【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ13【友人・知人】

このエントリーをはてなブックマークに追加
667本当にあった怖い名無し:2010/08/14(土) 23:29:52 ID:MDZF3ClMO
ワニさん
668田中 ◆TvZpL/zR1S8r :2010/08/14(土) 23:46:05 ID:uD934UST0
テス
669本当にあった怖い名無し:2010/08/15(日) 00:40:52 ID:jCFSc+/90
このスレに来ないとしたら、どこに来る?
やっぱり洒落怖かなぁ
670本当にあった怖い名無し:2010/08/17(火) 19:24:57 ID:ouMFV6Yq0
知るかボケ
671赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:30:55 ID:sV7sjnii0
[渦]

1/11
“牢屋”に戻り、背広を脱いでネクタイを外し、布団に寝転がる。

和風に作られたこの部屋には、卓袱台や布団といった、寝泊りするのに必要最低限の物だけが備えられている。
それだけでも――窓が無いことを除けば、ここは案外快適な空間だ。
滅多に使われることは無いだろうが、掃除もキチンとしてあり、意外なほど清潔感に溢れている。

私は天井を見上げたまま、ズボンからペーパーナイフを取り出し、目の前に掲げる。
こんなものでも、人の命を奪うには十分なものだろう。

これが武器だ。私の武器。
これで、大切なものを守るのだ。
これで…これさえあれば――

「汐崎部長?」

突然声を掛けられ、私は布団から起き上がる。
私「…本部長」
いつの間にか、部屋の入口に高城本部長が立っている。
私は慌てて、ナイフをズボンのポケットに仕舞う。
672赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:33:38 ID:sV7sjnii0
2/11
高城「ノックしたのですけど…もう、お休みでした?」
私「いえ、ちょっと考え事を…」
高城「…そう」

本部長はそう言うと、靴を脱ぎ、部屋に上がってくる。
何気ない仕草。しかし私はそこに、いつもとは違う色気を感じてしまう。
しなやかに伸びた足――今日は網状ではなく、普通のストッキングを履いているその足も、やけに魅惑的に見える。

私はそこに見惚れそうになるのを抑えながら、彼女に座布団を勧め、お茶を淹れる。
高城「具合はどう?」
私「具合…?至って健康ですよ」
高城「そう。良かった」

ここにきて、まだ1日目が終わったところだ。
それだけで健康を崩すわけも無い。
…少なくとも、身体の面での健康は。

私「…どうぞ」
彼女の前にお茶を出す。
高城「ありがとう」
そう言って、素直にお茶に口をつける本部長。

…何とも無防備なものだ。
自分のしたことを、何とも思っていないのだろうか?
脅迫し、殴りつけ、気を失わせて連れてきた相手に対して、この警戒心の無さは…?
673赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:36:48 ID:sV7sjnii0
3/11
…おそらく、私のことを舐めているのだろう。
何もせず、ただ従うだけだと思っているのだろう。
どうせ、何もできやしないと…。

そもそも…この状況は何だ?
私はこれでも男だ。
そして彼女は1人の女性。
それもかなりの美人で、魅力的だ。
それに加え、挑発的な…誘っているかのような格好、仕草をしている。

奥まった場所にある部屋。窓の無い密室。
定時も過ぎ、他に人が来るとは思えない時間。
そして、私の後ろには布団があって…

こんな状況で、危険を感じないのだろうか?
敵対している相手を目の前にして、平然とお茶を飲んでいるが…何も考えていないのか?

