こんにちわなのねん。ドブ川のヌシなのねん。
最近、我の宿主から生気を抜いてる超迷惑野郎がいるのねん。そいつに付き従い忠誠を誓う陰陽師を見て、
「ああ、北京で見ましたね。私の依り代を泥棒した団体の首班と握手していた人ですね。
彼は自身を『名高い血筋の出身で〜』と自称していましたが、これはまた。」と崑崙の御方が苦笑し、
「確かに高名ニダ。高名なポン引きの息子ニダ。『ママのお手伝い』に精を出していた孝行息子の子孫ニダ。
都に住んでいたころにお世話になった風俗店の息子の血筋ニダ。」とニダー観音の息子が呆れていたのねん。
ニダー観音の息子は溜め息をつきながら、「ポン引きやってたほうが適職ニダ。」
「奴の忠誠は『治天の君』すら殺すニダ。そして、自身が忠誠を誓う主人も死に至らしめるニダ。
本人は妄信的なまでに忠実ニダ。」と酷く冷めた眼で超迷惑野郎に忠誠を誓う陰陽師を語っていたのねん。
この言葉には怨霊・良子も同意してたのねん。
ところで、怨霊・良子って甘いもの好きだったのねん?
崑崙の御方の食卓の上に並ぶ水羊羹、わらび餅等の菓子の山を見て、勝手に同席して食べてるのねん。
怨霊・良子の遺族はさっさと彼女を引き取るのねん。そして心行くまで食べさせれやるのねん。