だって日曜日よ。 街が混み合うのは仕方ないじゃない。
そんなに急いだら わたし追いつけない 小柄だから
だんだん 離れてく だんだん 見えなくなる
こんな人じゃなかったの 出会った頃は
も一度、キスをして恋をして 「キスをして 恋をして」瀬能あづさ
ことばが命をもつ世界、
すべてがことばによってできた世界があった。
あるときこの世界に、
七つの頭と十の角をもつ獣があらわれ、
ヒキガエルの霊をつかわして、
たくさんのことばを汚れたものに変えた。
嘲笑のなかで愛は影をひそめ、
無意味さが知恵を圧倒し、
無秩序さが自由を屈服させた。
ことばの世界に騎士がいた。
その剣とは愛であり、
その盾とは傷つかぬ心、
その馬とは征服されない誇りを意味している。
騎士は獣にたたかいを挑んだが、
勝つことはできなかった・・・