…いや、考えているだろう。
ただ、私を男として”下”に見ているのだろう。
674赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:41:01 ID:sV7sjnii0
4/11
私は、女性に乱暴しようとは思わない。
娘がいる身としては、尚更だ。

…しかしそれにしたって、私は男なのだ。
彼女だって、自分の魅力は知っているはずで、普通の男がそれを見て何を考えるか何て――

高城「汐崎さんでも…」
私「…はい?」
不意に声を掛けられる。

高城「そういう目をするのね」
目…?今、私はどんな目をしていた?
高城「初めてじゃないかしら?私のこと…そういう目で見てくれるの」
私「…」
…あぁ、そういうことか。そんな目をしていたか、私は。
それはそうだ。当たり前だろう。よからぬ事も考えてしまうさ。

だが、はっきりと言っておこう。

私「すみません。…でも、ちょっと違いますよ」
高城「違う?」

私「えぇ。私は、あなたを憎んでいるだけです」
675赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:44:58 ID:sV7sjnii0
5/11
高城「…」

言った。私は、言った。
心の中に、黒いものが渦巻く。
彼女は敵だ。決して信用のできない、敵だ。

高城「そう…」
本部長の顔が曇る。一瞬だけの、悲しげな顔。
以前にもそんな表情を見た気がする…?いや、もうどうでもいい事だ。

私「私は、見張られていたのでしょうね」
高城「…そうね」

私があの学生…神尾美加と会ったことは、すぐに往来会に知れた。
その理由は、簡単なことだ。
私は見張られていたのだ。
要注意人物として。

私「上の人間に、私について報告したのでしょうね」
高城「えぇ…」

これは当然だ。本部長の立場上、当然しなければならないことで、そこは責めてはいけない。

…と、頭では分かっているつもりだが…!
676赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 13:50:00 ID:sV7sjnii0
6/11
私「相談なんてしなければ良かった…」
高城「…」

あれさえ…あんなことさえしなければ、こんな事態にはならなかったのだ。
あそこから狂ってしまったのだ。
どこにもぶつけようの無かった怒りが、フツフツと湧いてくる。

私「何故…」
私は立ち上がり、座ったままの彼女を見下ろす。
本部長が嫌う行為だとは知っているが、あえて、だ。
私「何故報告を?あなたに、何の得が!?」
私はポケットに手を入れ――ナイフを握り締める。

高城「…」
本部長は何も言わず、俯いている。
黒いものが…心が、染まっていく…

私「なぜですか!?」
言いながら、私は本部長の傍に歩み寄る。
そして俯いて座ったままの彼女の横に立ち、その首筋を見つめ、”狙い”を定める。
突如として高まってきた激情は、抑えられそうにもない…!
677赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 14:02:59 ID:sV7sjnii0
7/11
私「本部長…何か、言ってください…」

ジッと彼女を見下ろしながら、呟く。
そして返事を待つ。

…私は返事と同時に、彼女の首にナイフを突き立てるつもりだ。
どんな言い訳をしようと、本部長のしたことは…許せない…

私「本部…」
高城「食事はしたの?」

私「…は?」
何?食事?

高城「キチンと食べるように、って…真奈美ちゃんからの伝言よ」
私「真奈美…?」
なぜここで、真奈美の…

…と思っていると、本部長がスッと立ち上がる。
高城「報告したのは、義務だからよ」
私「義務って…」
義務?それくらい、分かっている。
分かっているが、私達はそれで…

高城「…後悔しているわ。ごめんなさい」
そう言って、本部長は深々と頭を下げる。
678赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 14:04:59 ID:sV7sjnii0
8/11
予想もしなかった事を言われ、真奈美の名前を出され、開き直られて、謝られて…私は少し混乱してしまう。

私「いや、そんな…」
高城「私の用事はそれだけよ…」
本部長はそう言うと踵を返し、部屋を出て行こうとする。

私「あ…謝られたって、この状況は…!」
高城「私を殺しても、変わらないわよ」
私「…」
高城「他の人でも、そう。それじゃ、悪いようにしかならないわ」
私「そんなこと…」

…そんなことは、分かっている。
分かっているのだ。
でも、私は他に何をすればいい?
こんなところに閉じ込められて、何ができる?
どうやって娘を守れる?
真奈美を、どうやって…

靴を履き、部屋を出て行こうとする本部長を見ながら、私は苦悶する。
…と、そんな私に、彼女が言った。
高城「真奈美ちゃんは、私が守るから…」
679赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 14:08:23 ID:sV7sjnii0
9/11
…何?

