『遠野物語』の二十二番目の説話は、京極先生や三島由紀夫が
文学性の高い話として遠野関係の著作物で触れてるね。
葬儀の夜に死者が帰ってくるという話なんだけど、その一節に
「死者の裾が炭取りに触れてくるくると回った」という表現がある。
つまり、現実と異界が混交した時空というものを捉えた特権的な例なんだと。
生きてるとか、死んでるとかいう次元を通り越しちゃってんだよ。
121 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/05(金) 23:23:26 ID:jTwGk5oE0
>>120 ジャンルはちと変わるが、、、
映画で言うと「パンズ・ラビリンス」とかまさしくそんな感じ。(監督はギレルモ・デル・トロだったかな?)
この人の映画は死と生のあいだの物語を多く扱っていて、そのため昔話や童話の持つ世界観の色が濃い。
気になった人は観てみるといい
122 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/08(月) 18:20:05 ID:YNd6aKdH0
>>120 少し民俗学的な方向へと話が行って退屈な書き方になってしまいますが、もしよければ…
生→死→生死混合(新生再誕)という円環的生命観は日本創生の昔ばなしである“神話"の
その聖地である熊野三山に起こった熊野信仰と、その遠野の伝記に見る
死生観がどこか通じているところに、昔ばなしの根底に聯綿と漂う
日本古来の死生観のノスタルジアを感じられずにはいられません
〈以下、池田教授の本より熊野信仰についての叙述を引用します〉
「熊野権現は浄不浄、貴賎、男女を問わず
戦乱の生地獄を見た貴族、上皇、武士などの、あらゆる人の心を引きつけてやまなかった。
熊野へ肉体を極限まで駆使し、そこで精神的死を迎え
魂の変容を遂げて再生し、再び元の場所に帰還する。
日本人の常世信仰とは、元来、生と死が一体となった他界のことを指していました。」
古来からの常世信仰に仏教思想が加わり、観音菩薩の浄土に往生して
そこで永遠の生命をいきようとする熊野特有の信仰に変質していったようです
それが日本の死生観の核となりました
文学性の高いといえるのは、そのような深みもあってでしょう
昔ばなしにも色々とありますが、言外の部分に奥深いものが潜んでいたりもします
それもまるで妖怪のように
じいちゃんが子供の頃に体験した奇談なんだけど
ある晩、小便のために外の厠に赴くと
家の外に火の燈灯がいくつもゆらゆらと揺らめいて
一瞬「人魂かな」と思ったが、どうも違うらしい
小径を歩いてたのは、葬式の行列で
裏山に吸い込まれてくところだった
「たれが死んだんじゃ」と
興味津々で家の外に出て、しばらく眺めてた
小さな村なのに、知ってる顔ぶれが誰一人もいなかった
だんだんと不気味に感じてきたとき
最後尾の着物の女性が立ち止まって
ゆっくりと振り向きざま
ニィっとお歯黒で塗りつぶされた歯を見せて
少年にやさしくほほえみかけた
女の目から一縷の涙がこぼれていた
じいちゃんは驚いて家に飛び込んだという
この話は、「奇妙さのあまり誰にも言いづらかった」と話している
結局のところ、あれは誰の葬式なのか
女が何故ほほえみかけてきたのか
人か妖怪かどうかさえもわからないままだ
124 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/10(水) 23:16:25 ID:Ak9g0sNr0
>人か妖怪か
何で妖怪なんだ?
