174 :
◆JwKmRx0RHU :
>>165 事態が激変したのはその晩だった。
「みんなッ 大変だッ」
175 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 15:46:38.75 ID:MIDx2bYC0
>>174 隣りの寝返りで肘鉄を食らった男子が、目覚めたついでにトイレへ行こうとして床を這い出た。
用を済まして戻った彼は、眠い目をいつもの癖でガラスの外に向け凍り付く。
176 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 15:48:53.33 ID:MIDx2bYC0
>>175 停電で月明かりしか頼れる光源の無い屋外に、駐車場を埋め尽くす人影がひしめいている。
誰もが跳び起きた。
177 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 15:52:44.28 ID:MIDx2bYC0
>>176 駆り立てられ、堺が懐中電灯でガラスを照らす。
「う・・・」 生徒たちは、ゾンビで作られた壁を前に言葉も無い。
178 :
本当にあった怖い名無し:2012/04/07(土) 15:56:58.87 ID:7fH0HZ0X0
やはり、自分もゾンビになる
179 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:22:42.75 ID:MIDx2bYC0
>>177 これは最悪なのか?
いや違う。
最悪とは寝入っている隙にガラスを破られ、雪崩れ込まれる事態だ。
180 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:26:08.00 ID:MIDx2bYC0
>>179 このところゾンビの数が激減していたので警戒を怠っていた。
とは言え、警戒したところでゾンビの群れが減ったと言うわけでもないのだが。
181 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:29:21.74 ID:MIDx2bYC0
>>180 いつ、エントランスのガラスが割れてもおかしくない大群を前に、猶予はなかった。
「着替える時間は無い! 制服と荷物をまとめてエントランスに集まれ!」 堺は命じて、エントランスに飛び出る。
182 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:35:09.02 ID:MIDx2bYC0
>>181 どうする。 まさか、裏口にまで大群が・・・!?
183 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:37:10.21 ID:MIDx2bYC0
>>182 工藤少年が駆け付け、声を殺す。「裏手には居ません。 出るなら今です」
指示を受けるまでもなく素早く確認して来た彼の存在は、堺にとって言葉に表せないほど心強い。
184 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:41:28.02 ID:MIDx2bYC0
>>183 「観光バスの乗降口は狭い。 全員が乗り切る前に襲われる」
「椅子やテーブルを盾に使っては?」
185 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:44:01.06 ID:MIDx2bYC0
>>184 「女子には軽い椅子、男子にはモップとか長物を。
ゾンビの腕力は常人の倍だ。 掴まれたら逃げられない」
186 :
◆JwKmRx0RHU :2012/04/07(土) 16:47:22.82 ID:MIDx2bYC0
>>185 工藤は素早く指示し、全員が物品を手にするのに2分と掛からなかった。
「裏口を背にテーブルや陳列棚でバリケードを張る」
「何でだ! 外に出ないのか!?」 佐藤が詰め寄る。