高城「約束するわ」
何を言っているのだ…?

私「…それを信じろと?」
連れ去ろうとしていた人間が、今更何を?
私の家で、お前たちが何をしたのか…しようとしたのか。
真奈美を連れ去ることは止めたらしいが、そんな簡単に言われて、はい、お願いしますと言うとでも思ったのか?

…それとも、これは脅迫か?
以前にも真奈美のことで脅されたが、そういうことなのか?
娘はこちらの手の内にあると、そう言いたいのか…?

高城「信じなくても良いわ」
そう言って扉を開ける本部長。
私「…」

高城「私が勝手に、そうするだけだから…」
最後にそう言い残し、彼女は部屋を出て行った。
680赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 14:11:39 ID:sV7sjnii0
10/11
…本部長が部屋を出て行ってからも、私はしばらくの間、その場に立ち尽くしていた。

意図が分からない。
本部長は、いったい何を考えているのだろう…。
なんだかまた、心にポッカリと穴が開いたような感じがする。
先ほどまでそこにあった、黒く渦巻いていたものは、すでに消えている。
まるで、そこから抜け落ちていったかのように…。

「汐崎さんのこと、心配してくれたんですよ。きっと」

神尾美加の言っていた言葉が思い出される。

私だって、そう思ったさ。

しかし、そう思って話をしようと思った矢先…私は殴られ、ここに連れてこられたのだ。
そりゃ、手を出したのは藤木だが…本部長も一緒だったのだ。
そこもまた、良いほうに考えるべきなのか?

あれは何か…事情があったと?
681赤緑 ◆kJAS6iN932 :2010/08/18(水) 14:14:40 ID:sV7sjnii0
11/11
神尾美加なら、きっとそうも考えるのだろう。

でも私は…私だ。
娘のいる身で、そこにも被害が及ぼうとしているのだ。
良いようにだけなんて、考えられない。
最悪のケースも考えていないといけない。

だが、もし――?

…か。

ハァ…と、ため息を付くと、私はポケットからナイフを取り出す。

何だろうな、これは。
武器?何のための?
何の役に立つ?これが何を生む?
私はナイフを持って、強くなったとでも思ったのか?

くだらない…!
私は部屋の隅にそれを投げ捨てる。

もっとちゃんと…感情的にならず、落ち着いて考えなければ。
ここからどうすれば、この事態に収拾をつけられるかを…。


682本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:18:42 ID:ITIWYzjb0
「私、メリーさん。今、デパートの前にいるの」
「私、メリーさん。今、地下1階のお菓子売り場にいるの」
「私、メリーさん。今、電車にのってあなたの家に向かってるの」
「私、メリーさん。今、駅前の交差点にいるの」
「私、メリーさん。今、4丁目の公園にいるの。歩き回ってお腹がすいたの」
「私、メリーさん。今、おうちでくつろいでるの」


「おい! チョコはどこに消えたんだよ!」
683本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:18:56 ID:ITIWYzjb0
メリーさん「口裂けでも花子でもマッハばばあでもリカちゃんでも赤マントでも人面犬でも、いっその事くねくねでも良いから逆チョコ、友チョコ欲しいの」
684本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:19:16 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」

いまどき、こんな深夜にこんな悪戯電話をかけてくる奴がいるとはな。
誰もいないじゃないか。
まったく、電話は五回。その電話でメリーという女の子が段々私の居場所に近づいてきた。
一回目は近くのコンビニ。
二回目は近所の公園。
三回目はウチの前。
四回目はドアの前にいると言った。
そして最後の電話を取ると同時に俺は振り向いた。
「いいかげんにしろ」
「私メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」
「俺はドアの方を見ている。おまえはいない」
「……」
「じゃあな。寂しいからって、イタズラするんじゃないぞ」
今日はバレンタインデー。
どうせ1人寂しく過ごした女の悪戯だろう。
電話を切って、受話器を置いた。
ふと、電話の横に何かが置かれているのに気づいた。
赤い包装紙で包まれた包みだ。
開けてみる。
チョコと、メモ用紙みたいだ。
メモ用紙には、『寂しいのはお前も同じだろう、バーカ』と書かれていた。
そういえば、俺は妻が死んでから初めて迎えるバレンタインデーだということに気づいた。