それを言うなら幽霊だろ。
安易に妖怪とか使いすぎ。
昭和の初め、和歌山の山奥に男が薪拾いに出かけた
いつもの行動範囲より少々奥に分け入ると、森の中にぽっかり開けた空き地に出た
中央に大きな岩棚があったので、座って弁当をたいらげ一休みしていると
森の中から2mを超える大きな男が現れた
獣の皮を纏い、背中に薪を背負った大男の顔には額に大きな目が一つだけ
男が驚いて見ていると、隣に腰かけた大男が口を開いた
「煙草があったら一本くれんか?」
持っていた煙草を差し出すと美味そうに一服する大男
「こんなところに何しに来た?」と尋ねられたので、薪拾いに来たことを話す
「どこから来たのか」と尋ねる男に
「お前たちが入ってこれんような、ずーっと先の方から来た」
「今日は久々にこんな場所まで足を運んでしもうた」
その後、しばらく話しこんだ後、それぞれ元来た道へと帰って行った
後日、何度かあの岩棚を目指したが、一度もたどり着くことはなかった
山女ってのもいるね。
山人にさらわれた里の娘と聞くが
日本昔ばなしの怖いやつですね。
一本ダタラとは違うの?
130 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/13(土) 04:11:57 ID:8tq++UGPP
この話は、とある男と女に降りかかった奇妙な出来事を伝えたものです。
こんな事ってほんとにあるのだろうか?と思う、そんな話です。
出典は、今昔物語です。
今は昔、京の都から東へ下る男がいた。
途中、その男は、にわかに激しい淫欲を生じ、女が恋しくなった。
半ば狂いそうになるなか、大路の傍の垣根の向こうにある大根畑へと足を踏み入れた。
時分は神無月、大根はみずみずしく肥えて、その男の淫欲をさらに刺激してしまった。
その中の一本を引き抜くと、穴を穿ち、交わって淫欲を満たした。
用済みの大根を捨てると、男はふたたび東国へと続く路へと戻ってしまった。
そののち、畑の持主の女が大根畑へやってきて収穫していたところ
穴の開いた奇妙な大根が藪に打ち捨ててあるのを見つけた。
半ばしなびていたものの、勿体無いと思い、その場で食べてしまった。
そののち、女は懐妊し、やがて男児を産んだ。
「まだ男の人にさえ近づいたことは無いのに。あの大根のせいかしら」と悩み倦んだものの
どうすることもできず、女の手一人で子供を育てるほかなかった。
一方で、男、ひさしぶりに京へ戻ろうと、従者を連れて再び大根畑の路へとさししかかる。
男は従者に「昔ここで大根と交わって淫欲を満たしたのだ」とおもしろおかしく語っていたところ
偶然にも畑仕事していた女の耳に入り、女はすぐに男のあとを追って「これこれの理由で妊娠した」伝えた。
男は女の話を荒唐無稽に思ったものの、女の辛辣に話す仕草をみて、せめて女の子供を一目見ようと
家まで赴くと、なんと男児は男の面影に瓜二つ。
「斯様なことがあるものか」と京へ戻るのをやめて、女を妻に娶り、ここで一生暮らすことにしたのだった。
“されば、男女は、たとえ交わらずとも、身に内に淫水(精液)が入れば、斯様に子供が生まれるものだ――
と、かくは語り伝えた由である"
>>130 そんなこと無いに決まってるだろ。
今も昔も理は不変じゃ。
132 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/13(土) 10:52:55 ID:6N8zvmKL0
「コンニャク畑」に入ってたらさぞや気持ちよかったものを
ふぉっふぉっふぉ
やまだくぅん
座布団1まい! うまい!
