたーーー!!!!」
「被験体って」
「さあさあ!やりましょ!
よ、よし、そこでじっとしてて下さいね!!動くと危ないから」
「シェリーさん、やっぱり逃げたいです」
「だーいじょうぶ。あんたのことは私がガッチリつかまえててあげる」「にゃああ」
「じゃ、じゃあ……いきます!!!!!!!!!!」
指先で虚空を掻いたタルタル、彼の周囲から音が消えた。
両手を使って魔を呼び出す。その動作にぎこちなさを感じたのは、
タルタルの腕から先が軋む音を立て、印を描いたからか。
「義手……ね。触媒を野菜一個ですませるあたり、
義手にはカドゥケウスと同じ、洗礼を受けた素材を使ってるか」
肉体を媒体に作り替えてまで魔導を追及する魔法使い。その狂気に気付いていれば、
私はパートナーを魔法実験につき合わせたりはしなかった。
「すごい魔法でしたねー」
はーっ、と手に息を吹きかけて、シスターは鼻をひくつかせた。
「口からお魚の臭いがしないし、喉に刺さった小骨も消えました。
これなら、いくらでもお魚を食べられそうですっ」
「そうね」
……お腹の中から食べた物を消されたら、食べないことと一緒でしょうに。
ジュノ下層の桟橋から釣り竿を垂らしつつ、私は酒場を振り返った。
酔っぱらいの酔いを片っ端からさませるタルタルは、どうやら酒場から
出来高制で雇われたらしい。
足腰が立たないほどの酔っぱらいを一瞬で冷静にさせる魔法は、
客寄せパンダ的な魅力でもって冒険者を呼び込んでいる。
と言っても、沸いているのは経験が浅い冒険者だけ。多くは、微妙な顔をして
足早に去り……高レベルの魔法使いは、ウィンダス行きの飛空艇乗り場へ走る。
「体内から任意の物体だけを取り出す魔法とはね。
血中からアルコール分だけを抜くことも出来るなんて……
応用次第でどんな攻撃魔法が生まれるやら」
近いうち、あのタルタルの魔法は禁忌となる。それまでの……それまでの、
わずかな時間。
この平和な時だけが、タルタルの好奇心を応援する味方を作れる。そう思えば、
私には離れた場所から彼を見守ることが最善と思えた。
10 :
既にその名前は使われています:04/12/09 19:51:19 ID:u2C6KP6R
ええはなしや・・・
まぁ名前だけだとしても一応の「実況」板で二次創作ssスレは合わないのかもなぁ
こう何回も落ちちゃうとセッカク書いてくれた方がカワイソウ
っていうか正直モッタイナイ!!
今のネ実でまとめサイト作ってくれる方も居ないと思うし
(FFに対して情熱?持ってるヒト、もう居なさそう…)
12 :
既にその名前は使われています:04/12/09 20:09:30 ID:u2C6KP6R
まとめサイト作りたいけど作り方わからないお!
いやまじで
13 :
既にその名前は使われています:04/12/09 20:18:15 ID:7DZdGyaH
ジュノの下層慌しくかけていく人々
誰も見向きもしないバザー
永遠と続くお手伝いshout
マネキンのような競売お見つめる目
旅人よ、どこから来てどこに行こうと言うのだ
14 :
既にその名前は使われています:04/12/09 20:27:30 ID:7DZdGyaH
レイズ、それは生き返る魔法
それは神に祝福された魔法
・・・本当にそうかしら、
私は何百と人を生き返らせてきた
死んでは、生き返らす。死んでは、生き返らす。
私は、楽しかった人が喜ぶ姿をみて・・・最初の内は
本当にこれは神に祝福された魔法なの?
だって、楽しんだもの
殺して、生き返らせて。殺して、生き返らせて・・・フフ
15 :
既にその名前は使われています:04/12/09 20:30:34 ID:7DZdGyaH
ちょっと単発で書いてみました
みなさんも短くてもいいから、書いてみてはどうでしょうか。
16 :
既にその名前は使われています:04/12/09 20:58:14 ID:7sbF7SZe
17 :
既にその名前は使われています:04/12/09 22:46:32 ID:8tMIlEZf
>>12 >>16 htmlが分からないのか?アップロード関係が分からないのか?
いや、馬鹿にするとかどうのでなく純粋に疑問なのだが・・
18 :
既にその名前は使われています:04/12/09 22:53:52 ID:OfgHJNgd
>>16 ごめ、本当はめんどくさい。
htmlは手書きで書いてる。
けど一回作ると正確な表記しなきゃとかいろいろ考えて、
妥協できない性質だからさ。
19 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 00:09:50 ID:dSAVTTg5
age
20 :
既にその名前は使われています:04/12/10 00:13:30 ID:IudEBuoB
21 :
既にその名前は使われています:04/12/10 00:44:50 ID:3+djapU0
//
>>5-9 / へ、 なかなか面白いですね!
/∩__ヽノ__ スレてない文章で読みやすいです。
/ |-|ノノ))))
/ !^i゚ ヮ゚ノ.!_
//ヽ! ≡ !ヽ/
" ̄ ̄ ̄ ̄∪
22 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 01:19:38 ID:mEzZaV73
こんばんは。つづき書いてもよろしーでしょうか
23 :
既にその名前は使われています:04/12/10 01:50:37 ID:LWuSJrhM
>>22 もちろんよろしい。
ただ、まとめサイトが作られるまで(つーと他人頼りもろ分かりだが)
あらすじ書いておくと親切かも。
24 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 02:25:37 ID:dSAVTTg5
今日もぺたぺたしまする。
以前のは、全然スレのどこか。
あらすじ↓
突然、ヴァナディール全土を覆い始めた暗雲。
ジュノ調査隊がその原因を調べた結果、
最近になって、どこからともなく現れた7人のヤグードの魔道士たちが
オズトロヤの奥に建設したという、魔道タワーの存在を知る。
暗雲の原因が、その塔にあると断定したジュノ親衛隊は、冒険者たちに
この塔の破壊と7人の魔道士たちの討伐を命じた。
その命を受けてルルデに集まったLS「MilkyWay」のメンバー達だったが
指揮権をめぐり、HNMLS「Genius」のHirokiたちと言い争いになるのだった。
25 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 02:31:30 ID:dSAVTTg5
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」18
しばらく、Lemiが読み上げる、HNMとの激戦報告を聞いていたKiltoだったが、
Lemiの日記が2ページ程進んだところで、大きな声を上げて遮った。
「あ〜、もういい!もういい!
何を語り始めるかと思ったら、自慢話!? はっ、キモ過ぎて笑えるわ!
うぬぼれなら、内輪でやってなさいよね!」
Lemiはやれやれといったふうに、本を閉じて鞄にしまった。
「これは単なる事実だ。それに、おまえが聞いたから説明しただけだ」
Hirokiは、無表情に言葉を返す。
「誰が、あんたらの自慢話を、聞きたいって言ったっけ!?
冗談はやめて欲しいわ!」
腰に手を当て、Kiltoは心底Hiroki達を軽べつするように睨んだ。
26 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 02:34:43 ID:dSAVTTg5
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」19
その時、可愛らしいが棘のある声が、Kiltoの足下から聞こえた。
「いい加減止めてくれないかな。女でも嫉妬は見苦しいものよ」
そこには、タルタル召喚士Mariluluの姿があった。
もちろん、HNMLS「Genius」のコアメンバーの一人だ。
「あんたのは単にやっかみでしょ。自分が挑発ミスって敵を取られたからって、
ずっと、あたしらに文句つけて来て、いい加減うんざり」
「なんですって!」
Mariluluの言葉に、思わず怒りで体が震えるKilto。
「そもそもあの時、横入りして獲物を奪っていったのはあんたでしょ!」
Kiltoはそう言いはなつと、Mariluluを睨みつけた。
「取り合いもゲームのうちよ、GMもそう言ってるしね。
あんたGMコールして、直にそのせりふを聞いたんでしょ。
あ、頭悪いからもう忘れちゃったんだ!きゃはははは」
口を押さえて高笑いするMariluluに、Kiltoの顔がみるみる真っ赤になっていく。
27 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 02:38:58 ID:dSAVTTg5
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」18
HNMLS「Genius」のガルカナイトDawnは、Kiltoのその様子を見て
うんざりしたように苦笑する。
毎度のことだが、勝ってに文句をつけてきて一人で激昂している様は
無様としか言いようがない。
Dawnの隣に立っている、サングラスにスキンヘッドの暗黒騎士のZukkaは、
ガムをくちゃくちゃさせながら、Kiltoの真っ赤になった顔を見て、
にやにやとした笑みを浮かべている。
「なんだか、話が脱線しているようだが、一体どうなっとるのかね(゚Д゚)y─┛~~」
それまで黙っていた赤魔道師のSmokyが紳士ぶった態度で呟く。
「だね、その子と話していても時間の無駄みたい」
ノーブルを着た赤毛のエルヴァーンの白魔道士Yuuが、Smokyの言葉を受けると、
甘いマスクに笑みを浮かべて、前に進み出た。
「直接、向こうのリーダーと話したほうがよさそうだよ。Hiroki」
「だな……」
Hirokiは頷くと、MilkyWayのリーダーを冷徹な瞳で見つめた。
28 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/10 02:40:51 ID:dSAVTTg5
は・・・、話が進みませぬ・・・・・・orz
今日はここまでです。
29 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 02:42:15 ID:mEzZaV73
あらすじ
僕は彼女からの別れの手紙が届いて、僕の同僚はウィンダスティーを
まずそうに飲んだ。
僕と猫はとても美味しいサーモンのムニエルを出す店で出会った。
猫は冒険者で、僕は色々な料理を食べてお金を貰っている仕事をしていた。
そして僕と猫は次の日にまた会う約束をした。
家の中へ招き入れ、猫が居間の真ん中にあるオーク
テーブルで勉強の仕度をしている間、僕は台所で二次発酵を
終えたパン生地をオーブンの中に入れる。僕は猫のために
濃いめのウィンダスティーを淹れた。
「さあ、はじめましょう」
猫の話はとても面白く、そして興味深かった。複数人編成の
パーティ戦闘時の行動を細かくマニュアル化し、その中での
魔道士の立ち回りを説明する。使用する魔法を取捨択一し、
いらない魔法は切り捨てる。高位魔法を多用せず、低位、
あるいは中位魔法で対処する。
「メリハリが大切なの。高位魔法って疲れるしね。それに、実は
魔道士って意外とマッチョな職業なの。頭ばっかり使うって印象が
あるけれど」
猫はウィンダスティーを飲みながら話を続ける。
「学生の時に習ったことって魔法の仕組みとか、そもそも魔法とは
なんぞや、みたいなものを一生懸命学ぶでしょう。知っていたほうが
もちろんいいけれど。そういうのって実践になるとあまり意味の無い
ものなの。銃を撃つには銃の構造を知らなきゃいけない、ってわけじゃ
ないでしょう。引き金を引けばいいだけなのよ」
「とても興味深いね。僕はてっきり」
僕は黒い本を指差して言った。
「その本に書かれているような意味不明な記号の羅列を解読
させられるのかと思っていたよ」
猫は笑ってみせた。
「この本はそれこそ魔法の成り立ちから書かれている本だけれど、
こんなものを読まなくたって立派な魔道士にはなれるわ。私が
読んでいる本当のわけは、いくつかの強化魔法の仕組みがとても
面白く感じたから、それをより深く知ろうと思ったからなの」
「でも」
猫は鼻をひくひくさせながら言った。
「もう終わりにしましょう。お腹がすいたわ」
僕は仕事にとりかかった。
まずウィンダス風サラダと焼きたての白パンを出す。シュヴァル
サーモンに小麦粉をまぶし、オリーブオイルで焼く。マトンのローストは
乾燥マージョラムとにんにくだけで味付けをした。パンプキンパイを
オーブンで焼き、サンドリアティーを淹れた。すこし作りすぎたと
思ったけれど、猫は全部たいらげた。
「いい食べっぷりだね」
と僕は言った。
「本当に美味しい。全部一人で作ったの?」
「何度も言うけれど、僕は仕事が無い日はだいたい家に引きこもって
いるんだ。家ですることなんて、掃除するか料理するか庭をいじるか、
本を読むかくらいしかないからね」
「店を出したら?繁盛すると思うわ」
「君は教師になるといいと思うよ。君の話はとても面白くて楽しい」
33 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 02:45:54 ID:mEzZaV73
そして僕と猫は青銅製のベッドでsexをした。それはとても素敵な
ひとときだった。猫は僕に様々で性的な要求をし、僕はそれに応え
られるよう努力をした。1回目はぎこちなかったけれど、2回目はとても
スムーズにいった。僕は3回射精をした。
「基本的な」
「そう、基本的なことを聞いていいかな」
と僕は猫と一緒に毛布に包まりながら言った。
「僕の名前はTrilok。君の名前は?」
猫は目を細くし、僕をじっと見つめながら言った。
「私の名前はLihzeh」
僕と猫はウィンダスと小人たちについての他愛のない会話をし、
おやすみなさいと言いあいながらそのまま眠りについた。
僕は夜中に目が覚めた。横で猫がかすかに寝息をたてて僕の左手を
両手で握りながら寝ている。
僕は彼女のことを考える。僕は彼女のことをまだ愛していた。彼女に
会いたいと思った。ベッドのそばに脱ぎすてていた下着をとり、椅子に
かけてあったズボンをはく。書斎に入り、手紙を書こうとする。
ドアを叩く音がする。叩く音量は控えめで遠慮しているが、しっかりした意思と
決意を持っている音だ。僕はペーパーナイフの代わりに使っているオニオンダガーを
懐に忍ばせてそっとドアを開いた。
ドアの前には連邦制式礼服を着た目のはれぼったい小人が二人立っていた。
胸の紋章を指差しながら小人の一人が言った。
「Trilokさんかな」
「はい」
もう一人の小人が奥に見える猫を見つめながら無表情で興味なさそうに言った。
「コールガールかい?」
「いえ。知り合いです。問題ありません」
「君の同僚のRemoさんが」
「西サルタバルタ南の海岸、遺体で見つかった」
僕は小人たちをじっと見つめた。一人は帯刀している。細剣だ。
丸い盾を背負い、僕の右手を瞬きもせずに見ている。もう一人は
左手だけに黄銅でできたナックルをはめている。右手であごの辺りを
なでながら、奥にいる猫を見つめている。
「ちょっと聞きたいことがあるんだ。同行してもらえるかな」
と帯刀している小人が言った。
「15分ほど待っていただけますか。仕度もありますし」
と僕は言った。
「10分待つよ」
「わかりました」
ドアを閉め、僕は深呼吸をした。猫が寝ているベッドに戻り、
猫の二の腕にキスをする。
「一旦起きてくれるかな。僕は行かなきゃならなくなった」
「どこへ?」
「さあ。どこだろうね。君はもうちょっと寝ていていい」
36 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 03:56:03 ID:mEzZaV73
「今夜も会えるかな」
「さあ、わからない。長い一日になりそうだから」
猫は紙にモグハウスの番地を書き、僕に渡した。僕は家の合鍵を
猫に渡し、オークテーブルにオニオンダガーを置いた。
ドアを開けると、小人は一人だった。もう一人は裏手に回っていた
らしい。しばらくして戻ってきた。
「さあ、歩きながら話をしよう」
と小人は言った。
「結論から言うと犯人は何だかわかっているんだよ。ヤグードの
仕業さ。殺し方に特徴があってね」
ヤグード。みんな知っているけれど、日常会話では口にだす
機会のない言葉。
「Remoさんとはどういう関係だったのかな。ただの同僚か、それとも」
「彼とは幼馴染みでした。彼の提案で、ウィンダスで起業することに
なったんです」
37 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 03:58:27 ID:mEzZaV73
暗く肌寒い水の区を抜け、磯の香りがただよってくるウィンダス
港へと入っていく。
「ウィンダスってのは強盗や殺人、強姦などの重大犯罪があまり
起こらない国なんでね。色々と手続きが面倒なんだが勘弁して欲しい」
そして口の院についた。奥の部屋へ通され、椅子に座っていた、
チュニックを着ている小人が話しかけてきた。
「深夜遅くご足労ありがとう。2,3聞きたい事があるのだけれどよろしいかな」
と言って、向かいの椅子を勧め、僕を連れてきた小人の一人に
飲み物を持ってくるように指示する。
そこで僕はありきたりの・・・昨日はどこで何をして、誰といた、とか、
Remoとの関係とか、仕事のこととかを・・・質問された。そしてその
質問に答えたことをしかるべき紙に一字一句もらさず書き、サインをし、
小人に渡し、小人もサインをし、その上にまた僕はサインをした。
他の書類にもサインをした。僕は人生で一番自分の名前を書いたのかも
しれないと思うほど、サインをした。
38 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 04:13:38 ID:mEzZaV73
結局口の院を出たのはお昼を過ぎた頃だった。その足で会社に
出向く。食欲は無い。何も食べることができない。中に入ると事務の
小人が一人、いつも通りに仕事をしていた。
「やあ、おはよう。ちょっといいかな」
と僕は言い、小人を見た。小人の目は赤く、すこし腫れていた。
「おはようございます。なんでしょうか」
と小人は言った。
「急ですまないが休刊することになったんだ。来週号は出さない。
後始末に数日かかりそうなんだけれど、もうちょっと手伝ってくれるかい」
「よろこんで。最後まできっちりやりますよ」
「ありがとう。Remoのデスクも処理してくれないか」
「わかりました」
僕はRemoのご両親に手紙を書き、小人に託け、来週の雑誌に
載るはずだった店を回った。
39 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 04:47:41 ID:mEzZaV73
夕方にRemoの自宅に寄った。会社に合鍵があったので中に入る。
ワンルームで、部屋の中はデスクとオークベッド、大きめの本棚が
あるだけだった。自炊はしていなかったようだ。床には青い絨毯が
敷かれている。僕は部屋をなんとなく一回りし、ベッドの上に腰掛け、
腕組みをした。ふと足を上げて床をならしてみる。コッコッ、と乾いた
音がする。僕はゆっくりと深呼吸をした。そして猫のことを考えた。
猫はとても綺麗な瞳をしていた。舌はザラザラしていて、キスを
すると独特の味がする。猫は僕の唇を舐めたがる。僕は舐めるに
任せる。猫の身体は引き締まっていて、力を入れると上腕の筋肉が
盛り上がる。爪は猫にしては短く整えられていて、度々僕のわき腹に
その爪を立てるのだ。乳房は小さいが形はいい。尻尾は絶えず動いて
いて、面白半分で掴むと、とても嫌がる。腹とふとももには適度に
脂肪がついている。そして身体全体に金色の産毛が生えている。
僕はデスクを少しずらし、青い絨毯を持ち上げた。
そしてベッドのそばにカエデの木の板でふたをしているものを見た。
40 :
既にその名前は使われています:04/12/10 05:23:53 ID:BaeLVNME
謎めいてる
なんかこう・・・
すこし感想を言ってくれる人がいるととてもとてもうれしいデスネ
42 :
既にその名前は使われています:04/12/10 05:33:46 ID:QR34TyGa
全体的に言える事だが、文章は面白いが言いまわしがアレだw
アレデスカー
44 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 06:24:50 ID:mEzZaV73
ふたを開けると、地下へと続く階段があった。僕は足元にある階段を
じっと見つめた。そして僕は階段を下りていった。明かりをつける。
そこにはひと一人、やっと横になれるくらいの広さの部屋があった。
小さいテーブルの上には、僕の読めない文字で書かれた書類が何枚か
あって、そのテーブルの下に錆びたバケツと砥石が置かれていた。
折りたたみ式の椅子があり、そして壁にはナイフがいくつか掛けられていた。
僕は椅子に座り、テーブルに肩肘をつき、その書類を見た。僕には
この意味不明な記号の羅列を解読することはできないだろう。僕は
右手を伸ばして壁に掛けてあるナイフの一つを手に取った。動物の骨を
削って造ったもののようだ。柄が無い。つかには申し訳程度に草布が巻いてある。
刃の部分はとても手入れがされていて切れ味はよさそうだ。僕は
そのまま右手にナイフを握ったまま、目の前の土壁を見つめた。
家に帰ると猫はいなかった。テーブルの上にオニオンダガーがある。
昨日出したままだった食器は棚に戻され、ベッドは整えられていた。
僕はセルビナミルクを一杯飲み、風呂に入らずに寝てしまった。
ふたを開けると、地下へと続く階段があった。僕は足元にある階段を
じっと見つめた。そして僕は階段を下りていった。明かりをつける。
そこにはひと一人、やっと横になれるくらいの広さの部屋があった。
小さいテーブルの上には、僕の読めない文字で書かれた書類が何枚か
あって、そのテーブルの下に錆びたバケツと砥石が置かれていた。
折りたたみ式の椅子があり、そして壁にはナイフがいくつか掛けられていた。
僕は椅子に座り、テーブルに肩肘をつき、その書類を見た。僕には
この意味不明な記号の羅列を解読することはできないだろう。僕は
右手を伸ばして壁に掛けてあるナイフの一つを手に取った。動物の骨を
削って造ったもののようだ。鍔が無い。柄には申し訳程度に草布が巻いてある。
刃の部分はとても手入れがされていて切れ味はよさそうだ。僕は
そのまま右手にナイフを握ったまま、目の前の土壁を見つめた。
家に帰ると猫はいなかった。テーブルの上にオニオンダガーがある。
昨日出したままだった食器は棚に戻され、ベッドは整えられていた。
僕はセルビナミルクを一杯飲み、風呂に入らずに寝てしまった。
46 :
僕の物語はここから始まる。:04/12/10 06:55:46 ID:2pLlGtTv
ここは内藤が多いことで有名なバストゥーク共和国だ。
もちろん僕は金髪ヒュムF4♂ナイトになるのが夢だ!