「私メリーさん。今、あなたの後ろにいるの」

685本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:19:34 ID:ITIWYzjb0
メリーさん「私メリーさん。ここだけの話、R-1グランプリにも参加してたけど予選落ちだったの」

686本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:19:48 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん。今ゴミ捨て場にいるの」
「自分をさんづけすんな」
「私メリーちゃん。今タバコ屋さんの角にいるの」
「ガキに用はねえよ」
「私メリー。今あなたの家の前にいるの」
「何でファーストネームなわけ? 名乗るならちゃんとやれ」
「私はメアリー・ドナルド・山田。今あなたの後ろにいます」
687本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:20:31 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん」
「私もメリーさんです」
「今ゴミ捨て場にいるの」
「偶然ですね、私もです」
「今タバコ屋さんの角にいるの」
「私もタバコ屋さんの所です」
「今あなたの家の前にいるの」
「私は今あなたの後ろにいます」
688本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:21:01 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん。今あなたの後ろに……ハッ!?」
「甘いの。私もメリーさん。今あなたの後ろに……ハッ!?」
「私三人目のメリーさん。今……ハッ!?」

中略

「私四千五百八十七人目のハッ!?」
「私一人目のメリーさん。やっとうしろに立てたの……(涙
689本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:22:24 ID:ITIWYzjb0
私メリーさん、

これから中国へ行って支那祭りなの!


・・・ふふふ・・・。


血祭り・・・ね。
690本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:22:42 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん。今あなたの名前で蕎麦十人前頼んだの」

「いつの時代の嫌がらせだよ!」
691本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:23:17 ID:ITIWYzjb0


624 創る名無しに見る名無し sage 2009/03/05(木) 22:36:19 ID:qC5gnN3g
「私メリーさん。もちろん私が蕎麦食べるなのよ。ちゃんとお金払っておいてほしいの」

692本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:23:39 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさんアル。今あなたの後ろにいるアル」
「……パチモンかよ」

693本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:33:11 ID:ITIWYzjb0
「ひどい……わたしメリーさんアル。帰るアル……せっかくチャイナドレス着て来たのに」

694本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:33:25 ID:ITIWYzjb0
「帰るな! ちょっと待て! 一目見せろっ!」
「でも後ろにいるアル」
「ガァァァッ!?」
695本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:33:46 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん。いま普段着に着替えてるから、後ろ向いちゃだめだよ?」
「ちゃ、チャイナからの生着替えだとぉおおお!」
696本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:33:48 ID:Xbhucs+LO
赤緑乙でした
697本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:34:05 ID:ITIWYzjb0
私メリーさん。美少女って言い切るには微妙なの。
私メリーさん。身長120センチ、けっこうあるの。
私メリーさん。体重120キロ、けっこうあるの。
私メリーさん。すね毛が濃いの。
私メリーさん。真っすぐな黒髪が自慢なの。
私メリーさん。思いっきり和風丸顔なの。
私メリーさん。各パーツが顔の中央寄りなの。
私メリーさん。目が一本線で口がオチョボなの。
698本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:34:23 ID:ITIWYzjb0
「うーむ、どう考えても口述の情報と現実の視覚情報との齟齬があり過ぎる……」

