アエラ 2011年5月30日号 25P〜27P
「第3の関東大地震とは」
産業技術研究所の宍倉正展(41)さんが、「1000年周期の関東南部沖大地震」、千島海溝超巨大地震を警告
相模トラフの地殻がどれだけ押されて歪みが溜まっているかというデータに注目し、
実際の巨大地震のデータ―より、ひずみの溜まる量が大きく、
別の巨大地震が起きていないとつじつまが合わない。
外房型の地震が繰り返されるのを究明するため、東日本は西日本に比べて古文書が少ないため、
歴史的記録が残っているのは、「関東大震災タイプ」と「元禄大地震タイプ」の2タイプしかなく、
あとは、地層の痕跡を丹念にたどるしかない。そこで、房総半島・外房地域で、地質調査をしたら、
5300年前と4400年前に、元禄関東地震(M8.0)に匹敵する海岸隆起の痕跡を見つけた。
つまり、ほぼ1000年周期で、関東地方沿岸を震源とする、
「M8クラスの巨大地震が起きている」のを発見した
巨大津波を予測していた男−活断層・地震研究センターの宍倉博士 2011年 4月 11日 9:21 JST
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http://jp.wsj.com/Japan/node_219865/?tid=tohoku 日本の太平洋岸を襲った巨大津波はほとんどすべての人々を驚かせた。しかし宍倉正展氏(41)はそれを予測していた。
巨大津波到来を知って「やっぱり」と思った、と宍倉氏は言う。
宍倉博士は古い地層を研究した結果、450年ないし800年ごとに太平洋のプレートが衝突して巨大津波が発生し、
福島県や宮城県の現在の仙台市周辺を荒廃させてきたと確信した。
大昔の津波の一つは歴史にも登場している。ある史実によれば、西暦869年の貞観地震に伴い発生した津波は死者1000人を出したとされる。
宍倉博士は、同じ地域で後年もう一つの津波が発生した有力な痕跡を発見した。恐らく西暦1300年と1500年の間に発生した津波だ。
そこで宍倉博士と同僚らは2010年8月、論文を発表し、「近い将来に再び(同様の津波が)起きる可能性を否定できない」と警告した。
この論文は同氏の勤務する独立行政法人産業技術総合研究所・活断層・地震研究センター(つくば市)の発行する機関誌に掲載された。