なにやらミッションを受けてしまったので取りあえず外にでてみた。
道がわからないけど適当に進んだらジュノに到着した。
これでよかったんだろうかと思いつつシャウトしていたミッションに寄生してみた。
どんどんランクが上がってついに闇王と呼ばれる僕に相応しい敵と戦うことになる。
高レベルの従者が闇王とソロで戦うので後ろで見ててと言うので見ていたらあっさり勝利!
僕は見事闇王を討伐したのである!これは僕の才能なのだろうか・・・。
とりあえず僕はランク6と言う称号を得たのである。
全エリアサーチしてもランク6は僕だけ。みんな9とか10とかばかり。
どうやら闇王を全鯖で最初に討伐できたのは僕だけみたいだ!感激だ。
47 :
既にその名前は使われています:04/12/10 07:19:14 ID:pIQYdPjV
>>17 htmlとアップロード関
がわからん
いやまじで
48 :
既にその名前は使われています:04/12/10 07:23:56 ID:pIQYdPjV
昼の保守いきます。
>>41 タイトルが気になりますね。
>>42 たぶん、私のが一番アレな気がするw
前回までのあらすじ。
いつものように悪戯をしていた3人組は禁書を借りて(盗んで)しまう。
禁書は風に煽られ、中をあらわとしてしまうが、
それを読めたのは「僕」だけだった。
恐怖を感じていた「僕」は、「レビテト」という禁書に書かれていた魔法の存在を確信する。
そして「レビテト」の魔法を求め始める。
禁書の手がかりを求め、意を決して飛び込んだ森は恐ろしいものだったが、
その先にあったのは異端者ではなく、心地よい幻想的な場所だった。
50 :
既にその名前は使われています:04/12/10 12:27:54 ID:pIQYdPjV
>>49 すんませえん
sageたらほしゅになりませんよ!!
ネ実は常に上げないとすぐにおちてまうばしょですんで
あげ
51 :
既にその名前は使われています:04/12/10 12:34:10 ID:pIQYdPjV
ほしゅ
何気なく出した秘密基地の提案は、
思ったよりもすんなりと二人に受け入れられた。
通っている間は墓地のような不気味さを感じていた道なき道も、
ここから見ると薄暗いだけで、
木々の幹のシルエットは美しく、慣れれば心躍らせてくれるものなのかもしれない。
「でも、一人で来るのは嫌だよ。」
エクラの呟いた言葉で僕らはまた笑った。
「大丈夫さ、怖いのは最初だけ。そんなのすぐに慣れるはず。」
「ほんと? それじゃ私たちここで待ってるから、木の実探してきて。一人で。」
「肝試しかぁ。言いだしっぺなんだから大丈夫だよな?」
不用意な言葉は小悪魔のささやきを呼んでしまう。
けれど後には戻れないのは分かっている。
「すぐ戻ってくるから、二人ともここでおとなしく待ってなよ。」
少し震えた声で僕は暗闇の中へと紛れて行った。
53 :
126 ◆SARAH.BrMU :04/12/10 13:08:35 ID:mGWdokrX
さっきよりは心に余裕がある。
僕はそう思っていたが、孤独の計算を忘れていた。
指先の冷たさが弱った心を認めさせている。
木たちが僕の声を聞いて、スポンジのように吸い取ることを信じ、
思いつく限りの楽しい歌を歌うようにする。
…やはり幾分楽になる。
僕は信じていなかった吟遊詩人の意味を今でなら理解できる気がする。
気持ちしだいで身体が熱くもなり、縮こまりもする。
詩人の歌は僕らのとは違い、呪歌なのだからさらに旋律にも魔力を含んでいるのだろう。
彼らのような冒険者になるのも悪くないなと思った。
54 :
126 ◆SARAH.BrMU :04/12/10 13:28:49 ID:mGWdokrX
ところどころ、踏んだ枝の悲鳴で僕は現実に引き戻されるものの、
目が慣れていくと同時に僕の心も確かに慣れていった。
木の実を探すといったルールも僕にとっては好都合この上なかったのだ。
森に恐れ、心が木の実を探す余地さえ与えずにただ彷徨うだけなら、
終わりの見えない焦りがさらに恐れに力を与える――――。
螺旋のように回りながら、深くへと真っ逆さまに落ちてしまうだけだろう。
エクラならそうなるだろうなと思ったら笑みがこぼれた。
けれど僕は、木の実を探すことを頭の真ん中においている。
下を見るのではなく、上を見て、木漏れ日が映す丸いシルエットを探す。
一旦、置かれた立場を楽しめるようになれば、
恐怖心や不安を片隅へと追いやることはなんら難しいことではない。
僕は上向きの視線で枯葉を踏みつつ前に進む。
残された問題は早く木の実を見つけ出すことなのだから。
慣れは時に油断の餌となる。
足元の違和感に気づいたときには既に遅かった。
前方の似た景色に惑わされた僕は、緩んだ地盤を踏んでしまったようだ。
倒れる中、映った眼下の光景は斜めにそびえ立つ森…いや、
斜めなのはこの大地のほうなのか。
小さな僕の身体は速度を速め、転げ落ちていく。
55 :
126 ◆SARAH.BrMU :04/12/10 13:45:15 ID:mGWdokrX
大人たちが魔物の名前を出してまで、近づけさせなかった理由。
今考えれば単純極まりないことだった。
――――危険な場所なのだ。
本物の自然が残っていることは、安全に手を加えられていないことでもある。
その脅威は…今まさに僕が受けている。
思考が停止しては僕の感覚は狂う。
木に当たっているはずだが痛みを感じない。
流れる景色も、コマ送りになったかと思えば滝のように流れ、…不安定だ。
口に入る土の味は苦く、時折鉄の香りがする。
聞こえる音といえば枝ではない何かの折れる不快な音。
そして脳が描き出す家族や友達の顔、悪戯をしては追われた日々。
ほんの少し残された思考が導く答え。――――「死」。
56 :
126 ◆SARAH.BrMU :04/12/10 13:48:33 ID:mGWdokrX
今日はここまで。
今日こそは落ちないで残ってくれればいいなあ。
パッチと重なってタイミングがいいとはいえないけれど。
57 :
既にその名前は使われています:04/12/10 14:44:34 ID:dyiU12W0
ほっしゅ
58 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 15:08:19 ID:mEzZaV73
事務の小人の制止を振り切って人が二人入ってくる。
「Trilok君は、中にいるのかな」
共和国制式礼服を着た人が僕を見つめる。腰に細身の長剣を
差している。刀身が反っていて、片手剣にしては長すぎる。
両手刀だろう。
「君がTrilok君かな。私たちは鋼鉄銃士だ。バストゥーク
領事館へご同行願おう。一応ここはウィンダス連邦なので、
任意同行ということになっているがね」
もう一人は白い鋼鉄製の重鎧を着ている。背中に布で
包まれた斧を背負っている。
「もしも拒否したら僕はどうなるんでしょうか」
と僕は言った。
「彼はいきなり短剣を取り出し私の方へ向かってきて、やむをえず
私は抜刀しました。・・・と、君の死体をかかえながら上司に
報告するだろうね」
と礼服を着たバストゥーク人はにやりとしながら言った。
59 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/10 15:11:09 ID:mEzZaV73
「やれやれ」
僕は小人に仕事の指示を出し、二人と会社を出た。二人とも
一言もしゃべらず黙々と領事館の方向に歩いていく。
領事館で僕は色々なことを聞かれた。しかし、彼らが知りたい
ことは一つだった。Remoの副業(あるいは雑誌記者のほうが
副業だったのだろうか)について僕がどれだけ知っているか、
ということだった。彼らは巧妙に質問していく。僕はその質問に
慎重に、丁寧に答えていく。
「もういい。帰っていいよ」
バストゥーク人たちは僕に興味を失ったようだ。僕はおじぎを
して席を立った。
「Remo君の葬式は昨日バストゥークで行った。私たちはそれに
出席した後、飛空挺に飛び乗ったのさ。で、今日の夜にすぐに
バストゥークへとんぼ返りだ。人使いが荒いと思わないかい?」
60 :
126 ◆SARAH.BrMU :04/12/10 15:14:47 ID:mGWdokrX
おお、119の人のリアルタイムではじめてみる。
61 :
既にその名前は使われています:04/12/10 16:12:21 ID:dyiU12W0
普段より人多いから
すぐ落ちそうになるね
62 :
既にその名前は使われています:04/12/10 17:42:49 ID:BaeLVNME
主人が街にいるときの小竜って
どこにいるんだろ
63 :
バスの青ヒゲ ◆4AggZjd3Qk :04/12/10 17:43:33 ID:Ot5U73sr
小説第一話(本当は序章込みで第二話)ができました、お待たせしました。
待ってないってツッコミいれられてもお待たせしました!
今回も妙に長いので頑張ってスレ一杯にします!(するな)
一応作者名がないので「バスの青ヒゲ」と自称します〜。
いや、PCはヒゲじゃないんですがね(笑)
では↓よりはじめます、お付き合いくださいまし〜
64 :
バスの青ヒゲ ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:45:00 ID:Ot5U73sr
おっと、もっかいだけテスト
65 :
バスの青ヒゲ1-0 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:47:28 ID:Ot5U73sr
俺の名前はアクセル、男、歳は多分18、趣味は金集め、職業は冒険者。
好きな物は金、嫌いな物は牛乳だ(マズイしな)
おかげでよくチビと言われているが・・・まったく、失礼にもほどがあるぜ。
現在一人身、いわゆる一匹狼という奴だ。
仲間なんぞ必要はない、頼れるのは己の腕一つだ、そう誓った。十年前に。
もし、頼ることがあるとすれば・・・。
この剣一本とそれを託した者が残した言葉だ。
66 :
バスの青ヒゲ1-1 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:48:40 ID:Ot5U73sr
アクセルズストーリーFromヴァナ・ディール
第1話 冒険者
「・・・以上が今回の我々の任務だ、尚、先に話した通り今回は冒険者を傭兵として数名雇うことになった」
つまらない話だ、とアクセルは思う。
人数が集まればそれだけ意思の疎通は難しくなる。
それを踏まえたものが軍隊と呼ばれる組織だ。
20人という小規模にもかかわらず、アクセル本人には多大な気だるさを与えていた。
4〜5名の冒険者達の中で一人ウトウトと居眠りをこいてしまう。
バンッ!