これがデキ婚のはしりである。
>>124 妖怪って言葉を安易に使ってるとは違うと思うけど。
感覚的なものだから人によるんだろうけど、人間の集団行動を映す、っていうのはなんだか幽霊とは別な気がする。
その辺りになんかの理由で葬式の最中に行列が全滅したとかって話があるならともかく。
まず幽霊と妖怪の定義を語れや。違いをな。
137 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/18(木) 19:51:28 ID:DuYIXtgH0
秋の月夜
雅楽をかけ、ランプの燈火を便りに
泉鏡花の本や奇譚集を読む
保守
オカ板なんだからこういうちょっと幽玄なスレがあってもまた良し。
まんが日本昔ばなしを作っていたグループタックが9月に倒産(自己破産)を
したのはちょっと悲しかったな。
このスレがまだ残っていたとは。いちお燃料投下を。
『巨人の屍』
風がおどろおどろしく吹き、海も酷く荒れた夜に、某の郡の東南の浜という所に
死人が打ち寄せられた。死人の身の丈は五丈あまりもあった。横臥した体は半ば
砂に埋れていると申すのに、こちら側からは、向こう側の騎馬の人が手にした弓
の先端しか見えなかった。以て、その大きさが知れよう。その死人は首から断ち
切れていて、頭を失っていた。また、右の手、左の足も無かった。恐らくは鰐な
どが喰い切ったものであろう。五体が揃っていたならば、驚くべき巨人であった
に違いない。また俯せの姿で、半ば砂に隠されていたため、男女いずれとも知れ
なかった。但し、身体の形や肌つきから察すると、女のようでもあった。
国の者共が、これを見て驚き呆れ、大騒ぎした事は申すまでもない。
また、陸奥の海道という所でも巨人の死体が上がった。国司の某と申す人が
その噂を聞き、使者を派遣して見聞かせた。砂に埋れて男女の別は付け難い
が、恐らくは女であろう――と、この使者は見たが、折から見物に出ていた
有識の僧などは、 「この世界の内に、かかる大いなる人の棲処ありとは、
仏も説き給うてはおられぬ。思うに、阿修羅女などにやあらん。身体つきな
どたいそう麗しきところを見れば、或いは左様の者ならん」 と推量した。
さて、その死人は、数日を経る程に腐乱が進み、周囲十町二十町の辺りは
人も住み得ぬ始末で、皆逃げ出した。臭気に耐え難かったのである。
(「常陸国××郡寄大死人語」より)
※とある未確認海洋生物のこと
屍体を女性だと推定した理由は、肉付きが海獣のように富んでいたからではないでしょうか。
90年代後半にタスマニアに打ち寄せられた未確認生物の屍体となんとなく似ている気がするのです。
ttp://www.gazo.cc/up/20579.gif ttp://www.gazo.cc/up/20580.jpg
『笛を聞く大蛇』
助元という男が、職務懈怠の廉(かど)にて、左近衛府の地下牢に召し籠められた。
「この地下牢には大蛇が徘徊すると聞くが」と恐れをなしていたところ、果たして
夜半に至り、大蛇が現れた。その頭は祇園の獅子頭の如く、その眼は銀の提の如く、
その舌は三尺ばかりもあり、今まさに大口を開けて、害を成さんと迫ってきた。
助元は心神も失せんばかりであったが、震え慄きながらも腰に手挟んだ笛を抜き出し
て「還城楽」の“破"を吹いた。すると大蛇は近寄ってとどまり、首を高く持ち上げて
笛を聞く素振りを見せた。暫しの間、聞き入っていたが、やがて立ち去ったという。
(「古事談」第六・亭宅諸道ノ十二より)
※助元が寺生まれであったかどうかまではわからない。
143 :
本当にあった怖い名無し:2010/11/27(土) 01:22:42 ID:Plk119410
