未来人さんいらっしゃい25人目

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499本当にあった怖い名無し
江戸時代には、地方の諸侯が領内での流通に限定した藩札を発行していたが、これも一種の地方政権の発行する政府紙幣であった。
発行目的のひとつに領内の殖産興業があったが、藩によっては濫発した為、額面よりも実際の価値が幕府発行の貨幣に対して著しく低い場合も少なくなかった。

明治維新後の明治政府は、何度も政府紙幣を発行した。最初は戊辰戦争時の太政官札であり、西南戦争時には明治通宝が発行されたが、いずれも戦時支出のために大量に発行された。
ついで発行された国立銀行紙幣もうまく機能しなかったことから、1883年に旧紙幣と交換された神功皇后が描かれた改造紙幣が発行されたが、この紙幣の名義は「大日本帝国政府紙幣」であった。
その後日本銀行が設立されたことで、各種の政府紙幣は流通が停止し使用禁止となった。
500本当にあった怖い名無し:2012/01/08(日) 14:53:28.96 ID:jgbx2W4w0
明治の維新政府は、税制など歳入システムが未整備のままスタートした。政府支出の大部分は、太政官札などの政府紙幣の発行によって賄われていた。
当初は、デフレギャップが存在していたので、物価も上昇せず、経済も順調に拡大した。
しかし1877年(明治10年)の西南の役の戦費がかさんだ。このための政府紙幣が大量に発行されたことが原因でインフレが起った。
流通通貨の増大でインフレギャップが生じたのである。農産物が高騰し、農村は潤ったが、都会生活者、特に恩給暮しの者達は困窮した。
そこで政府は、増税などによって政府紙幣の回収を始めた。この結果、物価動向も落ち着いた。
しかし新たに登場した松方内閣(松方首相が大蔵大臣兼任)はさらに多くの政府紙幣の回収を行った。この結果、大幅に需要が減り、デフレになった(松方デフレ)
501本当にあった怖い名無し:2012/01/08(日) 14:54:21.22 ID:jgbx2W4w0
政府紙幣ですべてがハッピーなら誰も苦労しないわな。
502本当にあった怖い名無し:2012/01/08(日) 14:56:51.93 ID:jgbx2W4w0
近年、一部の経済学者ないし政治家が、ケインズ主義の立場などから、政府紙幣を発行すべきと主張している。
政府紙幣は国債とは違い償還不要で金利が付かず債務にならない利点があるからである。また通貨供給量を増大させる手段でもある。
裏づけのない政府紙幣を無制限に発行すれば猛烈なインフレーションを発生させる危険性がある。
なお日本では硬貨は政府発行であるが、これは国庫の預金を引き当てた上(裏づけとして)で発行している。
503本当にあった怖い名無し:2012/01/08(日) 15:09:31.86 ID:jgbx2W4w0
中川昭一が「日銀券を二つ作るようなもので、中央銀行がある中では、世界中にこういうものを使っているところはないと聞いている。あまりに次元の違う問題を喚起する可能性がある」
伊吹文明が「政府紙幣はマリファナだ。有権者に吸わせて、いい気分にして票を取ろうという意図でやってはいけない」と
高村正彦は「中央銀行が一元管理をすることが大切だと言うことは歴史上人類が学んできた知恵。安易に例外を認めるべきではない」
504本当にあった怖い名無し:2012/01/08(日) 15:12:13.02 ID:jgbx2W4w0
財務省の高橋洋一は、2004年に日本政府内で政府紙幣の発行を提案し、その準備の文書を作成している(「政府紙幣発行の財政金融上の位置づけ」)。
高橋によれば、日銀券とは別に財務省が政府紙幣を発行し国民に配るというもので、当時の竹中平蔵大臣にこの政府紙幣の発行をデフレ対策の切り札として提案していた。
また法律では貨幣の発行権は政府にあるので、法改正なしに政府の判断で政府紙幣の発行ができると主張した。
しかし、政府紙幣の発行はいずれも個人的な提言のみで終わった。