ブラックボードをたたく音に、ついアクセルは顔を上げる、しかし気だるさは変わらなかった。
「・・・そこの冒険者、いや、今は傭兵か。私の話は最後まで聞いてもらおうか」
「・・・へいへい」
やれやれと言わんばかりに周りの同業者は呆れ顔を浮かべていた。
「・・・どうにも貴様は熱意が足りないようだな」
説明をしていた今回の部隊長がアクセルに絡んでくる。
「ちゃんと話は聞いてたぞ」
うっとおしそうな顔を浮かべた返答、相手はバカにされているとでも思ったのか、腰元の剣に手を当てた。
67 :
バスの青ヒゲ1-2 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:49:42 ID:Ot5U73sr
「私を女だと思ってバカにしないで貰おうか」
「バカにする?はん、被害妄想はほどほどにしてもらおうか」
「何だと・・・?」
今にも飛び掛らんとする部隊長、全身から殺気が放たれるのが目に見えている。
周りの兵が止めにかかろうとする前に、アクセルは口を開いた。
「今回の任務はコンシュタット高地における謎の怪物の調査、及び退治である」
その言葉に部隊長は若干困惑気味の表情を浮かべる。
「今日までにコンシュタット高地におけるキャラバンからの被害報告が10・・・いや、11件、いずれも謎の怪物による襲撃。
話によれば大羊族ではないかと推測されているが彼らは温厚な性格のため、キャラバンを襲うことは非常に考えにくい。
調査団を派遣し、調査したところ大羊族の亜種、あるいは変種ではないかと推測され、軍を率いてこれに対処する・・・だっけ?」
言い切ってからアクセルはにやりと意地の悪い笑みを浮かべた。
「・・・正解だ」
先ほど自分が説明していた内容を要約されてしまったことに、部隊長はすごすごと引き下がった。
「長々と説明するのもいいけど、たまには短くてもいいと思うけどね・・・」
ほとんど聞いていないような素振りだったのはその場にいて冒険者達を見ていた兵の誰もが知っていたが、これには驚かされてしまったようだ。
「・・・ゴホン」
どうにも話がギクシャクしてしまったようで、部隊長はわざとらしい咳払いをして再びブラックボードの前に立った。
「詳しい作戦をこれから説明する、まず先遣隊を派遣し、彼奴の居場所を突き止める、既に出発した先遣隊からの連絡は――」
68 :
バスの青ヒゲ1-3 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:53:18 ID:Ot5U73sr
アクセルはあくびを漏らしながら作戦室を抜けた。
作戦の内容を思い出しながら、アクセルは顎に手を置く。
「現地にて先遣隊との合流後、ルティアスの部隊は目標の左右に展開、私の部隊が正面を担当する。リーマの部隊は回りこんで後方を押さえろ」
「はっ」
「了解です」
「傭兵部隊は私の部隊と共に正面だ」
「ういっす」
「へいへい」
「配置についたことを確認したらリンクシェルにて合図を送る。ルティアスの部隊が先制攻撃を加えた後に前後から攻撃を仕掛ける
その後はルティアスの部隊は援護に入ってくれ、気をひきつけろよ。リーマは無理をするな。」
「はっ」
「やれやれ・・・特別ボーナスは出るんですかねぇ?」
「軍団長殿は2日の特別休暇を出していただけるそうだ、宴会でもやるか?」
69 :
バスの青ヒゲ1-4 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:55:10 ID:Ot5U73sr
「宴会ねぇ・・・」
「何を想像している?」
「・・・いきなり話しかけるなよ、ちょっと驚いた」
面を食らったような顔をしているアクセルに部隊長はクスクスと笑みを浮かべた。
「まったく、何を想像していたんだか・・・気になるな」
「百人隊長さんは余所者にお優しいことで」
皮肉をたっぷりと込めてアクセルはせせら笑った。
「セリスだ」
「えっ?」
「百人隊長はあくまでも肩書きに過ぎん、というわけさ」
なにやら勝ち誇ったような笑みを浮かべて、百人隊長セリスは言った。
会議中の厳しい態度とはまるっきり違う相手にアクセルはしばしキョトンとするも、つい吹き出してしまった。
「ぷっ・・・名前で呼んでほしいのか?百人隊長さん」
「いや、冗談だ」
「ちっ、かわいくねーの」
急につっけんどんな態度をとられて、思わず舌打ちをもらす。
「出発は明日の明け方だ、怖気づいて逃げ出すなよ冒険者」
「そっちこそ、怖くなって代役を立てるなんてことするなよ」
お互い憎まれ口をたたいてその場を立ち去った。
70 :
バスの青ヒゲ1-5 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:56:41 ID:Ot5U73sr
翌朝。
東の国サルタバルタを繋ぐバストア海より日の出があがる。
それを合図に、バストゥークの内と外を繋ぐ門が開放された。
総勢20名以上の軍隊が出陣した。
百人隊長セリスはチョコボにのって先頭を切る、十人隊長のルティアス、リーマもチョコボにて後方に続く。
そこから歩兵、傭兵部隊と続いた。
もう一人の十人隊長は先遣隊として先に現地へと向かっている。リンクシェルからの情報ではまだ発見の報告はない。
リンクシェルとは、遠距離での会話を可能にする魔法の貝である。
一つのリンクシェルから無数のリンクパールを生成することができ、通信はリンクシェルごとに独自の連絡経路が形成される。
一般に広く普及されているもので、そう珍しいものではなかった。
ただ、無数のリンクパールによる会話は多大な混乱を招く恐れがあるので、軍で使用する場合にはルールが決まっている。
所持はあくまで部隊長以上の人間に限定、一般兵の使用は事前の許可を得ること、同時会話の際は地位の高いものが発言件を優先すること。
それに関しては軍用に調整された専用のリンクシェルが使用されているらしい。
今回のものも、その専用のリンクシェルが使用されている。
それはともかく。
セリスはマメに先遣隊と連絡を取りながら、同時に進軍を開始していた。
数ヶ月ほど前までは爆発的な勢いで進撃を開始していた獣人達であったが、ここ最近は人間達の反撃にあい、勢力を弱めている傾向にある。
特にこの地域の獣人は能力の低いものたちが集まっているようで、キャラバンや軍隊の通行は容易に可能となっている。
ただ、一般人による外出は一切禁止しているようだが。
71 :
既にその名前は使われています:04/12/10 17:57:24 ID:0hAeAJy6
俺が家に帰ると妹と仲間二人が居間でゲームしてた
「真っ昼間からゲームかよ めでてーなwwwww」と言いながら茶を取り
自室にはいると居間から
「え、いまのけーちゃんの兄貴?」
「めちゃかっこいいじゃん!うらやましー!」
「うはw 彼女いないみたいだからもらってやってよww」
「マジで??ちょ呼んできてよ一緒にゲームやろうよ!」
72 :
バスの青ヒゲ1-6 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:57:56 ID:Ot5U73sr
南グスタベルグをグルりと周り、北グスタベルグを抜けるとコンシュタット高地へと入った、出発から二日ほど経過していた。
広大な大地が広がるコンシュタット高地、広い大地の捜索は相当な時間を要するであろう。
それを踏まえた上で先遣隊派遣は二日前に終わらせていた。
つい先日、先遣隊は無事目標を発見したとの報告を入れてきた。
詳細な報告を聞いたセリスは険しい表情を抑えることができなかったという。
まず、目標は大羊族とは桁違いに大きいこと。
その目標は獣人族にも多大な被害を与えていること。
現に、その戦闘現場を目撃していた十人隊長のルイスはこう告げる。
「巨体をあますことなく振るわして獣人達をなぎ払っていましたね、ひどい地響きがしましたよ」
「獣人側の被害はわかるか?」
「さぁ、10体近い獣人達がものの数分でなぎ倒されてましたね、逃げ遅れた一体のクゥダフは目標の体当たりを食らって壁に押しつぶされてました、非常にやっかいだと思います」
「そうか、わかった。こちらも現在コンシュタット高地に入った地点にいる。張り込みを続けつつ、我々を誘導してくれ」
「はっ」
通信を切り、セリスは十人隊長二人と綿密な作戦会議を続けた。
73 :
バスの青ヒゲ1-7 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 17:59:38 ID:Ot5U73sr
「・・・コンシュタット高地、か」
月が高く昇り、蒔の炎もすっかり頼りなくなってきた時間。
アクセルは一人、キャンプ場から離れたところに腰掛けて夜空を見上げていた。
腰に差していた鞘を手にとってアクセルは思い出す。
優しかったクロムのことを。
「・・・おじさん・・・」
一人ポツリと呟くと、途端に悲しくなってくる。
『笑ってください、そして笑顔を絶やさずに生きていきなさい、それが最後の私の願い・・・』
死の間際にクロムが残した言葉を思い出し、アクセルは自嘲気味な笑みを浮かべた。
「ちゃんと笑えるもんか・・・バッキャロー・・・」
「誰に言ってるんだ?」
「うわっ!」
またも、セリスが背後から声をかけてきた。
先日とはひどく違ったリアクションをとられて、セリスは目を丸くしていた。
「・・・そこまで驚くとは思わなかった、すまん」
「・・・なんの用だよ、百人隊長さんよ」
「見回りだ、一応、な」
言いながら、セリスはアクセルの隣に腰掛けた。
座るときに、セリスの黒い長髪がアクセルの鼻に触れる、鼻腔をくすぐる微かな匂い。
74 :
既にその名前は使われています:04/12/10 17:59:51 ID:pIQYdPjV
hosyu
75 :
バスの青ヒゲ1-8 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:00:39 ID:Ot5U73sr
「か・・・勝手に隣に座るなよ」
気恥ずかしさを紛らわすように、アクセルはそっぽ向いた。
「明日は奴と対峙する。つい先ほど判明した詳細なデータを発表するが聞くか?」
「興味ねー」
「・・・そうか、しかし聞け、こちらは金で雇っているのだからな、その分の働きをしてもらう必要がある」
「だったら聞くなっての・・・」
つい先ほどまで行っていた作戦会議の内容をあますことなくセリスは話した。
出発前とそう大差ない話、ただ一つ取り上げるなら、目標は非常に好戦的で、甚大な被害が生まれるかもしれない、ということだ。
妙に気乗りのしないアクセルに、セリスは淡々と説明を続けていた。
「どうしてそのような変種が生まれたかはわからないが・・・我々としてはそういうものは即刻退場を願うしかあるまい」
「んだな」
「我々も死力を尽くす、貴様も死ぬ気でこれに対処してくれ」
「へいへい」
「・・・綺麗な夜空だな」
「えっ・・・?」
突然、話の内容が変わったことに、アクセルは驚きの色を隠せなかった。
「いや、なんでもない・・・話が過ぎたようだ。明日も早いぞ、貴様も早く眠るといい」
76 :
バスの青ヒゲ1-9 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:01:48 ID:Ot5U73sr
立ち上がり、その場を立ち去ろうとするセリスに、アクセルはポツリとつぶやいた。
「・・・アクセルだ」
「・・・そうか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
コツコツ、と小さく地面を踏み歩く音が響き、遠くなっていく。
それっきり、二人の間に会話はなかった。
夜明けを待って、バストゥーク軍は高原へと進んだ。
高原へ進む途中、各部隊ごとに作戦の内容の確認、及び新情報の告知を行う。
見晴らしのよい高台からは草の茂る大地が広がる、先遣隊の待つ場所は、バルクルム砂丘と呼ばれる地域の手前に位置していた。
高所に陣とっていたルイス率いる先遣隊と合流する。
「ご苦労だルイス、状況はどうだ?」
「はっ、目標は現在小康状態にあるようで、非常におとなしくしております」
ルイスと呼ばれた十人隊長が今朝方からの目標の動きを簡潔に報告する、色黒のヒューム、頭は丸めてあり、鉢巻のようなものを巻いている。
セリスはご苦労、とだけ告げ、双眼鏡を用いて目標を視認する。
報告通りと言うか、大羊族とは異なる体格の持ち主のようで、通常の3〜4倍以上大きい、あんな物体に体当たりされれば人間の身ではひとたまりもないだろう。
77 :
バスの青ヒゲ休憩 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:03:24 ID:Ot5U73sr
∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
( ´∀`)< ちょっと休むといいかモナー
( ) \_____
| | |
(__)_)
78 :
バスの青ヒゲ1-10 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:04:51 ID:Ot5U73sr
目標を見終えて、続いて周囲の地理を確認する、ここ正面が高台に位置していて、右側はやや高めだが左と後方は完全に平地だった。
「・・・左右からではなくここと右側に銃士隊を配置するべきだろうか」
銃士隊とは、弓隊に変わるバストゥーク独自の部隊で、バストゥークが開発した銃と呼ばれる武器を使用する後方支援隊のことである。
余談だが、これらの扱いに長けた独立部隊を鋼鉄銃士隊と呼ぶが、歩兵を担当する共和軍団の中では弓隊のことを銃士隊と呼称している。
「その方がいいですね、平地では奴が接近するときに逃げるのは容易ではありません」
「わかった、その旨伝えよう、我々は左へと回り込む、正面と右側から攻撃を仕掛けてくれ」
「はっ」
控えていたルティアスは、チョコボより降りて己の部隊に配置を説明する。
「我々は迂回し、配置につく、リーマ、そちらはどうだ?」
『ええ、こっちはいつでもいけますぜ』
ガルカ族のリーマは「はやく戦いましょうや」と言わんばかりの張り切りようだ、さすがに力がものを言う種族だけのことはある。
「わかった、だがもう少し待て、こちらの配置を変更する――」
地理を頭に入れた上での配置の変更を伝え、リーマは了解とだけ告げて通信を切った。
「傭兵部隊は私とともに迂回する、ついてきてくれ」
「おっけー」
「しっかし奴はでかいな・・・ま、こっちはミニマムな奴がいるけどな」
「・・・俺のことか?」
「怒るなよボーイ、事実を言ったまでだ」
調子のいいことを言う冒険者の言葉に、アクセルはむっと頬を膨らませる。
「おしゃべりの時間は終わりだ、奴の動きが落ち着かなくなってきた、こちらの警戒に気づいたようだ」
79 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:05:21 ID:BYAv+U8L
甲板に出て人がいないことをたしかめる。わたしは、このセルビナ行きの定期船が貸し切り状態であることをよろこんだ。
船室に戻ると早速、はきなれたヒーラーパンタロンを脱ぎ捨てる。ショーツも一緒にだ。上はブリオーのまま。
下半身を丸出しにして、わたしは興奮している。そのまま床に座りはしたないほどにあしを広げた。
今日は船室で、たくさんの男たちに凌辱される妄想。触ってもいないのに蜜壺からは透明な液体が溢れてきている。
唇を舐める…。
わたしはそっと、股の神木の新芽へと指をのばした。
80 :
バスの青ヒゲ1-11 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:05:52 ID:Ot5U73sr
チョロチョロと自分の周りを動き回る人間達に気づいて、目標はその動きを活発にしていった。
「セリスだ、ルイスの部隊は配置についた、各隊報告を」
『こちらルティアス、おなじく配置につきました』
『リーマ、いつでもいけます』
「これより目標を「トレマーラム」と呼称する、いいな」
『『了解』』
空気が重い。
緊張感が最高潮にまで達すると、セリスはそっとリンクシェルに告げた。
「各員狩猟解禁だ、確実に仕留めろ」
『了解!』
合図とともに視界の右、奥から銃器類を構えた兵士が躍り出る、明らかな殺気にトレマーラムは身を翻し、兵士達をにらみつけた。
「てぇー!」
ドン!ドン!ドン!
ルティアスの合図とともに一斉に銃弾が放たれる、金属の塊がトレマーラムへと殺到する。
「ぐおおおおおおおおおおお!!」
一瞬にして血まみれになるトレマーラムは雄叫びを上げて崩れ落ちた。
「・・・やったのか・・・?」
「・・・・・・」
あっけなさすぎる勝利に、誰もが目を疑ったが、10秒以上経過してもトレマーラムが動く気配はなかった。
81 :
バスの青ヒゲ1-12 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:06:54 ID:Ot5U73sr
「やったー!」
「俺達の勝ちだー!」
「ざまぁみやがれ怪物が!!」
「無事に国に戻れるぞー!」
起き上がらないトレマーラムを見て、兵士達はそこかしこで歓喜の声を上げてお互いの無事を喜びあっていた。
十人隊長達も、どこか表情が軽くなっている。
しかし、セリスは何かおかしなものを見るように表情を険しくさせていた。
見ると、わずかにトレマーラムが震えているのが見えた。
「みんな!まだ油断をするな!奴は死んでは――」
「ぐおおおおおおおおおお!!!!!」
セリスの警告を遮るように、トレマーラムは再び立ち上がり、雄叫びを奮わせた。
完全に出し抜かれた形になり、気が抜けていた兵士は思わず武器を落とすものまで出ていた。
「ルティアス!攻撃を続けろ!」
「はっ!」
「我々もいくぞ!気を引き締めろ!!」
「お・・・おー!」
一瞬ほど躊躇するも、兵士達は再び気力を奮わせ、セリスを先頭にトレマーラムへと突進していった。
しかし、その一瞬の躊躇が仇となった。
82 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:07:29 ID:Z4W4MJaz
(世界の終わり+FF+ひねり)÷2=119
おれは好きだよ。こういうふいんき(←何故か変換d
83 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:08:33 ID:pIQYdPjV
やべえ目が痛くて読めない
けど保守
84 :
バスの青ヒゲ1-13 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:09:08 ID:Ot5U73sr
ルティアスは自分の目を疑った。
一斉射撃で見た目にひどい傷を負ったトレマーラムが一瞬にしてこちらに突進していたのだ。
急な坂道をものともせず、ルティアスの前方にいた数名の兵士は一瞬にして跳ね飛ばされた。
「ぎゃぁ!」
「ぐあ!」
ルティアスはかろうじてその突進を回避するも、トレマーラムはその巨体に似合わない運動性を発揮し、回頭して再びルティアスの部隊へと襲い掛かった。
気を抜いたのが痛烈な痛みとなってかえってきたようだ。
「ルティアス!」
どうやら配置にも問題がでてきたようだ。
時間を稼げると思って高台に銃士隊を配置させたが、相手はそれをものともしない強靭な突進力があるようだ。
逆にこちらの部隊が坂道を登るはめになり、いらない疲労を伴うことになってしまった。
ルティアスの部隊は発砲を繰り返すも、自陣を暴れまわるトレマーラムに翻弄されて、陣形はめちゃくちゃに崩されてしまった。
「各員散開しろ!直撃をもらえば死ぬぞ!!」
先ほど弾き飛ばされた二人の兵士を安全な方へと運ばせるように指示をしてから全体指令を出した。
さらに数名ほどトレマーラムの体当たりをもらったようで、地面に激突して動かなくなっている。
「このおおおお!!!」
セリスは剣を抜き放ち、トレマーラムへと切りかかる。
しかし、見た目とは硬い表皮によって剣は弾かれてしまった。
85 :
バスの青ヒゲ1-14 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:10:01 ID:Ot5U73sr
「くそ、刃が通らぬとは・・・!」
リーマ、ルイスの部隊も攻撃を仕掛けるものの、思ったような打撃を与えることはできなかった。
このままでは全滅する。
「マズイ・・・総員退却だ!どこへでもいい!逃げろ!!」
セリスは散開を命じる、兵士達は八方に散って各自逃亡を試みる、通常打撃がまったく聞かないのではどうすることもできない。
厳密には攻撃を与えることはできるのだろうが、あちらの攻撃は即死レベルだ、どれだけの被害がでるかは計り知れなかった。
ズシン!!
