銚子電鉄・元社長業務上横領:存続を危ぶむ声 岡野市長「再建計画待ち検討」 /千葉
市民の足、観光の目玉「銚子電鉄」は大丈夫か――。経営難に悩む「銚子電鉄」(本社・銚子市、小川
文雄社長)の元社長の内山健治郎容疑者(61)が29日に業務上横領で逮捕された。現経営陣の下でも
再建計画をたてられない状態から、市民の間には存続を危ぶむ声が広まっている。
内山元社長は会社名義で借金を重ね、私的流用が明らかになった04年に社長を解任された。会社側は
同年6月に「特別背任容疑」(流用額4150万円)で県警に告訴していた。こうした同社の騒動に「銚子
電鉄を救おう」と観光協会が中心に同年7月に「銚電運行維持市民の会」を立ち上げ、署名運動を展開する
など存続活動を続けている。
一方、同市も昨年12月に「再生協議会」を設置、今年5月の第3回協議会で会社側の再建計画に基づい
て運行維持の可能性を検討することになっていた。しかし「自己資金の調達が困難」として再建計画書の
提出がないまま、同協議会は凍結状態になっている。
20日に市長に就任したばかりの岡野俊昭市長は「銚子電鉄存続は市民の願い。会社の再建計画提出を
待って市として、どのような協力ができるか検討したい」と語る。
銚子電鉄は1923(大正12)年7月、銚子駅―外川駅間6・4キロで営業を開始。利用者の激減に
加えて、車両など施設の老朽化が進んでおり、収益確保で「ぬれせんべい」の製造・販売などに取り組ん
でいる。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060830-00000106-mailo-l12