【霊感持ちの】シリーズ物総合スレ12【友人・知人】
2 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/27(火) 00:39:16 ID:kD4z2QV2O
Rom
984 名前:241 ◆RTVQOknmVI [sage] 投稿日:2009/10/27(火) 10:06:16 ID:cOEWctd90
>>968 どの山かを言うのはNGですね、すみません。
ただ、「中部甲信越のどこか」とだけ言っておきます。
>>969 遠ざかろうにも本家のすぐ隣の家なので逃げられませんw
勧誘もある意味恒例行事なので凄いといっても気にはしてません。
というか、親戚一同で聞き流してるからちょっと可哀そう…
いちいち雑談して馴れ合うなよもう・・・・
話の投稿だけしてろって
>>7 ヘッダ見るかぎり専ブラ導入してるみたいだし
気に入らなきゃ無理に相手にするよりNG登録すればいいんじゃない?
スッキリするしお勧めですよ
新スレで早速レス番が飛ぶ怪異が…。
>>8 こっち側もNGして、口出しを控えとくのが賢明かと。
10 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/27(火) 18:28:31 ID:ktXjKV7JO
ウニ専用スレ立ててやるから楽しみにな。
レス番ってどれのことだと思ってたが
スレ番の書き間違いと前スレ2を知らずのコンボだったのか
ああ、IDをNGにしてたってことか
失礼
前スレ消化してからにしれ
相棒の人と一族の人の御活躍を願いつつ
あ、勿論ウニも期待
とりあえず
>>1 乙
18 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 01:23:17 ID:qNVPARIR0
とうとうシリーズ物関連の全てのサイトの更新がストップしたな
19 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 01:35:21 ID:qNVPARIR0
9 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/10/27(火) 16:38:52 ID:LYwNnBug0
新スレで早速レス番が飛ぶ怪異が…。
>>8 こっち側もNGして、口出しを控えとくのが賢明かと。
13 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/10/27(火) 20:20:54 ID:LYwNnBug0
>>12 見えない7番さんのことでした。
・
・
7 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/10/27(火) 15:16:45 ID:t56po+tk0
984 名前:241 ◆RTVQOknmVI [sage] 投稿日:2009/10/27(火) 10:06:16 ID:cOEWctd90
>>968 どの山かを言うのはNGですね、すみません。
ただ、「中部甲信越のどこか」とだけ言っておきます。
>>969 遠ざかろうにも本家のすぐ隣の家なので逃げられませんw
勧誘もある意味恒例行事なので凄いといっても気にはしてません。
というか、親戚一同で聞き流してるからちょっと可哀そう…
いちいち雑談して馴れ合うなよもう・・・・
話の投稿だけしてろって
7=ID:t56po+tk0
前スレのID:t56po+tk0↓
978 本当にあった怖い名無し sage New! 2009/10/27(火) 01:38:59 ID:t56po+tk0
>この作品には師匠シリーズを引用した部分があります。
パロディが苦手な方は読み飛ばしてください。
もうあほかよこいつ・・・・
ラノベならまだしもパクっておいてそれをいちいち口上にするとか興ざめもいいとこ
まじで戻ってくるなよ
この1レスだけ。これだけでNG登録wどんだけ警戒してるんだよww
何があったのかしらないけど、高圧的でうぜぇ。
俺もそういうのNGさせてもらう派。
俺も某キチガイに警戒してるよ
でもID変わりまくるからNGは無駄かなと思ってる
>◆hraA6qfSug
問題解決して良かったね
22 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 12:17:30 ID:qNVPARIR0
IDが違うのは単にアンチが複数いるだけの話だろ
全部自演とでも思ってやがるのか?それこそキチガイだろ
アンチが何人いるかは知らんが、IDが短時間のうちに頻繁に変わるキチガイは「確実にいる」んでねぇ
>>21 NGIDではなくてNGワードを登録すれば良いのでは?
俺は別に気にならないからNGIDとかNGワードとか登録してないけどね。
>>24 俺もあまり気にはしてないのよ
一人何役も可能なキチガイがいるからスルースキル磨いたほうがいいと思うよってこと
「アンチが複数」とかはこの際関係ない
これだけ色々な話が出てくれば、嫌いな話も出てきて当然だわな
頻繁にIDが変わるって根拠を示せよ
誇大妄想にしか思えん。
>>26 そんなのどうだって良いでしょ アツクならないで
28 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 15:06:32 ID:afNEUXkRO
こいつキチガイっぽいな
>>26 そういう意味じゃないと思う
確かに好きな話とか嫌いな話とかあるだろうけど
徹底的な批判?はアンチと認定じゃない。
テンプレによると。
全員同じ条件下なので、アンチにも信者にも本人の自演にも
全部同じ事が言えます
それを踏まえて続きどうぞ
↓
31 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 15:37:12 ID:qNVPARIR0
>>29 言ってる意味が分からないのだけど
「ID変えまくりのキチガイがいる」と言う人がいる。ならその根拠を示せ、と問うているだけ
>全員同じ条件下なので、アンチにも信者にも本人の自演にも
全部同じ事が言えます
同じ事が言えますって、乙の人達がID変えまくりうんぬんは言われてないぞ
言われてないから言ったまで、表示されてない部分を邪推で叩けば
全部自分に帰ってくるって事
俺に言わせれば、他人のID変え自演を断定するような奴は、普段から自分でID変え自演してるって事だよ
自演なんかしない人から見たら「なんでそんなに詳しいの?」と思う
こんな事を言うとたいがいテンプレ回答で
「俺はした事ないけど、しようと思えばできる」とか「やり方を知ってるだけ」とか言ってくるが
する気がない奴はやり方を調べたり、できる環境用意したりしない
34 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 15:53:05 ID:kZ4t1NHOO
くだらん事でイチイチageんなよ。
36 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 16:26:35 ID:qNVPARIR0
なんだか、投下準備ができるときにはいつも空気が悪いのは呪われてるから?
とりあえずシリーズ物で何もないのもアレなのでさっそくと投下します。
・凶悪な呪い
※カニバリズム(食人)注意!!調べた中でもかなりエグい話になります。
表現は抑えめですけど、一応注意です。
一族の長い歴史の中で、やはり人を呪うといった呪術も存在するみたいです。
ただ、直接他者と関わるだけにあまり多く聞くことができないので残念ながら
紹介できるのはわずかですけど……。
その中でも、特に威力としても、手段としても強烈な「人そのものを呪いに変える」
というものを一つ紹介します。
その方法とは、まず一卵性の双子を用意し、片方の人間の内臓をひとつひとつに分けてしてそれぞれに呪いを施します。
その臓腑をもう片方が食し、自身の体で呪いを増幅させることによって完成するそうです。双子である理由は
呪いが食べた人にかからないため、魂が非常に近いものである必要があること、体格が近くなければ呪いがうまく
全身に回らないためです。
そのままでは呪いが体の外に逃げてしまうために分ける時に出た血、同じく分けた時の肉を焼いた灰、食べた人の血を
霊水と混ぜ合わた物をを全身につけることによって体内にとどめます。
その体は爪先から髪の毛一本にいたるまで呪いが行き渡っているため、不用意に触れたり
普通に話すだけでも呪詛となり、相手に悪影響を及ぼす体となります。
また、その体を持った人が死んだ際には呪いが回りにばら撒かれ、悪霊を呼び寄せたり
瘴気を漂わせたりして長い期間周りを苦しめることができるようになります。
ただ、因果応報によって自分もまた輪廻転生を繰り返しても業が続くことになり、ろくな
事にはならないそうで、当然一族の間でも禁忌とされています。
この儀式は、戦国時代初期には依頼によって割と高頻度で使われていたそうですが、非人間的な
行為であることや使った周辺地域がしばらくの間、危険になる事などから次第に使わなくなったそうです。
古い文体の資料や口伝が多くてまとめるのに時間がかかって申し訳ありません。
ストック貯めて一気にいくつか紹介した方がいいのかな……?
ちょっとずつでも長く続けて欲しいです。
39 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 20:08:40 ID:kZ4t1NHOO
>>37 胡散臭い。
呪いや一族というより精神疾患の遺伝という感じだ。
しかも古代史や人文学といったアカデミックなものが全く感じられない。
ってか無教養?
>>「ID変えまくりのキチガイがいる」と言う人がいる。ならその根拠を示せ、と問うているだけ
↑ゴメン。自分はただ
>>アンチが何人いるかは知らんが、IDが短時間のうちに頻繁に変わるキチガイは「確実にいる」んでねぇ
↑は、「アンチが複数か自演かは知らないけど、違うIDで同じような書き込みしてる団体は確実にいるからね」という意味だと誤解釈してて。
無駄に深読みしちゃったよ。読解力なくてゴメンね。
41 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 20:45:44 ID:kZ4t1NHOO
読解力ないとわかっているなら最初からROMってろよ。
>>41 お前さんも無教養なのはわかったでゲスから、
静かにしてろでゲス
20 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 01:47:17 ID:DBSp6mLC0
何があったのかしらないけど、高圧的でうぜぇ。
俺もそういうのNGさせてもらう派。
高圧的でうぜぇ。
高圧的でうぜぇ。
高圧的でうぜぇ。
↓
42 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/10/28(水) 22:01:15 ID:DBSp6mLC0
>>41 お前さんも無教養なのはわかったでゲスから、
静かにしてろでゲス
44 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 22:24:22 ID:kZ4t1NHOO
ゲスという言葉に皮肉をこめたんだね。
でも君が使っている普段の言葉で多分通じると思うよ。
日本語なら。
誰に対してのレスだよ?
>>37乙 少しずつでいいよ。そのかわりこれからも投下よろしく願います。
本当にいつも興味深い。
47 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/28(水) 23:59:51 ID:ILj2RkdZ0
まとめサイト、止まってもうたんかなぁ…
残念だ。
48 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/29(木) 00:02:42 ID:g9CVa+1ZO
もうこんな時間だよおやすみー
みんなよい夢を。
相棒シリーズキター(゜∀゜)―――
PC三ヶ月間規制だって
51 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/29(木) 19:30:36 ID:uke7aHxA0
また食人の話持ち出してる馬鹿がいるのか?
それで某作家が叩かれまくってここから去ったのに
大月教授か!
懐かしいな。また書いてくれないかな。
相棒シリーズ、洒落コワまとめ掲示板に移動
54 :
本当にあった怖い名無し:2009/10/30(金) 23:37:52 ID:wXAI00eGO
何処
まとめサイトもチェックしなきゃならんのは面倒だなぁ
それにあそこ転載禁止とかほざいてるんだよなあ…
戻ってきてほしい
小さい頃から私の両親は不仲で不仲と言っても母親が大の男好きで
しょっちゅう男を追い掛けては幼かった私と愚兄を連れて家出していた。
夫婦喧嘩が始まると母親は必ず倒れて、うわ言を喋り出したり奇声を上げたり
その度に禿親父は「お前は誰じゃ?」と母親の中に入った何かに語りかけ時には怒鳴り付けて
お経を唱えて最後に「フゥーッフッ!」と短く息を吐く。
小さい頃から、うちの両親は普通ではないなと思いながら過ごしていた。
長い休みに入ると私達を連れて両親は修行だとか言って
裸足で所々雪が寄せてある山道を歩いたりする事もあった。
母親は頭も弱い人だったので色んな宗教に走っていたんだと思う。
家には仏壇と言うか何体かの仏像も飾ってあったが聖書も何冊かあった。
愚兄と私はしょっちゅう家出に付き合わされて、その度に一時保護所等へ預けられ
そんな愚かな母親でも小さい私たちにとっては必要な存在だったので
何度も付いて行ったし迎えに来るまで待った。
又、禿親父の元に置いて行かれて暫くすると母親から電話で「猫を飼ったから、おいで」と誘われ
2人揃って禿親父を置いて母親の住む場所まで行った。
母親の家に着くと毛足の長いグレーのペルシャっぽい子猫が居た。
「血統書つきなのよw」と言われたが血統書なんて見せて貰った事が無い。
私は猫をとても可愛がったので寝る時は愚兄と代わりばんこでグレーの猫と一緒に寝ていたが
朝になると私の枕元でグレーの猫は眠っていた。
暫くして、又子供が邪魔になったのか親父の所へ行かされたり戻ったりを繰り返し
どういう風の吹き回しか忘れたがグレーの猫と一緒に家族揃って禿親父の家に住む事に
それから又、禿親父が知人から貰った白猫を連れて帰って来た。
白猫とグレーの猫は仲が悪く顔を付き合わせると喧嘩する。
そんな夏のある日、近くに池が三つ並ぶ場所があって偶々そこを通った時に三匹の子猫を見付けたので
拾って帰りグレーの猫に見せてやると「フゥー!フゥーッ!」と威嚇する。
流石に親にも、これ以上は無理だと怒られ渋々元の場所へ戻し
それでも様子が気になったので餌をやりに通っていたが何だか頭も痛いし寒気もする
そんな時に親がクーラーを点けたので「この糞寒いのにクーラー点けんなや!」って怒鳴ったら
禿親父が「お前何か憑いてんで」「莫゚いてるって何が!?@@;」
「ずぶ濡れの女や、あの辺りは入水自殺も多かったから猫に憑いてたのが憑いたんやろ」
「どうしたら良いん!?@@;」「お祈りでもすればどっか行くやろ」
知ってる限りのお経を唱えたり祈ったりして「まだ憑いてる?」
「お前には憑いてないけど、まだ近くに居るよ。もう、あの子猫達には関わるな」
渋々、承知したけど矢張り気になるので様子を見に通っていると
拾われたのか処分されたのか子猫達は居なくなっていた。
今思うと禿親父に謀られただけなのかも知れない。
それから暫くは何事も無く過ごしていたがグレーの猫の様子がおかしいことに気付いた。
外に放したりしていたので慌てて家に連れ帰り禿親父に泣きながら訴えると
「もう、あかんな」「病院連れてってや!」と泣いてせがんだけど結局
病院へ連れて行ってくれたのは猫が息を引き取った後だった。
死因は黄疸らしく獣医師に腹を見るように言われて腹を見ると真黄色になっていた。
何でもっと早く気付かなかったのか、どうしてもっと早く病院へ連れて行ってやれなかったのかと
泣きながら動かなくなったグレーの猫を抱いて帰った。
グレーの猫をどうするのかと親に聞くと母親が突然倒れて何か呻き出す
「儂じゃ、お前らが可愛がっていた猫じゃ。泣かんで、ええ。儂の体は桜の木の下に埋めてくれ」
シャベルを持って家の近所にある池の傍の桜の下へ埋めてやった後
禿親父が「人間でも中々自分の好きな場所に埋めて貰えないのに贅沢な奴やなw」
家族で手を合わせて家に帰った後、愚兄が「お前よー抱っこしてたな。シャツめっちゃ臭いわw」
その言葉に苛っとしたけど悲しくて怒る気も失せた。
暫くして悲しみも大分薄れたある日。又、母親が倒れて、うわ言を言う
「お前等、一ヶ月も参らんと恨めしい」特に母親を恨んでいたらしい。
私は直ぐにグレーの猫を埋めた桜の木へ向かい許してくれと頼んでいたら
母親の容態もマシになり、それから暫くして母親も墓参りに行った。
しばしば桜の木まで通っては頭の中でグレーの猫に話し掛けていた、ある日。
禿親父が「もう、あいつ成仏したで」
そこから暫く又、何事もなく過ごしていたが今度は禿親父が倒れた。
何か色んなものが出たり入ったりをしていたらしいけど、愚兄も私も0感だし禿親父は
「こいつは、もう時期死ぬ」なんて言い出すし「信じないなら、これを見ろ」
禿親父が目を開いたかと思うと片目は上を向き片目は下を向いている
「これが人間に出来るか?」怖いわ訳も分からぬわで泣くしかなかった
「あの白猫は闇を歩く猫だ」なんて言い出して訳分からんし
どうすれば親父は死なないで済むのかと聞くと祈れと言われたので必死に祈った。
(因みに、この時はキリスト教だったのでイエス様頼みでアーメンアーメン言っていた)
暫くして禿親父の容態も良くなり一安心。
後に、白猫の元の飼い主は犬を飼っていたけど犬の具合が悪くなったので禿親父が引き取ったのだと
少し怖かったけど猫はヤッパリ可愛いので可愛がっていたけど又、母親と愚兄と一緒に白猫も姿を消した。
多分、愚兄が連れて行ったんだと思う。
それからの2人は知らない。今は禿親父がどうしているのかも知らない。
ここは「シリーズ物」限定のスレです。
単発モノはいくらでも該当スレがあるので、ここへの投稿は控えてください
>>55 >それにあそこ転載禁止とかほざいてるんだよなあ…
転載禁止じゃなくて、「無断転載禁止」
違いは分かるよね?
猫かーガキの頃、ニャンパラリ!を見たくて、野良猫を捕まえて試してみた。
3階はいけたが、4階は無理でグシャッとなった。あの猫は俺に取り付いてるのかなー。
何とゆってよいか。
興味をそそり読ませてもらったけど所々意味不。
グレーの猫と母と兄は失踪したということなのかな?てゆうか父は?
読解してエロいお兄さん♪
へー、ここ単発モノもOKになったんだ。ふーん
>>64 ですがすみません、猫はグレーでなく白でしたね。
てかもういいや。朝は酔ってたから理解力低下してたけど
もう一度読んだら何かもう解ったしw 失礼しました〜〜〜
>>67 じゃあ三年後に突っ込むからな、覚えてろよ!
ムチャいうなw
単発モノもおkと言うことらしいので明日辺りから大量の単発物でも投下します
単発モノ肯定者の皆さん期待しておいてくださいね☆
期待して待ってる人がたくさんいるんやから
出来ない約束はすんなよ
糞以下やな
やめちまえ
いや、期待には応えるよ
もちろん創作だけど
>>70 おまいはホント面倒臭い性格してるね。
そんなんだと生きて行くのがシンドイでしょう?
お疲れ様。
>>単発物でも大量に投下します
せっかくだからコテかトリ付けてやってくれよ
『
>>70シリーズ』として確立できるからさw
何にせよ燃料が増えるのはいいことだから「期待して」るわ
ここまで言ってやったんだから逃げんなよ絶対やれよ
投下されなかった場合、
>>70以下同意見も含め全て荒らし認定→以降スルー
って事で異論ないよね?
>>70さん^^
そんな大した餌ついてるわけじゃないのに、なんという入れ食い。
私は久しぶりにトンガラシの文章が読みたいかな
アル中治ったんかな
>>77 トンガラシさんいいねー。
私も読みたい。
オレもトンガラシ読みたいわ
オカ板の複数のスレにランダムに投下して全てを完結させる、って話は結局どうなったんだろう?
収集できた人っている?
トンガラシ作品をまとめてるサイトって意外にも皆無なんだよなぁ…
トンガラシ思い出したわ。
>ランダムに投下して全てを完結させる
だれが得するんだろうな、コレ。
わからんです
俺には幽霊が見える友人がいます
昨日も電話で幽霊が見えるから遊びに来いと誘われました
そいつの部屋につくとおっさんの幽霊とそいつが見つめ合っていました
色んな意味で怖くなったので逃げ帰ってきました
出るという噂の湖に肝試しに行ってみた
なんかきらきら光るモノがあるので近づいたら後ろからドンっておされて湖にはまった
そこを見ると地蔵が沈んでた
部屋で寝ているとびしっとラップ音が響いた
今までそんなことなかったからびびった
一回だけ?と思ってると次の瞬間2回鳴った
もしかして、と思って3回あるか?と思ってたら3回鳴った
蒙古の部屋ではねむれない
海に遊びに行って垂直に流れてくる水死体を見つけた
すると頭からぼこぼこと蟹が何百匹っと湧いて出てきた
今でも思い出すとねむれない
踏切で止まっていると向こうにいた女の人が急に四つん這いになって突っ込んできた
そのまま電車に轢かれてた思ったら何の痕跡もなかった
ウィルスの幽霊を見た
一万倍にでかくなったウィルスが空中に漂っていた
子供の頃野球しててボールが草むらに入ったんで取りに行くと、案山子が立っていた
あれ?こんな所に案山子なんてあったけな?と思っているとその案山子が喧々しながら近づいてきた
そこで気を失った
今でも不思議な体験だ
コピペシリーズの次はチラシの裏シリーズね…
>>72 >>いや、期待には応えるよ
あれ?もう一度読んでみよう…
「期待には応えるよ」
あれれ?
「期待には…?
応えるよ…?」
いっこく堂、細々と続けてるんだろうか
>>91 こうなることが分かってたから単発モノ受け入れるのはやめろとあれほど言ったのに
ここの住人馬鹿だろ
ウニ来ないなー
毒はいくらでも待つから、とりあえずデスデイパーティー投下してくれないかな〜
>>94 お前も含めてか。
私は単発物を歓迎しないので賢い人。
投下する空気じゃないのはいつものこと?
なので投下します。
・「雪告げ」
初雪が降った時、神様からの雪告げとして山を休めます。具体的には利益を目的とした狩りを
禁止とします。
それから雪よけを山の入口にある小さな祠に雪よけを作り、お供えをして山への感謝と山の
無事を祈ります。
さらに、今年の山での成果として獲った獣の骨の一部、実った野菜やタネなども供えて
来年の、大猟や豊作をお祈りします。(今では豊作がメインですが)
・「御通し」
裏山の池は冬になると凍ることもあり、冬が来て初めて凍った時は
神様の休みとして、いくつかの儀式や行事が禁止になります。
「御通し」と呼ばれる穴を氷にあけ、そこに御神酒を流したり御供え物を入れて
して日ごろの感謝をします。たまに氷が硬かったり、厚かったりして御通しが
あかない時は神様がお供えを拒否したとして感謝と簡単な儀礼のみで終わるそうです。
昔はこの御通しが神様と繋がる道として自分の子どもを入れて神様と通じ合わせようとしたり
自分が入ったりする事があったそうですが、水の神様の逆鱗に触れて以降やらなくなりました。
次の年に雨が降らなくなり、池も干上がってしまったそうです。
ただ、最近はあまり凍らなかったりするそうです。温暖化なのか神様が頑張っているのか……。
間を置いたわりには少ないですが、これで終わりです。
まとめる時間が欲しい……。
>>96 なんで「お前も含めてか」とか捨て台詞吐くんだ?
単発モノ否定してるんなら絡むなよ
御通し・・・とりあえずお神酒と簡単なお供えですねっ
>>99 もう黙ろうや
わざと短文投下してる気違いは単発モノに文句言ったら
噛み付かれて逆上した知恵送れだろ
そういう奴だけスルーしてれば、単発だろうと
投下してくれる人がいるだけマシじゃないか?
もう俺も黙るわ
面白い話が時々読めればそれでいい・・・
241 ◆RTVQOknmVI 乙。
>投下する空気じゃないのはいつものこと?
いつものことですw
>噛み付かれて逆上した知恵送れだろ
絶対何か煽り文句を言わないと気が済まないのかよお前らは(怒)
煽りあいも不毛だったが、
>>70みたいな事言った挙句
わざとチラ裏連投した ID:WTdhpPuN0 が元凶だと思う
>>99 自分が
>ここの住人馬鹿だろ
て書いてるじゃん。
そりゃお前も住人なんだから自身も含まれるわな。
てめえが住人全般に喧嘩売っといてよく言うよ。
(⌒ー'  ̄: : ヽ ナよ ミ⌒':  ̄ `)
(_i -、T: : : : ::l ー ゝ : : :/r T´
)= |: : : : ::| _ 'ー l | !: : : / =ノ
T_, ハ: : : :< _,人_ __ '´ ヽ白∠ |: : ::ク ら
`ーyクー'´ (ノ ) y 冫方乂 V ,.、__ノ
/⌒ ヽ ノ レ `て へT ´ __v__
_r|こ|r、_人__/ '; 言舌 ヽ 言侖 / ⌒ <三三;>
 ̄ヾ____ノ | │ ⌒) l L 」 {::5! ´_ノ
|___,l 是頁 { こ | __ | |\_ ) _う
/××× |/)))⌒ヽ __,__ ナよ ( ( __ノー (ゝ⌒マ´
/××× / ̄ ̄/'⌒ノ { r十 __ / ヽ ', T ト)
┬┬ ┬/: : ::/ノ =/ `´ (ノ ) / 人 ', ( ̄ >
l l |l: :/∪ 只 _ < / }_ } /ノ ) )_
r__ノ V /ん、_ノ (._`` ヽ つ ヽ つ  ̄  ̄
/ >' ̄ ̄_____________
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l ヽ.,___ )⌒)) > ) ) \
>>105 元凶?元凶なら単発でも何でもスレ違いなんか関係ない、どんどん来い、と何度も言い続けてた奴らだろ?
その発言を受けて単発モノ投下したんだし
前スレあたりで霊感もちの母親の話を書きこんだ者です。最近また電話がかかってきて、新しくネタを仕入れたので書かせてもらいます。
うちの母親は霊感を持っていて、不思議な話をよく聞かせてくれる。だがなにぶんおおらかな性格のため、あまり気にしていないようだ。
先日、すごい発見をした!と母が鼻息荒く帰ってきた。
母曰く、「死にたての幽霊はカラーやで!」とのこと。
よくよく話を聞いてみると、今日は仕事先の同僚の家族の葬式にいってきたらしい。親族、弔問客みな喪服の中、一人受付に鮮やかな紫の服をしたお婆さんが立っていた。
お悔やみを言う弔問客にいちいち礼を返し、にこやかに微笑んでいる人の良さそうなお婆さんだ。
(急なことだったので、服とか用意できんかったのかなあ)
母はそんなことを思いながらお悔やみを言い、香典を渡した。何気なくお婆さんの方へ。
お婆さんも受付のひともびっくりしたような顔をしたが、お婆さんはまたにこやかに笑う。促されるように隣の受付の人が香典を受け取った。
お婆さんはまたゆっくり一礼したそうだ。
母は、シャイな人だなあと思いながら、すぐそこの会場に入った。そしてやっと遺影を見てたまげたという。
どこからどう見ても先程挨拶したお婆さんなのだ。双子の姉や妹がいるとは聞いたことがない。
どこからどう見ても先程のお婆さんなのだ。
双子の兄弟や姉妹がいるという話は聞いていなかったという。
慌てて受付を振り返ると、お婆さんはすでにいなかった。お約束だが、隠れる場所はないし、いくら小柄でも喪服の人々の中で紫の服のお婆さんを見失うことはないだろう。
母は、
(…律義なひとやなぁ)
と思いながら式に参加し帰路についたという。
「やからな、死にたてはカラーなんよ。で、段々色が抜ける。白黒になっていくんやで。」
母は自分の大発見に少し嬉しそうだ。私は、心霊体験でよく現れる幽霊が、白い服を着ていると言われる理由をなんとなくわかったような気がした。
お目汚し失礼しました。ぜんぜん怖くはないですが、いちおう実話だと付け加えさせて頂きます。
これは新しい。
新しい(笑)
新し
116 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/06(金) 14:19:58 ID:+3Kcv7Zh0
厨房のときにどっかの怪談サイトにのってて風呂に入れなかった話。
夜遅く、お風呂で髪を洗うため俯いていると明らかに自分のものより長い髪の毛が流れていくのを見たことはありませんか
そんな時、決して上を向いてはいけませんよ
「彼女」がいますから
その彼女は裸なのでしょうか?
あわよくばおっぱいは見れるのでしょうか?
映画とかに出てくる女幽霊に美人が多いせいか先入観を持っているようだな。
おっぱい見れても美人とは限らんぞ、気をつけろ!
オッパイが見られるかは分からないけど。
興奮して真っ赤に充血し、しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
120 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/07(土) 16:08:29 ID:UjOpdY7s0
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
お前、その文章を母親に見て貰え
「俺はネットでこういう書き込みしてます」って自慢してみろ
気持ちの悪いやつだな
お前も書き込んでるじゃねぇかw
しかも数回
122 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/07(土) 17:03:12 ID:UjOpdY7s0
自分で考えて書き込んだ文章と、それを指摘するためにコピペしたモノを一緒にすんな
ドンだけ頭悪いんだよ
>>120 眼(マナコ)の話だけど何で興奮してんの?
子供w
きさくなあのこめをとじとじ
126 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/08(日) 12:19:21 ID:NJTU01yE0
>>123 文章の流れからして完全にマンコだろ
くだらねえクズだなお前は
>>126 目 見せないオカルト物ってそうそうないぞ?
一番インパクトがあり、恐ろしく見せられる部位だし。
あとここオカ板だし、普通エロ方面には考えませんよねぇ…w
だから子供かよw
むしろ全年齢板で猥語を言いたがる変態だろ
>>126 すぐにエッチなことを考えるんだね。
中学生かな?
いい加減しつけぇコイツ……
132 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/09(月) 00:02:11 ID:kI+oN6+k0
>>127 >あとここオカ板だし、普通エロ方面には考えませんよねぇ…w
>>130 >すぐにエッチなことを考えるんだね。
中学生かな?
↓
117 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 15:03:25 ID:Vc/wkMF30
その彼女は裸なのでしょうか?
あわよくばおっぱいは見れるのでしょうか?
118 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 17:59:01 ID:wyg1NLJK0
映画とかに出てくる女幽霊に美人が多いせいか先入観を持っているようだな。
おっぱい見れても美人とは限らんぞ、気をつけろ!
119 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/11/06(金) 19:37:34 ID:J8B5pR62O
オッパイが見られるかは分からないけど。
興奮して真っ赤に充血し、しっとりと濡れたマ〇コは丸見えなんじゃね?
文盲は書き込むなよ
小学生のケンカ終わりました?
くだらなw
>>132 いつまでやってんの?
そんなに何日も引っ張る話かね?
>>119のは昔からある引っ掛けだろ。
文章の前半でミスリードを狙って、実は○○でした〜ってヤツじゃん。
お前ら釣られすぎ。
[名刺]
1/12
美加「あーぁ。何でこんなに勉強漬けなんだろ」
昼の学食。
このところ全国的に大雨の日が続いており、この日も雨が降っていた。
そのせいか、屋根のある学食はいつもより人が多めだ。
そんな中、午前中からみっちりと講義に出ていた美加は軽く愚痴をこぼす。
美加「古乃羽は良いねぇ…午後からって。あたしゃ眠くて仕方ないよ」
私「美加が今までサボっていたからでしょ?」
美加「まぁ、それはそうなんだけどね…」
そう言いながら、うどんをズルズルと食べる美加。
私「…もう少し上品に食べたら?」
美加「ん…?いいのよ、うどんは。これが粋な江戸っ子ってものでしょう」
私「美加は江戸っ子じゃないでしょ…」
美加「大丈夫よ。パスタとかは、ちゃーんと音も立てずに食べるから。後、男の子と一緒のときもバッチリ」
私「男の子受けとかじゃなくてさ…」
美加「あ、この前さぁ、一本ずつ食べている子が居たのよね。うどんを」
すかさず話を逸らす美加。もう…。
私「一本ずつ?」
怒っても仕方ないので、話に付き合う。
美加「そそ。それも時間掛けてゆ〜っくり…。ダイエットのためだってさ」
私「へぇ…」
ダイエットと聞くと少し興味を惹かれるけど…、その方法は止めておこうかな。
2/12
私「まぁ、そこまでしなさいとは言わないけどね」
美加「なんか、見ていて美味しそうじゃなかったな。うどんに失礼よね」
私「失礼かは知らないけど、ダイエットも大変なのよ」
美加「ふーん…」
私もダイエットに関しては、それなりに気を配っている。
別に彼の好みとかは関係なく、女の子なら誰もがそうだろう。お腹のプニプニを気にしない子なんて、そうは居ない。
でも、美加は…
私「ほんと、美加はいいな…食べても太らないって、最高の体質よね」
美加「へへへ…悪いねぇ」
きっと誰もが羨む体質だろう。まったく、世の中不公平にできているものだ。
美加「でもね、私は古乃羽みたいに霊感がある方が良かったなぁ」
私「えー、こんなのが?」
美加「そうよ、カッコイイじゃない。何でもお見通しでしょ?」
私「何でもなんてこと無いし…代わって欲しいくらいよ」
…なんて、どうでもいいような話をしながら食事を終え、授業の開始まで、のんびりと過ごしていたときだった。
3/12
男「あの、すみません――」
私「はい…?」
突然、面識の無い男性が話し掛けて来た。
20代後半くらいかな?Tシャツとジーンズのラフな格好で、手にはセカンドバッグを持っている。学生には見えないけど…?
男「鮎川さんですよね?鮎川古乃羽さん」
私を知っているみたいだ。
男「そちらはお友達の神尾美加さんですね」
美加「…そうだけど?」
美加のことも知っている。
私「あの、何か…?」
警戒しつつ、聞いてみる。
男「私、こういうものですが…」
と言って、男はバッグから名刺を取り出し、私たちに渡してくる。
そこにはこう書かれていた。
「往来会 広報部 桐谷達夫」
あ、これって…
男「桐谷といいます。往来会というところで、広報を担当しています」
往来会。前に話をしていたやつだ。
美加「何の用ですか?もうすぐ、講義の時間なんですけど」
美加が男に言う。少しつっけんどんなのは、勧誘や売り込みを警戒しての事だろう。
4/12
男「あぁ、すいません。それでは単刀直入に用件を…」
と言って男は私に向き直る。
男「鮎川さん。貴女には特別な…その、霊感というものがありますよね?」
私「…」
ドキッとする。初対面でいきなり指摘されたのは、舞さん以来だ。
男「私たち往来会では、霊に困っている方、悩んでいる方をお救いするための活動をしていまして…」
私「…別に困っていることとか、ありません。ね、美加」
美加「そうね」
そもそも困った事があったら、相談できる人がいる。
男「あぁ、いえ。それならもちろん、それで良いのです。ただ、そういった方も世の中にはたくさん居るのですよ」
…それはまぁ、そうかも知れない。
男「それでですね。私の用件と言うのは…」
男は立ったまま、姿勢を正して言う。
男「鮎川さんに是非、私たちのお力になって頂けないかと、そういうことなのです」
私「…?」
困っているから助けて欲しい、って言っているのかな?