>>142 タスマニアブロブスターの正体は鯨の内蔵だという説があるし
この昔話の死体も鯨の内蔵だったりして
一枚目の画像は大女がうつぶせで死んでるふうにしか見えない・・
うちの叔父さんの話
代々鼠の金縛りというのがある家系とかで、叔父さん
本人は伊勢湾台風かなんかの時に畳を積み上げた
上に寝ているときになったそうだ。
金縛りの間中天井から覗く鼠と目が合っているんだって。
鼠が目をそらさない限り解けないらしい。 理由は不明。
父の話
中学校から帰って学帽を脱いだら、頭の天辺がざっくり
切れていて血だらけに。 学帽に血は染みていたけど、
切れ目も何もなく まあ、カマイタチらしい。と。
私の話
昨晩風呂に入ろうとして、かけ湯をしたらひざが痛い。
見ると、膝頭が真横に3pほど猫の爪で抉られたように
なっていて血が流れていた。 あわててさっきまで履いて
いたジーンズを見たら、薄く血は付いていたけど傷は無し
当然ぶつけたなどという事も無く。 ただ、カマイタチだと
したら、父のように剃刀ですっぱり傷なら納得するが、、、
なぜか未熟なイタチを想像してちょっと笑ってしまったよ。
>>145 江戸時代の「巷街贅説」に鼠に関する話が載ってます。
ある家の主人が、日頃から不殺生で暮らしており、鼠を猫の手から逃がした事がきっかけで、
後年、老朽化による家屋倒壊の寸前に、鼠達が行列をつくり、滑稽踊りや念仏踊りのような仕草でもって
腹太鼓を打ち鳴らし、家の者全員の興味をくすぐって外に誘き出した結果、一家は一命を取り留めたという話です。
鼠は本来、地震や家屋倒壊を予知する能力にいくぶん長けているようでして
伊勢台風の際に、家屋倒壊の危機を察してか、叔父さんを助けようとしたのかもしれない、
鼠の発する危険信号を察知して欲しいが為に、金縛りによって自分の存在を気づかせていたのだとしたら
いくらか合点がつきましょうが、この場合は、家系として鼠の金縛りがあるが為に、話はもっとややこしいのでしょうね……。
147 :
145:2010/12/07(火) 17:29:28 ID:0o7DrQaK0
>>146 父方の家系は養子・養女が多く、父亡き今では
ややこしかろう理由も聞けません。没交流ですし。
ただ、ニュアンスとしては「鼠は恐ろしいモノ」でした。
もしも こちらから目をそらそうものなら、そのまま
獲って喰われるというように私は受け取りました。
先述の通りで、私と叔父に血の繋がりが無いので
自分では確認できないのが歯がゆい処です。
鼠の金縛りという話は昔から聞くけど不思議な話だなと思う。
俺の祖父が死んだときに「絶対に爺さんが安置されている部屋に猫を
入れるな」と言われた。
そして爺さんの枕元には先祖伝来の日本刀が置かれたんだが
猫が亡者を操るなんて事が本当にあったのかな?
ちなみに爺さんは見捨てられてた二匹の子猫を拾って自分の子供のように
可愛がっていて、その猫が爺さんの部屋に入りたがるのを婆さんが泣きながら
止めていた事を思い出す。
単純に猫は肉食、
そして昔の猫は今の室内飼いネコほどに
飽食ではなかったんだろうなぁとおもう。
現代でもどこぞの老人ホームでねたきりのご老人の
指を食べてしまった猫の話もあるし。
150 :
本当にあった怖い名無し:2010/12/11(土) 20:14:32 ID:CgxPVVf60
確かに、化け猫の昔話って多いよな。
猫は恩知らずとか言うし。
いまはぬこかわいい!て感じだけど昔は恐れられてたのかな。
猫又伝説には、かわいがられた猫が
かわいがってくれた主人に仇をなしたんだが意地悪したんだかの相手のほうに
猫又として化けて出てその恨みを晴らしたパターンがあったはずだが。