逃げようとする兵士達に、トレマーラムは前両足を地面にたたきつけて、瞬間的に大きな地響きを与えた。
予想もできない事態にほとんどの兵士は地響きに足をとられて転倒する。
その瞬間にはトレマーラムが巨体を生かした突進を繰り出し、兵士へと殺到していった。
「うわああああああああ!!」
ギィン!
金属音がトレマーラムの口元から発せられた。
アクセルが、剣でトレマーラムに切りかかったのだ。
「アクセル・・・!?」
「ちぃ・・・おじさんの剣のおかげで助かったぜ・・・けど・・・こいつは・・・しんどいな・・・!」
150cm弱のアクセルと4〜5メートルはあろうかというトレマーラムでは自重において話にならない。
兵士がその場を転がるように逃げると同時にアクセルは巨体に弾かれてしまった。
「アクセル!大丈夫か!?」
86 :
バスの青ヒゲ1-15 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:10:54 ID:Ot5U73sr
地面に転がったアクセルの元へ、セリスが駆け寄る。
「・・・俺の名前、聞いてたんだな」
「・・・何をバカなことを!こんなときに言っている場合か!・・・他の冒険者達は!?」
見れば、アクセル以外の冒険者の姿はない。
「・・・逃げたよ、死ぬのはごめんだ、だと」
「くそ・・・なら、なぜ貴様は逃げない!死ぬ気か!?」
「・・・誓ったんだ、この剣にかけて、二度とあの想いだけはしない・・・てな」
再び剣を構えると、トレマーラムに殺気を放つ。
動物的直感がそれを感知したのか、トレマーラムはアクセル一人に狙いを定めたようだ。
「時間を稼ぐ、陣形を立て直せ、もう一度一斉射撃を加えればこいつは倒せるはずだ」
「・・・わかった、しかし貴様一人に時間を稼げるとはおもえん、私も手伝うぞ」
セリスは再び剣を抜き、アクセルの隣に立った。
「・・・お前もバカだな」
「・・・貴様もな」
「・・・いくぞセリス!」
「わかった!!」
二人のヒュームは迫りくる巨体に突進を仕掛けた。
87 :
バスの青ヒゲ1-16 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:12:00 ID:Ot5U73sr
リンクパールから驚きの命令が発せられたからルティアスは動揺を隠せなかった。
『動けるもので銃器を構え、合図とともに一斉射撃、弾薬がなくなるまで打ち続けろ。』
奴の動きを止めなければ致命傷を与えることは難しいです!
『私に任せろ、お前達は言われたとおりにしろ、大丈夫、必ず成功する、私を信じろ』
・・・了解!
その強い言葉に、ルティアスは信託でも受けたかのような感じを覚えた。
戦の女神は我々を見捨てていないようだ。
勝手にそう解釈したルティアスは命令どおり動ける半数の人間に指示を出し、自らも前線へと引き返した。
散り散りになった者にも一度合流するように指示を出す。
10分程度の時間で再編成はできると伝えた。
「10分・・・か・・・ちっ」
どうにか巨体の突進をかわすことに慣れてきたセリスは報告を聞いてしたうちをした。
それまで体力が持つかは彼女自身もわからなかった。
しかし、正規の訓練を受けていないアクセルはその表情に恐怖はなかった。
88 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:12:17 ID:KJVyl5ll
アクセルは口から血を吐きながらも、最後の断末魔のごとく声高に
「そんなことよりセリスタンとマンコしたい!」
それがアクセルの最後の言葉になるとは思いもしなかった。
89 :
バスの青ヒゲ1-17 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:13:26 ID:Ot5U73sr
闘牛士のようにトレマーラムを挑発し、突進を繰り出させる。
地響きで軽い身体がフラフラするものの、それすらも計算に加えて絶妙のタイミングで跳躍、回避する。
「まったく・・・たいした奴だ・・・!」
百人隊長の肩書きを持つ自分は怖気ついていたというのに!
そう吐き捨てると、傍目で見ているのがバカバカしくなったと言わんばかりに、再びトレマーラムに接近していった。
「ファスト・・・ブレード!!」
最速の剣はトレマーラムの顔面脇にある角の一本を切り落とした。
向かって右の角が折れたことにより、右側は比較的に安全となる。
トレマーラムが回りこむためにその巨体の速度を落とすと、すかさず割り込んできたセリスが切りかかった。
「切り裂け!」
交差する剣、十字に切りつけるシャインブレードと呼ばれる技が炸裂し、左の角を折った。
これで角による脅威は消えた。
「今だ!ルティアース!!」
リンクシェルにではなく、高原へとその声を震わせるセリス。
その戦いの場から離れたところに、ひざをついて狙いを定めていたルティアスと兵士達がいた。
「うてーーー!!」
ダン!ダン!ダン!ダン!
「ぐおおおおおおおおおおおお!!!」
ダン!ダン!ダン!ダン!
幾重にも重なる銃撃音が、いつしかトレマーラムの雄叫びをもかき消していた。
90 :
バスの青ヒゲ1-18 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:14:29 ID:Ot5U73sr
「行くのか?」
「・・・ん、まぁな」
バストゥーク商業区の門の前で、セリスは去り行くアクセルに声をかけていた。
「この国にも少し長くいすぎたからな、次はウィンダスにでも行ってみようと思う」
「・・・そうか・・・」
「・・・なんだ、ずいぶんと寂しそうだな、俺と別れるのが嫌か?」
妙に軽口を告げるアクセル、しかしセリスの表情が明るくはならなかった。
「そんなことは・・・多分、ない」
「・・・なんだかはっきりしない奴だな」
「この国にとどまり、国に力を尽くすということは――」
「悪いけど、お役所仕事はごめんでね、仕事をするのもあくまで食っていくためだ、国のためじゃない」
はっきりといわれて、セリスは口をつぐむ。
「・・・もう・・・行くぞ・・・?」
「・・・あ・・・そう・・・か・・・」
と言っても、お互いこの場を去るような気配はなかった。
はっきりしないことに、アクセルは妙な苛立ちを募らせていった。
不思議なことに、それは相手に対することよりも、むしろ自分に対してだった。
「手、だせ」
「・・・こうか?」
言われるがままに手を出すセリスに、アクセルは自分の手を重ねた。
91 :
バスの青ヒゲ1-19 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:16:13 ID:Ot5U73sr
「・・・あ・・・」
「・・・・・・」
その手の平には、小さな白い球体が乗っていた。
リンクパールだ。
「これは・・・?」
「俺のリンクパールだ、これで好きなときに話すことはできるぜ」
「そ・・・そんなことは聞いていない!なぜこれを私に・・・!」
「お、お前が、変なツラしてるから!それだけだ!!」
「変だと・・・!?私はただ・・・!」
どうにも会話がギクシャクしており、二人はやり場のない怒りのようなもので表情を険しくした。
「・・・も、もういい!いけ!どこへでもいってしまえ!」
「ああ!好きに行くさ!どこへでもな!」
くるりと背を返し、セリスは後ろを向いてしまう、アクセルもおなじく、セリスに背を向けた。
「・・・貰ったからには、大事にするぞ」
「・・・ああ」
「・・・時々・・・話をしていいか・・・?」
「・・・好きにしろ・・・」
素直になりきれない二人は、そのまま前へ向いて歩き出した。
不思議なことに、二人の足取りはとても軽かった。
92 :
バスの青ヒゲ2-20 ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:17:50 ID:Ot5U73sr
俺の名前はアクセル、男、歳は多分18、趣味は金集め、職業は冒険者。
好きな物は金、嫌いな物は牛乳だ(マズイしな)
現在一人身、いわゆる一匹狼という奴だ。
仲間なんぞ必要はない、頼れるのは己の腕一つだ、そう誓った。十年前に。
けど、最近仲間がいても、いいんじゃないかと思う。
続
93 :
バスの青ヒゲ後書き ◆mISfwNNpD. :04/12/10 18:21:46 ID:Ot5U73sr
はい、やっと第一話終わりました、クソ長くてすみません。
興味のない方は華麗にスルーをば。
次回はもう少し抑え目にいきたいなぁと思います。
実際板に載せてみるとこれが長くみえて・・・orz
いろんな意味でヤヴァイんじゃないかと思う今日この頃。
ではまた次回にて。
94 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:26:03 ID:pIQYdPjV
保守つづきよみたいよーーー
95 :
既にその名前は使われています:04/12/10 18:56:07 ID:X3ZWWV4N
96 :
名無しさん ◆V00/Phqsn. :04/12/10 18:58:05 ID:XVKSwCGA
||д`)<ヒマなときにジオシティーででもまとめサイト作るか
||д`)<いつになるかはわからないので期待しないでください
97 :
既にその名前は使われています:04/12/10 21:27:34 ID:pIQYdPjV
ほしゅ
98 :
既にその名前は使われています:04/12/10 21:29:46 ID:mDbNSUyE
〜竜の錬金術師 第3話 バストゥークで一番価値ある物〜
<錬金ギルド> 言わずと知れたガルカ居住区の奥に存在するギルドである。
ヒュームが運営している為か、追い出そうとする一部のガルカが乗り込んで来る事は多い。
責任者であるアズィマは相手にしていなかったが、竜騎士は彼らと交渉を試みる。
その内容とは「バストゥークで最も価値のある物を持って来た方に従う」という内容だった。
自信たっぷりに了承したガルカ達は翌日、彫金ギルドから借りたインペリアルエッグとミリオネラデスクを持ってくる。
勝利を確信したガルカ達であったが、一応竜騎士の持ってくるアイテムを見るとその手に握られている火打石を見て大笑いをする。
しかし竜騎士は、火打石からは火を起こすだけでなくグラスファイバー、釣り竿、レンズ、パウダーと冒険者には無くてはならないアイテムを作り出せる。
この国の発展に最も貢献した価値ある鉱石だと答えた。
そしてその火打石を鉱山から掘り起こしてくれたのは、他でもない君達ガルカである…と。
話終わると竜騎士を笑うガルカはいなくなり、しばらくすると彼らはつるはしを持って鉱山へと帰っていった。
その表情は、自分達の仕事への誇りに満ち溢れていたという。
99 :
既にその名前は使われています:04/12/10 21:51:08 ID:xYw0KC82
今日失恋が確定した俺の思い出書いていい?
100 :
既にその名前は使われています:04/12/10 21:54:11 ID:UGx/LLi7
101 :
既にその名前は使われています:04/12/10 23:03:04 ID:UGx/LLi7
>>99 ごめん、俺が悪かった。
小説+FF(非ネ実)らしさをふんだんに使って書いてくれ。
102 :
既にその名前は使われています:04/12/10 23:06:23 ID:xYw0KC82
>>101 おk牧場
ちとどうFFに切り替えるか考える
103 :
既にその名前は使われています:04/12/10 23:17:04 ID:anEhTkWB
?「おい、起きろ」
俺「ん・・・。」
?「お前のその腕だ」
俺「えっ!?」
目覚めると俺はベッドの上にいた。
(トントントン)
台所で何かを作っているようだ。いつも通り、モーグリが作ってくれているんだろう
(ガチャ)
「ご主人様ー!ご飯ができたクポー!見てクポ!このネギ切ったらカリカリクポ!」
俺は食卓に着く。このモーグリはいつも俺のために働き、俺を見つめて笑っている。
醤油を取ろうと腕を伸ばしたとき、モーグリが言った。
「ご主人様ー。これは何クポー?」
ウィンダス魔法学校卒業までもう後わずか…
周りは院に進むための勉強に励んでいる。俺は勉強が手につかない…
思い起こせば三年前…最後のクラス替え…
黒魔法特別クラスを選んだためクラスは40人…
女性は8人しかいなかった。俺はその中で一人だけ輝いている娘を見つけた。
他は…えっと…まぁ好みではなかった。
その子は身長は低めで正直体に魅力を感じることはあまりない。
だが目は大きく,顔の作りは非常に美形である。
何よりまっすぐな性格と……笑顔がとてもかわいい。
クラスが替わり一ヶ月が経った…
その日は前の夜が遅く,学校に行く途中突然の雨で朝から冴えない一日だった。
午前の授業が終わり,昼休みに友人が近づいてきた。
その友人は基本的にはいいやつで仲はいいが極稀に悪ノリをする性格だった。
一番仲の良いやつであり俺があの娘に気があることを知っている。
そいつは近づいてくなり得体のしれない,いかにもクリスタルが砕けたような料理を食べさせようとしてきた。
拒絶すると「メルルちゃんに言うぞ〜」と言ってきた。
俺はかなり神経質になっていた。そいつのテンションは嫌に高く,声も周りに聞こえてもおかしくないように思われた。
106 :
失恋 ◆GAUai0wGaY :04/12/10 23:43:12 ID:xYw0KC82
実際にはそいつの声は大して大きくはなかっただろう。
だがいつエスカレートするか分からない。
あの娘に聞かれたくない。それに他の人に聞かれてしまったらあの娘に迷惑をかけてしまいかねない。
そいつを止めたい一心から素手で一発攻撃した。
そいつは口を抑えていた。ちらっと血が見えた。
唇を切ってしまったのかと思い,謝ってもう一度確認をした。
…上の前歯二本がありえない長さになっていた…
最悪のクリティカルヒットだった。
107 :
失恋 ◆GAUai0wGaY :04/12/10 23:51:18 ID:xYw0KC82
そいつの前歯二本は折れたのではなく,脱臼したらしい。
お陰でそいつは自分の歯を失わずに済んだ。
…だがそれでは終わらなかった。
黒魔法特別クラスは俺の代から新設されたクラス…
いきなり暴力事件を起こし評判を落としたのだ。
校長から「この学校にお前のような生徒はいらん!!次やったら席がないぞ!!」など罵声を浴びせられ,一週間の自宅謹慎となった。
一番ショックだったのは…担任から「女子が子供っぽいと言っていた」と言われたことだった。
あの娘が抱いた俺の第一印象は「子供っぽいすぐ切れる乱暴な人」であったのだろう。
108 :
既にその名前は使われています:04/12/10 23:53:54 ID:qaK7t5uS
FF厨物語 第一話 胎動
FFを始めたきっかけ・・・そしてその後の人生の転落ぶりを
克明に記録したドキュメンタリーである。
109 :
既にその名前は使われています:04/12/10 23:59:39 ID:anEhTkWB
腕を見ると、模様が腕に描かれている。どうやら刺青のようだが、こんなもの彫った覚えは無い。
・・・。夢では見ようとすると目覚めて見れなかった腕。これは、何かの呪いだろうか。
モーグリに預けておいたグローブを受け取り、腕に装備した。刺青を隠すためだ。
こういう非現実的なことはウィンダスの奴等が詳しそうだ。それまではあまり人目に付かないほうがいい。
俺はジュノから走り出した。体が重い。やっと辿り着いたチョコボ厩舎、もう息が切れている。
走り始めて5分も経たない内に、突然チョコボが立ち止まった。ジャグナー森林のど真ん中だ。こんなとこで降ろす気だろうか。
「グワアアァァッ!!」、普段は高い声で鳴くチョコボが低くうなだれるような声で鳴いた。いや、叫んだというほうが正しい。
俺を振り落とし、チョコボは去って行った。隣で歩く黒虎がこちらを睨みつけている。ゴブリンはこちらを見たまま動こうとしない。
何かおかしい。いつもならすぐにでも飛び掛ってくる敵だ。冒険者に対する扱いが変わったのだろうか?