「ちょっ、手鏡自重してほしいのっ!やっ、まだ服着てなっ……!こっち見んな!」

「しかし見られたくないと言う感情から咄嗟に生まれた外観についての詐欺の可能性を検
証するには見るしか方法がないだろう」

「検証するとかよりもまず、女の子が恥ずかしがってるのをわざわざ見るなっ!あなただ
けは絶対呪い殺す!」

「うーむ、呪い殺されては堪らないな。呪いでは傷害にも過失致死にも問えない。ならば
こうしよう」

──カシャ

「!! ちょっとぉ、写メとか止めてよっ!馬鹿!変態!田代!」

「この画像を撒かれたくなければ呪い殺すのをやめろ」
699本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:34:40 ID:ITIWYzjb0
メリーさん「私、メリーさん。今から貴女の家に行くの」

メリーさん「私、メリーさん。今、ゴミ捨て場に…ちょっと待t! ブチ……ツーツーツー」

メリーさん「…ハァ…ハァ…私、メリーさん…ハァ…ハァ。今、…○×橋に……あっ!今助けに! ブチ… ツーツーツー」

メリーさん「ゼーハァー…ゼーハァー…はっ、はっ、はっくしゅん!!……私、ゼーハァー…メリー……さん。ゼーハァー…今、ゼーハァー……×××小学校に…ん?ちょ、ちょっと駄目なの! ブチ… ツーツーツー」

メリーさん「ゼーハァーゼーハァーゼーハァー…私、ゼーハァーゼーハァーゼーハァー……メリー ゼーハァーゼーハァーゼーハァー…さん。
ゼーハァーゼハァーゼーハァーゼーハァー…今、ゼハァーゼーハァゼーハァー……銀行…ゼーハァー…前に…。嗚呼、ゼーハァーゼーハァー 無視したいけど…ゼーハァーゼーハァー…メリーがやらなきゃ ゼーハァー 誰がやるの! ブチ…ツーツーツー」

メリーさん「ゼーハァーゼーハァーゼーハァーゼーハァー(省略)」

メリーさん「ゼーハァーゼーハァー…(省略)」

メリーさん「ゼーハァー(省略)」

メリーさん「私、メリーさん。遂に……遂に…辿り着いたの。貴女の家に…」

メリーさん「私、メリーさん。今………貴女の後ろにいるはずなのに………何で貴女がいないのよおおおおぉぉぉぉ!!!!!この女(アマ)何処に行きやがったああああぁぁぁぁぁ!!!!」

次の日

メリーさん「私、メリーさん。強姦殺人事件の指名手配者を捕まえて、銀行強盗退治して、橋の下の川で溺れてた子を泳いで助けて、飛び降り自殺を止めて、…etc(全部で計8個) したら沢山賞を貰ったの。あと、沢山マスコミが来て有名人になっちゃったの」
700本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:35:34 ID:ITIWYzjb0
「私メリーさん、今つのだ☆ひろと一緒にいるの」

701本当にあった怖い名無し:2010/08/18(水) 19:35:47 ID:ITIWYzjb0
「あっ……だめっ。つのだ☆さん、私まだ準備が……まだ、あなたのうしろにいたいの」
702本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 00:03:16 ID:1HaTIa01O
メリーさんシリーズ結構好きだよ。
もっと書いてくれ。
703本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 00:51:31 ID:IKKjD8CDO
>>702
本人乙

