死を覚悟した瞬間

このエントリーをはてなブックマークに追加
あれは私が小学校5年の時。
のん気に自転車をこいでいるとガクランを着た高校生風の男の人に呼び止められる。
男「友達の家に行きたいんだけど道に迷っちゃたんだ。教えてもらえませんか?」
私「あ、はい」(チャリを止め降りる)
男「ちょっとこっち来て」(腕をつかみ草むらに連れてかれる)
私「え?え?」
男「ちょっとしゃがんでよ」
私「なんでですか、イヤです」(半泣き)
逃げようとすると草むらに停めてあった車のボンネットに押さえつけられる、
男はパニックで悲鳴をあげる私の首を軽く絞め「騒ぐと殺すぞ!!」

その時頭に浮かんだのは「ああ、きっと私は殺されて明日の新聞に載っちゃうんだ・・。」
「どうしよう、こんな死に方したらお母さんとお父さんが泣いちゃう・・」
周りにアパートとかもあったのに、昼間で留守なのかどんなに叫んでも誰も出てこない・
結局、夢中で暴れて逃げ出し全速力で家まで帰りましたが、家に着いて父親の顔を見た瞬間、
ほっとして号泣。父がその草むらまで男を捜しに行きましたがもう逃げた後でした。
それから暫らくは、ヤツが自分を殺しに来るんじゃないかと怯え続けましたね。
なんの疑いもなく男についていってしまった私も馬鹿でしたが、子供だったせいか
変だってことに気づかなかったんですね。まさかガクラン着た高校生(?)がそんな
事するとは思わなかったし・・・・。