2ちゃんねる百物語2001〜雨月堂より〜

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21麻留 鈴
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私が小4の頃の話。
兵庫県姫路市にある書写山で林間学校に行った時の事。
昼は見学やスタンプラリーの様なイベントで時間は進んでいきました。
やがて夜になって、
お決まりの肝試し大会になり、スタート地点で2.3人の先生が恐い話をしてムードを盛り上げ、いよいよスタートとなりました。
スタート地点のロープウェー乗り場から泊まっている寺まで、という短い距離を、5人で組を作り横一線に並び、順
番にスタートして行きます。
前後15,6m位の間隔でスタートして行くのですが、私は人一倍恐がりな為、組の人に無理を行って真ん中にして貰
いました。
そして私達の組の順になり、私は先生方の今思えばつまらないお化けや仕掛けにビクビクしながら進みました。
やがて半分を過ぎ、私も恐くなくなってきた頃、前方の道の端の方に人がうずくまっているのが見えました。
私は、誰か先生が驚かそうとしているんだと思い、通り過ぎようとしました。
しかし、その人は動く気配を見せません。
私は、動かないなと思いつつ、私達はその場を通り過ぎました。
別にどうでもよかったのでその時は同じ組の人に話しませんでしたが、ゴールに着いてからふとその事を思いだし、友達に話したのですが誰も知らないと言っていました。
列の端にいた子も、そんな物は居なかったと言っていました。
端にいた友人に見えずに真ん中にいた私に見えた人は一体...