猫又も10年超えたら猫又になるから捨てなきゃいけないから
主人の仇うちしてくれるまでバラエティ豊かだ。
仇なすパターンだと、猫の前で猟銃の弾を作っちゃいけない話が怖かった。
それの亜種で飼いネコはいい子だけどそのボスが人狙いな話もあるな。
なんとなく、市井の猫又は自分大事な恩知らずで、金持ちんちの猫又は
主人思いなイメージ。
猫は現実と異世界を彷徨う存在だという認識は古来から、ケルト、西洋、東洋で不思議と一致しており
この「現実と異次元を行き来する猫の性質」は猫魔綺譚の怪異と切っても切れない要素のようです。
「猫は人間の節度に服せず、逸脱して独自の文化を作ろうと解釈していた名残がある」
(柳田国男)
「猫は<正統>と<束縛>の彼方にアッケラカンと顔を出す<ノンセンス>の使い魔」
『ノンセンス猫四態』
猫が、呪術(棺桶を浮かす、猫又変化等)、言葉(梁から落ちて「南無三!」と叫ぶ)
などといった物事何でも相通じる存在なのも、異次元と相通じている存在だからとの見解が多くあるようで…。
「猫は陰陽でいう陰の仲間なんで・・・・猫はハッカに酔っ払って死んじまうとか。
猫は竹を引くとか。物事何でも相通ずってぇのはおきまりなんでやしょう。」
(陸佃の『卑雅』)
――猫が主人の夢寐に襲いかかる蛇のいる異界に入り込んで退治する、呪術で猫又に成りて異界の境界を飛び越えては主人の仇敵を襲う、異界へ出向く「猫の家出」云々。
――バルテュスの外との関係性を絶った絵(「猫たちの王」「部屋」)にも、猫は世界の呪縛を破る象徴としてさりげなく登場する云々。
「猫」は家、路地裏、夢、絵画を問わず、古今東西、異次元を越えては何処にでも現れる不可思議の象徴なのです。
異界や集会で徳を積む猫前に。さらさら人類なんて屁の河童。
中世魔女狩りに伴う黒猫粛清に。黒死病を以て人類大虐殺の仇を成す。チャカポコチャカポコ……
助けてくだされと。猫に金を積んでも猫に小判。チャカポコチャカポコ……
>>125 山から下りてこない割に、たばこ一本って
紙巻きたばこを知っているとは、実に世俗に通じておられる。
通行人A「さとしくんって言ってる事ころころ変わりすぎ」
宇都宮駅西口徒歩1分デイリーヤマザキ前にて
158 :
本当にあった怖い名無し:2010/12/29(水) 23:33:10 ID:qHKonY510
慈恩の滝の由来
今からおよそ千数百年の昔、この滝壺の中に大蛇が住んでいた。
或る年の麦の実る頃、夜中にこの大蛇が滝壺より這い出して麦畑の中でのたうちまわり
農民の汗による麦を荒らしてしまいわづか一夜で近郷の麦畑はほとんど全滅に近い被害
を受けその年の秋の実りの田もこの大蛇に荒され其の後数百年間田畑を荒され続けた。
このため農民はホトホトこまり八方手を尽くし何とか大蛇を鎮めんものと、或る時は、
加持祈祷に、またあるときは、滝壺に竹綱を張るなどしたがその甲斐もなく大蛇に荒さ
れ農民は食べるものもなく困窮の果て、先祖より受け継いだ田畑を捨て、家を捨てるも
のが続出しこの地域をはなれて行ったのである。こんな年の……夏の夕暮れどき、地域
を通りかかった旅僧がこのありさまを聞き、及ばずながら経の効力により大蛇を鎮めて
見ようと、その夜、山から登る月光の下滝しぶきのかかるあたりに座して一心に読経を
続けておりますと、やがて急に滝壺に逆渦巻きが起り、水の中から凄まじい形相の大蛇
が姿を現したのである。これを見た旅僧はそのような浅ましい姿では経を聞くことは出
来まい……「心をやわらげ、姿を変えて現れよ」と、さとした。すると大蛇は、ザブン
と水中に身を沈め、しばらくしてこんどは頭だけ大きく胴体は筆の軸位にやせ細り高さ