重い体を引きずりながらジャグナー森林を出た。このまま行けばセルビナへ行ける。
確かセルビナにアベラルドという人物画いたはずだ。この刺青はどこかの地図かもしれない。そいつなら、わかるかもしれない。
110 :
失恋 ◆GAUai0wGaY :04/12/11 00:01:05 ID:TKT4ZVeJ
あの忘れ難い野蛮な事件から数ヶ月経った頃だった。
他の総合魔法クラスのあの娘と他のクラスの奴が付き合いだしたと言う噂を聞いた。
あの事件以降俺は完全に自信をなくし,諦めていた。
嫉妬はあった。だが…どうすることもできない。
何もできないまま月日が経った。
俺はただ部活動でやっていた剣術に打ち込んでいた。
もはやあの娘のことは忘れかけていた。
年が変わり,部活の副部長となったときだった。
風の噂であの娘が彼氏と別れたと聞いた。
俺は完全に自分への自信を無くし,諦めていた。
そんな時だった。
突然別のクラスの女性のヒュームから告白された。
彼女は放送部でなんどかインタビューしにきていた。
流れに身を任せ,承諾した。だがこれがまずかった…
112 :
既にその名前は使われています:04/12/11 00:11:13 ID:E8MbKrHs
ラテーヌ高原で巨大な白い岩を過ぎる。昔はこのゲートクリスタルに何の意味があるのかと憧れたものだ。
もうすぐ砂丘だ。・・・そういえばオークを一匹も見かけなかった。冒険者が倒したのだろうか。
砂丘の暑さと風が体力を奪う。体が、重い。こんなに弱った冒険者を見てもゴブリンは俺を見つめるだけだ。
あともう少し・・。オアシスを過ぎ、セルビナへの門を潜る。続々と冒険者が入り乱れる中、セルビナに着いた。
確かこの町の一番奥だ。あそこなら本もたくさんあるし、何か情報が入手できるはずだ。
俺「おい、あんたがここの町長、アベラルドだな?」
ア「いかにもそうじゃが、わしに何か用かのう?」
俺「見てほしいもんがある」
ア「おお、石碑かのう?」
グローブを外し、腕を前に差し出すと、アベラルドの顔付きが変わった。
ア「おぬし・・・」
113 :
失恋 ◆GAUai0wGaY :04/12/11 00:16:27 ID:TKT4ZVeJ
彼女とはほとんど持たなかった。
陰口が酷く,聞いてて嫌になるくらいだった。
何もないまま別れようと告げた。
酷いものだ…次の日には他の女性からとても怒られた。
あの彼女が嘘をつき,話の中で俺を最悪の男に仕立て上げ噂としてばらまいたのだ。
当然,あの娘にも伝わっただろう。
自暴自棄になっていた俺はもはや完全に諦めていた。
そして再び時間は流れだし,何もないまま今日まで流れた。
今日は定期テストがあり,昼で学校が終わりだった。
モグハウスにつき,くつろいでいるとtellが届いた。あの娘からだ。
ア「おぬし、少し待ってくれるかのう?調べ物をしたいんじゃが・・・」
アベラルドはさっきのゆったりとした形相とは打って変って、張り切っているようだ。
棚から本を取り出し、熱心にページをめくる。
ア「確かどこかで見覚えのある形じゃが、この歳になると物忘れが激しくてのう」
俺「これは何かの呪いなのか?体が重いんだが」
ア「そんなものは聞いたことがないのう、ウィンダスなんかはこの分野が得意じゃろう」
俺「どれくらい掛かりそうだ?」
ア「この棚の中のどれかじゃが、1日は掛かりそうじゃのう。まずはウィンダスに行ってみるのはどうかの?
わしも久しぶりに張り切っとる。どうじゃ?戻って来るまでには調べておくからな」
俺「じゃぁ、そうさせてもらうよ。アベラルドさん、忙しいのに悪いな。」
ア「わしは暇じゃよ、それよりもうすぐ船は出航の時間じゃないかの?」
アベラルドに一礼すると、急いで船へと向かった。その間も「気を付けてのう」と見送ってくれた、気のいい爺さんだ。
船が出港する。乗客は俺一人か。床に座り込んで腕の模様をじっと見つめる。どこかの島だろうか。
そう考えてる内、いつのまにか眠っていた。
?「起きろ」
俺「・・・。また、お前かよ、お前は誰だ」
?「ふふ、お前は知っている」
俺「何のことだ」
また聞けなかった。マウラに降りる。セルビナと違って人気はやはり無い。
116 :
失恋 ◆GAUai0wGaY :04/12/11 00:32:39 ID:TKT4ZVeJ
あの娘「生物のテストどうだった?」
俺「ん〜無勉だったわりにはそこそこ…かな。そっちは?」
あの娘「勉強したから今までで一番できたかも…ねぇねぇ勝負しない?」
俺「いいよ!じゃあサルタオレンジをかけて勝負ね。そういえばどこの院に進むの?」
あの娘「ん〜…鼻の院に進みたいんだけど…そっちはどこの院?院に進んでも彼女に苦労しそうにないねぇ」
俺「口の院に進もうと思ってるよ。そして彼女多分できないよ〜そっちは彼氏とかどうなの?」
あの娘「彼氏かぁ〜ぼちぼち…仲良くやってるよ!!!」
俺「おぉ…そりゃあよかった!!仲良くね!そして勉強頑張ろうね!!」
あの娘「そっちもね!!じゃあまた〜」
こうして今に至る…
あまりに突然すぎた。諦めていたのに…諦めていたはずなのに…虚しさが残る。
--------完-------
まぁ…完全に日記帳でした…
保守だと思って下さい
117 :
既にその名前は使われています:04/12/11 00:33:35 ID:3cRbowuM
>>116 日記乙。
今度はFFじゃなくてチラシ裏モードでもう一度書いて保守してくれw
118 :
既にその名前は使われています:04/12/11 00:41:35 ID:TKT4ZVeJ
>>117 無理wwwwwwwww結構疲れるwwwwwwwww
しかもなんか悲しくなってくる。寝る
119 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/11 00:46:22 ID:Us7jYi9R
こんばんは。
俺が知っている?大体、どうして俺を起こす必要がある。また体が重くなって来た。さっきよりも重い。
ブブリム半島に出ると、すっかり夜だ。海岸に出なければボギーに出会うことも無い。相変わらずゴブリンは何もしてこない。
早くウィンダスに・・・。そう思えば思うほどウィンダスが遠く感じられ、体が重い。前に進めなくなる。
一人の冒険者とすれ違った。軽蔑するような目で俺を見て、去って行った。失礼な奴だ。
マウラを抜け、タロンギ大峡谷に出る。ゴブリンが嫌な位置にいるが、どうせまた。感覚が麻痺してきた。
すぐに東サルタバルタに出る。崖の上からウィンダスが見える。崖を飛び降り、走る。体の重さが取れてきた。走りやすい。
ゆっくりと、着実にウィンダスへ近付く。ここで何かがわかるはずだ。まずは魔法図書館にでも行ってみるか。
森の区に入ると、そこにいた住民が一斉に自分に目を向ける。さっきの冒険者と同じ目だ。
すると後ろにいたガードが寄って来た。
「あんた、何者だ?どこから来た?」
121 :
既にその名前は使われています:04/12/11 00:48:07 ID:3cRbowuM
こんばんは。エース登場。
俺「何者って、俺は冒険者だ。ジュノから来た。どこかおかしいのか?」
ガードは話し込んでいる。なんだ?さっきの冒険者といい、今の俺はどこか、おかしいのか・・・。
ガ「まぁいい、あまり長居はするなよ」
住民は相変わらず軽蔑の目で俺を見ている。一体なんなんだ。居心地が悪い。さっさと水の区に向かおう。
森の区を抜け、石の区に出る。競売所だ。また嫌な視線を感じる。俺は、何なんだ・・・。
やっと水の区に入る。モグハウスを過ぎ、橋を渡り、階段を駆け上がる。早く、早く・・・!
目の院だ。深呼吸をし、扉を開ける。
トスカ・ポリカ「ど、どうしたんだ!?」
('A`)もういいや、まんどくせ。オナーニたっのしーなー
123 :
既にその名前は使われています:04/12/11 00:59:27 ID:5S+P0Xhz
>>122 そっちは手伝いますので、どうぞ続きを。
, -―- 、
/了 l__〕 〈] こう?
7| K ノノノ ))))〉
l」 |」(l|(. .i! i!. ||
| |ゝリ. ~ .lフ/リ ,-、 シュコ
| | /^ ' ヽ (⌒ヾ,-、シュコッ
. l l | / /i ゚ ゚l. ヽ/.っ .\゛
!リl/ /. | |\__Χ.ヾ
. _/ /. / ' |  ̄
. ξ_ノ. ( ヽiノ.\
124 :
既にその名前は使われています:04/12/11 01:01:18 ID:bENVIjU4
おいおい、ここまでひっぱといて酷いじゃないかw
ていうか、引っ張りすぎなんだよ
反応無いと書くのが不安になるだろうが、イントロだけで感想書くのむずかしいぜ?
125 :
既にその名前は使われています:04/12/11 01:05:33 ID:3cRbowuM
>122
ワラタけどちゃんと書いてくれよw
結構、話は膨らむのだが・・ヴァナ内時間の管理がむずいです(´ω`)
フラック・ノラック「・・・なんだこりゃぁ・・・。」
トス「その顔、まるで・・・。いや、オークじゃないか・・・。ハロウィーンの魔法は解けたと聞いていたんだが。」
俺「オーク!?何のことだ!?」
トス「化粧までして何を言ってるんだ。」
フラ「見かけない顔のオークですねぇ・・・。」
状況が飲み込めない。入口の左先にある鏡台に駆け寄る。
言葉が出なかった。俺はオークになっている。目が飛び出し、顎も突き出し、掌は獣そのものだ。
俺はトスカ・ポリカにこうなった経緯を話した。朝目覚めると腕に刺青があったこと。体が重く、原因追求の為にジュノからウィンダスに来たこと。
幸いトスカ・ポリカはこういう話が好きなようで、食い入るように続きを聞いてきた。信じてくれたみたいだ。
フラ「・・・これは化粧じゃないねぇ。刺青とも違う・・・?」
トス「面白い話だが、突然獣になるなんて聞いたことが無い。ハロウィーンの魔法も実験段階だし、大体何の為に・・・。
今の私では何とも言えないな。」
フラ「面白いことになってきましたねぇ。」
トス「最近は図書館の管理で忙しかったからな。息抜きに時間があるのなら調べておくが・・・。」
俺「ぜひ頼む!」
トス「しかし時間が掛かるが、他の院でも聞いて周ってみるのはどうかね?」
確かに、他の院に行けばまた何かわかるかもしれない。考え込んでいると、目の院の扉が開いた。
ハリガ・オリガ「えーと・・・。あれ?どうしてオーク・・・?」
トス「ム。ハリガ・オリガ。ちょうどいいところに来た」
トスカ・ポリカはハリガ・オリガに俺のことを話してくれた。
ハリ「・・・フンフン。刺青(いれずみ)と読むのか・・・。」
トス「どう思う?」
ハリ「ええと・・・。ボクはわからないな〜。オールルならわかるんじゃない?状態異常に詳しいって。」
トス「・・・。ヨシ。キミ、口の院に行ってみるといい。オールルという状態異常に詳しい研究家がいるはずだ」
俺は目の院を出て、港区へ向かった。体が軽い。港区へ入ると、すぐに口の院が見えた。
口の院に入る。こうなると視線も気にならない。オールル・・・。オールル・・・。
ハックル・リンクル「うわぁ!オークだ!(ポキッ)杖が折れちゃった!」
クロイド・モイド「オールルさんをお探しですか?オールルさんならあちらにいますよ。」
オールルだ。不気味にこちらを見つめている女性だ。
オールル「そうね、それは状態異常とは違うわ。たぶん、治らない・・・。」
('A`)もういいや、寝るよ俺。結末はあれだよ、オーク野郎が世界潰すって話。ラテーヌにオークいなかったのそれのなんか、伏線?
129 :
既にその名前は使われています:04/12/11 03:38:31 ID:WoJa564Q
130 :
既にその名前は使われています:04/12/11 07:25:34 ID:i5m6M++T
チンたまひきちぎるぞふぉるああああ
131 :
既にその名前は使われています:04/12/11 07:52:01 ID:ESx2WkR2
ハローウィンの魔法が未だ解けないモンスター顔の男に
クリスマスの奇跡が起こる話かと思ったのに。
132 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/11 10:51:05 ID:Us7jYi9R
昨日は寝てしまいました
133 :
既にその名前は使われています:04/12/11 11:00:09 ID:XZNVzTaA
134 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/11 11:08:08 ID:Us7jYi9R
自宅へ帰った。鍵のかかっていないドアを開け、オークテーブルの
上に黒い本を開いている猫を見る。
「ただいま」
と僕は言った。
「おかえり」
と猫は言った。
「台所をかりたいの」
「何を作るの?」
「リゾット」
猫は自宅から持ってきた鶏がらのスープを温め直し、鍋にオリーブ
オイルを熱して、ニンニクとワイルドオニオンを中火でていねいに炒め
はじめた。僕は自分のためにウィンダスティーを淹れ、黒い本を
何ページか読んでみる。鍋にタルタルライスを入れ、また少し炒めて
暖めなおしていたスープを加え煮る。僕は食器を棚からとりだし、
オークテーブルの上に並べた。猫が鍋にオドリタケやパフボールを
ほぐして入れる。中火で汁気がなくなるまで煮詰めている間、猫は
豆のスープを作った。
135 :
119 ◆N4hISqu3ag :04/12/11 11:11:51 ID:Us7jYi9R
「リゾットはもうちょっとで完成ね」
と猫は豆のスープをテーブルに置きながら言った。そして僕の
ウィンダスティーを一口飲んだ。
「今日のウィンダスティーはちょっと薄いわね」
「これは僕のために淹れたんだ。君のやつはもうちょっと
濃いめに淹れてるんだよ」
猫は眉をひそめながら言う。
「なんで濃いめのウィンダスティーのほうが好きって知っているの?」
「たぶん前世で君に聞いたんだよ」
「そのジョークはあまり面白くないわね」
猫と出会ったあのサーモンのムニエルが美味しい店は、
とても濃いウィンダスティーを出すのだ。
キノコのリゾットができた。そして僕は猫のためにウィンダスティーを
淹れた。
オールル「一種の呪詛状態にはなっているわ。25年研究を続けてきたけど、本当にあったのね・・・。本の中の話だと思ってたわ。」
俺「・・・このままの状態でも生活はできるのか?」
オールル「残念だけど・・・。」
俺「どうなる?」
オールル「殺されるわ。・・・本にはそう書いてある。
フフフ、不安そうね。安心して。今のままではあなたは殺されない。」
俺「その本を見せてくれないか?」
オールル「それも残念・・・。1年ほど前に魔法図書館でその在庫だけが消えた。著者はグィンハムと言ったかしら。」
俺「グィンハム・・・。さっき殺されるって。」
オールル「・・・私も詳しいことはわからないの。ケナパ・ケッパならこういう闇のことには詳しそうね。」
俺「そいつはどこにいるんだ?」
オールル「鼻の院よ。水の区にあるわ。・・・安心して、表に出てすぐに魔導師がいるわ。私の名前を言えば水の区に飛ばしてくれるんじゃないかしら。」
俺はオールルに礼を言って表へ出る。終始笑っていたが、いい人だ。
魔道士に魔法を掛けてもらう。
魔道士「あれ?・・・ワープしないぞ?」
137 :
既にその名前は使われています:04/12/11 12:25:32 ID:i5m6M++T
hoyu
オールル「・・・わからない。魔法を受け付けない魔法なんて聞いたことが無いわ。」
少し考えたが、とにかく鼻の院へ向かう。鼻の院へ入ると、2人のタルタルが熱心に研究をしている。俺がいることに気付いていないようだ。
オービル・ドービル「ふぅ・・・。うわっ!なんだ、キミは!」
ケナパ・ケッパ「・・・。・・・その・・・。模様・・・。」
俺「あんたがケナパケッパか!?オールルという研究者に聞いてあんたを探してたんだ!この模様を知ってるのか!?俺はこの先どうなる!?」
オービル「少し落ち着こうよ。ケナパケッパは話がうまくないんだよ。」
ケナパ「・・・。・・・。んんん・・・。いずれ、あなたはオークになる・・・。」
俺「もうオークになってる、どうしてこうなった?」
ケナパ「・・・。ふぅんんんん・・・。違う・・・。あなたはオークになってしまう・・・。」
俺「どうしたらいい?」
オービル「君はどうしてそんな姿をしてるんだ?」
今まであったことを話した。オービルは聞いてくれているが、ケナパケッパはうつむいている。一番聞いて欲しい相手なのに・・・。
オービル「そんなことが起こりえるのか・・・。ケナパケッパ。天の塔に連れて行ったほうがいいんじゃないか?」
ケナパ「・・・。・・・。僕も・・・。そう思う・・・。」
オービル「大分走り回ったみたいだな。ここからまた石の区だ。大丈夫か?」
ケナパケッパ「・・・。これ・・・。」
オービル「ああ!ケナパケッパ!これは研究に使おうと・・・」
ケナパケッパ「また・・・。冒険者に・・・。・・・。んんん・・・。頼むから・・・。」
オービル「ふぅっ・・・。これは新しく開発された御札でね。呪いで魔法を無効にしてしまうものを遠くに運ぶ為に作られたものなんだ。本来なら物に使うものなんだけど・・・。」
ケナパケッパ「・・・。ふぅうううんんんんん・・・。これも・・・。」
数字コテだと紛らわしそうなのでタイトルに変えます。
前回まで。
>49 >52 >53-55
…水と花の薫り。
…いつも見ている青い空。
…痛みもない僕の身体は、情報を受け入れるだけ。
…暖かい光。
…美しい女の人の舞う姿。
…光の帯が回りながら僕の身体を包むような感覚。
…霞みながら黒に覆われる視界。
「起きろっ!!」
僕の身体は一瞬にして収縮し、ばねの様に反動でとび上がる。
辺りを見回すとなぜかヴィクとエクラがそばにいた。
全て夢なのかと脳裏を過ぎったが、泉のある風景は今までに見たことのないものだ。
「…二人とも何してるの? ここはどこ?」
「ここはどこ…って、初めて聞いた。記憶喪失じゃないんだから、冗談言わないで。」
ヴィクは噴出した。面白いことを言ったつもりではないのに。
その一方でエクラは眉をしかめて剥れている。
「本当、冗談言ってる場合じゃないよ。こんないい場所見つけて昼寝なんて、ずるい。」
「いや…、昼寝をしていたわけじゃないんだけどな。」
「木の実も探さないで、僕らが起こすまでずっと寝てて、まだ言い訳するんだ。」
冷静になって考えてみる。
僕の記憶が正しければ、ここへは転げ落ちてきたはずだ。
ここをドーナツで例えると、穴は泉、可食部は草むら、周りは崖と森である。
けれど崖と僕の間に血痕は何一つない。
「…ごめん、昼寝してた。」
僕は疑問を抱えながらも、言い逃れることはできないと悟った。
やっぱり、と呟くと彼は大きくため息を付いた。
「すごく心配してたんだからね。いつになっても戻ってこないんだからさ。」
「うんうん。エクラちゃん、泣き出しそうだったんだから。」
「違うっ!」
「あ、ごめん。大声出して泣いてたね。」
まったく、二人だけに喋らせると夫婦漫才のようになって、
何が言いたいのか分からない。
「それで、僕を探しに?」
「そう、まさにその通りっ!」
「ここに降りる道探すの苦労したんだから。」
僕が二人に迷惑をかけた代償は、冒険譚を聞くだけにとどまった。
またジュースを奢るのであれば、僕の財布に一足早い冬が訪れてしまう。
話の後、僕らは森と水に囲まれて疲れ果てるまで遊んだ。
やがて水面が黄金色に輝きだす。
「もうそろそろ帰らないと、真っ暗になっちゃうよ。」
僕は時を思い出すと、慌てるそぶりもなくそう言った。
「そうだね、遭難なんかしたくないよっ、早く帰ろうよ。ね、早く早く。」
「大丈夫、私に任せなさいっ。」
相反する二つの意見に僕は少し戸惑った。本当に大丈夫なのだろうか?
