北陸のコワイ話 2000

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2012
・・・実は、俺は1日目の怪談には参加したけど、2日目は疲れて
寝てしまったから、実際体験したワケじゃないんだ。
でも3日目の朝、「出た!」ってみんな言ってるの。
二人に一人はそんな話しをしてて、なんか気になるから、一緒に
参加してた弟に「昨日出たんやってか?」って尋ねたら・・・

「俺、見た。その場にいた」 弟の話によると・・・

二日目も、一日目と同じく20人くらいが車座になって、話して
たそうだ。
夜も更け、昼間の疲れから弟も眠くなり、体育座りでウトウトし
てると、なんか明るくなった感じがしたそうだ。
「誰だ、電気なんかつけやがって・・・」
そう弟は思い顔を上げると、車座の中心に光る物体が浮かんでい
たそうだ(弟は「火の玉」とは言っていなかった)。
「!?」
何が起こったのか分からない内に、その物体は部屋の中を飛び回
り、半ばパニック状態の中で、ある女の子が
「なんか変〜!!!」
と叫んだ。
居眠りしてこの騒ぎに乗り遅れたのが幸いしたのか、比較的冷静
な方だったらしい弟は、「ヤバイ!」と、とっさに部屋の電気を
つけたそうだ。
そして叫んだ女の子に「どうした?」と声をかけると、
「体の中に、何か冷たいものが入ってきた!」
「・・・そしたら何か急に悲しい感情がわき上がってきて・・・何か
 喉が・・・直感的に『声が変わる!』って思って、その前に叫ば
 ないと、(異変を)伝えないとって・・・」

この女の子も、まぁ知り合いで、当時俺はカナリビビった。
本人にこの件を聞いても、「もうその話は・・・」って感じで
全く語ろうとはしない。

これ以降、「怪談話にはソウイウヤツラが寄ってくるよ。」と
言うのが、怪談での俺の定番になりました、とさ。