今までの中で一番つまんね
頭悪そうな文章だし
704本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 09:06:28 ID:7Ql3SMu1O
>>703
ちゃんと読んでるんだ
705本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 10:23:26 ID:OqfAV9awO
お前まだいたのかwwwよく飽きないねwww
706本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 12:46:46 ID:XhksUrnT0
赤緑氏乙
707本当にあった怖い名無し:2010/08/19(木) 19:56:44 ID:ScCt5tDi0
>>703
お前みたいなのが一番つまらん
元スレは賑わってるってのに
書き手が次々と現れる
書き手が実質二人しかいないこのスレとは雲泥の差
708なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE :2010/08/20(金) 23:41:34 ID:kFozVi3d0
大学四回生の冬だった。俺は仲間三人と少し気の早い卒業旅行をした。
交代しながら車を運転し、北陸まわりで関東へと入った。宿の手配もない行き当たりばったりの旅で、ビジネスホテルに泊まれれば良い方。どこも満室で、しかたなく車の中で寒さに震えながら朝焼けを見たこともあった。
目的はない。ただ学生時代特有の怠惰で無為な時間の中に、もう少し全身を沈めていたかった。みんな多かれ少なかれそんな感傷に浸っていたのだと思う。
ある街に着いた時、俺はふと思いついた。知り合いがこのあたりに住んでいたはずだ。
携帯電話で連絡をしてみると、懐かしがってくれた。一時間くらいあとで落ち合うことにする。
並木道がきれいに伸びている新興住宅地の中を通り、路肩に下ろしてもらい「終わったら連絡くれ」と言って去っていく仲間の車を見送る。
都心から離れるとあの、人であふれた息の詰まるような町並みよりも、空間的にずいぶん余裕がでてくるようだった。
カラフルな煉瓦で舗装された道を自然と浮き足立つステップで進み、大きなマンションが群れるように立ち並ぶ方へ目をやる。
マンションというより、団地か。そこへ向かう道は軽く傾斜し、丘になっている。
その団地の入り口に公園があった。広い敷地には、わずかばかりの遊具とたくさんの緑、そして住民が憩うためのベンチがいくつかあった。
そこにその人は座っている。
小春日和の温かい日差しに目を細めながら、こちらに手を振る。
俺は照れ隠しに大げさな動作で手を振り返し、ことさらゆっくりと歩いていった。
「え〜と、元気でしたか。……多田さん」
なんだか面映い。ここ数日、砕けた仲間同士の掛け合いしかしてなかったので、口が滑らかに動かない。
元気だとその人は言った。
以前より少しふっくらしたようだ。髪の毛も伸ばしている。なにより、あの真摯で鋭かった眼差しが柔らかくなっている気がする。
ベンチの隣に座って近況を報告した。
709なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE :2010/08/20(金) 23:44:01 ID:kFozVi3d0
昼下がりの公園は自分たちのほか、時おり主婦らしき若い女性が通りがかっては去っていくだけだった。
「そうか、おまえも卒業か」
感慨深げな声に、うしろめたい気持ちで頷いた。卒業を待つ仲間たちと違い、俺だけは単位が足りずに留年することが決まっていたからだった。
旅行なんてしている場合ではない気がするが、捨て鉢になっていたというわけでもない。ただそのころの俺は、すべてなるようにしかならない、という達観めいた平静の境地にあったような気がする。
けれど格好悪いのであえてその事実を告げることはなかった。
風の凪いだ陽だまりの中、二人でいろいろな話をした。たかだか二、三年前の過去が遥か遠い昔の出来事のように色あせて、それでも仄かな輝きとともに蘇ってくる。
「智恵も結婚したんだってな」
「ええ。二次会に呼ばれましたけど、あの人も変わりませんねえ」
相手はどんなやつだと言うので、「やっぱり、ああいうタイプの人でした」と答えると「なるほど」と笑った。
チリ紙交換の車がどこか遠くを走っている音がする。
顔を上げ、ハッとした表情を見せて、なにか思い出そうという風情だったが、すぐに「まだいいか」とつぶやいた。その横で俺は胸に小さな針が刺さったような微かな痛みを覚える。顔を伏せ、その痛みの正体はなんだろうと自問する。
「そういえば、この団地にも七不思議があってな」
ふいにその人は切り出した。
「え。学校によくあるあれですか」
「ああ。まあ小中学生も多いし、同じノリで生まれたんだろう」
そう言って順番に教えてくれた。
団地への上り坂を時速百キロで駆け上るババア。
夜中C棟の前のケヤキの木の枝にぶらさがる首。
夕方E棟の壁に映った自分の影が勝手に動く。
団地内の公衆電話BOXにお化けからの電話が掛かってくる。
…………
710本当にあった怖い名無し:2010/08/20(金) 23:45:59 ID:Grhl+kuK0
キターーーーーーーーーwww
711なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE :2010/08/20(金) 23:48:55 ID:kFozVi3d0
「わりと、よく聞くような話ですね」
「そうだな。でもこの団地の七不思議は子どもだけじゃなくて、主婦連中にも信じている人たちが多いみたいだ。時どき噂が聞こえてくるよ。手のかかる小さい子どもを持ち、狭い空間に押し込められた大人たちにも心の病巣があるということかな」
あそこを見てみな。
指さす先に目をやると、ブランコのそばに小ぶりなジャングルジムがぽつんと建っている。
「あのジャングルジムに、いつの間にか小さい子どもが入って遊んでるっていう話もある。見通しがいいし、あんな細いパイプの骨組みのどこかに隠れられるはずもないのに、誰もいなかったはずのジャングルジムの中に気がつくと男の子がひとり入っているんだ。
パイプを上り下りしながら内側を這いまわってるらしい。見てしまっても気がつかないふりをしていると、またいつの間にかいなくなってるんだと」
「まるで妖怪みたいですね。怪異に出会ってしまった時の対処法とセットで存在する噂だなんて」
「確かにな」
二人ともジャングルジムを見ていた。男の子の姿はない。
あの遊具があんなに小さかっただろうかと思う。自分にもあんな狭いパイプの中を這い回って遊んだ時代があったということが、なんだか不思議だ。
「子どもと言えば、こんな話もある。ベビーカーを押して母親が団地の中を散歩していると、周りに誰もいないのに、声が聞こえるんだ。キョロキョロしているとまた聞こえる。
囁くような小さな声。ベビーカーの中からだ。まだ喋れなかったのに、とうとう赤ん坊が喋れるようになったんだと喜んで母親がベビーカーの中を覗き込む。なのに赤ん坊はぐっすり眠っている…… いったいなにが赤ん坊に囁いていたのか」
「それは」
「なんだ」
怖い話ですね、と素直に言えなかった。なにか合理的な解釈ができないかと考えたが、情報が少なすぎた。
仕方なく、「ノイローゼじゃないですか。育児ノイローゼ」と言うと、「かもな」と頷いた。
そしてそのまま少し、遠い目をした。
712本当にあった怖い名無し:2010/08/20(金) 23:52:58 ID:mMsLURDw0
バカ上げんな
祭りになるぞwww
713なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE :2010/08/20(金) 23:53:59 ID:kFozVi3d0
ふいにカチャリという音が聞こえる。
地面に鍵が落ちている。ジーンズのポケットから落ちたらしい。屈んで手を伸ばし、拾ってあげる。
「すまんな、こんな状態で」
その人は窮屈そうに手のひらを広げ、受け取った。渡すとき、指先が触れてなんだか照れたような気分になる。
照れ隠しにそのまま指を折ってみせる。
「むっつですね。ここまでで」
「うん? ああ、七不思議か。そうだな。最後のひとつは面白いぞ」
面白い? それはオチ的なものだということだろうか。
「面白いというか、怪談として珍しいというのかな。こんな話だ」
そうして丁寧に話してくれた。


