今やってるリーガルハイってドラマ、後味悪いの多いよね。そのひとつ
ある男が結婚式から花嫁を連れ去った。よくある愛の逃避行。
しかし直後にその男は逮捕される。男Aはストーカーとして花嫁Bへの接触を禁じられていたのだ。
そして新米弁護士のヒロインCがAの弁護をする事となる。
裁判の日、その幕があけるやいなやAは突然無罪を主張する。
Bとは以前から交際していた、しかし花婿(当時彼)が別れてくれないと相談されていた、と。
だが、Aがストーカーであることは誰の目にも明らかであった。
Bの証言によると彼女の帰り道に待ち伏せ、バスでは隣に座りしつこく話しかけ
彼女の似顔絵を無理やり渡し、更にはBの家の近所に転居してきたという。
交際していたのなら訴える理由は?狭いにも関わらず家賃の高い家に引っ越した理由は?と、
検事に詰め寄られ洗脳だとか手狭になったと挙動不審に答え、
挙げ句、女性と交際経験がないのでは?と問われ図星をつかれたように声を荒げた。
窮地であったがCはAとBの「デートコース」であったバスに活路を見いだす。
彼らが何時も乗っていたバスで聴き込みを行い、彼らを見ていた乗客を発見した。
彼らがどのように見えたか?どのような様子だったか?
似顔絵を貰い女性は迷惑そうだったか?と矢継ぎ早にたずねた。
乗客は幸せなカップルにみえ、微笑ましく話し、絵はたいそう嬉しげに貰っていたと話した。
次の公判、証言台にはB、そしてCの手元には在るものが置かれていた。
CはAに貰った絵はどうしたかと問う。Bは気持ち悪かったのでその日捨てたと答えた。
しかしCの手元にあったのは似顔絵だった。Cは奥の手でBの引っ越しに乗じ
実際はそれまで捨てられずにいた似顔絵を入手していたのだ。
Bが愛していたのはA、しかし安定した生活を選び、Aを切り捨てたのではとCは捲し立てた。
絵を捨てられずにいたBの気持ちを信じ、沈黙し震えるBになおも問い続けた。
しかしその時、Aが声をあげた。涙を湛えた目で優しく微笑み「もういい、もういいよ」と
Cを制止し次の瞬間、自ら罪を認め、望んで有罪となった。
結局、男は花嫁にとって彼とのストレスの捌け口というかうぶな恋愛ごっこを
楽しめるおもちゃにしていたように思えるし花嫁を想い思いきって逃避行した挙げ句
何もしてくれない女のために拉致諸々で有罪くらった男が哀れってかもやもやする。