5/12
私「えっと、どういう…?」
男「すみません、分かり難かったですね。分かりやすく言いますと、私、鮎川さんをスカウトに来たのですよ」
私「スカウト…」
男「そうです。私たちの力になって欲しいのです。困っている方たちをお救いするために」
私「…」
男「どうでしょう、少しお考えになって頂けませんか?」
私「でも…」
美加「あの」
美加が口を開く。
男「はい、何でしょう」
美加「…学内でのこういった勧誘は禁止されている筈です。大学の方に許可は取ってあります?」
男「あぁ…ハハ…」
美加「無いの?」
男「…すみません。では、学外でまたお願いしますね」
美加「学外でも、そんな…」
私「あの…」
いけないいけない。美加に任せていないで、ここは私からハッキリ言わないと。
私「あの、私、そちらの団体に入るつもりはありません」
6/12
男「…あぁ。色々と心配な点はあると思います。それに、私たちがどういった団体であるかもまだご説明できていませんので、聞いて頂ければ、きっと…」
美加「…しつこいね」
うわ、美加が怒り出しそうだ。私はそれに少しハラハラしてしまう。
私「どこでどう説明されても、どんな事情があっても、私、どこかの団体に入って、というつもりは一切ありません」
美加に習って、少し強めに言う。
男「…そうですか」
私「はい」
男「…分かりました。貴重なお時間、ありがとうございました」
そう言って男は一礼すると、あっけなく去っていく。
私たちはそれを見て、何だか拍子抜けしてしまった。
私「なんか…素直に去っていったね」
美加「ほんとね…嫌になるなぁ、もう…」
私「うーん…」
美加「ふふ、古乃羽もハッキリとモノを言えるようになったじゃない」
私「…美加が怒りそうで怖かったからよ」
怒って暴れだしたら…とはならないだろうけど、やっぱり怒っている姿は見たくない。
美加「あったまくるのよね、ああいうの…」
7/12
私「でもさぁ…」
美加「ん?」
私「何で私たちの名前知っていたんだろ」
美加「んー…まぁ、調べれば分かるんじゃない?名簿とか色々」
私「そっかぁ…気持ち悪いなぁ」
少し調べれば簡単に人の顔と名前が分かってしまう、というのも何だか嫌な感じだ。
美加「それよりさ、何か下手だったね」
私「下手って?」
美加「勧誘が、よ。学内で許可もなくするなんてさ。外で普通にやればもっと食い下がれたかもしれないのに」
食い下がられるのも困るけど、確かにそうかも知れない。
美加「広報部ってあるけど、スカウトする人って普通、編成部とかじゃない?だから慣れてなかったのかな、この人」
名刺を見ながら美加が言う。
私「広報と編成、兼ねているとかじゃ?組織によって違うと思うけど…。あ、それとも新人だったとか」
美加「新人だとしたら、戻って怒られそうね、上司とかに。何やっているんだーって」
私「う…、私のせいじゃないよ」
美加「自業自得よね。…っと、早く講義行かないと!」
時計を見ると、そろそろ講義の始まる時間になっている。
私たちは慌てて支度をし、教室に向かった。
8/12
――翌日。
そのニュースが流れたのは、いつものように古乃羽を家に呼び、一晩明けた朝のことだった。
朝食を食べ終え、2人でお茶を飲みながら取り留めのない話をしていると、何気なくつけていたTVが大雨による被害を伝える。
「〜〜にある温泉街では、近くの川が氾濫した影響でキャンセルが相次ぎ…」
私「あーあ…。最近、ずっと雨で嫌になっちゃうね」
今日も外は雨。もう5日程続いている。
古乃羽「うん…ジメジメしてヤだね」
私「カラッと晴れたら、温泉にでも行きたいなぁ…露天風呂とか良くない?」
古乃羽「温泉…」
私「うん、温泉。…どうかした?」
何やらお悩みの古乃羽。なんかあったかな?
古乃羽「あの…雨月君がね、2人で温泉に行こうか?って。…泊まりで」
…なんだ。お惚気か。
恥ずかしいからか、私の前ではまだ彼のことを「雨月君」と呼ぶ。いつもは違う呼び名で呼んでいることは、私も知っているのに。
私「良いじゃない。行ってきなさいよ」
古乃羽「うん…。でも、2人で旅行とか、初めてだから…」
私「コラコラ。もう子供じゃないんだから」
古乃羽「そうだけどさぁ…」
典型的な箱入り娘として育てられた古乃羽。雨月君の苦労する姿が目に浮かぶ…。
9/12
「続いてのニュースです」
アナウンサーが次のニュースを読み始めたところで、古乃羽がお茶を淹れに台所に立つ。
「本日未明、Y県の山中で、大雨のため崩れた土砂の中から男性の遺体が発見されました…」
私はなんとなくTVに視線を向け、そのニュースを見る。
と…
「遺体は死後数日が経過しており…所持していた物などから、K県に住む、社団法人往来会の桐谷達夫さんと…」
…え?
私「古乃羽、今…」
古乃羽「ん、何?ちょっと待ってね」
そのまま見ていると、TVには被害者の顔写真が出…あれ?
私「この人…誰?」
古乃羽「ん?誰って…?」
戻ってきてTVを見る古乃羽。
古乃羽「あれ?この名前…」
私「昨日のスカウトの人よね。往来会って出ているし…」
顔写真の下には、確かに「往来会 桐谷達夫」と出ている。
しかし、その写真は私の見たことのない人だった。
10/12
古乃羽「顔が違うよね…。同姓同名の人…?」
私「どうなんだろ…」
TVはそのまま次のニュースに移ってしまったが、先ほど映し出された写真は、明らかに昨日の人とは別人だった。
しかしそれは当たり前かも知れない。
何しろ、私たちがあの男に会ったのは昨日のことだ。
それに対して、ニュースでは遺体は死後数日経過している、と言っていた。ここでもし同じ顔だったら、オカルトになってしまう。
古乃羽「同姓同名も、ありえなくはない…よね」
確かに、無きにしも非ずだけど…
私「それよりさ、昨日の人はニセモノだった、って気がしない?」
古乃羽「ニセモノ?」
私「うん。何かほら、下手だったじゃない?勧誘が。慣れてない感じでさぁ」
古乃羽「うーん、確かにそうだったけど…何のために?」
私「それは分からないけどさ…」
古乃羽「何の意味もないよね…。というか、そんなことしたら…」
私「この事件の犯人か、そうでなくても確実に関係者、って思われるだろうねぇ…」
そう、デメリットだらけだ。
人の名前を語っただけでなく、どうやら殺されたであろう人の名刺を使うなんて、何の得もない。
11/12
私「…名刺、まだあったっけな?」
ふと思い付いたことがあったので、名刺を探す。
古乃羽「あー、私、家にあるかも。カバンに入れっぱなし」
私「私も確か…あ、あったあった」
大学に持っていっているバッグから名刺を取り出す。
「往来会 広報部 桐谷達夫」
名刺にはそう書かれている。確かにニュースで出ていた名前だ。
殺されたかもしれない人の名刺、と思うと、正直言ってなんだか気味が悪い。
それにもしかしたら、その殺人犯が配った名刺かも知れないのだ。…戦利品とでも言いたげに。
私「古乃羽、お願いがあるんだけど…」
古乃羽「何?」
私「これさ、霊視してみてくれないかな」
古乃羽「あ…なるほど」
私「何が見えるか、ちょっと怖そうだけど…」
古乃羽「大丈夫、貸して。やってみるから」
私は古乃羽に名刺を渡す。
――この時のことは、一生忘れないだろう。きっと私は、一生後悔し続ける…。
12/12
名刺を受け取った古乃羽は、テーブルの上にそれを置き、眼鏡を外す。
そして座布団の上にキチンと正座すると、名刺の左右に両手を置き、ジッとそれを見下ろす姿勢をとる。
準備完了かな?と思って古乃羽の顔を見ると、彼女はなぜか、少し浮かない顔をしていた。
私「…どうかした?」
古乃羽「ん?…ううん、なんでもない。それじゃ、ちょっとやってみるね…」
そう言うと、古乃羽は静かに目を閉じた。
一体どういったものが見えるのだろう。私はワクワクしてそれを見守った。
――そう、私は楽しんでそれを見守っていた。
そしてその気持ちは、一瞬で打ち砕かれる。
古乃羽「ん……」
私「どう?何か見え――」
古乃羽「え…?……あっ!!」
鋭い叫び声と共に、古乃羽が両目を押さえて床に崩れ落ちる。
私「――古乃羽!?」
そして慌てて介抱しようとした私は、愕然とする。
古乃羽「つっ…ぅ…」
両手で目を覆って苦しむ古乃羽。
その手の隙間から、真っ赤な血が滲み出していた。
お久しぶりです!
おつです
150 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/09(月) 12:20:24 ID:kq92lG7b0
この話は続くの?終わり?
何で途中で"私"が入れ替わってんの?
何かの意味があるん?
赤緑氏乙です
>>151 ここで終わったら嫌過ぎるだろw
>>152 氏の話は視点が変わるのが特徴です
154 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/09(月) 19:44:10 ID:kI+oN6+k0
久しぶりの赤緑、レスがたったこんだけ?
内3つぐらいが作者の自演だろw
良く続けようと思うな
これまで「乙」以外の褒め言葉って皆無だろ。もちろん作品の評価もなし
そろそろブログ立ち上げてファンと馴れ合っててくれないかな?
こいつが来ると思い切り残念な気持ちになるんだよな
乙、またヨロシクでーす
場面変わったあとに語りが誰なのか分からなくて混乱したけど、ただ入れ替わっただけなのか
また別の新しい登場人物かと思った
説明不十分だな
あとセリフの前の名前は必要か?
これはこだわりなんかね?
喪中さんの新しい話をずっと待ってるんだけど・・・もう来ないのかな(´・ω・`)
赤緑塩津
面白かった
え、やっぱこれで終わりなのか?
だとしたらえらい半端な話だな
まさか、あとは読み手個人で考察しろとかいうんじゃないんだろうな
だとしても投げっぱなし過ぎててワケわかんね
赤緑くそつまんね
オナニー人に見せんな不快
続きあると思うよ。
まとめサイト見りゃわかるぞ
あるだろJK
始めからスリリングな展開で楽しみだぜ
>>165 URLぐぐったらグロっぽかった。
水死体あたりかね。
心霊コンサルタントの名刺を持った悪霊が霊力を持った女子大生にとり付きに来たって感じかな?
舞VS新たな悪霊って話?それと一軒家関係の幽霊って完結したんだっけ?夏美兄+優理母モドキ・優理 ・優理兄・最近消えた夏美の娘で幕を閉じて、新章開幕?
興味ありません
169 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/11(水) 20:16:55 ID:UJYziof70
そう言うなよ
作者自らご丁寧に作品の説明してくださってるんだからww
自演自演言う奴は自分が自演してるらしいな
サブタイトルがあると悩まずに住むんだけど
ウニもいつもサブタイついてるけど、読んでないの?
あ、悩まずにか。読まずに見えたわスマン。
あえて分かりづらく混乱させているというのもあるかもしれない
視点が移るのと一緒でミスディレクションを誘発させる手法
引っ掛かった読者は「?」となるが、読み返してスッキリする面白さ
ミスディレクションするだけの面白いオチがあればね
それに、その技法もそれなりの腕がなければ作者以外読解不能な自己満チラ裏文章にしかならない
ホントに上手い奴は、読者がミスリードされてることすらも気づかずに読み進めてラストでストンと落とすもんだ
177 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/13(金) 18:33:33 ID:q8xw5s4n0
178 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/13(金) 23:56:45 ID:lKNnY5BW0
あほらしいなんて、とんでもない!
>>158 喪中は単発だったんじゃない?最後は明らかに蛇足というかスレ投下用に付け足したような感じだったし。
ウニきたー!!洒落こわだったよ
181 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/14(土) 23:32:12 ID:iqmx9O1IO
ウニがきた時だけ洒落コワ見に行く俄かウゼェわ
183 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/15(日) 00:18:31 ID:YNnL/zcN0
どっかのフェスで目的のアーだけ見に来るうざい信者みたいだよな
184 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/15(日) 01:19:19 ID:pgBiCTVgO
うにの偽物だったなー
そうなの?楽しみに読むの取っておいたのに…(´;ω;`)洒落こわは普通に日参してるけど
通夜って奴偽物だったの??
今から読もうとしたんだが
もしや「偽物」って
「うにだよー」みたいな書き込みの事言ってる?
通夜は本物でしょ。
トリップ合ってるし話の出来もレベルが高い。
偽物はその後一レスの書き込みだろ。
>>187 ですよね
出来が良いと聞くとテンション上がりますな
今から読む
189 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/16(月) 13:09:12 ID:SF7FYWb00
このスレに投下しなくて良かったわ
まとめが更新しなくなってるからな
190 :
ウニ:2009/11/16(月) 20:54:21 ID:dy35ahm1O
今晩おとすよー
期待してろよ、バカども。
釣れますか?
釣られますよ!グヲヲヲ
釣られますよ!グララアガア
194 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/17(火) 00:28:09 ID:dct8goEM0
ウニキターーーーーーーーーーー
川へ入っちゃいけないったら
ハートフルエピソードキボンヌ
ゴースト 〜ニューヨークの幻〜
スタンド・バイ・ミー
大好きで、小学生時代に小説買ったらグロいエロ描写があってショックだったでござるの巻
わたしもウニです。
200 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/18(水) 13:23:57 ID:8/9+4IzP0
赤克≠ヒ
214です。
準備ができましたので、投下していきます。
今回はいつもほど空気読めない子じゃないと思いたい……。
今回はいつもと少し違い、笑い話のような話ばかりです。
いつもと毛色が違いますがたまにはということでご容赦願います。
いつも殺伐とした話や暗い話でもなんですしね。
祈祷師の仕事として雨乞いが割と一般的です。
当然、私の一族も大昔から雨乞いを請け負っていたのですが
話を聞く限り、不得手のようで、失敗の話ばかりです。
・「わがままな神様」
江戸時代、大干ばつが発生して一族が雨乞いを依頼されました。
話を聞くには、いくら水の神様にお祈りをしても通じないとのことです。
さっそく、裏山の池に行き神様に御伺いをたてました。
その結果、「大干ばつは火の神の怒り。神域を穢した男がいる。
その者を火の神の下へ差し出し、許しを乞え。」と神託が下り、すぐに
男の捜索が始まり、男は程なく見つかりました。
神域にて男に祈りを捧げさせ、一族も火の神様怒りが静まるよう祈祷を行いました。
しかし、それからしばらく経っても一向に雨が降ってくる気配がありません。
それもそのはずで、その地域の皆で火の神様を讃えた結果、今度は水の神様が
相手にされないと怒りだしてしまったからだそうです。
・「池の神様の好き嫌い?」
先ほどとは違う時代の話です。いつかは聞けませんでした……。
日照りが続き、一族の人たちの住む地域も水不足に悩まされました。
なによりも、大事な裏山の池が干上がるのを一族の人は恐れました。
そこで池が干上がらないよう三日三晩祈りを捧げ、遂には人身御供をもってして
恵みの雨を求めました。しかし、人身御供に選ばれた人は長い日照りによる水不足で
体を洗うことが許されず、仕方なく着ているものだけでも清潔にして池の中へと沈めました。
しかし、生贄とされた人がその日の夜に帰ってきました。彼が言うには「気がついたら池のそばで
倒れていた。」との事です。当然、一族の人は途中で逃げ出して嘘をいっているに違いないと思いました。
そして、すぐに同じように沈めようとしましたが何度やっても彼は助かりました。
仕方がないので人身御供を変えて同じように祈った結果、今度は雨乞いは成功して雨が降り始めたそうです。
身なりが汚かった嫌だったのでしょうか?降ってきた雨は最初、少し汚かったそうです。
この二つの話は、お酒の席でいろいろ聞いて回ったのですが、
如何せん酔っ払いの話なのでどこまで本当かと聞かれても
答えられません。一応、その後に確認はできるだけしましたが……。
・大干ばつがあり、雨乞いの依頼があったことと、火の神様を奉った事
・日照りが続き、人身御供を伴った雨乞いが散々失敗した事
は事実のようです。特に後者は酔っ払いの戯言と思ったのですが……。
今回は以上です。読んでくださった方、乙と言ってくれる方
本当にありがとうございます!
乙
一族の人たち…
なんかもっといい表現ないの?
205 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/18(水) 21:14:21 ID:8/9+4IzP0
雨乞いの話がどうしたんだ?
ほんとうにつまらんし、読みにくい
なんでもかんでも投下すれば喜ばれると思うなよ
もう来るな
206 :
相棒12ak:2009/11/18(水) 21:19:51 ID:OyMaYuIy0
一族乙!面白かったです。
>>201-202 一族の人乙です
今回のは、ちょっと面白い(?)感じですね
一族の逸話にも、こんな話があるんですねw
また、楽しみに待ってます
>>201 内容については他の人も書いてるのでパス。
で、非常に今更なんだとは思うんだけどトリップはググった?
変えたほうが良いと思うよ。
209 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/19(木) 20:11:47 ID:mTqLVRLg0
なあ、本気で面白いとか言ってるのか?
作者に気を遣ってるだけだろ?
頼むから面白いと思える箇所を具体的に教えてくれ
煽りじゃなく
お、久々に来たら赤緑氏新展開だね、乙
あと一族の人も、まだ作文には慣れていないようですが、投下乙です
マサさんシリーズとか相棒シリーズとかちょっと期待してた奴に限って書かれなくなる。
212 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/21(土) 00:02:40 ID:VsADs9B40
マサさんも相棒も洒落コワまとめ掲示板に投下してるじゃないか
それとも嫌洒落コワ厨か?
>>211 >>212の言うとおり、
相棒シリーズが「師匠シリーズのパクリ」だと思われてしまっている以上
本スレへの投下は荒れる原因なので控えてるけど、まだ書いてはいるよ。
俺は洒落コワに師匠シリーズの贋作を投下したことがあるほどの師匠ファンで
これからも相棒シリーズには師匠シリーズに触れてしまうだろうから、
本スレには戻りたくても戻れないなw
作品を食い荒らす行為行うのがファンだと?
「師匠シリーズに触発されて、愉快な仲間とオカルト道を突っ走る」
普通にありだろ。
おまいらだって奇形に手を重ねたり屋上から飛び降りたり事あるよな?
それの延長じゃないか。
作品を食い荒らすとは笑わせる。
>>213 個人的には戻ってきて欲しい。
だってあそこからコピペすんのにいちいち許可取らなきゃいけないんだぜ?
ふざけてやがる。
>>214 >>213がどうかは知らないけど。
・偽物であることを明示
・一定のレベルに達していること
・元の作者に敬意を払っていること
が守られてんなら目くじらを立てなくても良いかな、とは思う。
元の作者が二次創作に反対でなければ、単なる読者があれこれ言うことじゃない。
勿論、投下された文章への感想は自由だよ。
217 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/21(土) 07:28:31 ID:alQ1pIw8O
一定のレベル…
>>213 洒落コワに師匠シリーズの贋作を投下
うわぁ・・・あれ、お前だったのか
師匠シリーズを語るスレに投下すれば良いものを調子に乗りすぎって当時言われてたの知ってる?
220 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/21(土) 20:38:58 ID:VsADs9B40
>>215 >だってあそこからコピペすんのにいちいち許可取らなきゃいけないんだぜ?
ふざけてやがる。
おいおい、個人の掲示板なんだから無断転載は当然だろ2chと同じに考えるな
投稿型サイトで無断転載禁止するのは珍しく何ともない。
何が「ふざけてやがる」だよ・・・
そもそも読めればどこでも良いんだから気にする事じゃないだろ
まとめサイトの更新が滞ったスレより洒落コワまとめでこれからもずっと読める方が良いに決まってるのに、なんで文句言ってるのか分からん
221 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/21(土) 23:00:10 ID:VsADs9B40
×無断転載は当然だろ
○無断転載禁止は当然だろ
そう力むなよ、見てる方が恥ずかしくなるw
>>218 いきなり霊感のしくみについて師匠が語り出す意味不文章
>>219 もちろん知ってる。当時、何を間違ったか洒落こわに投下した自分。
そんな馬鹿な自分が死ぬ程洒落にならないよな。本当に反省。
224 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/22(日) 10:58:04 ID:chjhevdhO
ウニスレたちました
洒落怖でシリーズものは、ここに投下しろと言われた者です。
途中からですが。投下していいですか?
226 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/22(日) 16:34:27 ID:3fazhSX7O
許可取るとあれる。投下して、内容で許可取れ。
227 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/22(日) 17:46:07 ID:chjhevdhO
つまらん話ならウニスレへ。
高校の頃の話。
「あなた、大矢方の人だったんですね?」
「は?何それ?」
当時、付き合っていた後輩の彼女に、いきなりそう言われた。
何のことか判らない。
「ごめんなさい。私、そっちの人とは付き合えない」
「あの、訳わかんないんですけど」
「私達、敵だから…」
すみません。敵ってなに?何言ってるんですか?
「だから…昔、敵同士だったって話。私の家、そういうのダメなの…」
冗談だろ?山口生まれと福島生まれの二人は、必ず喧嘩になると言われているが、
それも今ではおフザケでの話だ。いまさらマジに喧嘩する奴なんて見たことないぞ。
ましてや、ここは北海道だ。昔からの家柄を気にする連中が拓いた場所じゃない。
「本当にごめんなさい。さよなら」
ねぇ、ちょっと待って。本当に洒落になってませんよ、これ。
この間、まさに5分。スピード失恋の新記録だ。カール=ルイス並だった。
そして、おいらが部長をやっていたその部活も、彼女は翌日には辞めてしまった。
以前、部員を自宅に集めて、部活の合宿をやった夜。
クモ膜でボケて死んだばあちゃんが、彼女の布団の上に正座していて、凄く怖い顔で
じーっと、彼女の寝顔を見つめていたことがある。
ばあちゃんは消える直前、こちらを振り向いて何か言いたげな顔をしていたが、彼女の
話と何か関係があるのか?
彼女と、その家と、死んだばあちゃんの関係が、おいらの知らないところで絡んでいる
というのか?
彼女がおいらを拒んだ理由は是非知りたかったが、ネットなんて便利なものが無かった
あの頃、そう簡単に調べものなんてできる環境ではなかった。図書館に行ったところで、
何から調べればいいのか皆目見当も付かない。
そのうちに、なんか馬鹿らしくなって結局止めた。
そもそもの話、おいらの姓は大矢ではない。
「ウチの親戚に大矢って苗字いる?」お袋にも尋ねたが、そんな親戚は居ないと言ってた。
当然、それ以来彼女とは音信不通だ。本来、家系なんて気にする家の子には見えなかった。
親がそうなのだ。こちらの家の系譜すら調べ上げて、いろいろ誰何するような。
そんな家の子だったのだ。きっと。
まあ、振られた方の言い分なんて、こんなもんだ。 終
231 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/22(日) 21:33:40 ID:gGcJ7r1DO
・・・・・。
232 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/22(日) 22:22:37 ID:tqKf9eeJ0
>>225 また糞住人が誘導したのか?洒落コワ嫌ってるくせに監視して誘導してんじゃねーぞ糞が
あんたも簡単に移動すんなよ
このスレは勘違い作家の創作発表の場だぞ?ログ読むと分かるけど、全て師匠シリーズの劣化ぱくりだらけ
住人は腐女子で、ちょっとでも作品を叩くと総攻撃に合う。まさに腐女子
まだ話しあるなら洒落コワに戻ってくれ
>>225 続き物なら途中からでもいいけど
>>232みたいな煽りをする人が住み着いてるから
そういうのをスルーできる精神力がないとこのスレに投下するのはしんどいと思うよ
234 :
みんみん:2009/11/22(日) 23:46:31 ID:CwbRlavT0
いきなりごめんなさい 私の周りで見える人が多くいて自分もつけるために
磁石や鏡をためして一年になります。それでも霊感が強くなりませんでした
死ぬや自殺行為以外で霊感が強くなる方法を教えてください
スレ違いも甚だしいww
>>225 このスレには『このスレとお前ら(投稿者&読者)を絶対に許さない!』と、
声高に叫ぶ人が粘着してます。
新規投稿者は徹底的に叩いて追い出そうとします。
シリーズ物である以上、書いていけない理由はありません。
何を言われても基本スルーで。
変に反応すると揚げ足取られます。
あと基本いつも荒れ気味です。(上記の人が大騒ぎするから)
荒れるのは貴方のせいではありません。
頑張ってください。
>>225 例の心霊写真の話、良かった。
スズキと飲んでた麦茶が凍った奴がその後どうなったのかkwsk
238 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 01:49:51 ID:C3jXwlBd0
みなぽん初登場時の画像ないですか
240 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 05:15:48 ID:lfgi0Pt0O
久し振りに来たけど、かなり荒れてるね。
古参の住人はもう居ないのかな?
ちょっと残念…
241 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 05:21:21 ID:oKupzkDFO
感じたり→見えたり、聞こえたりは強くなるけど
零感なら無理じゃない?
>>240 まだいますよ
ロムってるだけで。
荒らしてる奴もかなり何スレにも渡って居座ってるマジキチだろう。
文章に特徴ありすぎだもの。
243 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 11:35:53 ID:DDP7SkTR0
>>240 何言ってるんだ?古参の住人ばかりだろ
上のやり取り見ても分からんか?
古参とかw
245 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 15:34:50 ID:DDP7SkTR0
古参でおかしくないだろ
何草はやしてんだか
新参者用にキチガイ紹介テンプレートが欲しいところ
247 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 22:52:55 ID:DDP7SkTR0
>・このスレには『このスレと住人を許さない』という荒らしがしつこく荒らしています
どうかこいつには徹底無視をお願いします。
248 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/23(月) 23:55:01 ID:GxU+xvYsO
[一番怖いもの]
1/14
子供は残酷だ。
痛みを知らない彼らは、平気で他人を傷付ける。
身体への痛みは、早くにそれを知る子も多いだろう。
でも、心の痛みは…?
それを早くに知ってしまった子供は?
まだその傷の癒し方を知らない子供は、どうすれば良い?
その心はどうなってしまう?歪まずにいられるだろうか?
私は――
「――神尾さん!」
私を呼ぶ声がして、ふと気が付く。ここはどこ…?
…そうだ、病院だ。
廊下の長椅子に座って、少し物思いにふけてしまった。
「神尾さん!」
再び呼ばれ、声のする方を見ると、雨月君と北上が小走りでこちらに来る。
…あ、廊下は走っちゃダメだよ。…あれ、北上も呼んだっけ?
ただ、そんな事を思う。
2/14
雨月「神尾さん、古乃羽は…?」
私の元まで来ると、少し息を切らせて、雨月君が聞いてくる。
古乃羽……あぁ、そうだ。古乃羽。古乃羽のこと…
私「雨月君…ごめんなさい……」
椅子から立ち上がり、深々と頭を下げる。こんなので許される事でもないけど…
私「私のせいなの。私が、古乃羽に無理に…させて、それで、あんな…こんなこと…」
そうだ。古乃羽は躊躇していた。霊視することに。
浮かない顔をして、危険だと分かっていたのかも知れない。
でも、私が言うから…無理にお願いするから、古乃羽は…
私「私があんな…あんなこと、古乃羽に…」
雨月「神尾さん、そんなに…」
私「私、なんで…本当に、ごめんなさい…」
ダメだ。立っていられない。何だか足に力が入らない…。私は再び椅子に腰を下ろす。
3/14
雨月「そこで聞いたけど、古乃羽、瞼を切っただけだ、って。少し縫えば大丈夫だろう、って…」
私「結果的にはね…。でも、もう少し傷が深かったら失明していたかも、って…。そんな事になっていたら、私…」
古乃羽を危険な目にあわせてしまった。失明寸前という目に。…しかも、私の勝手な好奇心のせいで。
自分を許せない。そんな自分を許せない…。
雨月「神尾さん…」
私「古乃羽の病室、そこよ…。行ってあげて。お願い。まだ、眠っているみたいだけど…」
項垂れたまま、目の前の病室を指差す。
雨月「…分かった」
北上「雨月。俺――」
雨月「あぁ、そうだな…。じゃあ…」
2人が何か言っている。何だか耳も遠くなった気分だ。
罪悪感で押し潰されそうで、胸が…心が痛い。加害者のくせに、なんて思って、余計落ち込んでしまう。
病室の扉を開ける音がする。
…と同時に、私の隣に誰かが座る。
顔を上げると、そこに北上がいた。
4/14
私「…行かないの?」
北上「あぁ、俺はまぁ…こっちの方が心配かな、なんて…」
少し照れたような顔をして、北上が言う。
私「私は見ての通り、無傷よ。古乃羽と違って。ほんと、バカみたい…」
北上「気持ちは分かるけどさ、そんなに自分を責めちゃダメだって」
私「…何?気持ち?あんたに分かるの?」
北上「…」
…シマッタ。
私「あぁ…ごめん。八つ当たり」
北上「いや。気にしないでガンガン当たっていいぞ?いつも鍛えてるから」
私「…」
変なヤツ…。
北上「ほら、俺は慰めるのとか下手で…上手い事言えないからさ。聞き役に徹する人なんだ」
私「…そういうのも、有りかもね」
北上「お、そう思ってくれるか?じゃあ、思いの丈をぶつけて、いつもの強い神尾さんにだな…」
私「そんな簡単にいく訳ないでしょ…」
北上「そうか…」
短絡的だなぁ、もう…。
私「それにね…私、そんなに強くないわよ」
北上「いやいや、俺から見たら大したものだよ」
そりゃあんたと比べたら…と思ったが、言わずにおいた。
5/14
私「私が、強いなって思う人はね…古乃羽よ」
北上「鮎川さん?」
私「意外?外見からじゃ分からないかもね」
北上「あぁ…何かこう、おっとりした”女の子”って感じだからなぁ」
…私と違って、と言われた気分だ。
えぇ、どうせ私は女の子っぽくないですよ。これでも、可愛いとか言われる事だってあるのにさ。
まったく…こいつは本当に、人を慰めるのが下手だ。
私「古乃羽とはね、小学校からの付き合いなの」
北上「うん」
私「1,2年生の時は別のクラスで、3年のクラス替えで一緒の組になってさ。
最初はただのクラスメイトだったけど、4年生のときに…好きになっちゃったんだよね」
北上「好きに…って、まさか…?」
私「ん?あぁ、違う違う。変な意味じゃないって」
まぁ、古乃羽ならいいかも…なんて思った時期もあったような無かったような。
…いや、無かったことにしよう。今じゃ考えられない、思春期の気紛れだ。
北上「何かあったのか?4年で」
私「よくある話よ。…誰にも言わないって、約束できる?」
北上「あぁ、もちろん」
私「古乃羽には多分、良い話じゃないからね…」
多分じゃなくて、絶対にそうだろうな。
北上「どんなこと?」
私「…古乃羽ね、イジメにあっていたの」
6/14
残酷で、未熟な子供たち。
私が今までで一番怖いと思ったのは、アレだ。
優理ちゃんの兄…暁彦のこととか、佳澄のこと以上に。
私「気弱そうで内気で…昔から目が悪かったから、度の強い眼鏡掛けていてね。
その性格と外見のことで、クラスの数人の女の子からイジメられてたの」
北上「イジメかよ…」
私「3年の途中からみたいだったんだけど、最初は気付かなかったわ。
違う女の子のグループだったし、傍目からはジャレ合っているのかな、くらいに思ってた」
仲の良い友達同士で、冗談で小突いたり、ちょっとヒドイ事を言うことはある。
私「でも、それが段々エスカレートしていったみたいでね。4年生になった頃にやっと気付いたの」
北上「傍目から見ても、分かるようになったのか。イジメられてる、って」
私「そ。あれは本当に酷かった。…詳しくは言えないけど、陰険でね」
北上「女の子ってそういうの凄そうだな…」
私「男の子にもそういうのはあるって言うけど…そうかもね。とにかく酷くて、見てられなかったわ」
身体じゃなくて、心を責める。痛めつける。
それがどれだけ苦痛かを知らずに。
しかも、そう…楽しんで。
彼女達は、楽しんでそれをしていた。みんなで笑いながら、それをしていた。
あの笑い声以上に怖いものなんて、ある…?