この団地には「なぞなぞおじさん」という怪談がある。
A棟の702号室にいるおじさんらしい。
どうしてなぞなぞおじさんなのかというと、読んで字のごとくなぞなぞが大好きなおじさんだからだ。
噂を聞いた子どもが702号室のドアの前に立って、コンコンとノックしたあとドアについている郵便受けをカタリと内側に押してから、部屋の中に向かって話しかける。
「おじさん、おじさん、クジラよりも大きくて、メダカよりも小さい生き物な〜んだ?」
おじさんはなぞなぞが大好きだけど、なかなか答えがわからない。ずっとずっと考えている。ドアの前で待っていても返事はない。
仕方がないので引き返して自分の家に帰る。
答えはイルカ。そんなのイルカ! だからイルカ。こんなに簡単なのに、おじさんは分からないのだ。
子どもの住む団地の一室で、家族は寝静まり自分も部屋でもう寝ようとしているころ、玄関のドアをコンコンと叩く音が聞こえる。
家族が誰も起きないので、ベッドから這い出し、恐る恐る真っ暗な玄関に向かうと、コンコンとドアを叩く音が止まる。
714本当にあった怖い名無し:2010/08/20(金) 23:59:05 ID:dHqURfAoO
支援
715なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE :2010/08/21(土) 00:00:05 ID:kFozVi3d0
カタリとドアの郵便受けが開く音がする。
「クジラよりも大きくて、メダカよりも小さい生き物な〜んだ?」
郵便受けから低い大人の声。その声は続ける。
「答えはね、泥。泥だよ」
子どもはどうしようもなく怖くなる。なぞなぞおじさんがやって来たのだ。こんな時間になって。
でもイルカなのに。答えはそんなのイルカ! なのに自分の声が出せない。
「泥だよ」
もう一度小さくつぶやいて、カタリと郵便受けが戻る。
ドアの向こうから気配が消える。おじさんが帰ったのだ。『泥』という意味のわからない答えを残して。
そんな噂。
団地の子どもたちはその噂を聞いて、面白半分に次々と702号室の郵便受けになぞなぞを放り込む。
「お父さんが嫌いなくだものはな〜んだ?」
「公園で静かにそうっと乗るものな〜んだ?」
「世界の真ん中にいる虫はな〜んだ?」
……
答えはパパイヤ。パパが嫌だから。
答えはシーソー。シーッとソーッと乗るから。
答えは蚊。せ・か・いの真ん中は「か」だから。
けれどなぞなぞおじさんはそんな簡単ななぞなぞが分からない。
夜中まで考えて、家族の寝静まる子どもの家にやってくるのだ。郵便受けから低い声で。
「お父さんが嫌いなくだものはね。歯の生えた梨」
「公園で静かにそうっと乗るものはね。刳り貫かれた楡の木」
「世界の真ん中にいる虫はね。鼻歩き」
……
716なぞなぞ  ◆oJUBn2VTGE
その気持ちの悪い答えを聞いても、絶対に「違う」と言ってはいけない。
「違う」と言っても別のもっと気持ち悪い答えを低い声で囁いてくる。それを繰り返していると、自分でも本当の答えが分からなくなってくるのだ。
答えが分かるまでなぞなぞおじさんは帰らない。なのに答えが消えてしまう……