は二丈(7m)あまり見るもあわれな姿で水の上に現れた。旅僧は大蛇に向い法を説きなが
ら「何故に田畑を荒すのか」と問いただすと、大蛇は頭を銅の方に向けて曲げ舌の先で
体中を舐め始めたので、旅僧は大蛇に近づき、よく見ると、鱗の間に全身虫が寄生して
いるのを発見した旅僧は、この大蛇をあわれに思い、その胴体の上を経文で撫でさする
と、大蛇は目を細め旅装のなすままに静かにしていて、病気もよくなりその後は一度も
田畑を荒らすことなく稲や麦も実り農民の喜びは大変なものであった。農民はこの旅僧
のために一つの寺を建立し慈恩寺と名付け寄進した。しかし慈恩寺は戦国の争乱で大分
府内の領主大友宗麟の軍により滅失したのである。
↑家の近くの滝に立ってる看板の内容。昔から蛇・龍は水との仲がいいね
159 :
本当にあった怖い名無し:2010/12/29(水) 23:42:08 ID:fQS1lqERO
新春に家の向いの拉麺店の照明に舞う細雪も、
宵の桜吹雪のようで、なンともめでたいねえ。
かなりうろ覚えの話なんだが。
ある男が倉庫の前を偶然通り掛かったときに倉庫のシャッターの前で
必死で鳴いている猫を見つけた。
その猫はその男を見つけると何か言いたそうにずっと鳴いていて
それでその男はこの倉庫に何かあるのか?と耳を澄ませたそうだ。
すると倉庫の中から子猫の泣き声が聞こえてきたのでこの男は倉庫の管理人に
連絡して頭を下げてシャッターを開けて貰った。
すると子猫が飛び出してきてシャッターの前にいた猫と一緒に逃げるように
走り去ってしまった。
それから数日後、その男が出勤しようと玄関に行って靴を履くと何か違和感を
感じる。
その男が靴を脱いでその違和感の元を確認してみたら靴の中には五百円玉が
入っていたそうだ。
この話はかなりうろ覚えのあやふやな話なのでスマソ。
猫可愛や、御返しの小判
『あやしのざわめく滝』
近場のお寺巡りの際に山奥に分け入り、道外れの石段を赤い手摺づたいに降りて行くと、小さな滝に辿り着いた。
滝の頂きには真っ赤な火焔に縁どられた不動明王像、下の岩塊にしつらえた古祠は
御霊の降るような侘び景色。少ない滝水のちょろちょろと流れ落ちる音が、
何者かのささやき声に聞こえることから、この滝は「騒(ざわ)めきの滝」と呼ばれている。
そもそも此処は山の八十八霊場のひとつで、時雨どきは靄も沸き立つ森の深く。
昔年より人煙まばらなこの滝で囁く者とは一体、山の幽鬼か狐狸変化の類いであろォか。
この滝を横切った先には、また石段が続き、左手に聳える岩壁では穿ちた空洞に数体の石菩薩が坐している。
階段の麓に、霊場巡りの修験者が仮寝をする草臥れた庵が佇み、その脇の水飲み井戸に置いてあった筈の
石の竜神様は疾うに消え失せて、跡には一円硬貨だけがまばらに落ちているもの寂しさ。
ttp://or2.mobi/data/img/3323.jpg ttp://or2.mobi/data/img/3324.jpg
>>161 偶然の妙が生み出す物語。ええ話ですなぁ。
こういうの好きです。
いいスレだね
166 :
本当にあった怖い名無し:2011/01/06(木) 03:10:08 ID:BHFISRMQ0
こんな所に住んでは淋しいだろう
近くに洞窟がありゃあ熊と一緒に越冬できるかもしれねぇ
お腹すいたら熊の掌を舐めればいい。すごく甘いらしいぞ!!
実際に熊と一緒に冬越した話しがあったはずだ
168 :
本当にあった怖い名無し:2011/01/07(金) 16:42:15 ID:6PZXwN3W0
百鬼夜行を一度でいいから見てみたい
169 :
本当にあった怖い名無し:
公園で
仔猫が
こっち見て近づいて来たが
スルーした(・ω・)