7/14
北上「それで…?」
北上が話を促してくる。
私「それでね、もう見てられないから、言ってやったのよ。何してんの?バカなこと止めなさいよ、って」
正確には怒鳴りつけてやった、だ。何だかものすごく頭にきて、後先考えずに。
北上「偉いなぁ…やるじゃないの」
そう。私も正しい事をしたんだと、その時はそう思い、誇らしげでさえあった。
北上「それでイジメは止んだ?」
私「えぇ、止んだわ」
北上「へぇ…。言われてすぐ止めるものなんだな」
私「…理由があるのよ」
北上「ん?」
私「次の日になって分かったわ」
北上「次の日って?」
私「次の日…私が朝いつも通り学校に来て、教室に入って席に着いて、教科書を机に…ってところで気付いたわ」
北上「何…?」
私「私の机の中に、ゴミがたくさん入っていたの」
北上「うわ…」
私「どういうことか、分かる?」
北上「マジか…」
私「マジよ。古乃羽へのイジメが止んで、次は私が標的になったの」
8/14
私「一体何なのか、すぐには理解できなかったわ。
…でも、彼女達――古乃羽をイジメていた彼女達が、こっちを見てクスクス笑っているのを見て分かった」
北上「そうなるのか…」
あの瞬間、それを理解した瞬間、私の中にあった誇らしげな気持ちは消え去った。
そしてそれと入れ替わりに…
私「…後悔したの」
北上「え…」
私「何であんな事したんだろう、って」
北上「いや、そんな…」
私「何で助けたりしたんだろう、って。余計な事した、って」
北上「間違った事じゃないだろ?」
私「後からならそう思えるけど、その時はそう思ったのよ。本当に…」
歪んでしまう。痛みで、心が歪んでしまう。今思っても、嫌な感情だ。
正しいとか間違っているとか、そんな事は考えられなくなってしまう。
芯の無い――まだ芯の無かった私の心は、その苦しみで簡単に歪んでしまう。
そして、その形で形成されてしまう。決して大げさではなく、私の一生の性格が、そこで決まってしまう…。
でも…
私「何だか惨めな気持ちになって、もう泣き出しそうだったわ」
北上「…」
私「でもそのときね―」
9/14
惨めで情けなくて、今にも泣きそうだった。
私の横の方の席――窓際の一番後ろの席には、イジメグループのリーダー格の子が座っていて、その周りに3、4人が集まっていた。
彼女たちはこちらを見て、楽しそうにクスクスと笑っている。
私にはもう、耐えられそうになかった。
しかしそのとき、ガタン、と音がして、前の方の席で誰かが立ち上がった。
…古乃羽だった。
彼女がこちらを見る。その目からは…その時は何も感じ取れなかった。
今思えば、きっと申し訳ない気持ちで一杯だったのだろう。
そしてこちらの気持ちは…
…正直に言うと、恨めしい気持ちがあった。あんたのせいで――なんて思っていた。
そして古乃羽は私から視線を逸らし、イジメグループの集団を見据えると、ツカツカとその前まで歩いていった。
北上「おぉ…。じゃあ、今度は鮎川さんがビシッと?」
私「ビシッと、ね…。ふふ、そんなものじゃなかったわよ」
北上「?」
お、生赤緑
10/14
何よ。何か文句でもあるの?グループから野次られる古乃羽。
またイジメて欲しいの?それとも、あんたも一緒にやる?そんな声が聞こえてくる。
私は古乃羽を見守った。きっと、その場に居たクラス中の子――見て見ぬ振りをしていた子が、全員、古乃羽に注目していた。
しかし、古乃羽は何も言わなかった。
何も言わずに――古乃羽はリーダーの子を思いっ切り殴り飛ばした。
北上「…鮎川さんが!?」
私「そ。思いっ切り、全力だったって。しかも平手じゃなくて、グーで」
北上「グー…」
私「文字通り、リーダーの子は吹っ飛んだわよ。椅子ごと後ろに倒れて、転げ落ちたわ」
北上「うぉ…」
私「力の加減なんて分からないからね」
北上「すごいな…」
私「で、それだけじゃなくてね、そのリーダーの子、口から血を流しちゃってね」
北上「流血かい」
私「歯が抜けたみたい。抜け掛けていたんだってさ。
そこから血が出たのか、抜けた歯でどこか切ったのかは分からないけど、それでもうパニックよ。
少し呆けてから、わんわん泣き出しちゃったわ」
4円
11/14
自分達のリーダーだった子が、突然殴り飛ばされ、口から血を流しながら泣き喚いている。床には、殴り飛ばされて抜けた歯が転がっている。
それを目の当たりにしてしまった、その取り巻きの子達。
目の前には、口を固く結んで、わなわなと震えながらこちらを睨んでいる子がいる。
…後で古乃羽本人から聞いた話だと、口を結んで震えていたのは、痛みを堪えていたからだそうだ。
素手で思いっ切り殴ったので、手が痛くて仕方なかったらしい。
しかしそんな事情を知らない女の子達は、次は自分もあんな目に――と思い、その恐怖からみんな泣き出してしまった。
私「――それでもう、大騒ぎになっちゃってね。朝の早い時間だったけど、すぐに先生が駆けつけて来たわ」
北上「だろうなぁ」
私「後はもう、子供には分からない世界ね。イジメが発覚して、こちらや向こうの両親が出てきて、校長や担任と何やら話をして…」
北上「ふむ…」
私「手を出したのはマズかったけど、見て見ぬ振りしていたクラスの子たちも色々と証言してくれてね。
イジメもそれで無くなったし、大きな問題にもならないで済んだわ」
北上「相手の子達は…?」
私「学校はしばらく休んでいたけど、その後は普通に来ていたわね。こちらには何も干渉してこなくなったけど」
北上「へぇ…」
私「5年になるときのクラス替えで、別々のクラスになったしね。その辺は考えてくれたのだと思う」
そして私と古乃羽は、再び同じクラスにしてくれた。あの子達と別々になった以上に、それがとても嬉しかった。
12/14
私「その一件以来ね。私たち、ずっと一緒に居るわ。中学、高校、大学と」
北上「なるほどなぁ」
私「で…。分かった?古乃羽はね、私よりずっと強い子よ。ああ見えてね」
私はあの時、心が折れそうだった。
もしあそこで泣いていたら、私の中で何かが崩れ…壊れてしまっただろう。
そして、正しいと思った事でも、二度と出来なくなりそうだった。
…でも、古乃羽は違った。
またイジメられることは容易に想像できただろうに、私を助けてくれた。
助けた事を後悔していた私を…。
北上「よく分かったけどさ…」
私「ん?」
北上「それで神尾さんが弱い人間だ、ってことにはならないでしょ」
私「んー…」
北上「きっかけは神尾さんの行動からだし」
私「まぁ、ね」
北上「だからほら、元気出して、な」
私「……」
北上「…?」
私「…あのさ。だから、って何の脈絡も無くない?」
北上「ぅ…」
ふぅ…。軽くため息が出てしまう。
まとめるのが下手なヤツ…。
私怨だよー
264 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 11:32:46 ID:N7WZoUyX0
はぁ、これがいい話なの?
言葉より先に暴力。
口を殴ってたから歯が抜けたぐらいですんだけど、
これ手元が狂って目にでもパンチが当たったらそれこそ失明なんですけど。
13/14
私「でもまぁ…いつまでも落ち込んでいちゃダメよね」
北上「そうそう」
私は椅子から立ち上がり、軽く伸びをする。
私「よし。古乃羽には、ちゃんと謝らないとな」
北上「そうそう。それで怒るような人じゃないだろ?」
私「そうね」
北上「そんなに気にされたら、向こうだってそれ以上に気にしちゃうぜ」
私「そうよね」
北上「逆の立場だったら、いいものじゃないよな」
私「そう…」
…おやおや?
私「何?急に上手い事言うようになったじゃない」
北上「あぁ。段々と調子が出てきたぞ」
…もう少し早く出て欲しい。
でも、私のことを心配してくれたことに悪い気はしない。
私「ありがとね」
北上「ん?おぅ。神尾さんのためなら、いつでも力になるぜ」
口説き文句に聞こえなくも無いことを言われる。
…まぁ、スルーしておこう。
266 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 11:37:10 ID:hRFCP0M8O
紫煙
14/14
私「あ、そういえばさ…」
北上「何だ?」
私「古乃羽のこと伝えようと思って…あと、ちょっと相談しようと思ってさ、舞さんにも電話したんだけど、携帯通じないのよね」
北上「あぁ」
私「何度か電話したのだけど、ずっと通じないの。雨月君、何か言っていた?直接聞いた方が良いかな」
北上「それさ、ここに向かっている途中で、雨月も連絡しようとしたんだ。でも、通じなかったみたいでな」
私「ふーん…」
北上「雨月もちょっと気にしていたな。朝一で出掛けた事は知っているけど、って」
何だろう。何でもない…か?
私「雨月君に聞いてみようかな。…もう中に入っても良いよネ」
北上「ふふふ…もう十分だろ。お邪魔してしまおう」
私「もうすぐ古乃羽の両親が来るよ、って教えないといけないし」
北上「あ、来るんだ」
私「そりゃそうよ。古乃羽のお父さんって、古乃羽の事大好きだからなぁ…。彼、ちょっと大変かも」
北上「それは――…楽しみだな」
フフフ、そちもワルよのぉ。
なんて冗談を言いながら、私たちも病室に入っていった。
赤緑乙
瞼が切れただけでヨカッタ
なんだその感想w
読み手からしてこれじゃ、そりゃ叩かれるわなw
271 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 13:50:35 ID:HXP5XXpB0
いらない子キターーーーーーーー
272 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 13:53:01 ID:HXP5XXpB0
作品自体の話題皆無な作家キターーーー
273 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 13:53:41 ID:HXP5XXpB0
学芸会と揶揄される作家キターーーーー
274 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 13:54:30 ID:HXP5XXpB0
数少ない擁護レスも実は自演の作家キターーーー
275 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 13:55:11 ID:HXP5XXpB0
ガッカリ率ナンバーワンの作家キターーーー
乙です
ラノベしか読んでなさそう
赤緑氏乙
赤緑氏乙でした。
次回作も楽しみに待ってます。
赤緑乙。好きだ
281 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/24(火) 19:15:17 ID:HXP5XXpB0
赤緑をこれから乙作家と呼ぼうか
これしか言われないよなw
赤緑人気有るなw
ヤジラレ耐性高くて安心
ID:HXP5XXpB0の必死な連投にワロタ
古乃羽っていう厨なネーミングでもう読む気おきない
梨花と羽入を足したような名前
286 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/25(水) 12:20:33 ID:gfAK9zX90
ラノベ作家特有のネーミングセンスだな
287 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/25(水) 12:22:08 ID:gfAK9zX90
久しぶりの投稿で感想が乙、の一言だけとは・・・・
信者も気を遣えよ
毎回読んではいたけれど、この前の島田荘司のパクリ発覚以来、完全にスルー対象なんだわ
まぁ元から惰性で読んでただけだしね
つか、これに乙以外どうコメントしろっていうんだよ
たまに内容に触れた感想とかあるけど、ひどく不自然というか無理矢理感満載で気持ち悪いだけじゃん
パクリって何があったの?
新参だから分からん
赤緑さんの話、俺は結構好きだけども
赤緑は相変わらずセリフまわしのみで進歩ないな
中身が薄すぎる、芯がスカスカな文章だ
例えるならラノベ読みかじった高校生が試しに書いてみた小説って感じ
その上、今回は心霊と全く関係ないし、初見の読み手にはチンプンカンプンだろ
もう後は自己サイトでやってくれないか
シリーズ物総合スレで何言ってんだお前w
赤緑は俺も読んでないしすっ飛ばすけれども、自分の嗜好を普遍的なものと決め付けて語っちゃうのも同じくらい興味無いし厨臭いぜ。
俺は出されたものは全て読むぜ
忍もう来ねーのかなー
職業的に今は忙しいんだろうけど
あいつが最終的に何を企んでたのか気になる
>>292 草生やす暇あるなら、まずは読んでごらん
1レス1分もかからないから
>>291 お前はこのスレに何しに来てるんだよ・・・・
297 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/26(木) 15:46:27 ID:XnEy/zpd0
え?赤緑ってパクリもやらかしたのか?
弁明ぐらいしろよ禿
パクリだなんだ言い出したらウニの師匠シリーズもまんま京極なんですけど
299 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/26(木) 16:30:25 ID:XnEy/zpd0
どこがまんまなんだよ?
京極シリーズと同じストーリーあったか?教えて貰おうか
キャラの設定もそりゃ似てるが、京極堂と師匠の立場は真逆だろ
ま、パクリだけどな。
301 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/26(木) 16:48:30 ID:thAopHuqO
( ´∀`)
お姉ちゃん
また拾ってきてるか
( ´∀`)今日は
何ついてる??
←勘はあるが視覚はない
(←姉が拾ってきた
六甲山で八つ裂きになった蛇の転移歴あり
優しいから姉より居心地がいんだって祓いにいかないと妹のとこ
ずっとついてそうだよ?祓いに行く
現場にちかづく
右足ぴきぴきするよぅ
…なんで私が…)
今日は工事現場の
崩れたおじさんみたい
通学路
そこで工事してるからじゃない?
ねぇ守護霊さんなに?
何代か前かはわからないが着物きた小柄なやさしそうなおばあさん
お母さんは?
荒くれ落武者←気が強い母
( ´∀`)
日常会話wwww
今まで書くかどうか迷ってたけど、一年前くらいから知り合いになった方、の旦那さんの話。
なので又聞きという曖昧描写になるんだけど。
旦那さんが霊感持ちというのは薄々聞いてはいた。何もいない場所に怒鳴ってたり、突然塩まいたり。
そんなことを現実にしている人がいると聞いて、おいおいマジかよwもしくは精神がアレな人?とも失礼ながらちょっとは思った。
↑
これ読むと、見てはいけないものを見てしまった気持ちになる。
等質の人のサイトを見ちゃったときみたいな気持ち。
しかし夫婦揃ってまともな方、旦那さんに至ってはお花屋さん(卸だけど)というほのぼのする方。
マジにすごい人かもと、オカルト好きな自分としてはいろいろ聞きたいと思ってた。奥さんは一周して呆れたり面白がったりしている。信じてないというより、日常茶飯時だから慣れたという感じ。自分はその日常すら気になるので、いつもどんな感じなのかを聞いてみた。
307 :
302です:2009/11/26(木) 19:42:50 ID:kabDrvw2O
奥さんが疲れてベッドに行く前にうたた寝してしまった時。ふと"何か"が上にいるような感覚と"何か"がはらはらと顔に当たる感触。
なに、"何か"がいる?
泥棒?いや変質者?と怯えたものの、奥さんはめっちゃ気が強い方なのでそのどれでもいいや!とりあえず追い払おう!起きよう!と目を開けた。
やはり、いる。しかしそれは旦那さんだ。
何だよ、おまえかよ!とツッコもうとしたが旦那さんの表情が堅い。
308 :
302:2009/11/26(木) 19:45:04 ID:kabDrvw2O
そういえば、いったい何が顔に当たってたんだろうと思った矢先、旦那さんが言った。
「おまえ、踏まれてたから」
旦那さん曰く、家の中に霊道がある。
うっかり入ってしまって寝たら、話しかけられるは起こされるはで気分が悪いらしい。
そんなところに寝ていた妻が、踏まれているので思わず塩をまいていたそうだ。
恐らく霊は、霊感のない奥さんには話しかけたりも無駄だったんでいいか踏んじゃえーという感じで。
奥さんは塩をかけられたことと、掃除がめんどくせぇーなー!といういらいらでむかついてそんなことはどうでもいいよ!と怒っていたというw
この話を聞きながら、えええ家の中に霊道とかどういうところっすか!と奥さんに住所聞いて納得。
その家は、自殺の多い踏み切りの前。花がしょっちゅう置いてある場所だった。
何だかおもしろい夫婦だ、とさらに興味が湧いて他にもいろいろと聞いてwktkしてる日々の自分。
とりあえず今回はこんな感じで…。もうひとつふたつ話があるので、そのうち。
長文失礼しました。
>>306 気にしないで〜ノシ
>その家は、自殺の多い踏み切りの前。花がしょっちゅう置いてある場所だった
>夫婦揃ってまともな方、旦那さんに至ってはお花屋さん(卸だけど)というほのぼのする方。
ほのぼの…か?
性欲激しい霊が奥さんの顔にナニをあててるのかとおもった
やっぱ自殺が多いのって霊道のせい?
314 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/27(金) 14:13:32 ID:RgKT6Pke0
携帯うぜええ
315 :
ガンジス :2009/11/27(金) 15:24:21 ID:xT8Vgvx+0
はじめまして〜
幾つかの霊体験の一つ載せます。
まだ小学生の頃、
オレが通ってた小学校には樹齢ウン百年の杉の大木と猫塚なるものがあって、このふたつがヤバかった。
今回はその猫塚のお話。
この小学校の土地江戸時代は有馬って大名の屋敷だったとか
その大名はたいへんに猫が大好きで何匹か猫をかってたんだけど一番お気に入りの猫が老齢になり大名があんまり可愛がらなくなった、可愛がらなくなったというか始末したらしい。
「猫は野良で腐ル程いる」てきな。
なんでも家来に撲殺させたらしいんだけどその猫ちゃんを庭に何日か放置してたらしかった。
んで、何日か目の夜中
庭で飼ってた猫たちが庭でうるさく鳴いてるもんだから家来が見たところ死体にむかってそれを囲むようにして毛を逆立て威嚇してたらしい。
その事を有馬大名に家来は報告したんだけど、大名は気にしなかったみたい。
庭放置から一週間目の丑三つ時、嫌な夢を見たという。
夢の中で大名はふと襖を開けて庭を覗いたらソレがいない
家来の者が勝手に片付けたのか?なんて考察にふける間もなく
後ろで「ミャーッオ」
振り返るとその猫は目玉が、目ん玉だけだ異様にでかく充血し毛を逆立て、二本足で大名の前に構えてたという。
その後大名は怖くなり猫を当時の霊媒師みたいなのに供養してもらいその庭に墓を建立した。
つづく
316 :
ガンジス :2009/11/27(金) 15:28:17 ID:xT8Vgvx+0
オレはこの事を三年生くらいの自由研究の題材にしようと思って昔からいる主事さんなどに聞いてレポートを完成させた、
たしか完成させた夜だった。
夢の中で清水クンと小島クンと(クラスメート)夜中の学校に肝試しをしていて裏庭の猫塚に1人ずつ行って
猫塚のとなりしか生えてないミカンの木の葉っぱを取ってくるってもの。
清水クン
小島クン
オレ
の順番
そこでシーンが変わった、オレはよく夢をみるけど昔からいきなり夢がとぶのは何度かあった。
帰ってこないのである、何故かふたりともいなくてふたりとも帰ってこない
そのシーンに入った瞬間オレは猛ダッシュで猫塚に走ってた、自分を自分が見てる夢独特のあの感じ。
猫塚に着くと清水クンと小島クンを探すでもなく猫塚の周りを手で堀始めてた、
異常な速度で周りを1m(?)くらい掘ってから
「じゃあぁあねええ!」って叫んだ瞬間目が覚めた。怖い夢はこれまで沢山見たけどこの夢は強烈だった
自由研究完成直後に見たショックもあるけどなんとも言えない不思議な感じ。
一番の理由は後日の始業式の全体報告みたいなんで猫塚が誰かにブッ壊されてたってのがきたのかもしんない。
ちなみに猫塚は今はちゃんと再建されてこんど話す杉の木の横にあるとか。
季節ハズレの話すいませんでした〜。
317 :
ガンジス :2009/11/27(金) 15:32:45 ID:xT8Vgvx+0
ご清聴ありがとうございました。
へたくそな文章ですんませんm(_ _)m
今までかなりの霊体験があり最近訳あってそうゆうものを回避していました。
せっかく体験したことなので誰かに聞いて頂きたくこの場をお借りしました。
スレ違いなら申し訳ないです。
また来ます(-ω-)
318 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/27(金) 15:35:06 ID:RgKT6Pke0
またまた古参の作家がいなくなったら都合良く新規の作家様の登場ですか
毎度毎度タイミングが良いですなあww
先程投稿させて頂いたガンジスです。
これからちょくちょく話して行こうと思いますが話してよいものかどうか難しいものもありますので不定期になるのをご了承下さい。
失礼しますm(_ _)m
予定もなく暇なので連投(-.-)y-~
オレん家の実家はマンションで1Fのマンション玄関正面に部屋がある。
オレが高2の夏頃、5歳離れた妹が肝試ししたいとグズりはじめた。
ノらなくていいのに親父まで「いっちゃおうか」なんてはしゃぐ始末。
オレはいわゆる"見える"体質で物心ついた頃からそうだった訳でもなく、若気の至りで色々バチ当たりな事をしてそうなった感じ。
ンで、その頃にはばっちり見えちゃうようになり怪奇現象にも悩まされあまりそっち系には関わりたくなかった、なかったが仕方なく行く事になり
場所は都内某有名巨大霊園
出ネエヨソンナトコ…
そう思いながらもマンションを出て通りでタクシーを拾った。
道中、妹は当時オカルトに興味津々でデジカメを持って
「あーでもだんだん怖くなってきたーw」
親父は
「む、瞑想にふけよう」
などとはしゃいでいた。
このような好奇心旺盛ブッ込みタイプが一線を越えた時、七転八倒する事を身を持って知ってた俺は
「あんま調子のんないようにね」
浮かない顔で呟いた。
現地に着くと1メーターちょっとの料金を払い敷地の真ん中辺りから入り肝試しはスタートした。
にしてもここ、敷地がバカに広い、俺と妹は動けるとしても親父は足が悪いので敷地の4/1を2周ほどした。
墓石のないスペースで親父が長ったらしい般若心経を覚者ぶって唱えた以外は、案の定何も起こらず妹は不満気味でそこらじゅうを
デジカメでカシャカシャ
「家の裏の墓場知ってる?」
最悪なことを親父は妹に聞いてしまった。
家の裏、正確にはリビングと親父の部屋の裏には寺が焼かれ墓場だけ残った敷地が人目につかず ポツン とある。
ポツンとあるだけなら構わないのだが、実家で飼っている柴犬をリビングで遊ばせていると時々そこから
フラフラと来る。
なんつーか輪郭だけで濃くなったり薄くなったり
別になにするわけでもなくリビングを通り抜けるのだった。
時々振り向いて立ち止まる(留まるのがただしいか)やつもいて、そうなると犬ッコロがそいつに吠えたりしていた。
そんな場所を何も知らない親父は愛娘に提案しやがった。俺はさすがにヤバいと思い、親父に今日はもう疲れたから帰ろうと半ば強制して帰路についた。
家に戻り、撮ったデジカメをお袋に見せてる妹と親父を傍目に俺はシャワーを浴びて、再び支度をした。
裏から呼ばれていたのだ。
おーい、こいよ
なんて呼ばれた訳じゃないが、裏の墓場がイメージだけの状態で脳裏にフラッシュしている。こういった時「あぁ呼んでやがる」
と直感で思うのだ。
小さめの懐中電灯とタバコをポケットにいれ、スニーカーを履いた。
「ちょっとコンビニ行ってくるわ」
誰に言うでもなく一言放った瞬間、ツンッと頭痛がした。
「呼んでやがる、間違いなく呼んでやがる。」
マンションを出て左に曲がり、2軒隣の敷地を入った。入って右手にプレハブが建っているが人の住んでいる様子がない。
寺がないから坊さんもいないのか?
そのプレハブを背に前を見ると墓地があった、予想以上に荒れていた。そこら中雑草が生い茂り、名の入った墓石が棒倒しに積まれていて墓地中央に古い大木が腰を据えている。漆黒の夜がその雰囲気を醸し出していた。
ツンッツンッツンッと
こめかみを突き抜けていく頭痛がする。予兆だ。
ポケットから懐中電灯を取りだし、足元を照らしながら手前にある申し訳程度の階段をおりた。
プレハブ前からも見てとれたが木の看板が傾いて大木の前に突き刺さっていた。土ガエルとかもいて踏まないように、
いや転ばないように注意深く看板に近づいた。
「苦しまず 悶えず 息もせず 待ちくたびれた場所」長方形の寂れた看板に縦に筆で殴り書きされていたソレを見たしゅうかん
ヤバッと声にならない声が出た。足が重い鉛のように重く両肩の裏がアツい。
単発の頭痛に合わせて耳鳴りもしてきた。
ヤバいヤバいヤバい
涙が勝手に頬を流れ、大木に白い湯気(煙?)のようなものが絡まりまくってる。
悲しい、無性に悲しく腹立たしさまで感じてきた。
「チリリリリリリリン…」
黒電話の着信音に設定された携帯の音で我にかえり
急いで踵を返し、ダッシュで階段を上がりプレハブを通過し敷地を出て家に帰った。
自分の部屋にはいりしばらくしても夏なのに寒くて
布団にくるまってタバコをひたすら吸っていた。
その後は大した災いもなく一瞬感情がヤられただけで済んだのだが、それと関係なしに後日そこに眠る彼らに追悼の意も込めて花束を添えておいた。
しかしなんにせよ、やっぱり親父と妹がいかなくて良かった!
俺がいるだけで巻き込んでた可能性が高い。
この墓地は今もあの状態のまま実家の裏にある。
ご清聴ありがとうございました。
またまた下手くそな文で申し訳ありませんm(_ _)m
325 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/27(金) 22:49:28 ID:RgKT6Pke0
新規の作家もまたラノベ気取りの創作糞野郎でしたの巻
何スレ目からだったかは忘れたけど、テンプレに勝手に「創作不問」の一語を入れた奴の責任だね
1スレ目は洒落怖の各まとめにあったような実体験ベースの話が多くて良かったよな
創作系は読み物としては面白いけど「怖さ」はどうしてもなくなっちゃうね
創作不可にしても
気にいらない〜創作認定〜創作書くな
の流れは変化しない
面白けりゃいいよ。
330 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/28(土) 13:25:08 ID:6BWNjL3G0
別に創作でも良いんだけど、同人風ばかりなのがなあ・・・もしくはウニのパクリ
それしかないもん
>324
霊感あまり無いから感覚持ってる人がどう感じてるか
一例として読んだので面白かった
(どのくらい霊感無いかと言うと友人と後輩が同じ場所見て「おばあさんがいる」
と指差した場所に駆け寄り、ここ?ここ?と確かめようと手探りして霊に逃げられたくらい)
他にもなにかお話があったらプリーズ
父妹はともかくお母さんはどうなんだろう>霊感
>331さん
霊(魂)を感じる、例えば
ああなんかいるかも、
何か見えるヤバい
的なことを俗に霊感といい魂と直接会話をしその魂の望むかたちに導けるものを霊能というそうです。
この事はオレが二十代の頃とある比叡山出身の徳のある方から親父とある旅行で神仕組み(この事は後々お話したいと思います)により出会いお聞きしました。
単に霊感だけあっても自分の首を締めかねませんし、霊能を向上させるには寺社系の血を引いているか、密教に入り修行するかです。しかし、それもまた後に色々と人生を狂わし兼ねない事にもなりかねません。
この事も本当はあまりお話したらいけないみたいなのですが、いずれお話しようと思っている次第です。
ちなみにお袋は幼少の頃、お袋の祖母の霊を一回見た程度で、オレは馬鹿みたいに霊感だけムダについてしまい最悪なタイプのやつですm(_ _)m
近いうちに、また投下させて頂きたいと思います。
失礼します。
333 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/29(日) 00:44:37 ID:6ElokICe0
なんでここの作家は住人と馴れ合おうとするんだろうか・・・
なあに、洒落怖行って叩かれれば
かえって耐性がつくw
ラップ音って普通するよね。幼児のころから夜になるとピシパシするものだと思ってた。
木がきしむ音なんだよなあと思ってたけど
よく考えたら鉄筋マンションにずっと住んでるわ自分w
>332
>この事も本当はあまりお話したらいけないみたいなのですが
話しちゃいけないことは無理に話さなくていいよー
三角屋敷みたいに話した(本にした)ことで恐ろしいことになる場合もあるし
マサさんシリーズみたいな霊感の所為で堅気の道から外れるって話も幾つか知ってるんで
どうも>332は好奇心猫をも殺すの典型みたいだから
自分から危険に寄って行って自滅しそうなとこが心配だ
話を聞いて思ったが、お母さんは話さないだけで他にも怖い体験してそうな気がする
悪いモノほど話すと寄って来るらしいから自衛のために
これは自分の体験だけど、霊感のある友人達と怪談に興じてたら部屋の気温ががくんと下がって
友人達、パニックになってたからね
もちろんこっちは涼しくなっただけでなんにも見えなかった
337 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/29(日) 11:48:09 ID:QEELGGDLO
馴れ合いはうざいです。
鉄筋のマンションも音鳴りするよ。建具やボードの裏とかの梁は木材だからな。
さらに金属は寒暖で収縮するし、どこから音がしてもおかしくない。
339 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/29(日) 16:47:09 ID:6ElokICe0
じゃないだろ
トモナリという友人がいた。
こいつは本当にどうしようもないやつで、二回子供を降ろしている上にバチ当たりな事もしまくってる
(そん時はオレも一緒だったけど…)
それに絡んでトモナリの彼女の友達にマリアって子がいて当時マリアは霊感だけがやたらにヤバいって事で変わり者好きのオレ達から人気があった。
そのマリアがトモナリん家に来て以来、2体の水子が関係してか。
ある日トモナリん家で○○を吸ったりしながらグダグダ遊んでる時、トモナリが飼っている猫2匹が部屋の外でけたたましく鳴き始めた、その日は雨がどしゃ降りで窓の下には車の行き交う音や救急車のサイレン(トモナリん家の前は病院)の音も響いていた。
いきなり小豆をザルに流したようなジャッって大きな音の後、猫が急に黙り窓の外の音もしなくなり、
オレとトモナリは目を合わせて同じ考えを確認しあった。
トモナリの部屋でよくある現象である、こうなるとオレもトモナリも黙りこくり耳を澄ます。
襖を閉じきった部屋、テレビと電気が勝手に消え静寂に包まれ耳を澄ましていると縦も横も前も後ろも分からなくなった。
瞬間、部屋の後ろのリビングか窓の外か、それすらも分からない方角からか
シャーン…シャーン…シャーン…
金属が遠く微かに響くような音が一定の間隔で聞こえてきて1コンマ開けてから同時に二人の携帯に非通知着信を報せる着信音が部屋に鳴り響いた。
おかしい。
こういった現象が起こると猫が暴れ狂うのが、今は全く静かでこの世界に残されたのはこの真っ暗な部屋だけのようだ。
オレはいてもたってもいられなくなり部屋の電気を付けた、付けた瞬間オレは現象など関係なくさけんだ。真っ暗で分からなかったがいつの時点でかトモナリが倒れていた、急いで携帯を手に取ってまた驚いた。
明らかに非通知着信を確認していたが着信など一件も来てない、来てないがそれどころじゃないので急いで119コールをした。
電話して間もなく救急隊員が到着
現象の事など話しても仕方がないので冷静沈着、急に倒れたと伝えた。
トモナリは意識がなかった、一通り検査をしたみたいだが原因が分からず点滴を打ち、即入院となり個室に寝かされた。
一週間ぐらいすると退院してきて、トモナリはすっかり元気になっていた。
無茶苦茶心配したが、本人は全然大丈夫と言い張っていたのでオレはあの日の事を聞いてみた。
どうして倒れたのか、倒れたのはトモナリだけが何かを感じ、何かに何かをされたんじゃないかが一週間ずっと気になっていた。
が、聞かない方が良かった。何も感じていないどころか「あの日オレはずっと1人だった」と言われた。
オレは驚きよりも馬鹿にされたと思い半ば感情的になりながら、あの日オレたちは一緒に部屋で○○吸ったり酒飲んだりグダグダ遊んでたろと訴えた。
だが「いや、オレは1人だったし帰ってきて風呂入って、一服してから寝ようと思った瞬間倒れた。」
思いっきり冷静に言うのだ。
6年経った今もあの日の事は未だに解決してない。
それどころかトモナリは今全く連絡がつかないし、
トモナリの家族に尋ねても行方を教えてくれない。
>>339 まあ俺も馴れ合いとは思ってないんだけどさ
お前1レスの応答を馴れ合いって言ってるが、何を基準にしてるのかと思ってな
で、お前の応答と投稿者の応答、何がどう違うのかね?
>337
過度の馴れ合いって
過度の否定ぐらい見苦しいものだ罠
了解した
これ以上投稿者に迷惑かけるのもアレなんでレス控えることにするよ
>340
家の現象は分らないが、友人は癲癇持ちだったのかもしれないね
脳の中にスパークが起こって記憶がぶっ飛んだとか
以後レス控えるけど日常の中の不思議体験、これからも楽しみにしてる
>トモナリという友人がいた。
>こいつは本当にどうしようもないやつで、二回子供を降ろしている上にバチ当たりな事もしまくってる
>(そん時はオレも一緒だったけど…)
伏線?w
師匠シリーズ初期の弾けたカンジを期待しちゃうYO!
