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あなたのうしろに名無しさんが・・・:
中央アルプスの駒ケ岳に行った時のはなし。
久しぶりに山行くべ。と思い立ち、速攻で準備をして出発。
麓に着いたのは、もう17時頃。翌早朝から登りはじめることにして
川原にテントを張った。
メシも食い終わり、さて寝るか
・・・と、川上から川原を誰かが下りてくる足音が聞こえる。
その頃はもう20時を回り、あたりは真っ暗。
ライトをつけていても川原を歩くのは容易ではない。
それに基本的に山をやっている人ならわかると思うが、
暗くなってからの行動はまずしないもの。
それなのに、川上の方を見ても明かりひとつ見えず、
足音とたまに混じる石がぶつかる音が、
ざく・ざく・ざく・・・がらっ・ざく・ざく
と近づいてくる。
ちと、恐ろしくなり、自分はテントにもぐりこんだ。
とりあえず、登山ナイフを引っ張り出してまんじりともせず
足音に耳をそばだてた。
足音は近づいてくる。
明らかに人間の歩く音。熊とかそんなもんじゃぁない。
もうテントから10メートルも離れていないところまで来ている。
・・・・がら。
いきなりテントの横で石の音。