♪♪♪ 山にまつわる怖い話し ♪♪♪

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9あなたのうしろに名無しさんが・・・
つづき

さすがに怖かったが、
自分は「誰かいるんですか?」と声を出した。

・・・答えはない。

足音もピタリと止んでいる。
だが、このテントのすぐ近くに、何かがいることだけは
感覚的にわかる。

(こりゃやべぇな。)

何回か経験のある「ぞわっ」とした感じ。

だけどこのままというわけにもいかず確認してみることにする。
電気式のランタンの明かりを限界まであげ、テントの外に投げる。
ランタンは転がりながらも、周りを照らした。

テントの内部には外の石ころや草の陰が映った。

が、それだけ。人影は無い。

後ろに回りこんだか?とも思ったが、もうひとつのコールマンランタンに明かりをつけ
ナイフをにぎりテントから出てみた。

誰もいなかった。

ただ、テントの脇の石がひとつだけ濡れた面をさらけだしていた。