346 :
本当にあった怖い名無し:2009/11/30(月) 20:32:52 ID:JrDJFuB80
きもい↑
347 :
狸鼬 ◆Bg2JRYZUz1rQ :2009/11/30(月) 20:36:35 ID:wtEdN1M6O
(*´ω`*)<トモナリを間違えてトリコモナスと読んでたよ。
あげんな、クズ
いつか話した母校の小学校にある杉の大木のお話し。
オレが通ってた小学校の校庭(正確には体育館の横)には学校設立当時からある古い杉の大木があって、
どれくらいかというと横にある体育館の上に講堂もあって4階建ての高さなんだけど、そいつと並ぶか若干越すくらい。
なぜか根元の少し上に注連縄が張られていて、幼い小学生にわけのわからない恐怖心を与えて七不思議の1つにカウントされていた。
校舎の3階に、古いプラスチック板に[資料]とだけ書かれている狭く汚ない部屋があって、オレはある日の昼休みシミズ君とオジマ君って子とそこへ探検しに行った。
中はホコリっぽいしクモの巣があったりしたので長いこと放置されてる感が否めなかった。
土地柄か土器っぽい物や貝塚の一部を額に入れてある物があってその資料群の中にふるくさいアルバムを見つけた、写真はモノクロばかりでどうやら学校の歴史を写真に収めて残すための物のようだ。
その中に例の杉の大木を写した一枚を見つけたのだけど注連縄が張ってなかったので、あれ?と思ったけどたいして気にもならず面白いものもないので
シミズ君とオジマ君と探検ゴッコをおわらせた。
その日か次の日か定かじゃないが、オレは夢を見た。よく見る壊したらいけない何かををブッ壊して大泣きしながら暗い坂を走る夢だった。
そこまではいつも通りだったのだがその後小学校の校庭に着いた、お約束と違う。何をするわけでもなく、ひたすらに杉の大木の前に突っ立っているオレをオレが見ている。
目が覚めて学校に行ってまず真っ先に一番仲の良かったトモナリにその話しをしたが、あまり興味を示さなかったのでシミズ君とオジマ君に話したのだが、二人はオレと違い秀才だったので歴史の年号クイズなどに夢中になっていてまたもや相手にされなかった。
相手にされないのはよくある事だったので、昼休みに1人で杉の大木を調べてみようと決意した。
昼休み
ドッジボールや鬼ごっこにバスケットボールを皆が楽しそうにしてる中オレは1人、杉の大木に近づいた。秋から冬に変わる季節で寒かったので極力、身体を動かしていたかったのだが昨晩の夢がどうしても離れない。
大人が4人で手を伸ばして囲んで丁度いいくらいの大木に張られてる注連縄はボロクソで、間近で見ると一層気味悪く感じた。
杉の裏手に周り、小さな石段に腰を掛けて杉を見上げた。
やっぱりデカイ、木はこんなに大きくなるなんて人間なんかよりスゴいなあ、
なんて考えていると、蝉が鳴いた。冬である。
でも確かに蝉が鳴いてるのでビックリして立ち上がり、鳴き声のする遥か上を見上げてみたがいくら耳を澄ましてもその鳴き声は杉より遥か上から聞こえてくる。あまりに突発的な季節外れの蝉の鳴き声に変な感動に浸っているときふと、
ある事に気付いた。
杉の根に変わったキノコが生えていた、オレは最初形もちょっと変わってるし毒キノコかなあと思ったが
よくみると手だった。
怖いというより大変だ!
という焦りの方が強かったんだと思う。すぐに職員室に行き
「手だよー!杉に人が埋まってて手が出てるよー!」
思いっきり吐き捨てるように叫んでしまった。担任の先生がポカンとした表情をした後、1人合点したように「わかった。」などと冷静に答え、職員室から歩いて着いてくる。
大人になると人が死んでるのを聞いてもなんともないのか、とイライラして先生の腕を引っ張りながら杉まで連れてった。
「ほらあ!先生ここ!」
指さした場所には手なんてなくて、代わりに古い小さな墓石というか碑のようなものがあり、困惑したオレは先生を見ると先生は相変わらず冷静に、こう教えてくれた。
「まだ先生がこの小学校に赴任する前、体育館の上から飛び降りた生徒がいたらしい。何でもその子は、
この杉の木が大好きでいつも眺めていたさうだ。だが、ある時期からいじめを受けるようになりそれを苦にある真夏の日、体育館の上から杉に向かって飛び降りたらしい」
あまりにショックだった。
この杉が大好きだった子がいじめを受けて、苦しくて1人思い悩み下した決断。ずっと眺めていた杉の木、昨日の夢もさっきの蝉の鳴き声も、その子のメッセージだったのかなと思うと涙が出てきた。
「お前は大丈夫だろうな?」
冗談のつもりか先生はにこやかに微笑んでオレに聞いたが、笑えなかった。
昼休み終了を告げるチャイムが、校庭にこだました。
表現はもうちょい勉強すべきだとは思うけど、面白かったよ。
354 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/01(火) 15:53:40 ID:6ZLVaRw10
ほんと同人ばかりだなここ・・・・
商業レベルの話が読みたいなら書店に行けばいいんだよ、おバカさんw
356 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/01(火) 17:05:24 ID:48sg62Ly0
荒らしでもってるスレだからね。
最近は荒らしにすら見捨てられてるもんな。
すいません、これはあまりにも関係ないとは思えないので、喋ります。
さっき投下した杉の大木の話し、
今まだ帰宅中ですがたった今母親から連絡があり、年末は顔出すのかなんてとりとめのないやり取りをしたんですが最後に、
「あんたA小学校(母校)の杉の木おぼえてる?今度学校が増築するらしくて切られちゃうんだって」
と言われ、あまりにもビッタンコのタイミングなんで一応報告というか、書かせて頂きます。
色々思い出があるしほんとこんなタイミングなんで複雑な心境ですが、こんな風にオレが体験した事をこちらで話す事で関係あるものに危害を加えてしまうなら、場合によっては投下を考えなければいけませんm(_ _)m
前に話した比叡山出身の方との話しも今しばらく様子を見させて下さい。
申し訳ありません。
失礼します。
逆じゃないか?
切られる事になったから忘れて欲しくなくて掲示板に書き込みさせたんだろ。
むしろ新たに知る人も増えて、書いた本人も忘れられなくなったんじゃね?
一回だけなら偶然かもしれない
三回続いたらガチ
>>357 もういい年なんだからそろそろ
「自分が世界に影響を与えてるんじゃなくて、世界が自分に影響を与えてる」
という風に謙虚に考えないと。
学校の増築はどう考えても、ここ数日で急に決まる話じゃないでしょ。
中学の頃、林間学校に行った時の強烈なはなし。
その林間学校は某県のメロディロードがある山中で(分かっても知らないフリでお願いします)
先輩から"千石の間"に寝るグループは気を付けろ!
と聞かされていて何に気を付けろってんだって感じだったが結局、オレ含め五人がその部屋になった。
夜に部屋で怪談をする事になり、電気を消した。
真っ暗闇の部屋の中で巡回の先生にバレないように円を組んで座り、小声で敢行。
順番は
オレ→a→b→c→d
の順番。
オレはよく見る夢の話しをした。部屋はものすごく真っ暗で誰が誰だかわからん状態で、自分で話してても何だか怖かった。aが金縛りにまつわる話しをして、次はbの順番。
暗闇の中でも、話し手が話す前に周りから唾を飲む音や「まじかよ…」みたいなリアクションが聞こえ緊張感がうかがえた。
bが喋り出す。
「先輩から聞いたんだけどよ、この部屋の布団入れる押し入れの天井に御札貼ってあって度胸だめしでそれ剥がしたんだって、んで、剥がした先輩寝てる時に急に発狂して」
そこまで喋った瞬間aが突然、
うわ、うわ、うわ、うわ、ギャアアアアアアアアア!!!!
と叫び、誰かが急いで電気をつけた。
aはオレの横で、叫び転がりながら自分で自分の頭をおもいっきり殴りまくっていて、さっきまで話していたbがうつむいてブツブツ行っていた。オレとcとdでおい!しっかりしろよ!!とaを押さえようとするが物凄い力で、三人がかりでも押さえられない。
騒ぎを聞いた担任と生活指導の先生が、
「なにしてんだお前ら!!」と
怒鳴りながら入ってきて、オレ達はいきなりのaの発狂にビビまくっていたが、すぐ他の教員も来てaとbを部屋から引っ張り出した。
廊下でもaは暴言を吐き散らし、bは脱力しきって二人の教員に脇を抱えられ先生に連れられていった。
他の部屋から何事かと野次馬が出てこようとしたが
先生に「出てくんじゃない!みんな寝てろ!!」と言われ、オレ達は呼びにくるまで部屋で待機してろと言われ、後でそれぞれ教員の宿泊部屋に1人ずつ呼ばれた。
オレが最初に呼ばれ、担任と生活指導の先生になにしてんだと問われ、怪談をしてる際にいきなりあの状況になったと言うと、生活指導の先生が担任に何かを耳打ちして、もう戻っていいと言われた。
aとbが心配だったので二人はどうしたんですかと聞いたが、いいから戻って寝ろと言われ
「dにここにくるように伝えろ」と言われ、部屋を後にした。
結局三人が同じ事を聞かれ、cもaとbの事を聞いたが答えてもらえなかったという。
次の日からaとbは姿を見せず、その後学校にも来なくなった。
結局aは精神病院に自宅通院となったらしく、卒業式にbだけ来たが丸坊主になっていて言語障害になっちゃってた。
aとbには申し訳ないけれど、数々のオレの体験の中でも強烈な話しなので話しました。
>>358-361さん
ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
確かにそうかもしれません。
とくに361さんのおっしゃった事は、例の比叡山出身の方にも言われたまんまの言葉でしたので、驚きとともに自分の成長の無さを恥じました。
ありがとうございます。
失礼しました。
366 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/03(木) 01:13:57 ID:VgYA3nHc0
367 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/03(木) 15:42:41 ID:FKhy5zxF0
ガンジスはなんで一度洒落コワまとめの掲示板に書き込んだんだ?
レスがなくて寂しかったのか?
368 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/04(金) 04:41:40 ID:eZ5YQ+Px0
まとめサイトの人には悪いけど、やっぱ個人じゃ「新作来たらすかさず更新!」みたいなのって無理じゃん
でも閲覧者とかはそういうの求めてるところあるじゃん、実際俺がそうだし
でも大変じゃん?
ってことで、誰でも編集出来るまとめwikiを作ったんだけど
どうせならシリーズ物だけじゃなくて他の物もまとめられんじゃね? って思った
シリーズ物に特化か、もう少し手広く行くか、どうしよう?
369 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/04(金) 11:36:17 ID:J1IEGvER0
荒らされるに決まっておる。やめておけ
俺は賛成。
でも、誰が編集したかはわかるようにしないと荒れる。
荒らしに関しては、凍結機能やバックアップ機能、あと何かスパムチェッカーとか使えるらしいのでそれぐらいしか出来ないなあ
CMSだから自由度だけは高いんで、俺の技術が上がれば対策もある程度可能……なはず
>>370 それはIPログを表示しろってこと?
もしそうなら、それは無理っぽいかなあ
まぁまぁ、とりあえず編集する余地の無いページ(完結作品とか)は片っ端から凍結してけば荒らされる事も無いから大丈夫じゃね
荒らしが激化したら一旦編集禁止にして、俺だけでシコシコ更新して、ほとぼりが冷めたかな?と思ったら解除する、でまた荒らされたら無限ループで良いんじゃね
それに、荒らしの事を幽霊だと考えれば多少テンション上がるだろ?そんな感じでイケるイケる
どうして解ったの?
>>372 昨日夢の中で幽霊と一緒に2chしてて
そん時幽霊が師匠シリーズスレ荒らしてた
>>371 wikiなら特定IPからのアクセスはじけたりするから荒らされたらそれで対処して、
プロバイダに通報でもしておけばいいんじゃない
俺の知ってるゲームの攻略wikiはそういう対処してたよ
>>371 wikiにするのは良いけど、すでに完成してる作品とやらはどっから持ってくるの?
あなたが過去ログ閲覧できる環境であれば問題ないけど、
今あるまとめサイトからつぎはぎだけはやめろよ。
376 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/04(金) 16:55:28 ID:J1IEGvER0
あと、当然だけどアフィはやめておけよな
377 :
ウニ・サザエ密猟者:2009/12/04(金) 17:04:08 ID:9ah7b1Lv0
オマエラの企み、聞かせてもらったぜ。
378 :
ウニ・サザエ密漁者:2009/12/04(金) 17:06:35 ID:9ah7b1Lv0
ここの連中漢字にウルセーからな。
CMSじゃあIP規制とかの荒らし対策が難しいんで、fc2wikiにしてみた
http://2choccultseries.wiki.fc2.com/ >>374 ここならそのやり方が結構やりやすいっぽい
>>375 大丈夫
俺自身過去ログを最初からまた見たいし、見れる環境だし
ていうか俺一人じゃ無理だからね?
せめて最新作とかは皆も更新してくれると嬉しいな!! ていうか俺一人じゃwikiの意味無いしね!!
>>376 有料鯖でやろうかと思った時はアフィやろうかと思ったけど、無料で良いとこあったからね
ていうかアフィは何故ダメなん?
他力本願だからか
>>379 アフィはwikiのテーマに即したちょっとしたものを少し
(ゲーム攻略wikiならゲームソフトや攻略本だけ貼っておく)ならいいんが、
・金儲け主義丸出しで大量に貼ってあると萎える
・しかもアフィの画像が大量に出るため重い。時には正常に表示されない
とか、純粋な利用者にはウザい点がたくさんあるんだよね
有料鯖で年3000円とかかかります、っていうなら自分は重くならないぐらいのアフィなら
貼ってもいいと思うけどね。
アフィなんざアクセス数数十万ぐらいないと儲けとか出ないの知ってるし。
>>380 最悪貼るとしても、そうめんも喰えないくらい生活に貧窮したらだな
今は編集自体が楽しいからアフィは頭にないんで安心してね
おいおい、有料だろうが無料だろうがアフィはやめろよ
人の書き込みをコピぺするだけで金儲けする根性が嫌われるんだよ
しかも、wikiだから他の人も編集するだろ。その人にも報酬分けられるか?できないだろ
人の書き込みの上、多人数で編集するのに自分だけ儲けようなんて絶対許せないよ
鯖なんて無料でイイんだよ。
ただまとめて読みたいだけなんだから、そんな上等なサイトなんて求めてない。
いつもの口だけ番長登場です
文句だけは一人前、何もできないくせにね
>>382 アフィはしないよ
でも、俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
心の支えに
wikiなのに一人とか、泣くから
だから、俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
別に見に行かないんでアフィやろうが関係ない
2ch投稿作品使ってアフィやったサイトの末路はよく知ってる
投稿者の作品を無断転載して儲けようってんだ
投稿者と住人から攻撃されても文句は言えないはず
というかプロバイダーに通報してアカウント削除してもらうことだって出来る
利用規定にはちゃんと目を通してるよな?
>でも、俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
本音が出たな
所詮こんなヤツなんだな。守銭奴はまとめやる資格はないよ。
初めから小遣い稼ぎしたいから言い出したんだろ
>だから、俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
なんで上から目線なんだよ
マジで最低だなお前・・・・
>でも、俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
心の支えに
もうひとつ言いたい
2chのまとめはひとりでやってることがほとんどだ。
もちろんアフィなしでやってるのも。
洒落怖まとめなんか、あれほどの数をアフィなしで一人で数年もやってる。更新は大変だろう。
このスレは話の数も段違いに少ないし投下間隔も遅い。一通りまとめ終わったらあとは楽だろ
それでもお前は金儲けさせろと言うのか?
自分ひとりでやるの面倒だから誰かやってくれってことでそ
俺が編集できる状況じゃなくても、いつでも誰でも編集できる。
だから更新が停滞する事もないし、無駄に中途半端なまとめサイトになることもない。
それに、また新たに、「まとめサイト作ろう!」なんて人がいたとしても、このwiki差し出せば好き勝手編集出来るし良いんじゃね?ってこと
アフィやろうとか、wikiじゃ出来ないcgiとかphpとか使って何かやろうってのなら別だけど
それに、今実際に俺一人が編集してるって状況なわけよ
まぁどう編集してけば良いのか勝手が分からない人もいるかもしれんけど
そんなにアフィどうこうが気になるなら、2スレ目のまとめやってくれよ
「俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない」って言ってんのに、これじゃあ俺が困るんだよ
アフィどうこうに執着してる人がいるけど、
それよりも最初っから他力本願丸出しの方が気になるんだけど。
他力本願っていうか、wikiって皆で編集するっていうもんだからね
でも多分だけど、しばらく編集は俺一人なんじゃないかな、実際今俺しか編集はしてないし
俺的には、人気シリーズの新作補完だけ、俺の気付いてない部分だけ補完してくれれば良いけどさ
ぶっちゃけ本音だと過去ログまとめるのも大変だから手伝って欲しいけど、それを他人に強いるのはやっぱアレかなって今思った
「アフィやるな!死ね!」って人は一つの話で良いから真面目に編集して欲しいけどね
編集してくれたのならもうアフィ無し確定って言ってるんで
んじゃ手伝おうか?
やり方よく分からんから慣れるまで手間取りそうだが。
とりあえず、2スレ目やり始めれば良い?
サブタイトルは勝手につけて良いのか?
>>392 おお、ありがとう
元のレスにサブタイトルが無い場合はなるべくそれっぽい感じでつければ良いんじゃないかな
了解。
なんとなくやり方分かってきた。
サブタイトルあってないと思ったら誰か編集して。
2スレ目終わった。
3スレ目始めて良い?
>>395 あ、ごめん熱中して気付いてなかった
3スレ目まとめて良いよ
それと、あまりwikiの話をここでするとアレなんで、TOPに掲示板か何かのリンク貼るから今後はそこ利用してください
397 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/06(日) 10:37:07 ID:WRZRZBve0
>「俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない」って言ってんのに、これじゃあ俺が困るんだよ
>編集してくれたのならもうアフィ無し確定って言ってるんで
ここがおかしいんだよ。今アフィやる気ないならこれからもするなよ
何条件付してんだよまとめ作ってやるから金儲けぐらいどうって事ないだろ、って腹黒い感じがイラつくんだよお前は
>>397 もう、大丈夫だ!
俺が2スレと3スレまとめたから。
誰も手伝わないなんて言わせない!
アフィなしは確定だw
これでアフィなんてやりやがったらその収入の1/7は請求してやる。
現12スレ中の2スレまとめたんだからそれくらいは妥当だよな?
ま、それは冗談として、アフィ言い出したのは編集手伝ってもらいたかったからなんだろ。
やり方としては悪かったとしか言いようがないが。
wikiの話は向こうの掲示板で、ってことだからこれを最後にするが、既に編集した分の確認をしてもらえれば嬉しい。
それじゃロム専に戻るわ。
これはひどい自演
携帯からスレまとめるの手伝ったの?すごいね
なんでも自演扱いすんな!
規制のせいでパソコンから書き込めないから、パソコンで見ながら
わざわざ携帯で書き込んだ俺の涙ぐましい努力を自演扱いするなんて!!
ロム専に戻るって言ったのに、思わず書き込んじゃったじゃないか!
まあ良いや。
どうせ何言おうと信じてはくれないんだろ?
これでもう本当にロムに戻るよ…。
何も疑わず全て信じて生きろとは言わんけど、ネットの世界のことでも、少しくらい信じてみても悪くはないんじゃないか?
401 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/07(月) 19:27:43 ID:hib/bznG0
正直、このスレってまとめるほどの価値ないだろ?
内輪だけで回してるっぽいしこのスレ
>>401 そんなこと無いでしょ
少なくとも、俺はこのスレ面白いもん
403 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/07(月) 19:51:17 ID:K4vYimXV0
ウニのスレはウニスレでまとめるから勝手なことスルなよな。
>>403 クソスレ立てた張本人乙
盛り上がらないからって必死ですねw
405 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/07(月) 21:35:56 ID:XkaF/o0hO
まとめの為のスレでもの立てますかね
おー、ぜひ立ててくれ
これ以上糞スレ立てんなよ
408 :
302:2009/12/08(火) 14:06:55 ID:JXgGMj9E0
書き込んでいい空気ではなさそうでビクビクしつつ…
以前見える旦那さんと見えない奥さんの話を聞いた
>>302です。
携帯うざいって言われたのでPCから。
自分の体験でもあるんですが、やっぱ旦那さんも関わって、そして「この人すげー!」と確信した話なので書いておきます。
409 :
上の住人 1:2009/12/08(火) 14:09:00 ID:JXgGMj9E0
自分はマンション住まいなんだけど、家族が入るような広めな間取りで、友達とルームシェアをしている。家賃・光熱費半額だし広いしなのでそれなりに快適。
ただ入居した時から問題だったのが騒音。真上の階の住人がかなりのDQNでテレビや音楽の音量がハンパない。音楽が何を聞いてるかわかるくらいの爆音。基本、何故か鬼○ちひろだったw昔テレビで見た騒音おばさん、まさにアレ。
音楽だけじゃない。昼夜問わずどたばたして、突然どんっと飛んだり跳ねたりしてる。DQNの子供はやっぱDQNだなとか苦笑いしていた。
真面目に訴えようかと思ったこともある、周りの住人に言ったらきっと同意してくれるだろうと二人で計画していた。
最近音楽聞こえなくね?
しばらく経った時に同居人にそう言われて気付いた。
そういえば、爆音の音楽がしない。どたばた騒ぐ音はまだ続いていたけど、まだましになった。というかまず、その騒音に慣れるくらい毎日毎晩だったことがオカルトw
数日後にふと、マンション玄関で真上の部屋のポストを見たらガムテープで塞がれていた。
あれ、いなくなってんじゃん!引っ越してる!
管理人さんがチラシお断わり対策として、住人がいない部屋はガムテープで塞がれる仕組みになっていた。
少しだけ何か違和感を感じたけど、何年か悩まされた原因がなくなってることが嬉しくて違和感のことはさっさと忘れてしまった。
410 :
上の住人 2:2009/12/08(火) 14:09:56 ID:JXgGMj9E0
やっぱりいなくなってるよ、上!引っ越してたよ!
夕飯時に同居人に嬉々として話した。自分はやっぱあれは訴えられるだろ、とか笑っていた。
でも何故か、同居人は笑わない。
「あのさ、」
「?」
「言おうか迷ったんだけどさ、」
違和感がまた蘇る。何だ?ひとつどこかがとてつもなく間違ってる気がする。
「音楽は、聞こえないよ。静かになった。」
違和感が、大きくなる。
「まだどたばたは、してる、よね?」
"音楽は聞こえない。"
"どたばた騒ぐ音はまだ続いていたけど、まだましになった。"
そうだ、引っ越したはずの部屋なのに騒ぐ音は止んではいない。
それが違和感の正体だった。
オカルト好きな自分でも、二人で聞いている事実がある、覆せない怪異に怖くなった。しかもこんなに日常的なものは初めてだ。思わず二人で押し黙る。
違う話題をしようとした瞬間、
どん。
決定的な音が響いた。
411 :
上の住人 3:2009/12/08(火) 14:10:38 ID:JXgGMj9E0
その話を例の奥さんに話した。眉をひそめながら、怖がるというよりめんどくさい表情だった。
理由は旦那さんがどれほどのものか知りたかったからだ。ただ「怖い」とびびってたという感想でもいいし、また旦那さんの新しい心霊体験が聞けたらいいなという興味もあった。
奥さんは一応聞いてみる、と嫌々返事をして、数日後に話した結果を教えてくれた。
「それはね、子供がいるんだって」
「え」
「だから、子供」
「え、ちょっと待ってくださ…!」
奥さんはすごく日常のことを話すようにいたって普通に続ける。こちらは予想外の結果に驚いているのに。
「上に、ですか?うちの上の部屋にですか?今も?!」
「うん、そう」
「今も?!!」
「だーかーらー」
溜め息をついて、奥さんは話した。
「前にいた、子供なんだって騒いでるのは。
大丈夫、怖くないよ。だってまだ生きてるし、その子。」
「生きてるって…どういうことっすか?」
一瞬、監禁された子供が助けを求めてどんどんと音を立ててたんじゃ、というサスペンスがよぎった。
でも奥さんは"怖くない"と言ってるし。
「子供はまだ生きてるよ、普通に生活してる、どこかでね。
つまり、旦那が言うには、前住んでた家族の子供がその部屋が大好きで、引っ越しした今も、その部屋で遊びたいここにいたいっていう思いが強く残ってるんだって。」
残留思念ってやつ?と、奥さんは机を指で叩きながら言う。
「えっと、子供だから無意識でってことですか?」
「たぶん。ほら、子供だから純粋で無意識にまだ遊んでるんだよ。」
412 :
上の住人 4:2009/12/08(火) 14:11:31 ID:JXgGMj9E0
初めて聞いた、そんな事。いろんな心霊番組とか怖い話ではそんなオチを見たことがなかった。
そして、旦那さんは何故聞いただけでそんなことまでわかってしまったのか。
後々から考えたら、霊視というやつなんだと気がついたんだけど、一体旦那さんは何者なのか。
一応、この結果のことを同居人にも話した。
同居人はほっとした様子で聞いてから、旦那さんはすごいな、と苦笑いをした。
それから同居人はまた上を見上げてから、あ、と呟く。
「もしかして、さ…、初めから上に子供なんていないんじゃない?」
「あっ、だから上のDQNは引っ越した、とか…?」
「さすがにあのどたばたする部屋だったら、音楽も爆音にしたくもなるんじゃない?」
「うーわ…」
そしてまた、どん、と上から音が響いた。前よりは怖くなくなった。子供が大人になることを待つだけだから。
余談だけど、まだ上の部屋には住人が入っていないので、今も上の子供は元気に遊んでいるようです。
413 :
302:2009/12/08(火) 14:13:38 ID:JXgGMj9E0
真っ昼間に何してんだと我に帰りつつ、へたくそですいません、失礼しました。
414 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/08(火) 14:20:41 ID:l9xse3pa0
旦那の話にただ感心しただけ?
疑いもしなかった?
DQNもその部屋に未練があるのかもよ。
でもそのDQNはもうこの世にはいないよ
バイクで事故ったか、リンチにあって殺されたから。
霊現象でも理由がわかると怖くなくなるもんなんだね
気の持ちようって奴か
DQN本人は相当怖かっただろうな
オカルト道の基本は原因を突き止めること
怖ろしいの一言で思考停止するのは愚の骨頂
>>414 それはいいニュースですね
前からだけど旦那の凄さが全く伝わらない
変な宗教にコロッと騙されそうだな
それはもしかしてネタで言っているのか
中学生の頃、寝る前によく考え事をして眠りに入る習慣があった。
神様は1人だけいて俗世を箱庭の様に眺め人類個々の人生を設定し、暇になると意のままに恋愛をさせたり事故に合わせたり病を負わせたり、リセットしたりしてるんじゃないか。
そんな事をたまたま小学校から26歳辺りまで友達だったトモナリも考えていて、よく2人でお互いの考えを話し盛り上がっていたものだった。
中学もそろそろ卒業という3年生の冬の頃からオレたちは想像だけじゃ飽きたらなくなり、この目と身体で楽しさを味わいたいという欲が沸々と日々蓄積されていた。
「超能力ってお前信じる?」
「超能力は分かんないけど幽霊とかUMAみたいのは、オレ信じるな」
「やっぱ?俺もなんだよね。てかいるっしょ?でも、いるっしょで終わらせたくなくない?オレ今度、墓ぶっこわそうと思う。幽霊がいるならそれで祟られるんだろうし、いないならナンもなく終わり」
「よし、やるか。」
車の出入りが少ない高速道路下、川沿いの駐車場で
まだ青臭い2人の作戦会議は短いキャッチボールで終わり、
"動く"ことが決定された。
オレ達は乗ってきていた愛用の自転車のペダルに足をかけ、颯爽と走り始めた。びゅうびゅうと、向かい風が吹く。
「でもさー、どこの墓いくよ?」
「地元じゃつまんないからお前どっか探してくんない?」
「それはいいんだけど、詳しい事決めたいから帰ったら電話するよ」
「わかった!」
「じゃあな!」
この辺では唯一の昔ながらの温かみある商店街の細い路地の先、二股の分岐点で別れた。
墓をブッ壊す。
どうなるんだろ?
わくわくしてペダルに力が入り、自然とスピードが上がる。
この辺りは寺町だから墓場なんて腐るほどあるが、あいつは地元は嫌だと拒んだ。
地元じゃないってどこだよ。交通費やらなんやらかかって面倒なのに、なんで?わからない、あいつの考えてる事は昔っから最後の最後まで分からなかった。
そんな、絶世の美女を抱く前のような興奮と疑問を抱えながらの決行前夜、
オレ達は後にも最後にももの凄い喧嘩をする事になる。
時々思い出すあの日の事は今考えても中止するべきだった。
後編へ
久しぶりの投下になりました。
ここ数日色んな事がありました。
基成の行方が分かり、ちょっとした理由で出家を決めました。そうでもしないと助けられそうもなくやむを得ず。
投下した話の後編とここ数日何があったか簡単に話して投下をやめます
疲れたいるのでねます
作家様の近況報告とか要らないから
ほんと作家気取りだなw
投稿待ってます
喧嘩が後の失踪原因となるのか?
ガンジス待ってるぞ。
427 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/09(水) 16:39:44 ID:T0fpCVVA0
age
428 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/09(水) 19:08:04 ID:AKjBDyF90
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
429 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/09(水) 19:09:03 ID:AKjBDyF90
凄い奴が現れたなおい!
このスレって、こういうネタには事欠かないよな
11月25日 昼
昼休憩前、職場にて。
携帯に非通知着信が来た。たまたまトイレにいたオレは電話に出る。
「てめえのせいなんだよ。俺は廃人だ。あんとき俺はお前を信じてた、期待してたんだよ。元来お前って卑怯者だよな。」
トモナリだろ?どこにいるんだ?6年もなにしてた!?
「オレより不幸で可哀想なのはお前」
答えてくれ。
「○○県の○○旅館」
なんでそんなとこいるんだよ?皆どんだけ心配してると思ってんだ!!
「完璧な偽善者だな。自分すらを見失ってやがる。お前には義務がある。今すぐ来い。」
分かった。待ってろよ。
その日、上司にも断らずオレはそのまま家に戻り支度をしました。電話の印象、あいつは正気を逸しているように思え非常に悲しく、それでもそこには全てがあるような気がしました。
失踪してから約6年、今まで一体何に苦しみ何を思っていたのか。
今思うとオレはずっとあの日からあいつを探していたのではないだろうかと思います、あの日の喧嘩もあの日の決行も。二人とも泣きながらブッ壊しました。
とある駅のみどりの窓口で切符とあいつが宿泊してるという旅館を押さえました。
11月25日 夕刻
新幹線に搭乗し幾つかの街並みを過ぎる事、数時間。○○県の有名な温泉地に到着しましたが6年振りの再会と、決していい形の再会にはならないだろうというのが強烈な印象を与えた先刻の電話から、緊張で田舎ながらの小さな駅構内の待合室に座り込みました。
思えば、最後会ったときはどんな話しをしたろう。
確か、居酒屋で飲みながら女の話や仕事の話しをしてたはず。別段、もめるような事もなく別れたはずだ。思う節がないことが分かると余計神経が耗弱し、帰りたくもなりました。
オレは一体何しにここまで来たんだ?唯一無二の友の為じゃなかったのだろうか?それが今では保身的になりトモナリの事など全く考えもせず、こんな所で膝を抱えてやがる。
自分が恥ずかしくなったオレは、決意をして旅館に迎えの電話をしました。
雪がちらつく小さな小さな駅の前のこじんまりした商店街を眺め、タバコに火を点ける。吐く煙が寒さからでる湯気と混じり、都会にはない芯からの寒さを感じさせた。
2本目のマルボロに火を点けようとした時、旅館のマイクロバスが到着しました。ドアが開き乗り込む。
○○様ですか?
運転手の呼び掛けに応え、バスはあいつの待つ旅館に向けて出発した。窓から温泉地の中央に流れる川と、まだ紅葉が僅かに残った山々を眺めた。
「昨日は雪が降りましてねー、○○湖の方は少し積もったみたいですよ」
ええ、そうでしょうね
あまりに淡白に答えてしまったせいか、運転手はそれっきり黙りこくってバスを転がした。もう頭のなかはあいつのことで埋め尽くされていたのです。
川と山に挟まれて走ること暫し、バスは旅館に到着しました。オレより先に到着した団体さんをスタッフが相手してる間を抜けて、フロントに「予約した○○です」と告げると、スタッフが来てチェックインを済まし、811号室へ案内された。
「お疲れ様でした。
お客様、御夕食はお部屋でのお食事となります、洋食と和食とどちらになさいますか?」
うるさい、早く消えてくれ。どいつもこいつも邪魔ばかり、はやくあいつのもとへ。
理不尽だったのは明確ですが、緊張から本当にそう思いました。駅の待合室を出てからというもの、あいつがトモナリが、背中にドスを向けて早くしろと急かしているような気分でした。
もはや、唯一無二の友の為などという無垢な気持ちなどなかった。ふと、昼間電話した時あいつが言った「偽善者」という言葉に納得してしまいそうになり、かぶりを振る。
中居さんが部屋から出てタバコを2本灰に変えて、フロントに向かいました。
「○○という者が宿泊しているはずなんですけど、何号室か分かりますか」
「○○様ですね、少々お待ち下さい」
待たされている間、ロビーを見て気づくがなかなか良い旅館である。さっきまでは焦燥し、それにも全く気づかなかったが一泊12,000でこれは安い。
「お待たせ致しました、
東館606号室になります。」
いた、当たり前だけどあいつはすぐそこにいる。
開口一番どんな顔して何を話せばいいんだ。
あいつは何を話すんだ、何故わざわざこんな所まで。
心拍数が高まり、握りしめた拳は冷や汗にまみれていた
何があっても、もう後には引けない。
後編へ
先にここ数日のことを一通り投下した後、"原因と結果"の後編を投下します。勝手ながら話の繋がりとしてはそちらの方が分かりやすいかと判断しました。
すいません。
失礼します。
ラジャ。続き待ってる。
正直、つまんね。俺だけか?