「という話だ」
どうだ? というように見つめられる。
「それは」
確かに怖いが、まるで変質者だ。
「その702号室は無人なんですか」
「いや、おじさんが住んでるよ」
「え、じゃあ実在の人なんですか」
「そう。普通のおじさん。もちろんお化けなんかじゃない。団地の集会にも顔を出すし、近所づきあいも普通にしてる。むしろどうしてそんな噂が生まれたのか本人が一番首をかしげている」
「本人にも心あたりがないんですか」
「らしいよ。ただ、子ども好きでな。よく近所の子どもになぞなぞを出していたんだ。答えを当てられたら飴とかガムをあげていた。逆に子どもが出すなぞなぞに答えられなかったりしても、そういうお菓子を巻き上げられたりね」
それを聞きながら、俺はやっぱりそのおじさんがやってることなんじゃないかと感じた。ただ誇張されているだけで。
「奥さんがいるんだけど、ちょっと前まで共働きでな。昼間はたいていその家は留守なんだ。七不思議の噂ではその昼間に702号室に行くことになっている。それで郵便受けから部屋の中になぞなぞを一方的に話す。
肝心なことはそのなぞなぞおじさんは答えが分からなくて返事がない、ということがパターンになっていることだ。当たり前だな、誰も部屋の中にはいないんだから。でも夜にそのなぞなぞの答えを話しにやってくる、というところが変だろう。
なぜその誰も聞いていないはずのなぞなぞを知っているのか」