ただ騒ぐよりも自信を持った意見…ヴィクに尋ねてみた。
「大丈夫って、どういうことなんだい?」
「ふふ、もう分かるよ。」
彼女は僕のポケットに何かを忍ばせると、その手で僕の腕を引いていく。
「ここが帰る道だよ。」
ヴィクの指差すほうを見る。ただの木々の合間のようで、それはとても道と呼べるものではない。
144 :
青の中のエリネネ ◆SARAH.BrMU :04/12/11 15:34:00 ID:cP46WlZW
「何もないじゃないか、本当に大丈夫?」
僕の気持ちを代弁してくれたエクラに小さい雷が落ちる。
「痛っ!」
「黙って言うとおりにしなさい。」
魔女に逆らえないことを心に再度刻むと、僕は言葉を選んで聞く。
「なぜ、そんなに自信を持ってるんだい? 何か秘密でも?」
「良くぞ聞いてくれましたっ。」
言い方を変えただけなのに、その言霊は彼女は嬉々とさせる。
「何も道がないって思ってるみたいだけど、よーく目を凝らしてみて。」
僕らは彼女の言うとおりにする。
「…あれ?」
「やっと気づいた? 夜光草と夜光布の欠片をずっと付けてきたの。」
その言葉の通り、よくよく注意すると淡い光が続いて線になっている。
僕らだけの、僕らのための道なのだ。
145 :
青の中のエリネネ ◆SARAH.BrMU :04/12/11 16:00:48 ID:cP46WlZW
暗闇から朱に染まった秘密基地を通り、また暗闇の中へと僕らは歩いた。
迷うことも、余計な心配を感じることもなく無事に戻れたのは、
ヴィクのおかげであるのはいうまでもない。
「ところで〜、木の実はもちろんとってきたんだよね?」
僕もエクラもすっかり忘れていた。
にこにこしながら彼女は僕に詰め寄ってくる。
「まさか、持って来てないなんて…ないよね?」
その笑顔に怖さを感じる僕をよそに、さらに彼女は話を続けた。
「ポケットの中とか、実はありましたなんてオチは嫌だからね。」
僕ははっと気づいてポケットの中を取り出すと、エクラが掌を覗きこんだ。
「なんだ、木の実もってたんだ。」
僕の威厳が保たれたといってよいのかどうか分からないが、
全てが丸く収まったのだろう。
また明日、秘密基地に集まることを約束した帰り際、ヴィクが僕の耳元で囁いた。
「貸し、森の道とあわせて2つでいいからね。」
…やはり悪魔だ。
146 :
青の中のエリネネ ◆SARAH.BrMU :04/12/11 16:04:03 ID:cP46WlZW
今日の分の保守おしまい。
見事に空気。
147 :
既にその名前は使われています:04/12/11 17:44:16 ID:YMS5mLya
職人がんがれヽ(`Д´)ノ!
>146
まじめなのは、感想入れにくいってのもあるのかな(´・ω・`)・・・・
でも楽しく読ませてまらってますよ〜
148 :
既にその名前は使われています:04/12/11 18:44:55 ID:cP46WlZW
一応もう一度保守。
149 :
既にその名前は使われています:04/12/11 19:22:34 ID:YMS5mLya
ちょっと提案があるんだけど、書くね。
次から、FF11創作スレッド【エロは禁止】にして、
イラストや、その他もありにしない?
小説だけだと保守が大変だし、他の職人さんも取りこめれば盛り上がるかも。
どうだろ?
150 :
既にその名前は使われています:04/12/11 19:24:13 ID:i5m6M++T
>>149 わかりもうした
つぎからはそういたすそうろう
151 :
既にその名前は使われています:04/12/11 19:50:07 ID:YMS5mLya
>>150 ●
|
かたじけないでござるm( _ _ )m
152 :
151:04/12/11 19:51:39 ID:YMS5mLya
●
|
ずれたでござるm( _ _ )m
ズレてますよ!
154 :
既にその名前は使われています:04/12/11 19:55:59 ID:cP46WlZW
AAとかもありかもしれないねぇ。
自作の。
155 :
既にその名前は使われています:04/12/11 20:38:10 ID:rV0B0Cq/
ageとこう。
俺も書いてみたいネタはある(上手いかどうかはシラネw)が、ちょっと時間がな…
156 :
既にその名前は使われています:04/12/11 22:28:17 ID:WoJa564Q
157 :
短編 1/3:04/12/12 01:12:31 ID:rQXLRvnd
「はあ…。」
ウィンダスの町外れで、1人のタルタル少年が大きな溜息をついていました。
「はあ…。」
繰り返し溜息をつく少年。その様子を見かねたのか、1人の年老いたタルタルが近づいてきました。
「何か悩んでおるようじゃな、少年。」
それは、いつも独り言を言ってることで有名なタルタル爺さんでした。
「ふむ、恋の悩みじゃな」
「え、、ど、どうしてそれが!!??」
「お前さんくらいの年齢の悩みはだいたい決まっておるよ。…よければ、この老いぼれに
話を聞かせてくれんか?役に立てるとは思えぬが、害にもならんと思うぞ。」
この爺さんの噂を聞いている少年は一瞬迷いましたが、誰かに打ち明けてみれば悩みも楽になるのでは、
と考えなおし話し出しました。
158 :
短編 2/3:04/12/12 01:13:37 ID:rQXLRvnd
「はい…。相手は、1ヶ月ほど前、一度だけ街で出会った女の子なんです。」
「一目惚れというやつじゃな。」
「はい…。あれからその子に会うために何度も街を歩き回り…探し回り…でも誰もそんな子は知らないって。。
何もわからないんです!名前も!どこに住んでいるのかも!」
「ふむ。どんな女の子なんじゃ?」
少年は一度だけあった女の子のことを必死に説明しました。顔、体形、そればかりではなく自分がどれだけ
彼女を大好きになってしまったかということを、老人に熱く真剣に語りました。
「と、というわけで、その時の彼女の表情はなぜか暗かったけど、笑えばもっともっと、か、可愛いい!
と思うんですよ!!!・・・あ、こ、こんなこと人探すのに関係ないですよね。」
「…お前さんの気持ちはよくわかったよ。よし、この老いぼれも及ばずながら力を貸そう。」
「ほ、本当ですか!」
「うむ。だから今日はもうお家にお帰り。明日、この時間、この場所でまた会おうではないか。」
「ありがとうございます!それじゃ、よろしくお願いします!」
そう言って晴れやかに少年は走り去っていきました。
159 :
短編 3/3:04/12/12 01:14:23 ID:rQXLRvnd
「…少年は真剣じゃったのう。」
少年の姿が見えなくなったころ、爺さんは誰ともなしに呟きました。と、その時。
タルタル少女は、インビジの効果がきれた。
そこに現れたのは、少年が帰っていった方角を真っ赤な顔で見つめ続けるタルタルの女の子でした。
「部屋に閉じこもるのも、ワシの魔法で姿を消して街を歩き回るのも飽きたじゃろう。
そろそろ友達を作ってみるのもいいんじゃないかのう。」
しかし、爺さんの言葉が全く聞こえていないのか、少女はじっと同じ方角をみつめたままです。
そんな少女の様子をみて爺さんは今日初めて独り言を言いました。
「明日はインビジはいらなさそうじゃ。」
160 :
既にその名前は使われています:04/12/12 01:20:49 ID:wlIU9gNu
旦
>>157-159 __旦/__ヽノ__ 【よくやった!】
! ノノノ)))) 【これを君にあげましょう】【ウインダスティー】
ノリ! ゚ ヮ゚ノ.! 旦
/´つ旦と) /~ ̄) 旦
~/´i≡iヽ、 / /"´ (⌒ヽ
161 :
既にその名前は使われています:04/12/12 02:30:09 ID:aPMmL8dw
面白そうなスレ発見。楽しく読ませてもらった。
俺も書くぞ!1週間に1話とかになりそうだけどなorz
162 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:06:10 ID:p2tv2mB+
今日もちょっとだけぺたぺたします^^;
163 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:07:28 ID:p2tv2mB+
あらすじ↓
突然、ヴァナディール全土を覆い始めた暗雲。
ジュノ調査隊がその原因を調べた結果、
最近になって、どこからともなく現れた7人のヤグードの魔道士たちが
オズトロヤの奥に建設したという、魔道タワーの存在を知る。
暗雲の原因が、その塔にあると推察したジュノ親衛隊は、冒険者たちに
この塔の破壊と7人の魔道士たちの殲滅を命じた。
その命を受けて、ルルデに集まったLS「MilkyWay」のメンバー達だったが
指揮権をめぐり、HNMLS「Genius」のHirokiたちと言い争いになるのだった。
164 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:08:43 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」21
「悪いことは言わない、今回の指揮権はおれたちGeniusに任せろ」
「確かにMilkyWayが大きな規模を持ったLSで、
それなりに実績のあるチームだというのは認めよう。
だが、統率力ではどうだ。おまえ達の、いつもの馴れ合いで、
これだけの集団を率いて戦う自信はあるのか?」
Hirokiはそう言うと、周りに集まった冒険者の顔を見渡して大声で叫ぶ。
「おまえ達だって、やるからにはベストをつくしたいはずだ。
俺達の指揮下で、作戦を完全に遂行出来れば、勝利の可能性はぐんと跳ね上がる筈だ」
Hirokiは、一息ついて自分の言葉が皆に受け止められるのを待った。
だが、返ってきたのは予想外の言葉だった。
「あんたは根本的に勘違いしてるんだよ、Hiroki」
Palettaは、腕を組んでHirokiにそう言った。
165 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:09:36 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」22
「どういう意味だ」
怪訝な表情でHirokiは、Palettaを睨む。
「あんたたちの戦い方が、優れているのは私たちも認めているわ。
あんたが命令し、あんたの手足が一挙手一投足誤らず、作戦を遂行する。
確かに効率のいい戦い方よ。だけど、排他的すぎる。
勝利だけに執着し過ぎてる」
「勝利に執着して何が悪い?勝利することこそが目的ではないのか。
苦労して戦いに望んだのに、負けて悔しい思いをしても構わないと言うのか。
まさか、ベストを尽くせればそれでいい、
それなら後悔なんてしないとでも言うつもりか」
「そうね……、それは半分違うし半分当たってるとも言えるわね」
166 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:11:02 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」23
「私たちは、軍隊じゃないわ。皆めいめいの目的を持って、
自分の旅をしている冒険者なのよ。」
「自分自身の判断力のみで、運命と言う名前の挑戦者と、
命のやり取りを楽しんでいる者もいる。仲間と協力しあって、
自分たちが育んだチームワークを勝負の天秤に賭けるものもいるわ」
「それならば、後者は俺達と変わらない筈だ。
俺達も、自分たちの鉄壁のチームワークをいつも勝負の天秤にかけている。
俺達とともに、そいつらもチームワークを賭ければいいだけの話だ」
「それが分かっていないと言うのよ」
「あなたが賭けているは、あなたのチームワーク。彼らのチームワークじゃない。
あなたは、あなたが認めているチームワークしか許さない。
頭は、いつもあなた一人。もし、彼らがあなたの仲間に入っても
あなたは、彼らのチームワークの代わりに、自分たちのチームワークを
勝負の天秤に賭けさせるでしょうね」
167 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:13:00 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」24
「もう一度言うわ。わたしたちは冒険者、軍隊じゃないのよ」
「皆、めいめい自分の賭ける大事なものを持ってる。そして、それを賭けて戦って
勝利した時のみ、自分の賭けたものが大きく育つことを知っている。
皆、そのために自分の命を賭けて戦っているのよ。」
「だから、あなたのさっきの質問への答えは、こうね。
私たちは、自分の賭けたもののために勝利を目指し、最善を尽くすと。
その戦いが、半端であれば後悔だってするかもね」
そう言うと、Palettaは悪戯っぽい目をしてくすっと笑った。
しばらく、黙ってPalettaの言葉の意味を考えていたHirokiだったが、
一つのことに気づいて顔を上げた。
168 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:24:37 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」25
「ならば、おまえ達は、てんでばらばらのものを賭けて戦うということか?
賭けているものがばらばらで、未知の巨大な敵と戦えるものか……。
心を一つにしてこそ、勝利があるというものだろう!違うのか!」
「あなたの言う通り、わたしたちはめいめい賭けているものが違うわ。
でも、心を一つにするのは、何も強力な統率力だけではないのよ」
「他に何がある!?」
「私たちは、異なるものに橋を架ける力を知ってるわ」
「愛とか信頼、友情とかいうものよ」
「……」
169 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:28:12 ID:p2tv2mB+
●ヴァナディール戦記「放浪の楽士隊」26
「まあ、愛なんて言うと、こそばゆいし、おおげさなんだけどね。
信頼と友情ならお任せなのよ、私たちはね」
片目をつむってにっこりと笑うPaletta。MilkyWayやBigBen、
その他のLSのメンバーに思わず笑みが漏れる。
「……信頼なら俺達にもあるさ。だが、決定的な力にはなりえない。
強力な統率力のみが闇を払う最大の……」
Palettaは分かってないというふうに、手を振りHirokiの言葉を遮った。
「信頼とか友情はね、あんたが絶対動かせないものを簡単に動かせたりするのよ。
それが信頼と友情の最大の力なの」
「何のことを言ってるんだ?」
Palettaは、ゆっくりとHirokiの心にしみ込むように言った。
「心の壁のことよ」
そして、にっこり笑ってみせた。
170 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/12 04:30:04 ID:p2tv2mB+
臭い、臭過ぎる・・・・・。話も進まないし、もうだめぽ・・・・
寝る。
171 :
既にその名前は使われています:04/12/12 08:19:33 ID:qCIuawVM
はげ
172 :
既にその名前は使われています:04/12/12 11:41:22 ID:9yyP/qh5
hoshu
173 :
既にその名前は使われています:04/12/12 13:45:30 ID:qHkxmW5m
にゃんにゃんにゃにゃん。あたいの名前クリーム。
大きめな耳と真っ白なしっぽが自慢のミスラだにゃん。
バストゥークの鉱山区の隅っこのボロ小屋があたいのおうちだにゃ。
趣味は蜂蜜を舐めることで、お仕事は鉱山区のガルカさんにお弁当を届けることだにゃん。
お母さんは何年か前に、”じゅうじん”とかいう悪い奴をやっつけに
出かけたので、あたいは留守番をしてるのにゃ。
でも、なかなか帰ってこないのでお母さんが留守の間はしっかりと
おうちを守るんだにゃ〜。
さて、今日もお仕事お仕事。お弁当を持っていくにゃ。
174 :
かけだし調理人 ◆jNYx/wzdfc :04/12/12 14:17:55 ID:vszH/+Yi
1/4
「兄ちゃんのせいだかんなー!」
「見つかると思ってなかったんだよ〜ほい肉」
「肉入れたー まだまだ足りないよー!」
ロンフォールで言い争いながら、延々と羊を狩り続けている二人は
タルタルの兄弟でかけだしの調理人。
サンドリアのレストランで下働きをしているのだが、
つまみ食いがバレてしまい、オークがまるまる入ってしまうんじゃ
ないかと思う程の大きな布袋いっぱいに羊の肉を取って来るまで
帰ってくるなというお仕置き中の身なのであった。
175 :
かけだし調理人 ◆jNYx/wzdfc :04/12/12 14:19:04 ID:vszH/+Yi
2/4
「うー、兄ちゃん、もう手が羊だらけよー」
日がとっぷりと暮れてロンフォールを赤く染めはじめた頃、弟が嘆息した。
彼らの小さな手はすっかり羊の血やら肉の脂だらけになっている。
「羊のおばけ出そうなくらい狩ったからなぁ」
「怖い事言わないでよー、それに袋、全然いっぱいになってない…」
ボサボサ頭の弟が、体より大きな袋を広げて見せた。
沢山取ったはず肉は袋の奥の方にこじんまりとかたまっている。
「…わわっ」
ふいに兄がすっとんきょうな声をあげて尻餅をついた。
「どうしたのさ兄ちゃん」
「羊のおばけだ!」
と、木陰を指差した。
「もー、そんなこと言って脅かしても肉取らないと…」
弟は口を尖らせつつも、兄が指差した方を向いた。
暗くてよく見えないが、何かがモソモソと動いていた。
よく目を凝らすと白くもこもこしたものらしいというのは判別できた。
176 :
かけだし調理人 ◆jNYx/wzdfc :04/12/12 14:20:24 ID:vszH/+Yi
3/4
「なんだよー、ただの羊だよー」
丁度いいや肉を貰おうと近づいたが、それは大きな人の形をしていたのだ。
「ぎゃー!羊のおばけだー!」
「ぎゃー!呪われるー!」
兄弟は布袋を放り出し、一目散にサンドリアへと逃げて行った。
後には突然の大きな声にうたた寝を中断されたガルカの獣使いが
目の前に放り出されている布袋を見て首を傾げていた。
レストランへ逃げ帰ってきた兄弟は、エルヴァーンの女主人に
たっぷりと叱られるはめになった。
二人は必死に「羊のおばけ」が出た事を説明したが、
単にサボっていたのだろうと一蹴されてしまった。
女主人は泣きじゃくる二人に夕飯抜きを言い渡し、
夕食時で混み合うレストランへと戻っていった。
177 :
かけだし調理人 ◆jNYx/wzdfc :04/12/12 14:22:42 ID:vszH/+Yi
4/4
しばらくして女主人は、
「この店の名前が書いてある袋を拾った」
という客から見覚えのある布袋に入った羊肉を受け取った。
客はガルカの獣使い。
めったに笑わない女主人が、調理場の奥で声を殺して笑っていたのを
調理人達は不思議そうに見ていた。
かくして夕食抜きだったはずのタルタルの兄弟は、
閉店後に女主人特製の温かいスープにありつける事になる。
おしまい。
暇だから書いてみた。今は反省している。
178 :
既にその名前は使われています:04/12/12 14:24:10 ID:qCIuawVM
179 :
既にその名前は使われています:04/12/12 14:27:34 ID:O+qgUq4T
そのとき!!