お前の感性はお前だけのものだよ
これは確かさ
とぉ〜ても期待しています。
呪いとか祟りの前に早いとこ頼むぜ
今週以内
441 :
ガンジス ◆g0rq5STCvFWI :2009/12/11(金) 00:27:55 ID:hWCLe7oh0
満月の夜、投下します。
442 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/11(金) 02:41:09 ID:g3tnV8mdO
東京は今晩、明日と雨後曇とか
今度の満月って1月1日じゃん…
他の方の投稿待ち〜
444 :
ガンジス ◆g0rq5STCvFWI :2009/12/11(金) 10:04:56 ID:rdYNjW3e0
すいません。
昨日はだいぶ飲んだ状態で書き込んでしまいました。
もうできているので今晩投下いたします。
失礼な書き込みをお許し下さい。
酔ってたなら仕方ないな
もちろんそうよ
今夜が山田
十姉妹住職はまだかいな
オレはフロントを後にして東館に向かいました。
この旅館は山中にあるためかフロントは5Fにあり4Fから2Fが客室、1Fは大浴場・露天という仕組みだった。東館に向かうにはエレベーターではなく階段を使わなければならない。
年配の客や地元の同窓会で来てる客が割合を占め、みんな浴衣姿で東館連絡通路に向かうオレの横を楽しそうに通りすぎて行ったが、そんなことはどうでもよく今はこの登る階段一段一段足を踏みしめるのが精一杯で、やたら自分の身体が重く感じました。
6Fだ
待ってろよ
あいつの部屋まで自分の覚悟を確かめるようにゆっくり廊下を歩きました。
611
610
609
手にかいた冷や汗をズボンで幾ら拭っても冷や汗はとまらず、だんだん斜めに歩いているような気さえして平衡感覚も正常か疑われました。
608
607
着いた、
606号室
ここにトモナリがいる、この鉄製の扉一枚隔てた向こうにあいつがいる。
深呼吸して扉をノックしようとした時それに気づいた、塩が盛られていたんです。旅館の客室の前に常識で考えて塩を盛るでしょうか、自然あいつが盛ったんだと解釈しましたが理由などわからずそれより考える余裕などなく。
コンコンッ
扉をノックしました。
「入れよ」
声が聞こえた瞬間覚悟がついた、入るぞと一言呟き、ドアノブを回し中へと入った。
あいつの姿を見た時、そこから中へ進むことが出来ませんでした。
たくましかった身体は見るに見兼ねぬ程やつれ、痩せ細った腕が左右にぶら下がり、頬はえぐれ顔には生命力が感じられず浴衣を羽織ってそこに立っていました。
どうしたんだお前…?
「どうしたもこうしたもねえだろ、てめえの責任だ。まあ入って座れよ。」
靴を脱ぎ、目線を外さないまま下座の座布団の上に座りました。
口を開くのも辛そうなトモナリから語られたのは以下のようなものでした。
オレと彼は、中学から常識では計れない何かを求め毎日を過ごして来ました。
墓地をブッ壊し骨壺内の骨を食べてみたり、心霊スポットと呼ばれる所で酒で一夜をすごしたり、寺に侵入し仏像の首だけブッ壊してみたり。およそやったら罸が当たると思うことをやり尽くしました。
それらを決行する前、決まって彼は「大丈夫だよな?」と聞いてきましたが、神憑り的なものを異常に求めていたオレは「当たり前じゃん」とそれらの行動の代償も、友のことも考えず行ってきました。
結果、待っていたのは彼の魂の腐敗と人生の崩壊でした。死んだ者の魂は人の煩悩に漬け込むそうです、亡くなった者を愚弄する行動を一つ一つ重ねる毎にそれらの魂(エネルギー体)
が彼に所謂、憑依し彼は社会で全うに生きていけなくなったのです、オレがそうさせてしまいました。
失踪理由は金融会社への多額の借金と、詳しくは話せませんが幾つかの法を犯し、それによる逃亡でした。無論身内に話せる訳もなく、自分のあまりの異常な変わりように戸惑いある名高い人のもとへ相談に行ったそうです。
その方が、あなたの数々の亡者を愚弄する行動があなた自身を犯してると仰ったらしく、もちろんその方は彼のみならずオレにも責任があると仰ったそうです。
勿論、話の内容に戸惑いを隠せず視点も合わないオレに彼は1つの名刺を差し出しました。
「疑うなら、会ってこいよクソが」
その名刺は確かにオレも聞いたことのある方の名前で名刺にしては大分荘厳なものを感じました。
「そいつは責任はオレ等五分五分っつってっけどオレ毎回聞いたよな?大丈夫かって聞いたよな?大体てめえ人一倍守護神と波長が合うらしいな?全部きいてんだよこっちは。オレだけ波長が合わなくてこんなんなるってどういう事だよ?」
涙を溢しながら訴える彼にオレはひたすら頭を下げるしかありませんでした。
後先省みず馬鹿みたいに神憑り的なものを求めた代償は友の人生の崩壊と、彼を失うことでした。取り返しのつかない気持ちと自分への恥から涙が止まりませんでした。
「出て行ってくれ、てめえの顔は見たくないしオレはそいつの話なんか信じたくないんだ。とにかくもう全部忘れてえから消えてくれよ」
オレは彼に最後に深々と頭を下げ絶対何とかすると約束をし、部屋を後にしました。
"懺悔"へ続く
444 名前:ガンジス ◆g0rq5STCvFWI [] 投稿日:2009/12/11(金) 10:04:56 ID:rdYNjW3e0
すいません。
昨日はだいぶ飲んだ状態で書き込んでしまいました。
もうできているので今晩投下いたします。
失礼な書き込みをお許し下さい。
レスの無駄遣いやめろ
一端の作家気取りかよ
事実か創作か知らんけど、
もったいぶった書きぶりなわりには内容が薄いな
まだ酔ってたのかもね
さようなら。
せめてもうちょい改行入れてくれると読みやすいんだけどな・・・
別に、しこたまお酒呑んで今朝帰りして携帯から読んでる私の頭でも
十分理解できたけど、解んない人って、、ちょっとアレなんじゃないの?w
どうでもいいからウニか喪中はやくきてー
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
そろそろウニが来ても良い時期だな
たぶん年末は忙しくて投下できないだろ
俺も心待ちにしてはいるが
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
そういや年末か
話を投下する人どころか書き込む人も大分減りそうだな
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
無断転載されて著作権を侵害されたのでwiki管理者を相手取って東京地方裁判所に提訴しますね。
アフィの入金金額の95%を名乗り出た著作権保有者に分配する事と、無断転載の損害賠償金額ン百万円を各著作権保有者に支払う事でのみ和解しますね。
とか内容証明でも送ったら逃げるんだろうな、コイツ。
え?
アフィ貼ってあんの? どこ?
アフィに噛み付いてる奴ももはや本人の自演に思えてきた
流石の俺でもそれはない
アフィと広告いっしょにしてない?
さらに言うと無料Wikiでアフィはできない
ここでぎゃぁぎゃぁ喚く必要は無いよ
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
本人がこう言ってるんだよ
喚く必要大ありだよ
いくら投下が無いからって下らん話ばかりするな
まだやってたのか
結局は自分ひとりじゃめんどくさいからお前ら手伝えってことだろ
場所提供してやるから、その代わり手伝え、手伝わないとアフィ置いちゃうよ?いいの?ってこと
アフィが何のことだか分からない俺はとりあえずガンジスの完結待ち
まとめとかアフィとかスレ住人に同意求めるからややこしくなるんだよ
そんなもん勝手にこっそりとやれば良いんだ 好きにしろアホか知らんがな
アフィを執拗に嫌ってる奴がややこしくしてるだけなのに
わざわざ話を掘り起こすお前らもアホなんだよ
黙って投下を待ってろ
480 :
創作のヌシ ◆mF0azlylHA :2009/12/15(火) 12:27:39 ID:klA89fS00
いつ来ても此処は変わらない。ほの暗く、じめっとした湿度に鼻をつんざく木のカビ腐った匂い、足音代わりの歩く度にぎしぎしと軋む床、低い天井、一定の間隔で置かれている腐った小指。
一定の間隔というのがまだ分からないここに来たばかりの頃は、この腐った小指が気持ち悪くて仕方なかったが今はもう慣れてしまった。それどころか何だかだんだん、この木のカビ腐った匂いにも落ち着きを感じてしまう。
駄目だ、ここに固執したらいけない。
早く外へ出ないと。
一体此処はどこなんだろう?木造のすごく古い廊下、そしてすごく長いし窓もない。
ああ、また息が苦しくなってきた…視界が閉じていく…
僕はね、死んでから忘れられていくのは嫌だなあ。
私はかまわないわ、私なんてこの世界の粒子の一粒未満なのよ。
そんなことはねえよ、皆が支えあって成り立つ世の中だ。
お前はどう思うんだ●●?確かに●●の意見も聞きたいわ。
僕も●●の考えが知りたいなあ。
やめてくれ、少し静かに…
カ―――ン…
カーーン…
カーーン…
丘の上の教会の鐘で目が覚めた、天井に張ったポスターの中から貞子が見つめてやがる。
俺はベッドから動けない身体だ。目が覚めても、地獄なのである。
つーづーくー
赤緑氏、乙
おもしろかった
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
そのコピペもう飽きたYO
書き溜めてから投稿して下さいよー
やはり12月は忙しそうですね
486 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/19(土) 21:09:29 ID:tGnUxZs50
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
しーつーこーいーよー
NGできなくてもせめてスルーしてくれよ頼むから
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目に踊るって状況になったらもうパフィやらせてくれ。
俺にパフィさせないためにお前もダンスしろよな?
俺以外の誰かが真面目にダンスしてくれたら俺はもうパフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
バカが立てたウニスレ落ちたんだな
ざまぁw
長いのが読みたい。
494 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/21(月) 14:47:30 ID:JYtwXgXJO
リクエストに応えて今週中には立てたいと思います。
期待age
495 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/21(月) 20:41:24 ID:uhTFPxiR0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
496 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/22(火) 16:45:20 ID:RPP2ZQTcO
別にまとめなくていいから。
497 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/22(火) 18:51:38 ID:ZUDysGMM0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
498 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/23(水) 21:47:30 ID:Yu9yzfrh0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
いい加減うざいのでNG登録しました
今年はウニサンタのプレゼントは無しかい?
501 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/25(金) 10:28:49 ID:EPco90cs0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
502 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/25(金) 10:29:49 ID:EPco90cs0
今年はウニサンタのプレゼントは無しかい?
今年はウニサンタのプレゼントは無しかい?
今年はウニサンタのプレゼントは無しかい?
今年はウニサンタのプレゼントは無しかい?
ウニサンタww
これが信者
503 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/25(金) 16:54:46 ID:fawqXCaR0
暇つぶしにはじめてシリーズのまとめサイト覗いたが
12スレもやっててなんでこんな糞つまらない作品ばっかなんだ
ほんま洒落怖から隔離して正解だったわ
なんで関西弁やねん
せやなw
ウニさん忙しいのかな?
507 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/26(土) 16:23:29 ID:HjMC1fCS0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
アフィの事匂わせるとこういう粘着が必ず現れるな
忠告したかったが聞く耳もたなそうだったし
これも運命だろう
wikiって結局アフィやったの?
510 :
ウニ代理:2009/12/26(土) 22:10:42 ID:mM8JFsZF0
お待たせ、立てましたよ〜。
511 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/27(日) 16:26:40 ID:ig7N4KDs0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
512 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/29(火) 11:42:40 ID:1DDztVzy0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
513 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/29(火) 12:16:13 ID:LkiOfUnsO
↑しつけーんだよカス
で、ガンジスは逃亡したん?
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
同じ言葉を何度も繰り返すのは糖質かアル中
どちらも不治の病
ほっとけて
517 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/30(水) 18:47:14 ID:snJ/6M200
test
518 :
◆mYnWQYHvl. :2009/12/31(木) 02:16:21 ID:SQLleCTmO
おうおうなにやら荒れてんなw
以前に電波坊主と霊能者の知人の話を投下した者です。覚えてないだろうが‥‥
先日、件の霊能者の兄貴と飲む機会があったので奴の近況を聞いてみた所、現在は行方不明とか。
というより住んでる所知らないだけなんだがw
まだ付き合いがあった頃からいずれ連絡を絶って姿くらますみたいな事はよく聞いてた。まだ再会は出来ないっぽいのが残念だけど、かなり遠回りにではあるがその理由も聞いてたのでまだ待つしかない模様だ。
一応、両親とは連絡とってるみたいだからとりあえず生きててよかった。友達の間では死亡説流れてたからw
ふたたび奴が現れる時は普通の人になってる予定。
とはいえ、奴の言う通りなら今頃かなりめんどくせー状況だと思われるのでリアルで命が心配だぜw
奴のおかげでいろいろ楽しい(?)経験させてもらったが奴が俗世を望んだので俺らは何も言えんわな。そいつの憑き物は少し見たけど、大ボスは最後まで見れなかった。まぁ見ないほうがいいと散々言われたしw
奴の場合はこの世以外もチラ見しちゃったレベルだから屁でもないだろうが。
なんか意味ない内容でスマン。
とりあえず奴はまだ生存している様子。
また昔あった事思い出したらテキトーにレスでもする。
519 :
本当にあった怖い名無し:2009/12/31(木) 11:35:47 ID:B0nQphBp0
いいよ別に・・・
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
522 :
ガンジス:2010/01/01(金) 02:04:50 ID:7lb3h9690
ガンジスだよーあけおめーガンジスくそったれ
>>518 乙
レス楽しみにしてる
しかし知人は普通の人になっちゃうのか
当人が選んだことだから仕方ないとはいえ寂しいような
運試し
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
526 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/04(月) 02:00:51 ID:gUhVVFZT0
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
[お悩み相談]
1/12
鮎川さんの事があった翌日。
数日続いた雨も止んだこの日、昼過ぎに起きた俺は神尾さんに呼び出され、近くの喫茶店で顔を合わせていた。
…と言うとまるで夢のような話だが、用件は当然鮎川さんのことで、まったく色気の無いものだった。
まぁ、そういうことでもない限り、俺と彼女がまるでデートのように…なんてシチュエーションは望めないけどさ。
神尾「古乃羽、入院して、3日後に抜糸だって」
俺「へぇ…入院するんだ」
朝昼込みの食事を終え、食後の珈琲なんて大層なものを飲みながら応える。
神尾「何か、そうしたみたい。手術の痕、残ったりしなければいいけど…」
女性としては、やはりその点が気になるみたいだ。
俺「今はそういうの、平気みたいだよ」
別に医学に詳しい訳じゃないが、ネット等で調べてみると、その辺のケアは大事にしているようだった。
神尾「だといいけどね…」
俺「雨月も気にしないだろうしさ」
あいつは今日も病院に行っている。
彼女の両親が来る、と聞いた時には少し緊張した顔を見せたが、奴なりに覚悟を決めたようだ。
神尾「雨月君、上手くやっているかなぁ」
俺「どうだろうなぁ…後でじっくり聞いてやらんとな」
2/12
神尾「…でさ、今日呼んだのはちょっと相談事でね」
俺「あぁ。あの話?」
鮎川さんが怪我をした経緯は、俺も雨月も話を聞いている。
それについて、やはり神尾さんの中では、原因を…犯人を突き止めたい気持ちがあるようだった。
俺「霊視していて、だよな。そうなるとやっぱり、何か危ないものでも見たのだろうなぁ」
神尾「多分ね。ちょっと調べてみたけど、霊視中に目を…って稀にあるみたい」
俺「問題は何を見たのか、だよな。でもそれだと、やっぱり本人に聞くしかないんだよなぁ…」
当たり前の話だ。本人に何を見たのかを聞くのが一番早い。
…が、それがそうもいかない事態なのだ。
神尾「古乃羽、覚えてないって言うのよね…」
そう。あの後、目を覚ました彼女に聞いてみたのだが、「何を見たのか覚えていない」と言う。
病院に運ばれて手術して、気が付いたら記憶がサッパリ、ということだった。
3/12
俺「ショックで記憶が…って事なんだろうな」
神尾「…多分ね」
責任を感じているのか、神尾さんが少し沈んだ顔になる。
俺「雨月のお姉さんに、相談できれば良いんだけどなぁ」
神尾「連絡取れないのよね…。どうしても繋がらないの」
俺「ここ来る前に雨月に電話して聞いたけど、あいつも同じだってさ。
でも何か、お袋さんに聞いたら、3日くらい帰らないかもって言っていたらしいよ」
神尾「あぁ、そうなんだ。…でも、電話が通じない、ってのは何かなぁ」
本来ならお姉さんに相談したい事なのだろう。
まぁ、当たり前だ。俺は霊感とか無いから、霊視が原因とか言われるとちょっとお手上げだ。
となると、ここはやはり…
俺「やっぱり、分かる人に相談するしかないよな…」
神尾「…お願いできる?」
俺が相談するといったら、あの婆さんだ。どうやら神尾さんもそれが目的らしい。…いいさいいさ。俺もいつか、頼れる男になってやるんだ。
俺「おう。ちょっと電話してみるよ」
グイと珈琲を飲み干し、俺は携帯を取り出した。
4/12
神尾「――ここかぁ」
珈琲に軽くむせてから約1時間後、俺と神尾さんは牧村さんの家の前に立っていた。
神尾さんが直接会って話をしたいというので、車に乗せてここまでやって来たのだ。
俺「あぁ。中々雰囲気のあるところだろ」
神尾「そうね。1人じゃちょっと入りづらいかな…」
確かにそうだろう。佇まいは田舎の文房具屋みたいな感じだが、なにしろ看板が無いので、店かどうかも分からない。
俺「まぁ、とにかく入ろう」
神尾「うん」
ガラガラと引き戸を開けて中に入ると、真っ昼間にも関わらず、店内は相変わらず薄暗い。
俺「こんちわー」
電話で訪ねる旨は伝えていたので、奥に向かって声を掛けると、すぐに婆さんが出てくる。
牧村「はいはい、こんにちは。よく来たね」
俺「やぁ婆さん、元気そうで。あ、彼女が電話で言った神尾さん」
神尾「神尾美加です。はじめまして」
ペコリと挨拶をする。
牧村「どうも、はじめまして。牧村シズエと申します」
そう言って婆さんは白髪の頭を下げる。
神尾「あの、今日は…」
牧村「あぁ、奥で話そうかね」
そう言って婆さんは俺たちを奥の座敷に通してくれる。
…残念ながら、「可愛い彼女だねぇ」みたいな嬉しい勘違いは、一言も言ってくれなかった。
5/12
牧村「…で、今日はどうしたんだい?相談事があるって言っていたけど」
婆さんがお茶を出してくれながら聞いてくる。
神尾「あ、えーっと、その前に…」
神尾さんが俺の顔を窺う。そう、先にあの事を言っておかないとな。
俺「あのさ、相談事もあるんだけど、その前にちょっと…」
牧村「ん?なんだい?」
俺「この間まで知らなかったんだけどさ。婆さん、雨月の…舞さんと知り合いだったんだな」
牧村「舞って…あれ?知っているのかい?」
そう言ってキョトンとする。
その顔は中々愛嬌があり、ひょっとしたらこの婆さん、若い頃は結構可愛かったのかも知れない…なんて思わせる。
そんな婆さんに、俺たちと光一、その姉の舞さんとの関係を話す。
牧村「あらあら…驚いたねぇ…」
俺「俺もビックリだよ。知り合いとは思わなかった」
牧村「世間は狭いねぇ…」
本当は、白谷佳澄――婆さんの曾孫に当たる彼女との関係もあるのだが、
直前に神尾さんと相談した結果、それは言わないでおこう、という事になった。
それを言うと、あなたの曾孫さんに殺されそうになりました…なんて話になってしまう。
それに雨月から聞いた話からすると、白谷さんの事については、触れて欲しくないだろうから。
6/12
神尾「それであの、相談したい事があるのですが…」
雨月との関係を話した後、神尾さんが本題に移る。
牧村「なんだい?」
神尾「あの、まずこれを…」
そう言って神尾さんは、持ってきたバッグから例の名刺を取り出し、そっと卓袱台に置く。
牧村「…名刺だね」
婆さんがそれを手にとって見る。
牧村「往来会…桐谷?知らない人だねぇ…」
神尾「私の親友で鮎川古乃羽って子がいるんですけど…舞さんとも知り合いの子で」
牧村「ふむふむ」
神尾「彼女、霊視ができる子で…先日、その名刺を霊視したんです」
牧村「ほぉ…。また、何で?」
神尾「それは――」
神尾さんは大学で名刺を貰った経緯と、その翌日に流れたニュースの話をする。
牧村「へぇ…。変な話だねぇ」
神尾「そうなんです。それで気になって、私が古乃羽に霊視をお願いしたんです。そうしたら…」
牧村「そうしたら?」
…少し辛そうな顔をする神尾さん。
自分の口から説明すると言っていたので、俺はそれをジッと見守る。
神尾「途中で突然目を抑えて、血が…。瞼が切れていました。もう少し傷が深かったら、失明していたかも、と」
牧村「あらまぁ…」
7/12
牧村「それは危なかったねぇ」
神尾「はい…。今、入院しています」
牧村「で…、相談事ってあれかい?その原因とか?」
神尾「はい。牧村さんなら何か分かるかな、と」
俺「ほら、俺たち霊感とかまったく無いからさ…。お願いできないかな」
牧村「それは別に構わないけど…原因ねぇ…」
名刺を手に持ち、しげしげと眺める婆さん。
俺「何かおかしな点とか無いかな」
牧村「この名刺が、ねぇ…」
俺「呪われた名刺なんじゃないかなー…と。持ち主の怨念が、みたいな」
牧村「うーん…」
婆さんはそう唸ると、首を傾げてこう言った。
牧村「残念だけど、何も無いね」
俺「何も無い…?」
牧村「あぁ。これはただの、普通の名刺だよ。呪われているとかも無さそうだ」
神尾「普通の名刺…」
8/12
俺「じゃあ、何で…?やっぱり、あれか?何か危ないものを見たのかな」
名刺自体に異常がないのなら、それしかない。
牧村「そうなるね。本人に聞くのが一番じゃないのかい?」
俺「そうなんだけど、それが…」
神尾「古乃羽、何を見たのか覚えていないのです」
牧村「あら…」
俺「そうなんだよな」
牧村「それはまた、困ったねぇ」
婆さんと話をしているといつも思うことだが、この人はとことんマイペースだ。
人によってはイライラする事もあるかも知れないが、俺はこののんびりした感じが嫌いではない。
この件では少しナイーブになっている神尾さんはどう思うかな?、と心配だったが、彼女も気にしている様子はなかった。
牧村「私も霊視できれば良いのだけど、ねぇ…」
仏壇を見ながら婆さんが言う。
牧村「うちの人は得意だったのだけど、私はどうも苦手でねぇ」
俺「そうなんだ…」
牧村「耳の方なら良いのだけどね」
耳?…あぁ、なるほど。
以前、大学の怪しい部室から電話したときのことを思い出す。
9/12
牧村「ところで…」
俺「ん?」
牧村「この話、舞には相談したのかい?」
当然とも思える事を聞いてくる。しかし、聞かれたということは…
俺「婆さんも、舞さんのこと知らないか…」
牧村「ん?」
俺は、舞さんに連絡が取れないことを伝える。
牧村「舞が…」
俺「そうなんだ。まぁ、3日くらい出掛ける、って言っていたらしいけど」
牧村「…」
心配そうに、何事か考え込む婆さん。俺も心配と言えばそうだが、あのお姉さんなら、よっぽどの事がない限り平気そうな気もする。
牧村「神尾さんは、舞の事、どう思うかね?」
神尾「…はい?」
突然、神尾さんに話を振る婆さん。
神尾「どう、ですか…」
牧村「そ。あなた、勘が良さそうだから」
神尾「うーん…」
“勘が良い”と言う点を特に否定しないのは、彼女も自認しているからだろうか。
神尾「心配です。何かに巻き込まれているんじゃないか、って…」
牧村「…そう」
俺「何か気になる事がある?」
牧村「いや、何も。よく分からないしねぇ」
そう言ってかぶりを振る。ここで婆さんに分からないのなら、俺たちにも到底分かる事ではないだろうな。
10/12
――結局、婆さんに相談したものの何の進展も得られず、俺たちは牧村宅を後にした。
俺「まいったなぁ。何も分からず、か」
名刺から何か…?と思ったが、何のことはない。ただの名刺でした、というオチだ。
俺「舞さんが戻るの待つしかないかね、これは」
神尾「…」
俺「何かありそう?」
黙り込んでしまった神尾さんに問い掛けてみる。
神尾「あのさ…舞さんが戻ってきたとして、何か変わる事ってある?」
…どういう意味だ?
俺「そりゃ…相談できるじゃない」
神尾「相談しただけで、どうにかなる問題とは思えないのよね」
まぁ、それはそうか。
俺「じゃ、あれだ。霊視してもらえるかも」
神尾「…それさ、北上は頼める?」
俺「ん…」
神尾「私、無理。古乃羽があんな事になったのに、頼めないよ」
俺「あぁ…」
俺も、婆さんが霊視するって言ったら止めただろう。
でも、あの姉さんなら上手くやってくれるんじゃないか、なんて期待していたりする。
…しかし、それを察したように神尾さんが言ってくる。
神尾「舞さんなら、怪我せずに上手くやってくれるかも知れないけどさ。…やっぱり頼めないな」
上手くできるにせよ、危ない事は頼めない。そう言いたいのだろう。
それはそうだ。俺も同意する。
11/12
俺「…となると、だ。打つ手が無くなったかな」
これ以上、俺たちにできそうなことが無い。八方塞がりだ。
神尾「んー。あと、一手かな」
俺「お…?何かある?」
神尾「ほら…ここ」
そう言って神尾さんは名刺を取り出し、それを指差す。
俺「…どこ?」
神尾「ここだってば。ほら、書いてあるでしょ?」
俺「書いてあるって…」
まさか…
神尾「往来会の住所と電話番号、書いてあるじゃない。…本部って書いてあるから、支部もあるみたいね」
俺「…いやいや!」
また何という事を言い出すのだろう。
俺「それは流石にヤバイって…」
神尾「ヤバイって、何が?行ったら最後、取って喰われると思う?」
俺「…その可能性も無きにしも非ず」
神尾「チラシを大々的に配っているような団体よ?普通に相談者も居るみたいだし」
俺「でも、裏で何やっているか分からないだろ?その広報の人が死んでいるし、鮎川さんだって怪我しているし…」
神尾「別に、裏まで探ろう、って訳じゃないわよ。どんな所か知っておきたいだけ」
…これは絶対、ウソだ。
12/12
神尾「それに、ほら。何の関係もない、善良な団体かもしれないじゃない」
俺「…そうは思ってないだろ?」
神尾「アハハ…やっぱ、分かる?」
バレバレだ。彼女は往来会を疑っている。
神尾「確認したい事があるのよ。意味無いかも知れないけどさ…」
俺「うーん…」
これはどうやら、止めるのは無理そうだ。
俺「それなら…、俺も一緒に行くけど、良いよな?」
無理に行かせまいとすると、1人で行きそうな気がする。…まさか、そうさせる訳にもいかない。
神尾「ん?もちろん、そのつもり」
俺「あ…そう…」
頼りにされている、と考えていいのかな…?ちょっと嬉しいぞ。
神尾「じゃあ、作戦会議ね。ちょっと考えていることがあるの」
俺「ほほぅ…。実は俺もな、思い付いたことがあるんだ」
神尾「へぇ…何?」
さっき、ふと考え付いたことだ。
お互いに確実性には欠けるものだったが、霊感ゼロ組として無い知恵を絞り、作戦を立てる。
そしてこのまま、往来会に向かう事にした。
思い立ったら、なんとやらだ。
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
あぼーん連発だけどまたきてるの?
赤緑来てター
乙です
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
新年早々湧いてるなぁ・・・
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
NG登録してれば、見えないからスルーしろっつってんだよ
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
551 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/10(日) 18:56:52 ID:6/aV1WfL0
afi
赤緑さん来ないのかな
このスレに愛想尽かしちゃったのかな・・・・
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
俺だけが真面目にまとめるっていう状況になったらもうアフィやらせてくれ
俺にアフィさせないためにお前も編集しろよな?
俺以外の誰かが真面目に編集してくれたら俺はアフィやらない
まとめサイトの更新まだかな?
すごく楽しみにしてるんだけど・・・
粘着キチガイのせいでやめちゃったの?
うん
お前が荒らしを止めるまで続くだろうよ
何が怖いって、コピペ荒らしが面白いと思える神経
時々暇潰しに閲覧させてもらってる者です。心霊とか怪奇現象、すきだけど今までまったく経験なかったから、せめてそんな経験してるここの人たちの話を今まで楽しんで見てきたのですが、
半年ほどまえ、ひっかかることに遭遇したので書き込みします。
オカルトか何なのか全くわからないので、逆に皆様で判断して頂きたい次第です。
去年の夏、仕事がなくなり意気消沈してまして、気分をリセットするために1人旅に出ました。
少ない貯金から奮発して石川県の某有名ホテルを予約して、最寄りの駅に着いたのが夕方の6時くらいでした。
駅からホテルまでの送迎バスが出ていて俺が最後の乗客みたいでした。
お待たせしましたって言ってバスに乗り込んだ瞬間、ガツンッと左右の耳の鼓膜が痛くなったんですね、いってえ〜っておもって顔をあげたら何か変なんです。
バスの座席はだいぶ埋まっていて何故かみんな俯いてるんです、俯きながらも楽しそうな会話はしてるんですよ。でも、まあ何なんだよ?くらいで気にもせず、一番奥の窓側の席に。
運転手がそのまま無言で発車させてしばらく進んでいたら、ほんと信じらんないんですけど車道のはしっこ田んぼ寄りを進行方向へとズラーーーッと犬とかデカイ鳥が横たわってるんです。
目を疑ってよくみるとその全部が臓器が出ていたり血まみれ。
もちろん異質は異質なんですけど、おかしいのが乗客の誰も反応しないし相変わらず俯いてるし、もう会話すらなくて何か静かすぎるっていうか違う世界で気持ち悪いんです。
しばらくそれが続いたもんですから吐き気とだんだん苛立ちも募ってきて怒鳴り散らしてやろうかって考えてたら、またガツンッと耳の鼓膜が痛くなって気づいたらバスの運転手とホテルの人に抱えられてバスから降ろされていた。
心配されたけど体調は悪くなくてただ何が何だかって感じでした。
もうみんな全然普通で(俺がおかしかったのか?)ほっとしました。そっからはなんもなく素晴らしいホテルだったけど、俺からしたら思いっきり怖かったんです。
投稿するまで悩みましたが、未だに謎の出来事にモヤモヤしてるので勝手ですけど書いて少しでもすっきりしたらと思って書きました。
566 :
岐阜の山にて :2010/01/19(火) 03:18:09 ID:5rUNkwv60
3年程前、岐阜県に旅行に行った時のこと。
飛騨の奥地に入って趣味でやってる彫り物の木材とかを調達しようと思って山の中に行ったんだ、道なんか整備されてない本当に山!結構奥まで行ったんだ。
まだ夕方だったかな?
群れてる木々を掻き分け掻き分け傾斜をひたすら進んでたら、いいスポットに出たんだ。
田舎特有の綺麗な空に夕陽が降りてすげえ絶景に感動して「いやあ〜やっぱ自然はいいね、癒されちゃう」何て思ってたら、いきなり足つっちゃったわけ。
ほんといきなりだったもんで俺も焦りましたよ、普段身体を動かすから足つることなんかあんまないし、
何か色々伸ばしてみたりしてみても、なかなか治んないから普通じゃねえって思って焦ってたら
「○○〜(俺の名前)
○○〜」
後ろから呼ばれて、は?誰?って思って振り返ったら危なかった!崖だった。
落ちる寸前だったよ。
もちろん後ろは崖じゃねえはずなんだよな、だってそっちから登って来たわけだし振り向く前までは傾斜になってる途中の景色が素晴らしいスポットで夕陽を見てたわけ。
なんだこれ?って思って前方に戻ったら木々が伐採されて整った道があった。
足もすっかり元気になってたし、こりゃなんかマズイって思って道に沿って下山しましたよ。
今思えば、あれが霊体験ってやつなんかなあ?
シリーズものが読みたいです。
シリーズ物ではなさそうだな
残念!
ガンジス完結編マダー?
>>564 >>566 おい、ここはシリーズ物スレだろ
何単発もの投下してんだ?スレタイ程度の日本語も読めないのかお前らは?
