後味の悪い話 その126

このエントリーをはてなブックマークに追加
814本当にあった怖い名無し
199 名前:1/2 :2012/01/06(金) 23:18:33.57 ID:9dLQ9s8o
一昨日の事。

飼っていたペットの犬の命日だったので、家族でお墓参りに行った。
犬の名前は「ココ」。三年前に怪我による出血多量で旅立って行った。
ココの墓石へ向かう途中、突然8歳の息子が啜り泣き始めた。
ココとの思い出が蘇ったのだろうか。
しかし今は新しい犬が我が家にやって来たし、さすがに三年も経てばココとの名残も尽きているはず…。
それに、一番の親友との別れを悔やんでいると言うよりは、何かに対して怒りをぶつけるように悔し泣きしているように見えた。
気になって「どうしたの?」と聞いてみた。
息子は真っ赤な顔で呟いた。
「僕のせいでココが死んだんよ・・・・・ココ殺しちゃったんや僕!」

一瞬何を言っているのか分からなかった。
当然、息子がペットを殺したなんて俄に信じられるはずもない。
息子は泣きじゃくりながら一部始終を話してくれた。

ココは死ぬ一週間ほど前から、老化によって体が衰弱していた。
更に追い打ちをかけるように、錆びてボロボロになったココの犬小屋の鉄格子で左足を傷付けていたのだ。
ココが死ぬ前日の事だった。
様子を見に行った私は、初めてその傷を発見した。
急いで家に戻り、クローゼットから救急箱を出していたら、
近くにいた息子が「ココ怪我したん?僕治してくる!」と言った。
当時まだ5歳の息子には、消毒や止血、包帯を巻くといった工程なんてとてもできないと思っていた。
それでも譲らない息子は、救急箱から包帯だけを手に取って玄関へ向かった。
私が後を追おうとしたら、
「母ちゃんはええの!一人で助ける!」と言って、結局一人で犬小屋へ行ってしまった。