川島屋マンションの呪い 無限の川島屋旅情編〜9〜

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39川島屋
今度こそは完璧なお引越しをしようと思っていたのに。
なかなかうまくはいかないものです。

寒風摩擦美少女隊と小人さんに点呼をして、きちんと人数を確認し、
お母さんが外気に触れて弱ってしまわないように、箱に目張りをし、
生きているメリーさんには新しい杖を買ってあげ、
生きていないメリーさんには大きな壷に入ってもらい、
ブキミ人形は膝の上に乗せ、越後屋父さんのカケラはポケットの中、
大きすぎて運転席に座れない、ぃょぅを荷台に寝かせ、
ノリ島屋さん、卅蔦屍さん、川烏屋さん、川鳥屋さん(以下略)に、
引越し先が分かるように貼り紙をし、
毟られ彼氏の運転する軽トラックに乗りこんで、さあ、出発!
……したまでは良かったのですが。ところが。

新居の「スレ9」の玄関先に到着してみたら、
たいへん! 荷台でぐっすり眠っていたはずの、ぃょぅがいません。
どうやら途中で落として来てしまったようです。
あれだけ大きな生き物ですから、かなりの音がしたはずですが、
運転席では音楽をかけてノリノリでいたので、気づきませんでした。
どうしましょう。

とりあえず、生きていないメリーさんに飛んでもらいました。
メリーさんは通って来た道を正確に辿って、前スレまで戻ってくれましたが、
見つかりません。……どうしよう。

とにかく、雨が降り出さないうちに、荷物を降ろしてしまうことにしました。
家財道具を濡れない所に保管してから、手分けしてみんなでぃょぅを捜しましょう。
大急ぎで、スレ9の玄関のドアを開けました。すると……。

>>29

びっくりしました。
ぃょぅに話を聞いたら、荷台から転げ落ちた後、
たまたまを揺らしながら、必死で走って追いかけて来たのだそうです。
玄関先で途方に暮れている私達を驚かそうと、
窓から先回りして、部屋に入りこんでいたんだとか。
大笑いになりました。

落っことして来てしまってごめんね、ぃょぅ。
お詫びに、今日は、川島屋海苔を好きなだけ齧っていいからね。