スレ違いの投稿で荒らすなやアホどもが・・・二度と来るなよ
出たー新規つぶし
お前まだこのスレに生息してたのかw
572 :
記録 ◆XF9.BDSu9Q :2010/01/19(火) 21:36:08 ID:zN31uKND0
こういう記録を付けようと思ったのはある出来事がきっかけだった。
俺は小さい頃から憑かれやすかったり見えてしまう体質(霊質)で、物心付いたころ当時住んでた一戸建ての家、1階は父方の祖父母が住んでいて2階に俺たちの家族が住んでいた。
俺は小さいころ病弱で隔週で40度近くの熱を出していた、俺は記憶がないがその時も熱で寝込んでいた深夜らしい。
お袋がダイニングで煙草を吸っていたら
長い廊下を隔て離れた俺の寝る部屋から叫び声が聞こえたらしく、まだ小さかった俺が心配になり煙草を消して部屋に向かおうとしたら
「ダンッ!」
と俺の寝る部屋から何か重いものが落ちる音がして、走って部屋の前まで行くと
「バンッッ」
と扉が開き俺が部屋から飛び出し、泣きじゃくりながら小さい男の子からは考えられないようなドスの効いた低い声で女性の名前を叫びながら2階を走り回りはじめた。
お袋が抱きついて止めようとしたが凄い力で逆に振り回され、しばらくそれが続いたと思うとピタッと立ち止まり泣くのもやめて勝手に部屋に帰ってたそうだ。小学校の入学式に合わせ引っ越してからは隔週で出ていた熱も出なくなり、おかしなこともなくなった。
573 :
記録 ◆XF9.BDSu9Q :2010/01/19(火) 21:37:14 ID:zN31uKND0
他にも、小学校の通学コースって決まっていて決められた道を通らないといけない決まりだったが、家を出て通りを左にいくとズシーンっと嫌な感じの道があり昼間でも怖かったので普段は遠回りしていた。
しかしある日寝坊してしまったのと土砂降りの雨で、件の嫌な道を通らざるを得なかった。
その道に差し掛かる角までいくと、雨の湿気もくわわり一層嫌な空気が身体にムワ〜リとまとわりついた、ビクビクしながらも遅刻して怒られるのもこわいので足を踏み入れた。
嫌な空気はしばらく続いたが、それだけみたいでだんだん安心してきてもうすぐ他のコースの子達との合流地点だと思ったら
目の前にある水溜まりが吹き出してびっくりして逃げ出そうと後ろを振り返ったら顔の削れ落ちたお地蔵さんがポツンといたので泣きながら学校まで逃げた。
他にも中学のころ墓場で肝試しの最中に知らない女性が倒れていたので、声を掛けたら苦しくなって倒れてしまい気がついたら病院だった。
しかし、それ以降めっきりそんなことがなかったが
記録をつける出来事が20歳の頃起きてしまったんだ。
574 :
記録 ◆XF9.BDSu9Q :2010/01/19(火) 21:38:01 ID:zN31uKND0
その頃から俺は昔に体験した霊現象も相まって、幽霊という存在に愛着が湧いてきたが湧いてきたら何故か縁遠くなり自ら探す旅をしていた、
有名なスポットなど行く気は更々なくて、宛もなくぶらぶらして遭遇するのを狙っていたんだ
そして20歳の夏、温泉旅行も兼ねて○県の温泉地に行った。
夜、車を飛ばして山中をひたすら走ってた。ヘッドライトが頼りの暗い山道をひたすらウネリクネリ進んでいたらヘッドライトが急に消えてしまった。
焦るよりも俺は"来たか?"と思って車を止めて外へ出てみたんだ
辺りは静寂そのもので山道から下を見下ろすと夜の温泉街のネオンがちらついてた。
なんもねえかあ?って思って車に乗り込もうとしたら車全体に色んな虫がビッシリくっついてた
蛾の仲間みたいな多種の虫がグチャグチャにひっついてとても乗れる状態じゃない!
ヘッドライトが消えたのも虫によるものだった。
虫を追い払うために木の棒かなにかを拾いに山道から森に山の中に入って行くとやはり夜の森、漆黒の暗さで何も見えやしない!
転ばないように手探りで木をつかみ慎重に歩いているとガツンっと何か固いものにつまずき転んでしまった
575 :
記録 ◆XF9.BDSu9Q :2010/01/19(火) 21:39:29 ID:zN31uKND0
頭からずっこけ、額のあたりを切ったらしく血が出ていて イッテエ…何なんだよ?と思い見てみるとだいぶ古く朽ちたお地蔵さまが転がっていたんだ。
こんな場所に?と思い、お地蔵さまを立たせようと持ち上げた瞬間全身が凍りついた。
顔の部分が削れた、小学生の頃あの道に現れたお地蔵さまだった…
うわあああぁぁぁ!!!!!!!!!!
恥ずかしながら本当に怖くてお地蔵さまを蹴り倒して急いで車に逃げた、
がむしゃらに必死に走ったので車にたどり着くまでに何回かこけてしまったが、後ろを振り返るのだけはマズイと思った。
車が見えた、ヘッドライトが光っている!
もう虫はいないらしい、
乗りなれた車にこれほど安堵したこともなかった。
急いで乗り込み車を走らせた。
576 :
記録 ◆XF9.BDSu9Q :2010/01/19(火) 21:40:14 ID:zN31uKND0
ついてくんな!
ついてくんな!
ずっと心に念じてた。
本当に腰が抜けるほど怖かったけど、なんでこれがそっから先記録をつけることになったか
この事があった時から件の顔が削れたお地蔵さまが夢に出てくるようになったんだ。真っ白な広い空間にぐるぐる回りながら小さくなったり大きくなったりしてた。
そんな夢を頻繁に見るようになってから大した根拠はないが、これから何か他にも遭遇したら大学ノートに記録しようと決めました。それから約10年、色んなことがあったが今回書いたのはそのきっかけ的出来事。
>>571 アホかお前?
新規?単発ものに新規もクソもあるかよ
単発ものはスレ違いだろが
単発ものがOKならいつでも宣言してくれ。俺が怒涛の単発もの投下してやるからよ
デジャヴな流れ・・・w
トリップてなぁに?
>>577 単発とシリーズってどう分けるの?
二つ以上一気に投下でもうシリーズ?
それともそれだけじゃまだ単発?
581 :
ガンジス ◆NUHAMZ6VTQ :2010/01/20(水) 22:32:13 ID:piXJmltR0
もう書く気なんかさらさらなくなりました
さようならみなさん
ウニさん待ち
>>580 上の単発ものはシリーズ物を匂わす発言が一切ない上に完結してる
これで単発ものだと分からないなら返す言葉はねーよ
もちろんこの作者がこれからシリーズ物として投下するかもしれんが今の時点では完全に単発もの。
なんども言われてるけど、ここはシリーズ物を投下するスレだ。
単発ものは他に該当するスレはいくらでもある。何のためにルールが有るのか考えろよ
当たり前のこと言ってるだけで荒しかよ
アホしかいないのか
[作戦(前)]
1/13
「それじゃ、ちゃんとお医者様の言うことを聞いて…」
私「うん」
帰り際になって、母親が同じことを何度も繰り返す。
母「何か困った事があったら、すぐに連絡するのよ?」
私「うん。分かった」
母「雨月さん、古乃羽をお願いしますね」
雨月「はい」
彼にも、これで何度目だろうというお願いをする。
なんだかもう、恥ずかしくて仕方が無い。
母「この子は、もう、昔から…」
私「ほらぁ、もう行かないとでしょ?遅くなるよ?」
また長い話…というか、昔の恥ずかしいエピソードを話し始めそうだったので、慌てて促す。
母「はいはい」
やっと観念した様子で、母親は病室を出て行った。
「あんまりお邪魔したら悪いわね」という、先に帰ったお父さんが聞いたら、卒倒しそうな言葉を残して。
2/13
私「ごめんね…。何か、困っちゃったでしょ」
昨日、うちの両親と彼が対面した。…しかも不意に、だ。
お母さんは別に問題ないのだが、お父さんが彼に会ったときどうなるか…。私は気が気じゃなかった。
昨日は美加と北上君も居たので、その場では”大学の友人達”という事で落ち着いたみたいだったけど、
その後私の家に泊まってから、お父さんだけ先に帰ったという点が気になる。
私の家に泊まったということは、部屋に飾ってある2人の写真も見られただろうし、
最初に会った時点で、こーくんが”彼氏”であることを看破していた、というお母さんが、それを伝えた可能性も十分考えられる。
とにかく、後のフォローが大変そうだ。
スネて先に帰ったお父さん、きっと後でお母さんに怒られて、更にヘソを曲げそうだし…。
雨月「いやぁ、困ったことは無いよ。…ちょっと緊張したけどさ」
彼はそう言って、私の手を握ってくれる。
両目に包帯を巻いているため、視界が遮られている私には、それがとても嬉しかった。
3/13
本来、私の怪我の具合からして入院の必要はないらしいが、お父さんの意向でこうなってしまった。
母曰く、私が家に帰って、彼に看病してもらう…2人っきりでの看病、というシチュエーションになるのを恐れたから、とのこと。
じゃあお母さんが看病してよ、と言ったが、それだとお父さんの相手をする人が居なくなっちゃうでしょ、と諭されてしまった。
雨月「そういえばさ」
私「なぁに?」
雨月「今朝、北上から電話があってさ、神尾さんに呼び出された、って嬉しそうに話していたよ」
私「へぇー」
雨月「デートって訳じゃ無いみたいだけどな」
私「なーんだ…」
デートなら良いのに、と思う。
北上君はいい人だ。美加だって彼の事は嫌いじゃないだろうと思う。
だから、いつまでも昔の事を…もう、いい加減に――
雨月「やっぱ、あれかな」
私「あ…うん。そうだと思う」
きっと、名刺の事を調べているのだろう。
美加の性格からして、ジッとしていられる訳がない。
雨月「北上と一緒ってことは、牧村さんのところだろうね」
そう。舞さんに連絡が取れない以上、相談するとしたらそこしか無いだろう。
…舞さん。
……
美加は分かっているかな…?
…きっと、分かっているだろうな。私たち、長い付き合いだもの――。
4/13
――往来会、本部前。
牧村さんの家から、北上の車でおよそ1時間半。
随分と遠くまで来た気分だが、位置的には、ここから私の家は近い。30分くらいで帰れるだろう。
会の本部であるその建物は、外観から察するに2階建ての、どこにでもある公民館のようだった。
突撃することに多少の不安は拭えないが、国道に面していて、人通りもそれなりにある。…大丈夫。うん、大丈夫だ。
私「…よし」
軽く気合いを入れる。
目的は、私たちに名刺を渡した男の事。
あの男と往来会には、関わりがあるのかどうか。それを確かめるのだ。
北上「準備OK。行こうか」
私「うん」
私たちには、霊感が無い。…でも今回は、それが良い方に転がると考えている。
相手はきっと、私たちに霊感が無い事を見抜くだろう。
そうすれば好都合だ。
何も分からない人と思ってくれれば、こちらを警戒せずに話をしてくれるだろう。
…なんとも楽観的な考えではあるけど、こちらの「作戦」に気付かれない事を祈りつつ、私たちは建物の入口へ向かった。
5/13
入口の自動ドアを通り、真っ直ぐに受付らしきところに向かう。
館内にはどこかで聞いたようなクラシック音楽が流れ、数人が忙しそうに行き来している。
待合席らしき所には5,6人の人が座っているが、全員が年配の方で、なんだか昼間の病院みたいだ。
私「あの、すみませんが…」
受付「こんにちは。今日はどういったご用件ですか?」
受付嬢は1人。なかなか綺麗な人で、にこやかに対応してくれる。
私「この名刺を頂いて来たのですが」
そう言って、私は例の名刺を差し出す。
受付「はい」
名刺を受け取り、確認する受付嬢。…その顔が曇る。
受付「あら…桐谷さんの…?」
私「はい」
受付「まぁ…」
受付嬢のこの反応からして、同姓同名の広報担当が居る、という線が消えた。
これはやはり、死んだ人の名刺なんだ。
6/13
私「その名刺、実は2日前に貰ったものなんです」
受付「…え?」
素で驚く受付嬢。
派遣の人かも知れないが、この桐谷という人がもっと前に亡くなっている事は知っているようだ。
私「何だかおかしいですよね…。それで気になって、こちらに来たんです」
受付「はぁ…」
怪訝そうに名刺を見る受付嬢。まぁ、そういう反応になるだろうな。
受付「あの、ちょっと確認しますので、そちらでお待ち頂けますか?」
私「はい」
名刺を返してもらい、私たちは待合いのスペースに向かう。
受付「あ。あの、お名前をよろしいですか」
…っと。そりゃそうだ。
私「神尾です」
受付「神尾様ですね。少々お待ち下さい」
少し動揺している感じの受付嬢だったが、直ぐに受話器を取り、どこかに連絡している。
私たちは待合いの椅子に座って、呼ばれるのを待つ事にした。
7/13
北上「なんか、普通な感じだな」
椅子に座り一息つくと、少し緊張した感じで、北上が言ってきた。
私「受付の人、綺麗だね」
北上「だねぇ。相当、厳選したんだろうな」
私「あの人も、霊感とかあるのかな」
北上「どうだろうなぁ…」
受付の方を見る北上。
私「ああいうの、好み?」
北上「ん?いや、いやいやいや」
手を振り、全力で否定してくる。
私「あれでもダメって…贅沢ねぇ」
北上「いや、俺は…ほら、その…」
私「冗談よ。ほら、リラックスリラックス。普段通り、ね?」
北上「あぁ…そ、そうだな」
北上がため息と共に肩の力を抜いたのを見てから、私は待合いの場に居る人々に目をやる。
年配の人が男女合わせて6人。それぞれバラバラに座っており、知り合いという訳でもない様子だ。
…この人たちは、全員が心霊関係で困っている人なのかな?
以前雨月君に聞いた話だと、往来会はそれなりに”繁盛”している感じだった。
…でも果たして、世の中にはそんなに心霊現象で困っている人がいるのかしら、と思う。
休日とはいえ、ここには私たちを合わせて8人も居る。
こういうところが繁盛するなんて、決して良いことじゃない。
8/13
受付「神尾様――」
私「あ、はい」
早速名前を呼ばれたので、席を立ち、2人で受付に向かう。
先に待っていた人達の視線を感じるが、こちらはちょっと特殊な用件なのよ、と心の中で弁解する。
受付に行くと、そこにはスーツ姿の男の人が来ていた。どうやらこの人が、私たちの「相手」みたいだ。
近付くとペコリと頭を下げ、名刺を差し出してくる。
男「はじめまして。私、本会の広報部長で汐崎と申します」
私「どうもはじめまして。神尾です」
北上「北上です」
それぞれ名刺を受け取り、こちらも頭を下げる。
お互いにペコペコ。外国だとここで握手なのかな、とか意味のないことが頭をよぎった。
汐崎「それでは、どうぞこちらへ…」
そう言われてついて行き、私たちは応接室のようなところに通される。
汐崎「どうぞお掛け下さい」
私たちに椅子を勧め、自分も座る。…と同時に、女性がお茶を持ってきてくれる。
この人がまた綺麗な人で、スーツ姿に網ストッキングといった、大分色っぽい格好をしている。
待ってました
支援
9/13
汐崎「何でも、亡くなった桐谷から名刺を受け取ったと聞きしましたが…」
網ストの人が退出すると、早速本題に入る汐崎さん。
この人、40歳過ぎくらいかな?名刺を見ると、下の名前は「祐一」と書いてある。
ピシッとスーツを着込んでいるが、堅苦しい訳でもなく、柔和な感じで話しかけてくる。
一言で言うと、親戚の優しいおじさん、ってとこかな。…分かる?
私「はい、この名刺なんですけど…」
そう言って名刺を出す。
汐崎「ふむ…」
名刺を手に取り、しげしげと見つめる汐崎さん。
私「2日前に頂いたんです」
汐崎「確かに、桐谷のものですね」
私「はい。ニュースで見て、びっくりしました。もう亡くなっているって…」
汐崎「ですね…。これは不思議な…」
私「でも名刺をくれた人、桐谷さんじゃ無いんです」
汐崎「…はい?」
え?という顔をする汐崎さん。
わざとここまで言わないで唐突に告げてみたのだが、その反応が演技なのかどうか、判断は付かなかった。
私「私が会った人って、ニュースで出た人とは別の人なんです」
汐崎「別の人、ですか…」
私「はい」
汐崎「…詳しくお話頂けますか?」
10/13
私「2日前、私が大学の学食で食事しているときに、男の人が来たんです」
汐崎「ふむ」
私「で、その人が往来会の桐谷ですって名乗って、この名刺をくれました」
汐崎「桐谷を名乗った…」
私「はい。用件は、スカウトの話でした」
…よし。私、ウソは付いてないぞ。
汐崎「なぜだろう…」
眉を顰めて悩んでいる。本当に分からないのか、それとも…?
私「悪質な悪戯なのかなぁ、って思ったのですけど」
汐崎「ですかねぇ…」
名刺を手に、何事か考えている素振りを見せる。…ダメだ。その表情からは何も読み取れない。
汐崎「その男ですが…」
私「はい」
汐崎「どんな格好をしていましたか?」
私「格好は――」
聞かれると思った。
私「ラフな格好でした。Tシャツにジーンズで」
汐崎「Tシャツ…?」
あれ?という顔をする。
汐崎「それでは、うちの者じゃないかも知れませんね…。うちは、スーツ着用が義務付けられていますから」
11/13
私「あぁ…そうなんですか」
そう言われるだろうとは、思っていた。
汐崎「えぇ。広報部では、特に徹底しています」
私「ということは、やっぱり…」
汐崎「そうですねぇ。うちとは関係の無い、第三者の悪戯かと思いますよ」
当然、そういう話になるだろう。
…でも、ここから探っていくのだ。
私「あの、こちらではああいったスカウトというものを、いつも…?」
汐崎「えぇ。うちは広報部でスカウトも担当していますが…、ああいった、というと?」
…軽くカマをかけたつもりだったけど、少し甘かったか。
私「私みたいに霊感とかまったく無い人でも、対象になるのかな、って」
汐崎「あぁ。勿論、そういうこともありますよ」
そう言って、ニコニコしながら答えてくる。
汐崎「私たちの中にも霊感のない方は居られますし…事務の方とかですね。
それに元々霊感がない方で、本会に入ってからそれが身に付いた、という方も居ます」
私「へぇ…」
修行でもするのかな?興味があるけど…今はそれどころじゃない。
私「あの、そのとき…スカウトをするときって、予め相手の事を調べるのですか?」
汐崎「…と、言いますと?」
私「霊感の有る無しって、どうやって知るのかな、って」
汐崎「あぁ…、なるほど」
そのことですか、という顔になる。
12/13
汐崎「それは、各自で判断していますね」
私「各自?」
汐崎「広報の人間が、その場で判断するのです。我々は、相手を一目見れば分かるのですよ。そういった者が配属されています」
私「へぇ…」
よし、この流れでいけるかな…?
私「じゃあ、予め色々調べて、っていうことはしないのですね」
汐崎「そうですねぇ…。今のところ、そういうことはしていない筈です」
私「だとすると、やっぱり、あの人は違うのかな…」
汐崎「あの人…この名刺を渡してきた方ですか?」
テーブルに置いた名刺を見て、訪ねてくる。
私「はい。あの人、私の名前を知っていたので…。突然名前で話し掛けられて、びっくりしました」
汐崎「それは驚くでしょうねぇ」
私「何だか気味が悪くて…。ほら、私の名前ってちょっと変わっているから…」
汐崎「ん…?」
そう言うと、少し考える素振りをする。これは掛かったかな…?
私はまだ、フルネームは教えていない。
ここで納得するようなら――
汐崎「えっと…すみません。下のお名前は…?」
……
はずれた…
13/13
私「あ、すみません。美加、って言います。…だから、下から読んでも同じなんです」
汐崎「神尾、美加さん。かみ、お…、なるほど。本当ですね」
本当に、今気付いたような表情だ。私にはどう見ても、演技とは思えなかった。
私「そうなんです。だから――」
――ここまで。残念ながら、私にはもうこれ以上、何も引き出せそうに無い。
私はそう判断し、適当に取り留めの無い話をした後、ここを出ることにした。
帰り際、名刺はどうします?と聞かれたが、事件に関係する可能性もある、ということで、私の方から警察に届けることにした。
そうされると困るかな?と思ったが、それが良いでしょう、と簡単に言われる。
本当に、他意はないようであった。
どうやら、私の作戦は完全な空振り――失敗だったみたいで、関係を探るつもりが、何一つ分からないという結果に終わった。
我ながら下手なやり方だったとは思うけど、ちょっとショック…。
……
…でも、まぁいっか。
失敗したのは私の作戦だ。もう1つの方はきっと上手くいっている。
私はそう信じ、出口に向かいながら、隣を歩く北上を見た。
赤緑さんお疲れ様
次の展開が気になる
待ってますよ
赤緑氏乙
楽しませてもらいました
赤緑氏乙です。
>もう1つの方・・・舞さん?
つまんね
最後まで残ったのが一番評価の低い赤緑ってどんな罰ゲームだよ
報いだね。
面白いよ 期待してるから赤緑
あなた達にはもうウンザリです。
さようなら。
お姉さん出てこないけど水面下でなんかしてるのかな
それともキャラ的に伝家の宝刀だから今回の話には全く関わらないんだろうか
609 :
ガンジスの仇:2010/01/24(日) 17:26:58 ID:2NfoeNeX0
結局トモナリは死んだのだ。だが、俺は分からない事があった。今までの数々の事件、全てがあいつに… 俺はすぐ近くに迫ってきている"何か"に身を震わせているのだった。
>>581 お前ら、去っていくものにはねぎらいの言葉ひとつもないのか。
ほんと手のひら返し酷いな。ほんと糞だよ
611 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/26(火) 13:40:55 ID:HpamzYsk0
な、こんな連中に話くれてやるなぞ馬鹿馬鹿しいだろ?
別にねぎらってもらいたくて投下しているわけでは無いにしてもだ。
終わったよ、このスレは。
ここに投下したやつ全ての者が感じていることだ。
ガンジスさん最後まで読みたかったよぅ
ガンジスの仇さんでもいいから書いてほすぃ
613 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/26(火) 16:37:13 ID:HpamzYsk0
もう遅いですぅ!
615 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/26(火) 18:45:27 ID:HpamzYsk0
だからナニ・・・?
616 :
ガンジス:2010/01/26(火) 19:12:21 ID:ba+Fib6h0
一度全てが嫌になり投げ出しました。
ですが、読んで下さった皆さんを嫌になったとかではなく、例の事件に
関与することを思い出していくのが嫌で辛くなり逃げてしまいました。
しかし、あんなひどい捨て台詞で消えかけた私に、意外にも温かい声が
あったのは事実であり私自身あれだけのことがあってもオカルトが好き
なのは事実でもあります。
私が今まで書いてきた話ですが登場人物と一部の事柄を除いては全てが
ノンフィクションでした。
"トモナリ"という名前で登場した私の友人は実際は全く違う名前であり、
今は彼の事情により社会にはいません、それは作中と同じ理由によるものです。
しばらくの間音沙汰がなかったのは自暴自棄になりかかりました。
こちらの掲示板に投稿するまでは忘れかけてたつもりでいたことを
オカルト好きな性根から書き始め、書いていく毎に自分で自分が嫌になり逃げ出しました。
ですが、先ほども述べたように話を読みたいと思ってくれている方や応援して下さっている方が
一人でもいて、私がお世話になったスレッドが無くなっていくのは防ぎたいため、
私は再び書いてみようと意を決した所存でございます。
ですが、次は一切の脚色もなく自分との決着もつけるため真実のみを
"語る""懺悔する"という形になってしまうのはご理解頂けたらなと思う次第です。
長くなりましたが最後に、トリップは消してしまったため忘れてしまい、以後も
トリップなし(作るかもしれません)になってしまいますが、本人ですのでご安心下さい。
失礼します。
>>ガンジス
辛い作業になるかも知れないけどそう決めたなら
最後までガンガレ。
見届けさせてもらうよ。
それとトリップは新しいモノでもいいからつけた方がいいと思う。
上から目線みたいな言い方になってしまい申し訳ない。
まあなんだ…応援してる。
619 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/27(水) 00:00:43 ID:Xd69QSxg0
もっと修行して出直して来い。
ガンジス「もう書かない」→住人、ガン無視
ガンジス「やっぱり続けます」→「頑張れ!」「ごめん、応援してる。」「もっと修行しろ」
ほんと質の悪い住人だわ。よくこんな住人相手に続けようと思うよなあ
もう書かないガンジスは偽者と思ってるんだけど本物だったらそんなこと言わずに書いてチョーダイ
あけましておめでとうございます。
忘れられた方も多いでしょうが、規制がようやく解除されたようですし、僕と忍の関係にも変化がありました。
投下ペースは遅れがちだとは思いますが、今年も宜しくお願いします。
624 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/27(水) 20:17:23 ID:OKowPaQjO
もう堪忍してください
>>622 馬鹿か?もう書かないと言ってるガンジスはコテ鳥つけてるだろ
逆に、再開するというガンジスは鳥なし。普通は逆の発想になるはずなのに、やっぱりここの住人馬鹿だなあ
>>623 創作に「変化がありました」も糞もねーだろww
お、docomo解除きとる?
まあアフィ爆撃よりガンジス二世の方がマシだろうよ
628 :
ガンジス ◆NUHAMZ6VTQ :2010/01/27(水) 23:11:42 ID:3/nJ0s+80
トリップ思い出しました。これからも同じトリップなのでお願いします。
明後日には投下する見込みです。
失礼します。
629 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 08:57:36 ID:xPEBn63UO
だからもういいって!
雰囲気嫁よ
>>ID:bkUwU1RT0
あんたオカ板のそこら中で荒らしてるね
荒らしたいだけならオカ板にこなきゃいいのに
運営に目をつけられても知らんよ
631 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 10:24:55 ID:xPEBn63UO
この板自体、運営から見放されていると思うよ。
それにそんな中国みたいな運営者のサイトもいらないし。
>>623 忍の方待ってましたー
投下楽しみにしてます
規制解除キターーーー(・∀・)ーーーー!!
ガンジスの人も忍の人もみんなガンガレ!
あ、でも嵐の人はガンガラないでね
まだ終わりじゃないぞ!
ガンジス作品投下→乙!乙!乙
ガンジス「もう書かない」→住人、ガン無視
ガンジス「やっぱり続けます」→「頑張れ!」「ごめん、応援してる。」「もっと修行しろ」
ほんと質の悪い住人だわ。よくこんな住人相手に続けようと思うよなあ
ネンチャックいまだ健在
637 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 16:46:14 ID:xPEBn63UO
中2の冬の事だった
あの日はとにかく土砂降りの雨が降っていた。
天気予報でも最悪の降水量と暴風波浪注意警報が言い渡されていて、とても墓場に行くコンディションなんかじゃなかったんだけど前日の電話ミーティングでもSは全く俺の反対には耳を貸さず、超雨天決行を余儀なくされた。
前も少し話したけど俺達の地元は都内でも屈指の寺町だから、そんなもん地元でやっちゃえば良かったんだけどSは「いい場所知ってっから」とわざわざ東北まで行く事になった。
14とかそこらのガキ二人で遠く離れた北国へ行くのも怖かったけど、なによりもSの執着心が恐ろしかった。
冬休みとはいえ二人とも両親に反対されたがそこは半ば家出みたいな感じで出発した記憶がある。
おいS、俺全然金ないし泊まるとこどうするつもりだよ?
大丈夫だっていってんだろ?
そんなやり取りを道中繰り返していた。東北の某県についたのは夕刻前、改札を抜けて想像を容易く裏切る寒さに震えていると公衆電話で誰かと話すS。
結局、心配の種だった宿泊地はあいつのばあちゃん家ってことで解消されたが、駅から歩いていかなければならない最悪の展開だった。
こんな雨と雪で愚痴を言ってやろうと何度も考えたが今回の二人の目的はあくまでも自分達の手で怪奇現象の実証をする事であり、俺もそれを体感したかったので押さえたが、時間が経つ毎にSの表情と態度は神妙になり、それはやたら気になった。
Sのばあちゃん家に着いた頃にはスニーカーも靴下も雪でびちゃびちゃになっており、風呂を借りたいことをSに頼んだが
「ばあちゃん超怖いからムリ、着替え貸すから我慢してくれ」
とのことで、とりあえず寝床は確保できたのでそこは妥協した。
Sのばあちゃん家は昔ながらの立派な家屋で、外観から蔵もある事が分かった。
だが俺達は決してもてなしてもらう事もなくむしろ、歓迎されてない感じが否めなかった。家屋の奥に立派な敷石のある庭を挟んで蔵があり、その横にある離れの小屋(半分物置)が俺達の寝床となった。
夕食はなんとか頂く事ができたが、テレビなどなく終始無言が続いた。時々Sのばあちゃんが口を開いてもSのお父さん(多分Sの父方のばあちゃんだった)はどうしているのかなどといったもので俺は気まずいことこの上なかった。
それに加え食事を頂いた居間には日本刀・軍刀・甲冑に面や仏像などの骨董品がぎっちり陳列していて食事を味わうことも出来なかった。
Sに話があると言われたのは夕食が済み戻って薄明かりの豆電球が灯る小屋の中でだった。
それは、次のようなこと
Sが小学校に入学するまではこの土地に住んでいたこと、当時Sには弟がいたが怪(け)に憑かれ幼くして亡くなってしまったこと、
Sの両親はその事があってから残されたSと妹だけでも同じ目に合わせないため上京してきた事、Sは最近両親からその真実を聞かされて今回のことを理由に戻ってきたこと、だった。
(実際にはもっと細かくSは話してくれたが、割愛した理由は理解して頂きたい。)淡々としっかりした口調で話してくれたSだが、その表情と僅かに頬を伝った涙からは真意はうかがえなかった。
だがそうだとすると尚さらおかしかった、今回の二人の目的は二人で罰当たりを犯し霊の存在や怪奇現象を実証することであり、
目的が変わらない以上はSが故郷を選んだ理由には結びつかない。小屋の外は強い風が吹いていたミシミシと軋む小屋と、か細く灯る豆電球の中、さらにSは告白を続けました。
「俺はそんとき幼稚園だったから事故にあったって聞いてたけど、この前おカアから聞いたのは、Y(Sの弟)は皆で山にいって遊んでるとき、
こっそり山の中で"何か"を拾って帰って来たらしい。Yはおトウとおカアと寝てたから俺は気づかなかったけど、その日の夜に寝ながら痙攣起こして気を失って身体の色んな"穴"から虫がウジャウジャ湧いてきて死んだんだって知ったよ。」
は?なんで…?
拾ってきた何かって何なんだよ?
「俺もおカアに聞いたけど半ギレで教えてくんなかったから分かんないけどここら辺じゃ昔からある"物"らしい。俺はそれをブッ壊してやりてんだよ、Yだって生きてたら同じ中学に入ってたかもしんないし、T(俺の名前)とだって仲良くなれたかもしんないんだ。」
そうだよな、わかった、 俺も親友だし協力するけど場所はどこなんだ?
「すぐ裏の山だよ、整備されてなければ行ったら場所は思い出すと思う。あと、その前にYのお墓に行きたいんだ。」
おう、もちろんだ。
だけどYはそれを山から持ち出したから災いにあったんじゃないのか?そんなことしたら下手したら二の舞になるぞ!?
「おいT、今回の目的はそれが起きるかどうかだろ?無理に連れてきたのは悪かったけど今回は分かってくれよ。頼む」
あの時のSの決意は固かった。結局、翌日の昼頃近くにある墓地に眠るSの墓参りをした後、裏の山に向かうことにして俺達は布団に入った。
夜中、尿意で目が覚めた時となりで寝ているSが泣いてることに気づいた。
あの時のSを思い出すと本当に辛い、若かった自分に嫌気が指すけどあの時の俺には他に何も出来なかったのかも知れない。
その夜中、俺はSの為に出来るだけのことをすると胸に決めて、再び布団にもぐった。
ケツの青い俺達を嘲笑うような、強い風が吹く北国の夜中だった。
後編へ
乙支援
644 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/28(木) 22:21:33 ID:xPEBn63UO
語り口がビミョーに変わるんで読みにくいよ
>>ガンジス
乙乙
後半楽しみにしてるぜ
>>637 信者は盲目って言うだろ
節操がないよな。何事もなかったかのようにまた賞賛レスしてるし
ガンジス乙
648 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/29(金) 18:19:27 ID:voBq9sIdO
乙×1000スレ分
ついでにみんなの分も、乙、面白かった、続き楽しみにしてる、また書いてくれ!
自作自演はカッコ悪いって話だわ。特にガンジスの構ってオーラ全開な所に失笑。話自体は面白そうなのに馴れ合おうとするから叩かれる。
とか書いたら荒らし乙とか言われる訳だよ諸君。
650 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/30(土) 19:44:36 ID:7LKkgjon0
軍国時代の朝日新聞のようじゃのう。
651 :
本当にあった怖い名無し:2010/01/30(土) 19:46:54 ID:7urV1uuHO
2ちゃんねる最大の祭りは2ちゃんを潰すことだね、もうこんなサイトいらねーよ。
卒業おめでとう!
