【◆ The 事故物件 ◆】

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91こぴぺ
Aさん(男性の友人)の話をさせて頂きます。

その当時、Aさんは都営住宅に住んでいました。
その住宅は、同じ造りの部屋が左右対称になっていて、
2軒で1棟という住宅です。

ある夜、彼が仕事から帰って来ると、隣の家で
ゴソゴソと人が動く気配が。
隣には一人暮しのご老人が住んでおり、いつもなら彼が
帰宅する時間には寝静まっていて、何の音もしないはずなのに
、その日に限って音がしたらしいのです。
「じいさん、トイレにでも起きたのかな?」
そう思ってそんなに気にも止めず、その日はすぐに寝たそうです。
しかし、それから2,3日経っても同じ音が聞こえます。
決まって夜の12時頃。
92こぴぺ:01/09/30 19:14
そしてあくる朝。
外が騒がしくて目が覚めたAさんは、庭に警察が来ているのを
見てビックリしたそうです。
警察は隣の家に出入りしています。
外に出て、野次馬で集まっていた近所の人に尋ねてみると
「お宅の隣のおじいさん、自殺してたらしいのよ」
という答えが返って来たそうです。

え…だって、夕べも隣で音がしていたし…。
「じゃあ夕べなのかしら?とにかく、散歩していた人が、
部屋の中で誰かが…っているのが見えるって、警察に通報したんだって」
いくら他人とはいえ、隣の家の事なので、彼はあまりいい気持ちでは
なかったようです。
93こぴぺ:01/09/30 19:15
そして、警察の検死の結果、死後4日は経っていたそうです。
彼がここ数日、聞いていた音は何だったのでしょう?

普通ならここで話が終わるのでしょうが、続きがあります。
隣の部屋が空家になってからも、毎日その音は聞こえていたそうです。
ある夜、彼は意を決して隣を覗いてみる事に。そして、彼が見たものは…。

ちゃぶ台を部屋の真ん中に引きずって、ロープを掛けている
おじいさんの姿でした。
彼は怖い…というより、哀しくなったそうです。
この話を私にしてくれた時、最後にこう言っていました。

「いくら自分で選んだ道とはいえ、あの人は永遠にあの部屋で
同じ行動を繰り返すんだよ…」と。