お墓についてお話を:
昔、子供の頃、自宅(寺院)ウラの墓を移設することになり掘り起こしました。
江戸時代の古い墓を整理して、新しい墓敷地にするためです。無縁仏の墓も多かったのです。
江戸時代の墓は土葬が多いのです。おわかりですね。
掘っていくと、人骨がたくさんでてきました。
頭の骨には眼窩など神経や血管の通る孔があるのですが、その孔という孔全部に
周囲の樹木の根が入り込んでいました。栄養があったのでしょうね。それに
つられて埋葬された後に細かい根が入り込んだのでしょう。
骨を取り出すときに、根っこをみなはさみで切って取り出しました。
また、骨に病変が見られるものもあり、掘っている大人たちは、
「ああ、これは梅毒だ。でももう感染しまい」と話し合っていました。
遺骨は懇ろに供養しましたが、子供心にちょっとぞっとする光景でした。