581 名前:ガンジス ◆NUHAMZ6VTQ [] 投稿日:2010/01/20(水) 22:32:13 ID:piXJmltR0
もう書く気なんかさらさらなくなりました
さようならみなさん
616 名前:ガンジス[] 投稿日:2010/01/26(火) 19:12:21 ID:ba+Fib6h0
一度全てが嫌になり投げ出しました。
ですが、読んで下さった皆さんを嫌になったとかではなく、例の事件に
関与することを思い出していくのが嫌で辛くなり逃げてしまいました。
しかし、あんなひどい捨て台詞で消えかけた私に、意外にも温かい声が
あったのは事実であり私自身あれだけのことがあってもオカルトが好き
なのは事実でもあります。
私が今まで書いてきた話ですが登場人物と一部の事柄を除いては全てが
ノンフィクションでした。
"トモナリ"という名前で登場した私の友人は実際は全く違う名前であり、
今は彼の事情により社会にはいません、それは作中と同じ理由によるものです。
しばらくの間音沙汰がなかったのは自暴自棄になりかかりました。
こちらの掲示板に投稿するまでは忘れかけてたつもりでいたことを
オカルト好きな性根から書き始め、書いていく毎に自分で自分が嫌になり逃げ出しました。
ですが、先ほども述べたように話を読みたいと思ってくれている方や応援して下さっている方が
一人でもいて、私がお世話になったスレッドが無くなっていくのは防ぎたいため、
私は再び書いてみようと意を決した所存でございます。
ですが、次は一切の脚色もなく自分との決着もつけるため真実のみを
"語る""懺悔する"という形になってしまうのはご理解頂けたらなと思う次第です。
長くなりましたが最後に、トリップは消してしまったため忘れてしまい、以後も
トリップなし(作るかもしれません)になってしまいますが、本人ですのでご安心下さい。
失礼します。
確かに気持ち悪いwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
馴れ合いだ何だってのは心底どうでもいいが、
今度こそキッチリ完結させてくれ
[作戦(後)]
1/10
神尾「あーぁ…私、あーゆーの向いてないよね…」
往来会から外に出て、ガックリと肩を落とす神尾さん。
俺「カマ掛けたりっての?」
神尾「うん…」
俺「まぁ…悪い事じゃないさ。うん」
神尾さんには悪いが、俺もそう思ってしまった。
話の持って行き方が強引と言うか…そもそも引っ掛かりそうなものでは無かった気もする。
神尾「うー。向いてない、っていうのはフォローしてくれないのね」
俺「ハハ…。バレやしないかって、隣でビクビクしていたよ」
そう言うと、神尾さんは俺のことをポコポコと叩いてくる。
ジャレあっているようで、ちょっと嬉しい。…決して、叩かれて喜んでいる訳ではない。
神尾「人を騙せない、純粋な子ってことにしといて」
俺「あいあい」
頬を膨らませる神尾さんを宥め、車に乗り込む。
神尾「…少し離れようね」
俺「あぁ」
…そう。
作戦の終了は、不審に思われない場所まで離れてからだ。
2/10
――車で往来会を出て、適当に走ること約10分。
手頃なコンビニが見つかったので、俺はその駐車場に車を入れる。
俺「ここで良いかな?」
神尾「うん」
俺「さて…」
俺はポケットから携帯を取り出し、それを確認する。
俺「お、まだ切れてない」
そう言って、携帯を”そのまま”耳に当てる。
俺「…もしもし?平気?切れなかった?」
声「…ずっと繋がっていたよ」
よかった。俺は親指を立て、神尾さんに作戦成功を伝える。
俺「…で、どうだった?婆さん。聴いていて、何か分かった事ある…?」
これが俺の考えた作戦。
「耳が良い」という牧村の婆さん。
…ならば、携帯を通して往来会の様子を聴いてもらおう、って単純な考えだ。
牧村「その前にさ…」
俺「ん?」
牧村「そのお嬢さん、下手だねぇ…。心臓に悪いよ」
俺「…」
俺は助手席でこちらを窺っている神尾さんを見る。
ん?何?という顔をする神尾さん。
…まぁ、言わないでおこう。
3/10
俺「まぁ、それはそれで…。どうだった?何か変なところとか無かった?嘘があったとか、何でも良いんだけど」
牧村「嘘は無かったね」
俺「あら…」
あっさりと言われる。
やっぱり、嘘は無かったか。
あの汐崎ってオジサン、人の良さそうな感じだったからなぁ。
俺「あの人、本当に何も知らなかった?汐崎って人」
神尾さんにも伝わるよう、聞きなおす。
牧村「そうだね。裏の無い、素直な感じだったよ」
俺「そっかぁ…」
ちょっとガッカリだ。
反応を見て分かったのだろう、神尾さんも少し残念そうな顔をしている。
俺「じゃあ、往来会はシロか…」
牧村「いや」
俺「ん…違う?」
牧村「灰色くらいかねぇ」
俺「灰色?」
神尾「…何かあったの?」
俺の言葉に神尾さんが反応する。
4/10
俺「何かあった?」
俺は神尾さんの言葉を受け、婆さんに聞き返す。
牧村「別に、それが何だと言われると、何でもないかも知れないけどねぇ」
神尾「何?何て言っているの?」
神尾さんが急かしてくる。
俺「気になるところがあったみたい。…どんなとこ?」
神尾さんに答え、電話に戻る。
牧村「ずっと、あんた達を見ている人がいたよ」
俺「…見ていた?」
牧村「あぁ」
気付かなかった。神尾さんも気付いていないだろう。
俺「それ、普通に見ていたってこと?隠しカメラとか?」
牧村「普通とは言えないね。もちろん、カメラでもないよ」
俺「…」
ならば、俺たちにはお手上げだ。
俺「いつから?館内に入ったときから?」
牧村「いや。どこか、部屋に入ってからだね」
部屋…あの応接室っぽいところか。
牧村「一度普通に来て、あんた達のことを確認して、”目”だけ置いていった、ってところだね」
俺「え…?」
一度普通に来た?
…えーっと、あの部屋に普通に来て、出て行った人といえば――
5/10
「あ…!そんな、自分がやりますから」
神尾、北上という2人の学生を見送ってから応接室に戻ると、お盆を持った女性が湯飲みを片付けていた。
女「…良いのよ。座っていて」
そういう訳にもいかず、私は慌ててそれを手伝う。
私「あの、何でこんな…?」
どうにも疑問だった事を聞いてみる。
女「何で、って?」
私「いや、その…おかしいですよ…」
女「あら、そう?お茶汲み、似合わないかしら」
そう言いながら湯飲みを片付け終わると、屈みこんでテーブルを拭き出す。
豊かな膨らみを強調するためか、苦しくて仕方なくなのか、彼女はブラウスの上の方のボタンを外しており、スーツの上着も胸元が開いている。
そんな格好で屈みこまれると、こちらとしては目のやり場に困ってしまう。
しかもスカートは短めで…少なくとも、お茶汲みをする格好とは言えない。
女「…おかしいって、服装のことかしら?」
視線に気付かれ、軽く茶化される。
私「あ…いや、そうではなくて…」
まさか「そうです」とも言えないが、彼女はそれくらい分かっているだろう。
…分かっていて聞いているのだ。
6/10
私「何か目的が?」
テーブルを拭く彼女に聞いてみる。代わりにやろうと思ったが却下されてしまい、私は大人しく座っていることにした。
女「えぇ、それは勿論」
私「ご自分でお茶を出すなんて、よっぽど…?」
女「そうねぇ…」
拭き終わった台拭きをたたみ、それをお盆に載せると、彼女はテーブルを挟んで私の前に座り、脚を組む。
…ここのテーブルは、膝下程度の高さしかない。
それなのに、短いスカートでそんな風に座ったら――と思い、私は慌てて視線を逸らす。
からかわれているのか、試されているのか?この人の悪いクセだ。
私ごときを魅了したところで、何も良い事は無いというのに。
…しかし何れにせよ、変な目で見るわけにはいかない。そんなことをすれば、私は――
女「どうしても、近くで確認したかったの」
そう言って、彼女はジッとこちらを見つめてくる。勘違いしそうな程の、熱い視線。彼女ほどの美人に、こんな風に見つめられたら…
私「確認、ですか…」
…しかし、私は知っている。この視線は、私の心の奥底を見ようとしているだけだ。
それに対し、こちらは全てを晒しださなければならない。何一つ、隠し事は許されない。
女「汐崎部長」
不意に口調が変わる。
私「…はい」
女「どう思いました?あの2人のこと」
7/10
私「特に霊感はない、普通の人達ですね。名刺の件は、少し不思議に思いましたが…」
女「そう、普通の子だったわね…。不思議に思ったのは、どんな点?」
私「勧誘の真似事をして名刺を渡すなんて…変な事をするものだな、と…」
女「そう、変な事。不思議よねぇ…」
彼女の視線が強くなるのを感じる。
何故だ?私は今…チェックされている?
女「…そんなに固くならないで良いのよ?」
私「はい…」
無理な話だ。何故こうされているのか、意味が分からない。
女「良いの。分からないのが良いのよ」
私「…」
思考さえ完全に見透かされている。今は余計な事を考える事はできない。
女「汐崎さんって、本当に…優秀ね」
私「…?あ、ありがとうございます」
優秀?どういう意味だ?少し考えれば分かりそうな事だが、今は何も考えてはいけない。
女「それで――」
不意に視線が弱まるのを感じる。どうやら、チェックは終わったみたいだ。
私はホッと肩の力を抜く。
女「他には何も思わなかった?」
私「他に、ですか…」
8/10
他に何かあっただろうか?…分からないな。
私「いえ、特に何も」
正直に答える。それがこの人の望む事であるということは、よく知っている。
私はこうやって、この地位まで登り詰めたのだ。
女「そう。それは良かったわ」
私「…」
何も無いのが良かったのか…?本当によく分からない。
女「見事な鈍感力ね。立派だわ」
鈍感力…。どうやら、褒め言葉として使っているようだ。
女「でも、教えておいてあげる。もし次があったとき、知っておいて欲しいから」
私「…はい」
何だろう?
女「遠目にあの2人を見たときね、違和感があったの」
私「違和感ですか…」
女「そ。それをちゃんと確認したくて、近付いてみたのよ」
私「それなら、普通に相席なさっても…」
女「…」
私が言うと、彼女はやや不機嫌そうに髪を――セミロングの髪をかき上げ、脚を組みなおす。
私はそこを見てしまいそうになるのを、必死で抑えた。…どうやら、気に障る意見だったようだ。
9/10
女「私にも事情があるの」
私「はい…申し訳ありません」
頭を下げて謝ると、彼女は軽く笑い、話を続ける。
女「近付いてみて、何がおかしいか分かったわ」
私「何でしょう…?」
女「耳が多かったの」
私「…は?」
女「分からない?2人なのに、耳が3人分あったの」
私「…」
女「だから、こっちは目を置いておいたわ」
私「はぁ…」
私も一応霊感のある人間だが、ここまでくると理解が及ばない。
女「まぁ、そういうこと。心に留めておいてね」
私「はい…」
意味は分からないが、覚えておこう。
女「それじゃあ、ね」
そう言って彼女が急に席を立つので、私も慌てて立ち上がり、先に進んで扉を開けておく。
女「あら…、ありがとう」
私「いえ…」
座ったまま送り出すなど、私の立場上、許されない。
10/10
女「あ、お盆、お願いしてよろしい?」
私「はい。片付けておきます」
女「ありがとう。よろしくね」
そしてニッコリ笑うと、彼女は去っていく。
私「おつかれさまでした」
私は頭を下げ、その後姿を見送る。
年齢こそかなり下の相手だが、こうして頭を下げる事に抵抗はない。
なにしろ相手は、あらゆる意味で自分より”上”の人間だから…。
彼女の見送りが終わると、私は再び室内に戻り、椅子に身を落とす。
まさに、蛇に睨まれた蛙と言ったところだった。
背もたれに体を預け、天井を仰ぎ、深く息をつく。
どうもあの人の…いや、あの人を含む、上の人間の考えている事は分からない。
私が知る由も無いが、怪しげな事をしている可能性も否定はできない。
…だが、うちの会が人助けをしていることは確かな事実だ。
それがあるからこそ、私はここで働いていられる。
たとえ鈍感であると言われても…それで、構わない。
いつも乙
いつになったら終わるんだよこのシリーズ
どれだけ荒れてようがコンスタントに投下し続けてくれるんだから
貴重な存在
乙
669 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/11(木) 13:52:30 ID:Vmidhi1p0
建国記念の日あげ
670 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/15(月) 09:11:46 ID:PoR8KQDP0
規制てすと
あぁ、dionだけか?
結構長いな…。
こっちで聞くのがスジなのかな?
まとめサイトの投票所で赤緑のブログが云々ってあったんだけど、誰か知らん?
探したんだけど見つからず…。
kwsk聞かせてもらおうか
>>673 洒落怖まとめの[投票所]の一番下にあるコメントで、
そんなこと言ってる奴が居るね。
…けど、音沙汰ないからホントかウソか分からん。
探しても無いなら、無いんじゃね?
赤緑のブログ?
どーーーーーーーーーーーーーーーでもいいわ
最近の作品のレスが
>>665だけしかない(しかも乙だけ)作家のブログなんて誰が見るんだよ
あかみどり だとおもってたけど せきりょく なのか
どん兵衛なのかマルちゃんなのか
ブログ開設おめ
なのでもうこっちには投稿すんな
蕎麦なのか?饂飩なのか?
681 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/20(土) 08:38:03 ID:7RrwBuo90
デブなら饂飩
682 :
ガンジス ◆En3xUibBZQI8 :2010/02/20(土) 10:54:07 ID:KMZc5xs80
夢を見ていた、
夢とは思えないほど現実的で五体の感覚があるが、やはりどこか無機質だった。廃れた港にありそうな大きな白い建物の外にいる。
全く来たことはないけどここを知っている、現実で見た一部と組合わさっているのだろうか。
淀んだ空が広がっている。もうきっと潰れた工場なんだと思う、俺がいる場所も雑草が伸びるだけ伸びて足の踏み場もない、流木や錆びた鉄がゴロゴロしていた。遠くで鈍く、重く響く銃声がした。
止めなきゃいけない!止めなきゃいけないが俺は必死で逃げている。
フェンスをよじ登り公道へ向かって必死に走って逃げているが思うように巧く走れない、恐ろしくてたまらない。
逃げなきゃ、ほんとに殺される…。
ガタンッという
小屋の引戸が開く音で目が覚めた、Sが先に起きて井戸に顔を洗いに行ったようだった。呑気に夢なんか見ていた自分を心の中で罵倒しながら布団を畳んで俺も顔を洗ったりした。
Sのばあちゃんはとっくに畑仕事に行ったみたいで、代わりにおにぎりと漬物が用意されていたのでありがたく頂いた。
683 :
ガンジス ◆En3xUibBZQI8 :2010/02/20(土) 10:56:34 ID:KMZc5xs80
「T、食べたらすぐに出発しようぜ、てか寝れた?」
「ああ大丈夫、寝れたよ。」
二人とも言葉には出さなかったがお互いに今日を意識しているのは充分に分かった、小学校から一緒だが二人で迎える初の山場かもしれなかった。
出発の際、俺は手ぶらでもいいってSは言ったが本人は中身のぎっしり詰まってそうなリュックを背負って行った。
Sの弟であるYの墓石は、Sのばあちゃん家から出て裏に回り民家を何軒か越えた墓地にあった。
こんな地方で田舎の墓地を見たのは初めてだったが、敷地の手入れなどをしてる様子もなく雑草などは子供の背丈ほど伸びていて、正直なところ"荒れてる"感が否めなかった。
しかし中には他の墓石と比べて綺麗な墓石もあり、とくに新しそうな墓石が入り口から三列目の真ん中にあって、それがYが眠っているお墓だった。
「ばあちゃん時々来てるみたいだな。」
Sの言うように割と新しい仏花が添えてありチョコレートのようなものも供えてあった。
684 :
ガンジス ◆En3xUibBZQI8 :2010/02/20(土) 10:58:31 ID:KMZc5xs80
悪気があったり、俺達のように故意に罰当たりをして霊体験をしたいと思ったわけでもなく子供心に持ち出してしまったことで、短い人生を悲惨な形で迎えてしまったYのことを思うと自然に俺は墓石に合掌していた。
Sの後に墓石に水をあげたがその際に墓石の側面を見ると
"慈宗晃院禅銘居士"
と戒名が彫られてあった。当時は戒名の意味などろくに知らなかったし戒名という言葉すら分からなかったかもしれないが、
そもそも戒名というのは俗人から出家して、戒律を授けられたことによって与えられる"仏弟子としての名"だ。
だから坊さんの名はみんな戒名に当たるわけで、そう考えるとYも戒名を授かって良かったと思う反面、世の中の一般的常識じゃ考えられない"何か"に命を奪われ幼くして仏弟子となったのが皮肉に感じてしまった。
俺とSは墓地から出て裏山に向かった、雪の積もった田んぼか畑に挟まれた細い道を真っ直ぐいった先に、例の裏山はどっしりと構えていた。
こうやって歩きながらみてる分には至って普通の山にしかみえないが、あの山の中にそれはあるはずだ。
俺たちは意を決してそこへ足を踏み入れた。
開かなければいい扉を開いた瞬間だった。
685 :
ガンジス ◆En3xUibBZQI8 :2010/02/20(土) 10:59:52 ID:KMZc5xs80
後編へ
久々だな
オカルト心が潤うわ
687 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/20(土) 13:48:42 ID:MTcUmHpe0
霊能者に被害にあったというスレを作ってほしい
カエレ
ガンジス待ち
[それぞれの武器]
1/18
「ただいまー」
一日の仕事が終わり、家に着く。
広報部長として忙しい時期もあったが、最近は特に残業をする必要もなく、
一般に夕飯時と言われる時間には家に帰ることができている。
これも、往来会の活動が軌道に乗った証かもしれない。
声「はぁーい」
奥から返事が聞こえ、パタパタとスリッパで駆けてくる音がする。
私はこの音に、幸せを感じる。
声「おかえりなさぁーい」
その音の主は、一人娘の真奈美だ。
いつもこうやって、笑顔で私を迎えてくれる。
…今年で17になった真奈美。
早くに妻を亡くしてから男手1つで育ててきたのだが、この子はどこに出しても恥ずかしくない、自慢の娘だ。
――もちろん、そう簡単に出すつもりは無いが。
2/18
真奈美「ご飯もうちょっとだから、先にお風呂入っててね」
私「あぁ」
そう答えると、真奈美は再びパタパタと音を立てて台所に向かって行く。
…フフフ、どうだ。
家事をソツなくこなす17の娘。しかも、父親の私が言うのもなんだが、顔だって可愛い部類に入るだろう。
亡くなった妻と同じ黒く長い髪を後ろで結わいて、楽しそうに料理をしている。
世の中にこんなできた娘は、そうは居るまい。
…と、ふと今日会った学生の事を思い出す。
あの女の子の方、名前は神尾といったか。
どことなく真奈美に似ていて、気立ての良さそうな子だった。
真奈美も、もう少し大きくなるとあんな感じになるのだろうか、なんて考えてしまう。
もっとも、一緒にいた北上とかいうダメそうな男と付き合うのは、考え物だが…。
居間に入り、カバンをソファーに置く。
そして台所に目をやり、改めて我が娘の姿を見やる。
鼻歌交じりで料理をする真奈美。
良い匂いがしてくる。どうやら、今夜は生姜焼きのようだ。
食欲をそそる匂いに包まれながら、私は娘を見続ける。
ちょっと変だと思われるかも知れないが、今日はもう少し、見ていたい。
なぜなら…昼間のアレがあったせいだ。
3/18
上司である、あの人。
今日、その色香に少しあてられてしまった。
普通の女性相手ならそれほど問題ではないのだが、あの人は別だ。
あの人は、あまりに…危険だ。
上手く言えないが、普通の女性とは違うものを感じる。
鈍感であると自他共に認める私でも、それだけは分かる。
私には、2人きりだが大切な家庭がある。
彼女に惑わされ、自分を見失う訳にはいかないのだ…。
…そう思いながら、私は娘の姿を見る。
この子を見ていると、本当に心が洗われる。
自分の中の邪なものが、綺麗に洗い流されていくのを感じる。
癒しとは、こういうものだろう。
この潤う感じが、私を――
――ん?
気分が落ち着いてきたとき、ふとテーブルの上のものに気付く。
それは2組のコーヒーカップだった。
4/18
…誰か、来客があったのだろうか?
私の心に、一抹の不安がよぎる。
そんな私に、真奈美が声を掛けてきた。
真奈美「お父さん、どうしたのー?」
風呂にも入らず居間で突っ立っているので、何かあるのかと思ったのだろう。
私「ん…あぁ、いや…」
何となく、コーヒーカップから目が離せない。
その視線を察してか、真奈美が言ってくる。
真奈美「あ、それね。後で片付けようと思ってたの。ご飯までには片しておくね」
私「あ…あぁ、そう…」
誰だろう…。何故か”最悪の客”を想定してしまう。
まさか…いや、まさかな…ハハ…
私「誰か、来ていたのか?」
自然な口調で聞いてみる。仕事で身につけた、この話術。
真奈美「うんー。さっきまで、バイト先の先輩が来てたのー」
バイト。アルバイト。真奈美は花屋でアルバイトをしている。
真奈美にぴったりの所だと思っていたが…あそこに男性店員は居たか?
――居た。居たぞ。こっそりと何回か見に行ったから、間違いない。
5/18
私「ほぉ…珍しいな」
平常心、平常心…。
真奈美「近くまで来たからーって、寄ってくれたの」
私「そ、そうか…」
平常心…
真奈美「うんー。すっごくカッコイイ、男の人ー」
へ、平常…
……
お…おとこ…だと?カッコイイ男だと!?
…いやいや。
真奈美ももう年頃だ。ボーイフレンドの1人や2人いるだろう。
そう、ただのボーイフレンド。ただの、バイト先の先輩だ。
…が、待てよ?
ただの相手じゃないかもしれんぞ?
この家に来たんだ。この…この、私たちの家に。わざわざ、真奈美に会いに…!
しかも、カッコイイだと?それも、すっごく?すっごくって…凄かったのか?
何が凄かったんだ?
…って、考えすぎだ。すごく格好が良い、ってだけだ。
しかし真奈美がそうやって褒めると言うことは、それはつまり、真奈美もそいつのことを気に入っているのか…?
そんな2人が、この家に2人っきりで…一体、何…い、いや、まてコラ、早いだろう。
まだ高校生…未成年で…いや、成人していても、そんな、この家で何を――
6/18
――まて。待つんだ。落ち着け祐一。
真奈美はそんな子じゃない。
お茶を飲んで、男はすぐに帰ったんだ。まっすぐに。何もせず。
こんにちは。さようなら。それで終わったんだ。
そうだ、落ち着け祐一。深呼吸だ。
お前はあの人の前でも、平静で居られたじゃないか。
ここは鈍感さを発揮してだな…
…って、無理だろ!娘に関して鈍感でいられる訳がなかろう!
もしこのまま真奈美が嫁に行ったら…私は1人取り残され、この家で1人、孤独に…?
いや、婿を貰うんだ。そうだ、そうして一緒に暮らせば寂しくないぞ。
…しかし、義理の息子と一緒に生活…?
「おとうさーん…?」
…お義父さんだと?お前にそんな風に呼ばれる覚えはない!とか、本気で言ってしまいそうだぞ?ドラマじゃなく、本当に。
ちゃぶ台を引っくり返して…って、うちにはちゃぶ台は無いから、何か別の…気合でテーブル引っくり返すか?
でも、床とか汚したら、真奈美に怒られるよな…それはマズイぞ。
自分で片付ければ、許してくれるかな…
7/18
「…もー、お父さんってばぁ!」
…ハッ
私「あ…あぁ、なんだい」
タドタドしく返事をする。平静、平静。
真奈美「ショック受けすぎよ、もー…」
私「…いや、そんなことは全然無かったりするかもだが、でも少しはやはりそうであるべきかとも思うわけでだな」
真奈美「何言ってるか分からないよぉ」
自分でも分からない。
私「あー…それでだな。その…どんな人なのかな?…その…」
その野郎は。その輩は。その不届き者は。その――
真奈美「んー…女の人」
私「…は?」
真奈美「先輩は女の人!もー…冗談で男の人って言っただけだもん」
私「あら…」
なんだ…
私「そうかぁー…」
安堵のため息がでる。危うく、孤独死するところだった。
8/18
真奈美「女子高通いで、彼氏すらできませんよー、だ」
料理を続けながら、真奈美は軽く愚痴をこぼす。
私「そうかそうか」
それは良いことだ、うん。女子高に入れて正解だったな。
真奈美「そんな嬉しそうに言わないでよぉ…」
私「ま、そんなに気にする事じゃないさ」
気にせずそのまま、変な虫がつかないように育ってくれ。
真奈美「こんなに可愛いくて、家庭的なところだってあるのに、何でモテないんだろうなぁ…」
それは単純に、環境のせいだろうと思う。
愛嬌のある性格や、家庭的なところは、真奈美の大きな武器だろう。
それを完全に自分のものにして、上手く使っていけば、この先どうなるか…。
男親としては、心中穏やかではない。
私「そうだなぁ。不思議だなぁ」
と、私が茶化して言うと同時に、炊飯器がピーっと炊き上がりを告げる。
真奈美「あー。ほらぁ、炊けちゃったよぉ?お風呂入るなら、急いで入ってきてってばぁ」
私「あぁ…分かった分かった」
真奈美が変な冗談を言うから遅くなったんだぞ、と思ったが、私は大人しく風呂に向かうことにした。
支援
9/18
――往来会本部前。
時刻は21時過ぎ。
予定より大分遅くなってしまったが、俺は久しぶりに、ここに戻ってきた。
約半年ぶりの…凱旋。
そう、凱旋だ。俺にとっては、凱旋になるんだ。
正面玄関は既に閉まっているので、裏にある会員用の出入口から中に入る。
“営業時間”はとっくに終わっているので人は少ないが、
何かの書類を抱えて廊下を歩いている若い女性を見つけ、声を掛けてみる。
俺「あー…キミ、ちょっといいかな」
女「…はい?」
見覚えの無い顔だ。きっと、俺がここに居ない間に入会したのだろう。
向こうも見ず知らずの人間に声を掛けられて、少し戸惑っている様子だ。
俺「本部長は、もう帰ったかい?」
女「え…っと、確かまだ…先ほどまで外出して居ましたが、戻られた筈です」
俺「あぁ、そう。…上に行けば居るかな?」
天井の方向――2階の本部長室がある方向を指差しながら、聞いてみる。
女「はい、多分…」
俺「分かった。ありがとう」
軽くお礼を言って、俺は2階に向かう。
こちらが何者かを聞かない点が少し不満だったが、まぁ、新人じゃあんなものだろうな。
…俺としては、是非聞いて欲しかったのだが。
昇進した身としては、是非…。
しえん
10/18
本部長室の前に着き、気持ちを落ち着ける。
フフフ、会いに来てやったぜ?本部長様よ…。
コンコン、と扉をノックする。
思い切ってノックせずに入ってみたい気持ちもあったが、それは止めておいた。
声「…はい、どうぞ」
…よし、居た。
俺「失礼します」
扉を開けて、中に入る。
つい、「失礼します」などと言ってしまった。もっと、堂々としなければ…そう、堂々としても良いはずだ。
声「あら…お久しぶり」
本部長はデスクに座ったまま、俺に声を掛けてくる。
久しぶりに部下が――いや、”元”部下が戻ったのだから、立って出迎えろと言いたくなる。
俺「えぇ…戻りましたよ、本部長」
俺は胸を張って答える。
”元”上司である、この女…本部長、高城沙織に。
702 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/25(木) 10:42:38 ID:PeC/vbwl0
赤緑さんはこの時間の投稿多いすね
11/18
高城「お茶くらいなら出してあげるから、座っていて」
彼女はそう言うと、偉そうなデスクを離れ、続き部屋のようになっている給湯スペースに歩いていく。
…相変わらずだ。
この人…いや、この女は、相手が誰であれ、自分でお茶を淹れる。
お茶汲みが好きだとか言っていた記憶があるが、本当は、ここにいる他の人間を信用していないだけだろう。
変な薬を盛られると、警戒しているのだろうか?
そんなだと、逆に一服盛りたくなる。
…まぁ、どうでもいいか。
そんな事より…っと。
応接セットの贅沢な椅子に掛けながら、俺は彼女の姿を見る。
これもまた、相変わらず…たまらないモノがあるな。
美人である事、胸が大きい事には勿論申し分はないが、俺は何より…あの脚だ。
短めのスカートから伸びやかに、惜しげもなく覗いているあの脚は、いつ見ても最高だ。
俺は素足派だが、網のストッキングもいいな。
今まで何人の男を魅了してきたか知らないが、今日こそあれを俺のモノに…
そう思いながら、無遠慮に視線を送り続ける。
相手はきっと気付いているだろうが、関係ない。
向こうだって、こちらに見せるつもりなんだろう?なら、堂々と見てやるさ。
12/18
高城「…私は別に構わないけど」
お茶を運んできながら、彼女が言う。
高城「街中でそんな風にしていたら、あなた、捕まるわよ?」
…?
あぁ、視線の話か。
俺「いやいや…本部長だけですよ。こんな風に見ちゃうのは」
高城「あら、そう」
テーブルにお茶を置き、本部長が俺の正面に座る。
…残念ながら、足は斜めに上品に揃えている。気にせず真っ直ぐ、楽に座ればいいものを。
そして一口お茶を飲んでから、質問をしてくる。
高城「で…?私に何か用があるの?」
何か用?ときたか。
俺「いやぁ、おかげさまで出世できたんでね…お礼の挨拶に、と」
高城「…」
俺「お世話になりました、ってね」
そう言って軽く頭を下げる。
高城「それはわざわざどうも。藤木…支部長さん」
支部長。…やっと、そう言ってくれる奴が居た。
そうさ。俺はただのヒラから、一気に支部長にまで昇進したのだ。
13/18
俺「いやぁ、まだ呼ばれ慣れないけど、良いものだなぁ」
高城「…そう。良かったわね」
何の感情も込めず、本部長が言う。
きっと、気に入らないのだろう。俺が、異例の昇進をしたことに。
高城「それで、用事は終わり?」
俺「ん…」
高城「用が済んだら、悪いけど帰って貰えないかしら。私、そろそろ帰りたいの」
こいつ…
俺「あぁ…それじゃ、これから一緒にお食事でもどうです?」
高城「食事?」
俺「はい。お世話になったお礼に、奢らせて下さいよ」
本当は俺の昇進祝いでもして欲しいところだが、まぁ、それは良いだろう。
でも、ちょっとくらい何かサービスしてくれるだろ…?
高城「残念だけど、お断りするわ。…私、この後用事があるの」
俺「…そうですか」
あっさりと断られる。用事があるだと?本当か?
俺「じゃあ、また後日に――」
高城「ダメね」
俺「…え?」
高城「私、あなたから誘われた日は、きっといつも用事があるわ」
……
この女…!
14/18
俺「…何だか、随分と嫌われているみたいですねぇ」
高城「嫌われていないと思う?」
そう言って彼女は立ち上がり、自分のデスクに行く。
俺「一気に出世したのが気に入らないのですかねぇ?」
高城「…」
俺「うちじゃ、本部長も支部長も、同じ”ランク”ですからねぇ」
イヤミを込めて言いながら、デスクに向かうその脚を目で追う。
本当に、たまらない身体をしてやがる。
今夜何とか誘って、と思ったのに。そのために、わざわざ来たというのに…。
高城「ランクがどう、とかは気にしないけど――」
やがて脚がデスクに隠れ、見えなくなってしまう。
見られても構わないんじゃないのか?クソ…。
誘わせないと言うなら、もっと見せてくれたって良いだろうに。
高城「そのやり方が、気に入らないわね」
俺「…あぁ、それかい」
高城「人を殺して出世だなんて、ね」
俺「…フン」
707 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/25(木) 11:14:48 ID:PeC/vbwl0
支援
15/18
俺「俺は、上の人間の指示に従っただけだぜ?」
高城「上の人間ね…。まったく、何を考えているのだか」
理解できないといった感じで、ため息混じりで呟く。
俺「それが気に入らない、って事は…上に対する反抗と思っていいのかな?」
やや挑戦的に言ってみる。
たとえ彼女だって、上に悪く思われる事は好ましい事ではない筈だ。
…が。
高城「別に、どう取られも構わないわ」
俺「…へぇ」
高城「私はあなたと違って、ただのイエスマンじゃないの」
……
クソ、年下のクセに…。本当に、生意気な女だ。
俺「俺はな、自分の実力で出世したんだよ。それが暴力だった、ってだけの話でな」
高城「野蛮ねぇ」
俺「あんただって…その身体を使って出世したんだろ?上の人間には、随分と可愛がってもらっているんだろうなぁ」
この女がその若さで――確か28だ――本部長にまで出世した秘密として、一部で噂になっていることだ。
誰でも考えそうな安っぽい噂だが、あながち間違ってはいないと、俺は信じている。
…なぜなら、俺がもしこの女の上司だったら、絶対に放っておかないからだ。
16/18
高城「品の無い話ねぇ…」
当然本人も、周りにそう思っている人間がいる事は知っているだろう。
…が、彼女は歯牙にもかけず、噂を完全に無視している。
高城「まぁ、どうでもいいけど」
そう言いながら、彼女はデスクの上を整理し始める。
高城「あなたとは相容れない仲だって、よく分かったでしょ?」
俺「……」
高城「まだ何か、ある?」
しまった…。
少しでも近付いて、いつかモノにしてやろうと思っていたのに、逆に決別してしまった。
何をしに来たんだ、俺は…。
高城「用事が済んだのなら、もう良いわね?」
…いっそのこと、押し倒してやろうかと思ったが、止めておいた。
こいつは、上の――そう、「一番上の人間」に気に入られている。
もしそれに手を出そうものなら、俺は終わりだろう。…あらゆる意味で。
俺「あぁ…帰るよ。またな」
“また”と言ったことに対して何かあるかと思ったが、何も反応はなかった。
腹立たしいが、仕方ない。
俺はそのまま部屋を出ると、真っ直ぐに出口に向かい、本部を後にした。
17/18
――
帰り支度を終え、残っている事務員に声を掛けてから外に出ると、辺りはすっかり暗くなっていた。
駐車場で私を待ち続けていた愛車に乗り、キーを回し…少し考える。
あの男…藤木徹。
半年前までは私の部下だったけど、上から直接仕事を与えられ、その結果、支部長となった。
…まったくの、異例の人事。
私を通さずに上から直接仕事がいった、というのもおかしな話だったし、
一気に支部長にまで――うちの組織で言うと、係長や課長、部長を飛び越えて、その上までになるなんて、異例中の異例だ。
…確かに、仕事の内容は異常なものだった。
人を1人殺すこと――しかも、同じ会の人間である桐谷達夫を――なんていう内容だ。
後になってから、私は桐谷の口を永遠に閉ざす必要があったことを、説明された。
その話から、私を通さなかった理由と、なぜ藤木を使ったか、という事も悟った。
勿論、納得はできなかったけど…。
18/18
藤木は某県の支部長になった訳だけど、それは肩書きだけで、支部にも行かずに毎日ぶらぶらしているとは聞いていた。
そうして色々と遊びまわって…それに飽きたのか、それとも何かの頃合いだと思ったのか、今日になって突然、本部に戻ってきた。
目的は…どうやら、この私だったみたいだ。
以前からそういう目で見られていることは知っていたけど、
私と同じ地位を手に入れたからって、何とかなるとでも思った…?
