電気用品安全法(PSE法)反対OFF

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>>490をテキスト化しました。コピペしたい場合はどうぞ。
(えーと、著作権にビビりつつ投下することを御理解いただければ幸いです)

電気用品安全法の猶予期間終了
あの名機も幻に? 認証なし中古品 4月から売買禁止

 電気製品の中古販売が四月から、大幅に制限されそうだ。二〇〇一年施行の電気用品安全法の
五年間の猶予期間が終了し、検査機関の認証を受けていない電気製品の販売などが禁止されるためだ。
ビンテージ物が人気の楽器やオーディオ機器も対象で、愛好家には大きな痛手となる?
 「電気用品安全法の改正により、PSEマークのない製品を四月一日以降販売することができなくなりました。
これに伴い、PSEマークのない電気楽器、電子楽器の買い取りを行うことができなくなりました」
 東京・神田駿河台のJR御茶ノ水駅近くにある大手楽器店「石橋楽器店」の店舗内には、こんな「お知らせ」が
張り出された。
 同店舗には、フロアごとに一台四十万円もする米国製のギターアンプを含めアンプ類やキーボード、電子ピアノが
所狭しと並んでいるが、同店では今月一日から、PSEマークのない楽器の買い取りを中止した。
 PSEマークは、一般消費者が使用する電気製品のうち、国指定の検査機関が安全の技術基準に適合していることを
認証したものだ。二〇〇一年四月の電気用品安全法の改正で、このマークのない製品は四月から原則販売できない。
違反した場合の罰則も引き上げられ、法人の場合、最大で一億円、個人で百万円の罰金が課せられる。
 石橋楽器の楽器買い取りセンターの担当者は「海外からの輸入品でマークのない中古の対象品も少なくない。
中には数十万円で取引される人気のギターアンプなどもあるが、三月末までに在庫品を売り切るしかない。
たたき売りになるかも」と頭を抱える。
 また、買い取り中止の影響についても「お知らせを出してから、問い合わせも急増している。使い続けるか、
廃棄するしかないと説明しているが、落胆するお客さまも多い」と話す。
 法改正で最も影響を受けるのは、電化製品の中古品も扱うリサイクル業界だ。都内の大手総合リサイクルショップ
経営会社の幹部は「うちはもともと、(マークの付いた)製造から五年ぐらいの電化製品の販売が中心なので
影響はそう大きくないが、年代の古い製品を扱っている小規模のリサイクルショップでは倒産するところも出てくる」と
予測。そのうえで、「法改正されて五年になるが、われわれ業界で話題になったのはごく最近で、告知が徹底されて
こなかった。再資源化に取り組む流れにも逆行する感じで、違和感を覚える」と不満をぶちまける。
 経済産業省の担当者は「リサイクル業界は業界団体がなく、なかなか周知徹底されてこなかったのは事実だが、
今後はホームページでQ&Aを掲載して事業者に周知徹底を図りたい」と話す。
 流通ジャーナリストの緒方知行氏は「安全、安心に対する規制強化は必然の方向」としながらも、こう疑問を口にする。
 「実際の使用価値はないが、交換価値のあるお宝品、たとえば年代物のアンプ類は、絵画や骨董品と同じだ。
こうした一人悦に入る世界まで流通できなくなるのはどうだろう。ある種の文化とみなし、特例を認めてもいいのではないか」

2006年2月12日東京新聞朝刊28面より