180 :
既にその名前は使われています:04/12/12 14:56:12 ID:qCIuawVM
ほしゅ
181 :
既にその名前は使われています:04/12/12 15:02:16 ID:wGTtIQid
さもなくば!!
182 :
既にその名前は使われています:04/12/12 17:04:58 ID:FadhYhhD
短編もええね
183 :
既にその名前は使われています:04/12/12 17:15:44 ID:4BY2jnPF
私もシコシコと書いているんだが…結構話を纏めてからここに貼りたいので傍観者(´・ω:;.:...
もってくれよー!
184 :
既にその名前は使われています:04/12/12 17:50:57 ID:qCIuawVM
きたいあげ
跡119氏のつづきがよみたい
185 :
既にその名前は使われています:04/12/12 18:03:10 ID:qCIuawVM
じょちるのはえええ
186 :
既にその名前は使われています:04/12/12 18:57:23 ID:qCIuawVM
あg3え
したらばの小説書くスレとは違うのかえ?
188 :
既にその名前は使われています:04/12/12 20:30:22 ID:qCIuawVM
え
189 :
既にその名前は使われています:04/12/12 21:48:59 ID:FadhYhhD
ほし
190 :
既にその名前は使われています:04/12/12 22:06:36 ID:qCIuawVM
俺「俺は勇者!!魔王を倒すぜ!」
嘉村「魔王はズヴァーるにいる!!」
おれ「そうか!わかった!!」
ズヴァールに行った!
ついた!
俺「おい魔王出て来い!」
闇王「人違いじゃないでしょうか^^;」
192 :
既にその名前は使われています:04/12/12 22:26:01 ID:qCIuawVM
俺「なんだと!魔王出せ!!」
193 :
既にその名前は使われています:04/12/12 22:45:02 ID:DSCF4lQL
闇王 「(@益@)ノシ おはようビームっ」
俺「クサマカァー!!クサマガミンナウォー!!」
195 :
既にその名前は使われています:04/12/12 22:54:39 ID:qCIuawVM
師匠「はやまるな!そいつはボ帝のわなじゃ!!」
196 :
既にその名前は使われています:04/12/12 23:12:44 ID:4BY2jnPF
>>159 バランより譲り受けたこのバランソードで(ry
197 :
既にその名前は使われています:04/12/12 23:13:33 ID:4BY2jnPF
俺は今、冒険者をやっている。昔は騎士団に所属していた。
何故冒険者をしているか?それは復讐のためだ。
俺の人生を滅茶苦茶にした奴らへの復讐。
そのきっかけをここに記そうと思う
俺の名前はダランベール。サンドリア出身だ。。
私には妻がいて名はソフィーという。美しい妻であった
騎士団に所属していて自他ともに認める槍の名手だった
「槍のダランベール」といえば皆、畏敬の念をもって私に接した。
また妻との戦いのための槍術も私の得意とするものでもあった。
昼はオークどもを我が槍で突き刺し、夜は妻を我が槍で満足させた。
皆からは尊敬され、妻からは愛されている。私は最高の幸せ者だった。
これが私の人生の最高のときだった・・・
199 :
既にその名前は使われています:04/12/13 01:10:08 ID:csoPVP0U
hoshu
続き
すべてが狂ったのはジュノに赴任することがきまってからだ。
出発前夜、私は妻と二人っきりで最後の夜を過ごした。
妻は私を心配したが、「ソフィー、ジュノの大使館で少し働くだけだ。
どこか遠くの地でガードをする訳ではないから安心しなさい」と答えた。
妻は安心してくれた。その夜も私の槍は冴えに冴え渡っていた。
翌朝、私と妻は厚い抱擁を交わし、私はジュノへ出発したのだった。
ジュノでの仕事は書類を作ったりするような事務の仕事ばかりだった。
槍を扱うこともなかった(両方ともだ。夜の槍は妻にしか使わない)
私にはこの仕事がとても退屈なものに思えた。槍を活かすこともなかったから。
だからといって退屈という理由で仕事に手を抜くことはなかった。
一生懸命仕事をこなし続け、任期もそろそろ終わるところまできた。
同僚のティドロという男が「お前さんもそろそろ任期おしまいだろ?
ここらでちょっと息抜きでもしようじゃないか!」と酒場へ誘った。
さらに続き
ティドロと私は多くのことを語り合った。サンドリアの行く末、
冒険者政策の問題点、他国との友好関係、信仰のことなど
話題はさまざまではあったが真剣に語り合った。
話題が装備品についてのことへと移った時のことだ。
彼が「最近の冒険者の中には街中でサブリガでいる奴が
多いって聞くぜ。あんたはどう思う?」奴がそう聞いてきた。
私は普段、酒をあまり飲まないから酔っていたのだろう。
「サブリガ?あんなもの下賎の者の装備であろう。考えてみろ。
あの手の装備は安く作れて防御性能も優れてはいない。
見た目も良いものとは言えない。あんなもの好んで装備する
奴の気など知れないものだな。ハッハッハ!」と大声で言ったのだ
酒場で周りで飲んでいた客も「よく言った!さすがはサンドリア
の騎士さまだ」などと言い「マスター、あのひとに一杯奢らせてくれ」
とも言い私は大量の酒を飲まされた。
私はいつも後悔する。あの時のことを・・・・
酔いつぶれて倒れる寸前に見たものを私は忘れない。
私に酒を奢った連中の脚がサブリガだったことを・・・・
さらにさらに続き
気がつくと私はいすに縛り付けられ身動きできなかった。
「お、お気づきのようだぞ。」と言う太い声が聞こえた。
「貴様、私をどうするつもりだ!」と問うと男は答えた。
「あなたはサブリガを馬鹿にした。我々サブリガンを
侮辱したのだ!」と怒った。ここは謝っておこうと思い、
「君達を侮辱するつもりはなかった。どうか許してほしい」
といった。けれども彼の怒りは一向に収まらないようだった。」
「侮辱するつもりはなかった?あれだけ言ってよくそんなことがいえるな!」
そういったあと彼は怒りが収まり、落ち着いてこういったのだった。
「よろしい、許してあげましょう。」その言葉を聞いて私は安心した。
「あなたの槍の腕前はここでも有名です。あなたにはサブリガンの
兵として我々のために働いていただきます、それでもって許しましょう。」
「どういう意味だ?」彼は私の質問に答えず、部下に指示を出した。
「あれを持ってきなさい」
まだ続く すまん・・・・
男の部下が私のトラウザを脱がしはじめた。
「何をする!やめろ!!!」私は抵抗したが
トラウザを脱がされ、サブリガをはかせられたようだった。
そして顔にはヴァルキリーマスクをつけられた。
男が呪文を唱え始めた。魔法とは違うもののようだった。
一瞬、ふと気を失った。男は私に声をかけた。
「ここにまた一人偉大なサブリガンが生まれた!
さぁ父にサブリガン万歳ときかせておくれ」
「ふざけるな!貴様など我が槍の餌食にしてくれる!」
「・・・!どうやら心までは奪えなかったようだな・・・。
まぁいい。ここで君を殺すのは簡単だがそれもつまらない。
君を生かしてやろう。ただし君には呪いをかけた。その呪いは
サブリガとマスクがはずせないことさ。サブリガを侮辱した君には
ぴったりの呪いだな。はっはっは!」男はそう笑い部屋を出ていった。
私は殴られて気を失った。気がつくと私は上層の病院にいた。
あれは夢だったのか・・・?いや夢ではなかった。サブリガは脱げなかった・・・
204 :
既にその名前は使われています:04/12/13 02:40:43 ID:7a/2bte9
おそろしい話だ
医者も私にかけられた呪いをとくことはできなかった。
呪いには排泄をとめ、食事をする必要をなくす効果があった。
これは都合がよかった。大人の自分が漏らすのは恥であるし、
奴らにとってもサブリガを汚されるのは嫌なのであろう。
私は騎士団を離れサブリガンに復讐することを決心した。
除団手続きをしに大使館に行った。
事情を説明し、また妻には伝えないでくれと頼んだ。
ティドロは奴らに捕まったが何とか逃げてきたらしい
サブリガ工場で三日三晩働かされ衰弱していたが今は健康だ。
実は一度だけサンドリアにもどった。こっそり妻を見にいったのだ。
買い物途中の妻とすれ違ったが彼女は私を私と気づかなかった。
むしろ私を変態だと思って避けて通った・・・
サブリガのおかげでもう一本の我が槍も奪われた・・・
「ソフィー、このマスクとサブリガがとることができたなら、
2つの槍をもって必ず帰ってくる」と心に誓った。
206 :
あ〜あ、お前等も気をつけろよ:04/12/13 03:27:16 ID:GYZU3xqd
『ガリ男』に出版差止め命令
インターネットの掲示板「2ちゃんねる」の「ネット実況」から生まれた小説『竜騎士男』(カイン社)のパロディ小説『ガリ男』(暗黒騎士有限公司)に対し東京地裁は11日出版差し止めの仮処分申請を下した。
暗黒騎士有限公司がパロディ小説の出版差止め命令を受けるのは、今回で4度目。
今回出版差止め命令を受けた『ガリ男』は、FFマニアの彼女を持つ男性が、彼女のFF話について行くべく、2ちゃんねる内にある廃人の集うスレッドで、
竜騎士の武器、竜NM巡りなど、竜騎士知識に関する助言を受けながら、次第に彼自身がFF廃人になっていくものの
いつの間にかラグナロクマニアに変わっていた彼女に最後にふられてしまうという悲しい物語。
ネット上では全く話題にならなかったが、暗黒騎士有限公司出版部が今回の『竜騎士男』出版に合わせ、この「ガリ男」物語を「発掘」し、出版にこぎつけた。現在二刷2300部。
東京地裁は、表紙のデザインやタイトルが酷似していること、またこの「ガリ男」という物語自体がネット上で展開されたものではなく、
実は作者のいるフィクションであることを巧妙に隠ぺいするなど、
悪質性が高いと判断、出版差し止めを命じた。
同社に対する出版差止め命令は、『蹴りたいナイト』『世界の片隅で誘えと叫ぶ』『43レベルのオートリーダ−』に続いて4度目。
▽『竜騎士男』の発行元・カイン社のコメント
『竜騎士男』はインターネットという仮構の世界と、現実世界が交錯するところに生まれた文学作品。『ガリ女』は紛らわしいだけでなく、
『竜騎士男』の作品世界を壊しかねない駄作。パロディとも言えない。今回の地裁の判断を歓迎する。
【用語解説】:「竜騎士男」
「竜騎士男」は、誘われない歴22年の男性が、電車内で酔った客に絡まれた白姫を助けたことをきっかけに始まる物語。
主人公の男性はインターネット掲示板「2ちゃんねる」の「ネット実況」に集う廃人たちから、
PTの誘い方や装備などの助言を受けながら告白にいたる。このネット上で展開された物語は、ネット上で話題となり、
先月には書籍として発売された。発売からわずか10日あまりで20万部を突破しており、今後も版を重ねると見られる。
これでおしまい ながくてすまんかった・・・・
各地のサブリガンを倒し続けてるが、未だ
呪いをかけた奴には出会えていない。
ときどき挫けそうになる。そんな時は
ソフィーの笑顔が思い浮かんでくる。
それが私の励みとなり、奴を追う気力になるのだ。
私は決してあきらめない!人間の尊厳と
我が槍と、私がソフィーの笑顔を取り戻すまでは!
208 :
既にその名前は使われています:04/12/13 03:42:23 ID:iXR5DRX+
>>207 サブリガの呪いは解けないんかよ;;
でも、おもしろかった。
209 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:49:52 ID:iXR5DRX+
おれも、今回は短編をやってみよう。とりあえず前編だけ。
モンブロー医師が主人公です。
210 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:51:22 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂1
数日前から、ジュノに怪事件が起きるようになった。
深夜になると大轟音とともに巨大な花火が夜空高く打ち上がるのだ。
その轟音は凄まじく、建物をびりびりと震えさせるほどだった。
ジュノの警備隊はすぐに犯人の捜索を開始したが、
四日経っても手がかり一つ掴めないでいた。
「まったく、こちらは度重なる公務で猫の手もかりたいというのに、
おまえたちは、こんな事件ひとつ解決出来ないのか……」
うつむいた警備隊を前に、ジュノ親衛隊隊長Wolfgangは悪態をついた。
こんなことのために、親衛隊自ら出向かねばならないとは
ジュノの警備隊の質も落ちたものだ。
一ヶ月前にも天晶堂の倉庫に泥棒が入り、その事件も未解決のままだという。
211 :
既にその名前は使われています:04/12/13 03:52:04 ID:Sh7Etxwl
>>206 それ見て、電車男マジ出版停止か芸スポ速報見にいったら、
オーランドブルームの層化入信っつー見たくない事実知ったよorz
212 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:52:48 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂2
「とにかく、警備の配置の見直しと、不審者の情報を徹底的に洗い出せ。
あれほどの火薬を使っているんだ。バストゥークの練金ギルドと火薬ギルドにも
あたって、ここ数ヶ月の間に大量に火薬と花火の材料を購入したものがいないか
調べるんだ。急げ!」
各自任務に飛び出す警備隊員の後ろ姿を見ながら、
Wolfgangはジュノの澄んだ空を見上げた。
しかし、誰が一体何のためにあれほどの花火を打ち上げているのか。
四日前の夜から、花火は特に決まった時間もなく不規則にうちあげられている。
あれほどの火薬を使っているからにはそうとう費用もかかるだろう。
Wolfgangには、この怪事件がただの無意味な悪戯だとは、どうしても思えなかった。
213 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:56:06 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂3
「鎮静剤を三日分出しておきますね。あとは、とにかく気分を変えることです。
では、お大事に」
エルヴァーンの医師Monberauxは、穏やかな口調でそう言うと、
カルテに処方箋を書き記し看護婦へと手渡した。
ここは、ジュノ上層、名医と評判の高いMonberaux医師の診療所だ。
ジュノに花火が上がるようになってから、花火の轟音によって神経を病んだ患者が
急増していた。もともとジュノは賑やかな街だ。
その喧騒に耐えきれない者も少なからずいる。
彼らにとってこの怪事件は、症状を悪化させる引きがねになっていた。
「次の方どうぞ入ってください」
そんな多くの患者の中で、今Monberaux医師の目の前に立った男は、
数ある神経症患者の中でももっとも重症と言っていいだろう。
なにしろ、花火事件以前から重度の幻聴幻覚に悩まされ、
不眠症の上にさらに極度の魔法アレルギーも患っていたからだ。
214 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:58:00 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂4
ヒュムのBluck氏は、落ちくぼんだ瞳をキョロキョロとせわしなく動かしながら、
やせこけた顔をMonberaux医師に向けた。げっそりと痩せた体は小刻みに震えている。
今にも卒倒しそうだ。
Monberauxは、Bluck氏に手を貸して椅子に座らせた。
「Bluckさん、以前にも言ったように、あなたはすぐにでもジュノを離れ、
静かな場所で安静にすべきなんです。あなたさえよければ、
サンドリアの療養所にすぐにでも入れるのですよ」
しかし、Bluck氏はMonberaux医師の言葉に大きく首を振ると、
普段よりもさらに落ち着きをなくした声でしゃべり始めた。
「ち、違うんです、先生……。き、今日は、診察して欲しくて来たんじゃないんです……
じ、実は……、自首しようと思って、ここに来たんです!」
Bluck氏はそう一気に話すと、興奮したためか痙攣をおこした。
「Bluckさん、落ち着いて、さあ落ち着いて」
MonberauxはBluck氏を優しい声で落ち着かせ、もう大丈夫だと判断するとゆっくりと事情を話すように促した。
215 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 03:59:40 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂5
Bluck氏の話とはこうだ。
Bluck氏は幻聴の持ち主だ。それが6日程前から新しい種類の幻聴が聞こえ始めた。
その幻聴は、無邪気な子供の声で、「みんなでジュノに大きな花火を打ち上げよう」
Bluck氏の耳元で囁くのだ。
花火が打ち上げられた一日目、Bluck氏は花火の轟音に気づかず、
見事に熟睡していたという。
かすかな物音でさえ起きてしまうほど眠りの浅い自分がだ。
花火の話は後で聞いて知ったのだ。そして、二日目、三日目と同じことが続いた。
この時点でBluck氏は何かがおかしいことに気づき始めていたという。
そして、四日目、それは起こった。いつものように熟睡して起きると、
ベッドの横に、木箱に入った二個の花火の玉が置いてあったのだ。
「せ、先生、あれは私がやったんです!自分でも、いつか幻聴が自分の意志に取って代わるんじゃないかって、ずっと恐れていました。そ、それが、ついに、私の意識をーー!ううっ!」
そう言うと、Bluck氏は極度の興奮のために気を失ってしまった。。
「Bluckさん!Bluckさん!」
Monberauxは、慌ててBluck氏を医務室に運んだ。
216 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 04:00:55 ID:iXR5DRX+
●Monberaux医師のカルテ・技師の魂6
適切な処置を施した後、Monberauxは先程いっしょに話を聞いていた看護士とともに、
今はやすらかに眠っているBluck氏の痩せこけた顔を見つめていた。
「先生、Bluckさんの言ったことは本当でしょうか?」
「うむ……なんとも言えないな。
彼は今までも何度か妄想にとりつかれ錯乱したことがあるからね」
Bluck氏は、昨年の今頃にも今回のような症状に陥ったことがあった。
その時は、自分が実はもう死んでいて幽霊なんだと思い込み、大変な騒ぎになったのだ。
「しかし、どうも今回は違うようだ。
いずれにせよ、今日の診察が終わったらBluck氏の自宅へと行ってみようと思う。
きみもまだ、このことは誰にも話さないように」
真剣な表情のMonberaux医師に、看護士は黙って頷いた。
217 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/13 04:02:13 ID:iXR5DRX+
今日はこれで終わり、次でおわると思います。
寝る。
218 :
タルタルさん ◆2S0mQ2Th9s :04/12/13 04:11:49 ID:9tgX6baz
ッシュッシュッシュッシュ!!
「お、気合が入ってますね、チャンピオン」
エルAがチャンピオンに話しかける。
「当たり前だお!なんたって今日は相手が相手だお!」
ッシュッシュッシュッシュ!!シュシュ!
「しかしチャンピオン、今日の相手はそんなに手ごわいんですかね?」
戦績を見る限り今までの相手とまったく変わらない、エルAは不思議そうにたずねた。
「、、、、やつは今までの対戦車とは違うお、、、」
エルAはやはりわからない、だがこれ以上無駄に気を散らしてはいけないとこれ以上の質問は控えたようだ。
「あれをよこせお!」
「は、はい!」
エルAはチキンラメーンを砕きほかほかのご飯を茶碗に注ぎ生卵と醤油を書きませたものをあつあつご飯にかけた、
そして茶碗をチャンピオンに渡す。
「砕いたチキンラメーンはくっていいお!パクパク」卵かけご飯を食べながらエルAにそういうチャンピオン。
「うっす!ありがとうございます!あ、そろそろ時間です!チャンピオン!」
一瞬のうちに卵かけご飯を平らげるチャンピオン「、、、うっし、いくお!!」 続く
219 :
既にその名前は使われています:04/12/13 04:14:02 ID:Clvgm1Sx
戦車という字をみるとチハたんばんじゃーいというフレーズが頭に横切る俺が嫌だ・・・
220 :
タルタルさん ◆S9MV.O8AuU :04/12/13 04:24:16 ID:9tgX6baz
控え室から出るチャンピオンとエルA、と!そこには...
./ ;ヽ
l _,,,,,,,,_,;;;;i
l l''|~___;;、_y__ lミ;l
゙l;| |* '",;_,i`'"|;i | <ホント チハタンは可愛いぜ! ハァハァ・・
,r''i ヽ, '~rーj`c=/
,/ ヽ __,,┴---┴-⊂////;`ゞ
/ ゙ヽ==| □:|: 乃 「r_l,,l,|,iノ───o
|;/"⌒ヽ, _\└┬ :|: ||-┬┘ ̄ ̄ ̄
l l ヽロ-D/ ★ ~~|ミ|丘百~((==___
゙l゙l, l─┴───┴──┐~(O'-ゝ-┤
| ヽ ヽ ~~~~~O~~(◎))三)──)三)
/"ヽ 'j(◎)(◎)(◎)(/"''''''''''''⊃ノ三ノ
/ ヽ ー──''''''""(;;) `゙,j"
「なんですかこいつは!?」
エルAはかなり戸惑ったがチャンピオンは至って平然としてこういった。
「キチ○イだお、ほっとくお。」
そしていざ試合会場へ向かう二人であった、、、
221 :
既にその名前は使われています:04/12/13 04:25:48 ID:Clvgm1Sx
ワロタけど・・・・それでいいのかタルタルさあぁぁぁぁんwwwww
222 :
既にその名前は使われています:04/12/13 05:12:40 ID:uuDVIOKv
>>157-159ネタ作成の才能あるね。寸劇として素直に面白かった。
今日はそれしか読んでないが、明日
>>1から読むのでほしゅ
223 :
既にその名前は使われています:04/12/13 05:14:06 ID:uuDVIOKv
ってビュワで開いておいただけだが随分進んでたなw
まあいいや、期待age
224 :
既にその名前は使われています:04/12/13 07:31:35 ID:CFzSovs1
あげ
225 :
既にその名前は使われています:04/12/13 11:52:17 ID:7a/2bte9
226 :
あ:04/12/13 13:26:14 ID:knxJ8xkd
【竜騎士ガリクソンの冒険 第二章:伝説の始まり−旅立ち編@−】
〜前回までのあらすじ〜
ガリンじいちゃんは相棒の飛竜をどっかに繋いだまま存在を忘れて餓死させ今に至る。
夕食時、いつも騒がしいガリンじいちゃんの様子が何か変だ。
「じいちゃん、今日はずいぶんおとなしいね。」
ガリンじいちゃんは好物のガリをシャリシャリ食べながら俺にぽつりぽつり語り始めた。
「ガリクソンや・・・貴様も毎日の修行のお陰でだいぶ竜騎士らしくなってきた・・
いや、むしろ飛竜のいないワシなんかよりよっぽど竜騎士らしい・・」
じいちゃんは、俺の飛竜ミカンをモノ欲しそうに見つめる、ねちっこくねばっこく。
「・・・じいちゃんの飛竜は死んだんだっけ。でも何でコールワイバーンしないの?」
特別なポリシーがあるのだろうか。それとも じいちゃんなりの飛竜を餓死させた罪滅ぼしなのだろうか・・
死んでから10年近く経つが飛竜を見た記憶がない。
長い長い沈黙。そして一言・・
「いや、、面倒だし、、、」
ソウデスカ・・。
てかお前寝てたろ今!?
227 :
あ:04/12/13 13:28:17 ID:knxJ8xkd
「・・ところでじいちゃんの称号かっこいいね。何なのコレ」
じいちゃんは、よくぞ聞いてくれたといわんばかりに立ち上がりシャウトする。
「ウム!これはオークの拠点でのお!一体のオークがわしに襲い掛かってきたのじゃ!」
顔を真っ赤にして叫び続ける。食事中に唾を飛ばしながら叫ぶなよ。
「称号が付く敵はのお!俗に言うHNMと呼ばれる凶悪な・・」
「そこでワシは自慢のヤリでばっさばっさなぎ倒し・・」
「ヤツを向かい合った刹那!ワシは・・ぐあぁぁぁぁ!!げほっがほっ!!」
じいちゃんは、食べかけたのガリを喉に詰まらせた。
「じぃちゃん!!大丈夫!?」
「うぅむ、、天国のばあさんが見えた気がした・・」
じいちゃんはウィンダスティーを飲み青いプラスチックの鎧を脱いで背中をさすった。
「ちなみに分解するとカッパーインゴじゃ」
そんな事きいてねーって。
「ところでじいちゃん。さっき俺に何を言おうとしたんだい?」
「うむ!忘れた!」
そんな日常。(てか前スレ消えた?)
228 :
あ:04/12/13 13:31:06 ID:knxJ8xkd
そうそう、ちなみに、じいちゃんの称号だが、「ウォーチーフレッカー」。
それが何か分かるまでそう時間を要しなかった。
続く。
229 :
既にその名前は使われています:04/12/13 16:32:46 ID:+YHdFMMe
ほす
230 :
既にその名前は使われています:04/12/13 18:30:14 ID:o32+OqmP
保守あげ
231 :
既にその名前は使われています:04/12/13 19:05:02 ID:CFzSovs1
ほしゅ
232 :
既にその名前は使われています:04/12/13 19:06:05 ID:CFzSovs1
あげるのである
233 :
既にその名前は使われています:04/12/13 21:57:07 ID:7a/2bte9
アジド話きぼ!
234 :
既にその名前は使われています:04/12/13 22:42:42 ID:uuCFJI80
age
235 :
既にその名前は使われています:04/12/13 22:47:48 ID:Sgvco+Qu
119氏の文章は村上春樹調だね。
村上春樹好きなので期待age
なにこのキモイスレ
237 :
既にその名前は使われています:04/12/14 00:18:58 ID:RDeIIE0q
保守
238 :
既にその名前は使われています:04/12/14 02:05:20 ID:Os2L9Up9
ネタギレなのかもしれんけど保守
239 :
既にその名前は使われています:04/12/14 02:40:33 ID:KM7N/FZT
ネタはあるけど、面白くないっぽいので書かずに保守
240 :
1/2:04/12/14 03:13:36 ID:Os2L9Up9
保守あげばっかりでもなんなんでネタかきこ。
---
そのヒュムの男は、魔法大国ウィンダスで魔法道具店を開くという立場にありながら、
魔法の才能は全くといっていいほどなかった。致命的な才能の欠如を補って余りある
商売の才覚や人脈の豊富さにより品揃えは競合店の追随を許さないものだったが、
ケアルも使えない店主の元へ買い物に来る客は稀であった。
…それは、少数の物好きと、確かな品質の貴重な道具を必要とする極一部の魔導師のみ…
帳簿の整理をしていた店主は客の気配を感じて目線をカウンターへ向けた。
しかしドアが開いた形跡は無い。気のせいかと思い帳簿に目を戻した瞬間、不意に声が響いた。
「約束の日だ。商品を受け取りにきた。」
241 :
2/2:04/12/14 03:16:07 ID:Os2L9Up9
声と同時に、カウンター越しにまるでモミジの葉のような、赤ん坊のような掌だけが視界に現れ、
同時に少なくない枚数の金貨がカウンターに滑り落ちた。なんのことはない、客の背が低すぎて
カウンターから頭も出ないのだ。
「魔法で店内に飛びこんでくるのは勘弁してもらいたいもんだね。」
注文の品物をカウンターに広げながら店主が叩く軽口は全く聞こえないふうに、その客は
注文品を1つ手に取り品定めしている、、のだろう。こちらからは見えないので想像だ。
「どれも正規の流通では手に入らない貴重な魔法素材さ。…しかし、これだけの素材、
どうしようというんだね。戦争でもはじめるのかい?」
相変わらず客は声に反応しないが商品には満足したのだろう、全ての品物を自分の懐にしまい
こみ始めた。それを見てこちらも金貨を受け取ろうと足元の金庫を取りだすため腰をかがめる。
その瞬間、また不意に声が響いた。
「もう始まってるんだ。」
反応して目線をカウンターに戻すが、やはりドアを開けた形跡はない。
「…全く、魔法とは便利なものだな。」
呆れたように店主は呟いた。彼にはそれがいったいなんの魔法かすらも定かではなかったが、
呪文詠唱や精神統一を全く必要とせず…あるいはほんの一瞬で終わらせて…空間転移をやってのけた
今の客が比類無き大魔導師であると同時に大事な顧客であることは重々承知していた。
そして、それさえわかっていれば充分で、品物の使い道にはとくに興味はない。
おそらく今日の客は彼1人だろう。店主は帳簿の最後の行に今日の売上を書きとめた。
”12月14日 金貨15枚 Ajido-Marujido”
242 :
233:04/12/14 03:33:42 ID:Qqr9ur9C
>>240,241
!
ウワーイ!!!
シプイ!!!
イイ!!!
etizenkouske「dany!gregg! キャラ残ってるかぁ!?」
guregg 「ああ、なんとかなぁ」
etizenkouske「RMT対策パッチが来るぞ!気をつけろぉ」
dany 「競売場だ!越前」
etizenkouske「なんだこの山串は!?」
dany 「とにかく食ってみようぜぇ」
etizenkouske「せっかくだから、俺はこの解約ボタンを選ぶぜ!」
こうしてetizenkouskeは自由を手に入れた。
244 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :04/12/14 03:50:56 ID:5JwJhExQ
みんな物語作るの、うまいな〜〜(´Д`;)。
なんかコツがあるなら、教えてくらさい。おながいします。
落ちるぞ上げ
246 :
既にその名前は使われています:04/12/14 07:48:21 ID:rJA1rct3
よよよ
247 :
既にその名前は使われています:04/12/14 07:49:14 ID:OzzGn3NE
上げてなかった今は反省している
248 :
240=157:04/12/14 08:42:04 ID:Os2L9Up9
保守しつつ。
>>244 コツというか、俺がやってる方法は、まず話のオチやどんでん返しを
考えてあとはそこに繋がるようにストーリーをでっちあげてます。
157なら「インビジがきれて誰か現れた!」、240なら「客がアジドだった!」など。
249 :
既にその名前は使われています:04/12/14 09:20:36 ID:RDeIIE0q
なんだかネタはないけどあげておきますね
250 :
既にその名前は使われています:04/12/14 12:02:02 ID:RDeIIE0q
保守
〜竜の錬金術師 第4話 偽りの中の幸せ〜
ある日、鋼鉄鎧の男とクローク姿の女が錬金ギルドを訪れた。
ベドー討伐に行くのだが、非力な魔道士の彼女にピッタリな錬金武器を依頼したいと男は話した。
アズィマはクローク姿の彼女をしばらく見つめるとサラサラと紙にレシピを書き、それを竜騎士へ手渡すと2階へと戻ってしまった。
明日2人は早い時間には出発しなければならないので、依頼品は現地まで持ってきて欲しいそうだ。
翌日、竜騎士は遅れながらベドーに到着すると奥地で依頼人の2人を発見したが、10体近くのクゥダフに囲まれ女は必死にケアルをするも男は力尽きて倒れてしまった。
依頼品を渡し、加勢を試みた竜騎士だったがそれは不要だとすぐに気付く。
それはクローク姿の彼女が、依頼品のヘルファイアソードの業火で、一瞬にして全てのクゥダフを蹴散らしたからであった。
彼女はヘルファイアソードを素早く道具袋に隠すと男にレイズをかけた。
気を取り戻した男は竜騎士が救ってくれたと思ったらしく、お礼を言うと2人はその場を後にした。
その男の後に付いて行く彼女の姿は、とても幸せそうに見えた竜騎士であった。
252 :
へっぽこφ(・_・; ) ◆w3Zp1E1s1M :
>>248 そうか……、おれとは逆なんだな。そっちの方がいいのか。
今度試してみよう。
みんなもどうやって物語をつくってるか、教えるお!