まったく、バカな男。…あの人とは大違い。
私はルームミラーの角度を変え、そこに映る顔をじっと見つめる。
…少し目つきがキツイところはあるけど、自分の顔に自信はある。
そしてそれ以上に、このスタイルにも自信を持っている。
これこそが、私の武器だから。
人からジロジロ見られることは、それ程気にならないし、それが好色の目であっても構わない。
自分で意図を持ってそうしているのだから、文句は言わない。
でも…頭の悪い男の相手は、したくない。
今、自分がどんな立場にいるのかを理解していない、そんな男なんて…論外よ。
赤緑乙。
いままであかみどりって読んでたわ。
え?違うの?
714 :
本当にあった怖い名無し:2010/02/25(木) 14:11:31 ID:t4YmH2LQ0
なんで自分にとって一円の得にもならないことを文句言われながらもやっているのか。
その辺がオカルト。
シリーズ物スレは今スレを持ちまして終了致します。
ご愛顧ありがとうございました。
でいいよね?
, ,:‘. 。 + ,..
’‘ + ,.. . ..; ', ,:‘
. .; : ’ ' ,:‘.
あ あ ,:‘. +
.. ' ,:‘. . ...:: ’‘
’‘ .; こ ん な に も お 断 り な
。
. 。 気 持 ち に な っ た の は ,:‘. 。
'+。
初 め て で す .. ' ,:‘.
:: . .. .. ' ,:‘.
ハ,,ハ
( ゚ω゚ )
赤緑さん乙でした。
乙
ガキ使い見てた
面白かった
幽霊がいました
どうも、旧241です。祈祷師一族の掟とかを書いてたものです。
名前とトリを変更しました。トリの被りとか色々と問題があったみたいで。
一族も西居家とかにすればわかりやすい……のかな?
今回は弾がないですが、生存報告だけにきました。
というか、1月はいってそうそうまるまる2ヶ月海外出張させられるとはおもわなんだ。
おかえりー♪
また作家気取りの馬鹿がどうでも良い報告してるよ・・・・
「お前らは俺のような作家のこういうプライベート情報とか嬉しいんだろ?」って思いながらレスしてるのか?
きっと
>>722のような奴がレスしてくれるからだろうなw
ありゃ? 洒落怖で誘導された人達は来てないのかー……ガッカリ
当たり前だろ
こんな気持ち悪いスレに移動する奴いるかよ。しかも過疎りまくりだし
ちなみに、洒落怖まとめサイトの掲示板に移動してるよ
まとめサイトの掲示板見てきたけど粘着が馴れ合うなボケってぶち切れるパターンそのまんまだったんだが・・・
結局このスレが憎いだけか
そりゃそうだろ
誰も来ないのぉ
俺ガイル
ヒャハ!
おいおいまとめ掲示板激しすぎるだろ
まだこっちでやらしといたほうがよかったんじゃねーの
[袋小路]
1/16
北上に車で送ってもらい、家に着いたときは22時を過ぎていた。
別れ際に何か――期待するような、何か言いたそうな顔をしていたけど、大人しく帰ってくれた。
玄関を開けて部屋に入ると、私はすぐに着ているものを脱ぎ捨て…ほっぽり投げ、浴室に直行する。
そして頭から熱いシャワーを浴び、フー…っと一息つく。
こういうのってオヤジくさいって言うのかな?
「あ〜」とか「う〜」とか、意味の無い声も出てしまう。
本当は湯船に浸かりたいところだけど、うちのお風呂は追い炊きができないこともあり、1人暮らしでそんな贅沢はできない。
肩まで…何なら頭までお湯に浸かりたい、という欲求はある。
それが思う存分できるところ…例えば、そう、温泉に行きたい。銭湯じゃなくて、温泉。
そういえば、古乃羽が雨月君に温泉に誘われたと言っていたっけ…?
まったく、羨ましい限りだ。
私も是非一緒に行きたいところだけど、まさかそんな野暮ったいことをする訳にもいかないしなぁ…。
せめて誰か、もう1人居れば…?と考えると、出てくるのは北上になる。
うーん…。
2/16
シャワシャワと頭を洗いながら、今日の事を考える。
今日は1日中、あいつを引き回してしまった。
昼に呼び出して、牧村さんのところに行って、往来会に行って…その後は適当にご飯を食べて、家まで送ってもらった。
最後…1日付き合ってくれたのだから、部屋に上がって貰って、お茶くらい出してあげるのが礼儀ってやつだったのかも知れない。
…でも、時間が時間だ。
こんな遅くに部屋に招く――しかも、私に気があると分かっている男を招く――なんて、さすがにマズイ。
古乃羽にだって分かるくらい、マズイ。
そうと分かっていて…変に期待させて何もさせない方が、逆に悪い気がしてしまう。
ハァ…
シャンプーを洗い流しながら、先ほどとは違う意味のため息が出る。
私って、イヤな女…?イジワル?悪い事している…?
今日の事を古乃羽に言ったら、ちょっと怒られそうな気がしないでもない。
いつまでも昔のこと…って。
でも、まだ、無理…。無理よ…。
3/16
…あ。
トリートメントに手を伸ばしたところで思い出す。
そうだ、古乃羽。
古乃羽に、聞かないといけないことがある。
牧村さんは「灰色」って言っていたけど、往来会には怪しいところがあることが分かった。
それを踏まえて、古乃羽に聞かないと――気付かない振りをしていたことを、聞かないといけない。
明日、病院に行こう。
きっと雨月君もそこに居るだろう。彼にも聞いてもらわないといけない。
それと…北上も呼んでやるか。ここにきて蚊帳の外じゃ、さすがに可哀想だ。
そうと決めてから、一通りのお手入れをしてお風呂を出ると、時刻は23時を過ぎていた。
少し身体を冷ましてからベッドに入り、寝ることにする。
1日駆け回って疲れたからか、変に思い悩んでしまったからか…
何だか人肌恋しかったので、今日はラット君を抱いて寝ることにした。
4/16
――朝。病院の朝。
入院していると、必然的に生活が規則正しくなる。
…と言っても、たまに包帯を交換してもらうくらいで、特に検査などをするわけではない。
うーん、こんな風にここに居ていいのかなぁ…なんて思ってしまうけど、4人部屋になっているこの病室、私以外は現在、誰も居ない。
そんな状況だから、病院側も私なんかの入院を許可してくれたんだな、と勝手に解釈する。
…そんな事を思いながらボンヤリ過ごしていると、お昼を過ぎた頃になり、彼がお見舞いに来てくれる。
私が入院してから、自然と2人きりで過ごす時間が多くなった。
このことは、ちょっと嬉しい。怪我の功名ってやつかな?
でも、嬉しいだけに…後ろめたい気持ちがある。
皆に黙っている事。嘘をついている事。でも、理由がハッキリと分からないうちは――
雨月「…どうかした?」
私「あ…ううん」
雨月「そか。何か元気なさそうに見えたからさ」
そう言って彼は、私の手を握ってくれる。
私は無言でその手を握り返し、平気だよ、と伝える。
やっぱり、言わないとな。彼にも、みんなにも悪いや。
いくら、あの…
5/16
声「古乃羽〜、元気にしてる〜?」
ガラガラッと病室の扉が開き、元気な声が聞こえてくる。
美加の声だ。
美加「やや…、お邪魔だったかな?」
きっと彼を見てのことだろう、軽く冷やかされる。…もう。
声「お、やっぱ雨月も居たか」
もう1つ声が聞こえる。…北上君の声だ。
美加、一緒に来たんだ。これはちょっと良い傾向かな…?
雨月「あぁ。どうしたんだ?2人して」
美加「ん…、ちょっとね」
…あれ、声のトーンが下がった?
美加「古乃羽と、お話しようと思ってさ」
北上「俺も来い、って呼び出された」
古乃羽「…美加、なぁに?」
美加「んーとね…まずは、アレ。私たちね、昨日、往来会に行ってきたの」
雨月「…へ?」
6/16
ベッドで上体を起こした状態の私を囲み、美加と北上君が、昨日あった話をしてくれる。
それは、牧村さんのところに相談に行き、その後そのまま往来会に直行して…という話だった。
雨月「灰色、ねぇ…」
私のすぐ横の椅子に座っている彼が、ポツリと呟く。
北上「なんとも、半端なところだよな」
美加「そうなのよねぇ…。でもまぁ、何か怪しい点がある、ってことは分かった訳よ」
雨月「ふーん…」
私「…」
怪しい、かぁ…。
確かに怪しいところはあるかも知れないけど、美加たちを見張っていた、っていう事だけじゃ、一概にそうとは言えない気もする。
だから牧村さんも、「灰色」だと言ったのだろう。
…でも、実際にその場に行った美加がそう感じたのなら、私に異論は無い。
美加「それでね…」
美加が話を続ける。
この時点で、私には彼女の目的が分かった。
…いや、最初から分かっていた。
7/16
美加「あのさ、古乃羽…」
私「…」
美加「えーっと…、あの、霊視の――」
私「…待って」
そう言って私は手を前に出して、美加の言葉を止める。
美加「…」
言わなきゃ。そう、私から言わないとダメだ。
私「みんな…ごめんね」
ペコリと頭を下げて謝る。
北上「ん?なに?」
北上君にはサッパリだろう。
美加は分かっている…長い付き合いだもの、ね。
こーくんは…?彼は、ちょっと事情が違うかなぁ…。
私「あのね…私、嘘付いていたの」
北上「嘘?」
私「うん」
北上「…何が?」
私「霊視をして…何も覚えていない、って言った事」
8/16
北上「…なんでまた」
美加「見えちゃったものに、問題があるのよね?」
私「うん…」
さすがに、美加にはお見通しみたいだ。
そして、彼も何も言わない。きっと、分かっていたのだろうな…。
北上「問題って…何が?」
私「あのね…」
あのときの事――。
私はテーブルに名刺を置き、眼鏡を外す。
そして名刺の左右に両手を置いて、それをジッと見下ろした…瞬間、私はなんとも言えない、嫌な感じに襲われた。
これは見てはいけない…そう、感じた。
でも…。でも、見たい。美加もそれを望んでいる。
私は意を決し、静かに目を閉じ…別の目を開く。
するとそこに、薄暗い部屋が見えてくる。…見たことの無い部屋だ。
その部屋の真ん中に、誰かの座っている姿…後ろ向きに、正座をした姿が見える。
薄暗い中、ジッと俯き加減で、静かに座っている。
誰だろう?暗くてよく分からないけど…知っている人…?
私は意識を集中し、それに注視する。
…すると、その人が何かに気付いたように、顔を上げ…こちらを振り向く。
それは…舞さんだった。
9/16
――
俺「…姉貴?」
古乃羽の話を聞いて、思わず声が出てしまう。
何か隠し事があるとは分かっていたけど、霊視をしたら姉貴が見えた、って…どういうことだ?
神尾「やっぱり…」
神尾さんが、予想通りだったという感じでつぶやく。
…確かに、ありえる話か。
あの古乃羽が嘘を付いて、隠し事をするくらいだ。
俺にも神尾さんにも言えない理由としては、一番シックリくる。
じゃあ、まさか姉貴が古乃羽の目を…?
…いや、違う。姉貴は絶対に、そんな事はしない。
白谷さんの件で、俺は姉貴を疑う事は絶対にしないと決めた。…何があっても信じると決めた。
神尾「古乃羽、それで?」
神尾さんが話を促す。
古乃羽「うん…。ここからがちょっと…私もビックリしちゃって」
俺「どうなった?」
古乃羽「え、何で?って思ったら、目の前が真っ暗になってね。それから突き飛ばされるような感じがして、その後…、ヒュッって、何か、鋭利なものが…」
言いながら、古乃羽が包帯をした目に手を当てる。
あっ…と思い、俺は古乃羽の話を止める。
そこで、目を切られた訳だ。
10/16
俺「悪い。嫌なとこまで思い出させたか」
古乃羽「んーん、平気…」
目を切りつけられるなんて、想像しても嫌なことだ。
その痛みもそうだが、それ以上に、刃物に対してトラウマができそうに思える。
例え外見には浅い傷だったとしても…それが簡単に治る傷だったとしても、心には深く傷が付いてしまうかもしれない。
俺は傷の具合と共に、その点も心配だった。
神尾「…古乃羽、直前に突き飛ばされたの?」
古乃羽「うん」
神尾「そっか、じゃあ…?」
神尾さんが俺を見る。
…あぁ、俺も同意だ。これで安心した。
北上「舞さんが助けてくれたってことか?」
…お?意外な発言。
俺「かな?突き飛ばしてくれたお陰で、傷が浅くて済んだって事じゃないかな」
神尾「きっと、そうだろうね。北上、少しは頭が回るようになったじゃない」
北上「ふ…まぁな」
少しは、って…どんだけお前は下に見られているんだ?と、突っ込みたくなったが、
それで喜んでいる北上を見ると、気の毒になったので止めておいた。
11/16
神尾「でも、そういうことなら…古乃羽、何で黙っていたの?舞さんが押してくれて助かった、って分かっていたでしょ?」
古乃羽「…」
そうだ。古乃羽だって、それくらい分かっていただろう。
それでも黙っていた、その理由として考えられるのは…
俺「…姉貴に言われたか?」
そう言うと、古乃羽がハッとしてこちらを向く。
古乃羽「…うん。すごいね、よく分かったね…」
俺「…まぁ、勘だ」
他に思い浮かばなかった。古乃羽が俺たちに嘘を付くとしたら、そんなところだろう。
神尾「言われたって、いつ?連絡、取れていたの?」
古乃羽「ううん。言われたのは、目の前が暗くなる直前。舞さんが指を立てて、口の前に…シーって」
ジェスチャーか。でも、それだけで…?
と、疑問が浮かんだが、古乃羽が続けて言う。
古乃羽「それと同時に舞さんと目が合ってね、言葉が伝わってきたの。言わないでいてね、って…」
…なるほど。
12/16
北上「でも、何で雨月のお姉さんが見えたんだろ…?」
北上がもっともな疑問を口にする。
神尾「…古乃羽、分かる?」
古乃羽「ん…、多分…」
ポツリと答える古乃羽。
古乃羽「私ね、あの名刺の持ち主…桐谷さんに関わった人を探そうと思って、見てみたの」
神尾「関わった人…」
古乃羽「うん。名刺について何か知っている人が見えないかな、って思ったから」
俺「じゃあ、それで姉貴が見えたってことは――」
神尾「舞さんと桐谷って人、会った事があるってこと…?」
古乃羽「多分…」
俺「…」
その桐谷は、何者かに殺されている。
そして、姉貴は今…行方が分からない。更に、古乃羽に謎の口止めもしている。
この状況は良くない。ものすごく、良くないぞ…。
13/16
古乃羽「こーくん…」
俺「…ん?」
古乃羽が俺の方に片方の手を伸ばしてきたので、その手を取る。
北上たちの前で少し恥ずかしい気もするが、まぁ、構わない。
古乃羽「お姉さんのこと、信じてる?」
古乃羽がこちらを見て聞いてくる。
包帯を巻いているので見えないが、今彼女がどんな目をしているかは良く分かる…。
俺「もちろん。信じているさ」
古乃羽「…良かった」
古乃羽が安心したように言い、繋いでいる手に両手を添えてくる。
…さすがにちょっと恥ずかしい。
神尾「あー…コホンコホン。舞さんの事は同意だけど、じゃあ、どういうことだと思う?」
わざとらしい咳払いをして、神尾さんが誰とも無く問い掛ける。
北上「会った事があるのは、事実だろうなぁ」
古乃羽「うん。そのときの舞さんの印象が強かったから、それが残っていて…見えたと思うの」
俺「印象ね…」
まぁ、姉貴のことだ。印象は強いかも知れない。
14/16
神尾「そうなると、目の前が暗くなって、って言うのは――」
古乃羽「…」
俺「殺されたときのこと、かな…?」
北上「うへ…」
最後に強く印象付けられた事なら、それしかない気がする。
神尾「真っ暗になって…ってのは目隠しでもされて、鋭利な…刃物ね、それで切りつけられた、と」
きっと、そんなところだろう。何とも乱暴な話だ。
俺「古乃羽、大丈夫か?」
そんな場面を見てしまった…ある意味、体験してしまった古乃羽が心配になる。
古乃羽「うん、平気…。ありがとう」
そう言って手を握り直してくる。
いつになく甘えがちな感じがするのは、色々と不安な事があったからだろうな。
神尾「何はともあれ――」
それを横目に、話を続ける神尾さん。
神尾「これから、どうしよっかね」
これから。今これから、俺たちにできることって、何かあるだろうか?
15/16
北上「まさか、犯人探しなんて無理だよなぁ…」
犯人…桐谷って人を殺した犯人探しか。
俺「それは、警察に任せるしかないよな」
いくらなんでも、俺たちはまったくの素人だ。何をできる訳でもない。
神尾「そうなのよねぇ…。なーんか、もどかしいなぁ」
腕を組み、ため息混じりに神尾さんが言う。
分からない事だらけでモヤモヤしているのが、彼女には我慢できないようだ。
桐谷のこと。
名刺のこと。
往来会のこと。
それと、姉貴のことも、かな。
ただの学生である俺達には、人が殺されたとか、それなりに大きな団体が相手となると、どうしようも無くなってしまう。
いくら頭を使って考えたとしても、限界がある。
何とか調べてみようとしても、限界がある。
広い世間の中では、その力の無さを思い知らされてしまう。
それが、少し悔しい…。
16/16
古乃羽「明日になれば、舞さん帰ってくるのかな」
古乃羽が独り言のようにつぶやく。
俺「…その筈だな」
お袋に「3日くらい出掛ける」と言っていたらしいから、明日には帰ってくるだろう。
神尾「3日くらい、って話だったよね?”くらい”だから、明後日とかになる可能性もありそう…?」
俺「うーん…。うちのお袋、心配性でさ。姉貴もそれは良く知っているから、少なくとも連絡はあるはずだよ」
そうであって欲しい。…いや、そうでなくちゃ駄目だ。
北上「じゃあ、それからかな?」
古乃羽「それが良いよね。…美加、それまで無茶なことしたらダメだよ?」
神尾「へいへい、大人しくしていますヨ」
口を尖らせて了承する神尾さん。
明日には古乃羽の抜糸も終わり、退院できるだろう。
姉貴が戻ったらまた集まろう、ということにして、その場は解散した。
お手上げ状態の俺たちは、また姉貴を頼る事になった。
…しかし、その翌日――更にその次の日になっても、姉貴は帰ってこなかった。
ミステリアス姉貴
はあ・・・やっぱりコイツだけか残ったのは・・・・
そうでもないよ
忙しくて書けないだけ
どんだけ煽られても淡々と投下してくれる赤緑には感謝してる
半月に1、2回は来てるけど
>>751に同じく
赤緑氏には激しく乙
754 :
本当にあった怖い名無し:2010/03/21(日) 15:06:30 ID:1PC3zRc0O
斥力最高
,===,====、
_.||___|_____||_
// /||___|^ l| 楽しく使わなかったばっかりに、
// //|| |口| || 仲良く使わなかったばっかりに。
// //||...|| |口| ||
// //. .||...|| |口| ||
// // ||...|| |口| ||
// //. .||...|| |口| ||
"" :::'' |/ |/ '' " ::: ⌒ :: ⌒⌒⌒ :: "" `
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/ ィ、 \
. / / ! //!、 ヽ
l l | /! /,ヽ.、 /イ |_,、、ハ
l ! | ナレ´ ヽ\ル ヽ! リ
! | |/ ニ=- -=ニ K
l ゝ | xxx ' xx | }
. ! {r∧ r-ー--ァ ノ'
. ! `ー-r、 `ー---' イi |
. ! | | フ`、ー_‐ 〔 \ー、
l ! / \ ` .|、 | ヽ _/ ̄二フ
l i / \_」|oV i ヽ /〈 つノ)
/|.ノ{ ⌒ヽ、 ヽ r‐‐!/ \ / ヽ´イー'
./ .| | 、 ヽ ニ二} ヽo ̄ヽ >'ヽ /
. |ハ| \}ノ | | /{ `ー /
| ,- ー<⌒ヽ、、o |\ /
| / ヽ )ヽ 〉 .\ . /
>本当は湯船に浸かりたいところだけど、うちのお風呂は追い炊きができないこともあり、
>1人暮らしでそんな贅沢はできない。
はぁ?
なぜ一人暮らしだと、追い炊きできないと贅沢なの?
第一若い女の子が、風呂を我慢してシャワーのみ?
ばかなの?
死ぬの?
洒落コワまとめサイトにシリーズ物作家
大勢いるから勧誘してこようぜ
>>758 やめとけ。また何が何でもここ潰したいキチガイが連投始めるから。
>>758 ここも紹介されてたのに向こうに行った。そういう事だよ
というかね、君はただ読むだけでしょう?ならここでも向こうでも構わないはずだろ?
なぜこだわる?
あの作者にこの読者あり。
ワロタwwwwwwww
[暗躍]
1/14
カラ〜ン コロン…コロンカラ〜ン…
「本日のお勉強終了」を告げるチャイムが鳴り響く。
うちの高校は普通のキンコンカンコンのチャイムだけでなく、5限の後の終礼が終わると、独特のチャイムが鳴る。
声「真奈美〜?」
終礼直後のざわついた教室で帰り支度をしていると、隣のクラスから友達のハナがやってくる。
私「はーい、今いくー」
クラスの子にバイバイと挨拶をして、廊下で待つハナのところに行く。
ハナ――本名、立花華絵(たちばな はなえ)は、私の家の近くに住んでいる、小さい頃からの親友だ。
私がお父さんの言うことを聞いて大人しく女子高に入ったのは、ハナが一緒だったから、ってこともある。
下校時間の廊下を歩いていると、教室から到底年頃の乙女が発するとは思えない声が聞こえてくる。
キャッキャウフフではなく、ギャーとかゲェーとか。
大声で男言葉を叫んでいる子もいる。
世の中には、「ごきげんよう」なんて挨拶する女子高もあるのに(?)、ちょっとした”花園”を夢見ていた私は、入学当初、ガッカリしたものだ。
2/14
学校を出て、2人並んで歩いていく。
家から徒歩で通える距離――15分程で着く距離というのも、私がこの高校に入る事に決めた理由の1つだ。
お父さんとしても、その点は良かったのだろうな、と思う。
家が近いと色々と安心だろうし…通学中の電車やバスで、痴漢にあう心配も無い。
ハナ「…でね〜。それがまた美味しくてさぁ。気が付けば完食よ」
私「まーた、もう〜。あれほどダイエットするって言ってたのに」
ハナ「いいの。私、分かったの。時代はぽっちゃりを求めてるのよ」
私「時代ねぇ…」
先日、ハナの体重が私より15キロ程重いことが判明した。…彼女の名誉のために、数字はヒミツ。
それにひどくショックを受けたハナは、「ダイエットして10キロ落とす」と高らかに宣言したわけだけど…
ハナ「5キロ落とせば、ぽっちゃりと言えると思うのよね」
私「5キロって…それでも、そんなに食べちゃダメよぉ」
ハナ「平気平気。来年の今頃には、ばっちりだってば」
私「来年って…、1年計画なのね…」
そんな話をしながら歩いていると、道の先に1人の男性が立っているのが見えた。
何やら、こちらの様子を窺っているような…?
3/14
ハナ「…真奈美、あれ、あの人…知ってる人?」
男に気付いたハナが、私に聞いてくる。
…でも、まったく知らない人だ。私は首を横に振る。
ハナ「なんかさぁ、こっちのこと見てない?」
私「うん…そんな気するね…」
ハナ「もしかして、またアレかな?真奈美に…って」
私「えー、さすがに無いでしょ…」
以前、学校の帰りにハナと歩いていたとき、近くの高校に通っているという男の子に話しかけられたことがある。
突然呼び止められてビックリしたが、更に驚く事に、その男の子は私に告白してきたのだ。
その時は、何と言うか…ハッキリ言って好みじゃなかったので、丁重にお断りしてしまった。
…因みに、そのことはお父さんには言っていない。
私「だって、どう見ても社会人じゃない?道でも聞きたいのよ、きっと…」
立っている男は明らかに20代後半…ひょっとしたら30過ぎかもしれない。
それで高校生相手に、なんて…ちょっと気持ち悪いとか思ってしまう。
そんなことを思って見ていると、その男がこちらに向かって歩いてくる。
私たちは歩みを止めて、思わず身構える。
4/14
男「あの、すみませんが…」
私「…はい?」
恐る恐る対応する。
男はTシャツにジーンズといったラフな格好で、手にはセカンドバッグを持っている。
どこにでも居る、ごく普通の人。
でも、何か変なことされたら…変なこと言われたら、大きな声で叫ぶか、ハナを連れてダッシュで逃げよう。
男「あぁ、そんな警戒しなくても…って無理かな?」
私たちの様子を悟ってか、男が砕けた感じで言ってくる。
でもこのご時世、警戒するな、なんて無茶な話だ。
男「汐崎さんですよね?汐崎、真奈美さん」
私「え…?」
いきなり本名を呼ばれて驚く。
隣のハナも一緒になって驚いている。まさか、ハナの予想が当たり…?
…と思ったけど違うみたいで、男の人はバッグから名刺を取り出し、私に渡してくる。
男「私、こういうもので…」
受け取った名刺を見ると、そこにはこう書かれていた。
「往来会 広報部 桐谷達夫」
5/14
私「あれ…」
男「桐谷といいます。汐崎さん…お父さんには、いつもお世話になっています」
広報部と言えば、そうだ。
お父さんは部長だから…この人は部下になるのかな?
ハナ「おじさんの会社の人?」
私「うん、会の人みたい…」
会社。会。昔からハナは、往来会を”会社”と呼ぶ。
私も小さい頃はそう呼んでいたが、大きくなって物心付いてからは、会社と呼ぶのを止めて、”会”と呼ぶようになった。
会社と呼ぶのに何だか違和感があったからだけど、呼び方を変えたことに対して、お父さんは何も言わなかった。
私「あの、桐谷さん…?父のことで何か?」
お父さんの勤め先の人が相手なので、ここは少し、お行儀良くしないとな。
桐谷「そうですねぇ…」
何か考えるような素振りをする桐谷さん。
用事があった訳じゃないの…?
6/14
桐谷「えーっと…真奈美さんは、霊感などは…?」
いきなり突拍子も無いことを聞かれる。
私「霊感、って…」
お父さんの仕事がそういった関係のことだって知っているけど、何で私に聞くの…?
私「そういうの、分からないです。多分、無いと思うけど…」
桐谷「ですよねぇ…」
む…。分かってるなら聞くなっ、と言ってやりたくなる。
桐谷「それじゃ、勧誘するのもおかしいか…」
桐谷さんが独り言のように、何か呟く。
私「はい…?」
桐谷「いえ、何でも…。では、私はこれで。お父さんによろしくお伝え下さい」
私「え?」
突然そう言うと、桐谷さんはペコリと頭を下げて、クルッと反転、一度も振り返らず、そのまま去っていく。
私たちはポカーンとして、それを見送った。
7/14
2人で呆けたまま、桐谷さんが去った方を見ていたが…しばらくして、ハナが口を開く。
ハナ「何だったの…?今の」
私「さぁ…」
まったく意味不明だ。
私の手元には、1枚の名刺がある。ただ、これを渡しただけで去っていってしまった。
ハナ「上司の娘さんに挨拶…にしては、随分とつまらないわねぇ…」
つまらないのもそうだけど、わざわざそんな挨拶をする意味も分からない。
私「何だろうなぁー…」
再び歩き出しながら、貰った名刺を眺める。
ハナ「あ、その名刺、本物?もしかしたら、おじさんの知り合いを装ったアブナイ人かも…」
私「んー、どうだろ…?」
2人で首を傾げながら歩いていると、やがて十字路に着く。
ハナとは家の方向が異なるので、いつもここで別れる。
ハナ「一応、おじさんに聞いてみたほうが良いかもよ?こんな人に会ったんだけど、って」
私「うん、もちろん」
変に心配されそうだけど、まぁ、聞いておくべきだろうな。
ハナ「それじゃ、また明日ねー。バイバーイ」
元気よく手を振って帰っていくハナ。
私「じゃあね〜」
私も手を振り返し、家に帰ってお父さんの帰宅を待つ事にした――。
8/14
――
夜20時を少し過ぎた頃、往来会本部に着く。
一体、何がどうなっているんだ…?
私は車を降り、気持ちを落ち着かせながら本部に入る。
何だって言うんだ?何で真奈美に――?
今日、仕事を終えて家に帰ったときのことだった。
いつも通りに真奈美が出迎えてくれ、風呂に入り、さて夕飯…というときになって、真奈美がおかしな話をしてきた。
「桐谷って人から、名刺を貰った」と。
我ながら、情けないほどに動揺してしまった。
そ、そうか、と返事をして詳しく聞いてみると、ますます頭の中にハテナが一杯になる。
その男は、スーツは着ておらず、Tシャツにジーンズという格好だったらしい。
これじゃまるで…先日の、あの学生の話と同じだ。
死んだ桐谷の名刺を、誰かが配り歩いている。これは明らかに異常だ。
しかも、相手は私のことを…娘のことも知っていたのだ。
食事もそこそこに、私は居ても立ってもいられなくなり、何か事情を知っていると思われる人物――
高城本部長に話を聞いてもらおうと思い、真奈美には「ちょっと仕事がある」と言ってスーツに着替え、本部まで戻ってきたのだ。
9/14
事務課に行き、本部長はまだいるかどうかを聞いてみる。
あの人のことだから、きっとまだ居るだろう…と思っていたが、意外な回答が、意外な方向から聞こえてきた。
声「本部長は、もうご帰宅されましたよ」
事務員からではなく、後ろからの声。
誰だ…?と思い振り返ると、そこには久しぶりに見る顔があった。
私「あぁ、藤木…さん。久しぶりですね」
半年振りに見る顔だ。思わず、藤木君、と呼びそうになってしまった。
しかし確か…彼は今、支部長だ。ここは無難に”さん”付けにしておこう。
藤木「久しぶりですねぇ、汐崎部長。お元気そうで…」
ニヤニヤとしながら藤木が言う。
私はあまり、人に対して好き嫌いを言わないが…言わないようにしているが、
この藤木という男は、ハッキリ言って好きになれない。
私「お陰様で。えっと、本部長は、もう…?」
本来なら支部長への昇進が云々という話をするべきかも知れないが、今はそんな会話はしたくない。
藤木「…えぇ。今日は早くにお帰りになったようですよ」
やや不機嫌そうに、藤木が答える。
10/14
私「そうですか…」
まだ居ると思ったのだが、見当が外れてしまった。
藤木「何か用があったんですか?」
藤木が聞いてくる。
私「いや、まぁ…ちょっと仕事のことで」
藤木「仕事ねぇ…。相変わらず、熱心ですねぇ」
何か勘繰るような、どことなく嘲笑するような感じで、藤木が言う。
藤木「実は私も、本部長に用事があったんですけどね」
私「はぁ…」
藤木「いやいや、見事に逃げられちゃいましたよ。…お互い、振られちゃいましたねぇ」
振られた…?何の用事か知らないが、一緒にしないで欲しいものだ。
藤木「汐崎部長、お暇ならどうですか?これから飲みにでも」
私「ん…。あぁ、いや、私は…」
そんな気分ではないし、この男と飲みに行きたくもない。
藤木「用事、無くなったでしょ?いいお店知っているんですよ」
私「いや、車ですし、家で娘も待っているので…」
藤木「娘…?」
11/14
藤木「そういえば、娘さんが居ましたねぇ。今、高校生くらいですか?」
しまった、という気持ちになる。
何となくだが、この男に真奈美の話をしたくない。
私「えぇ…」
藤木「女子高生かぁ…いやぁ、もう大人ですねぇ」
私「…」
どことなく下卑た言い方をする藤木。まったくもって不快だ。
藤木「いいなぁ…。年頃になって、父親としても色々大変なんじゃないですか?」
私「いや、特に大変ということも…」
藤木「そうですか?なんか、こう…大変だと思うんだけどなぁ」
いちいち癪に障る言い方をする男だな…。
私「まぁ、そんなでも無いですよ。それじゃ、また後日」
スパッと言い切り、私は出口に向かう。
目上の人間に対してはどうかと思う態度だが、何と思われても構わない。
後ろでチッと舌打ちをする音が聞こえたが、それ程腹も立たなかった。
12/14
外に出て車に乗り込み、取り敢えず車を出す。
そのまま駐車場に居ると、また絡まれそうな気がしたからだ。
…しかし、どうする?
残念ながら、本部長は帰った後だった。じゃあ、仕方ない…か?
明日、朝一にでも?
…いや、それじゃダメだ。
明日、真奈美が学校に行くまでには、ハッキリさせておきたい。
何か問題があるなら、今日中に手を打っておきたい。
――よし。
私は道の端に車を止め、携帯を取り出す。
本部長の携帯番号は一応登録してある。一度も掛けた事は無いが、一応。
その番号に電話を掛けてみる。
プルルル…プルルル…
こんな事なら、自宅で電話してからにすれば良かったな…、なんて思っていると、すぐに電話が通じる。
高城「…はい」
13/14
私「あ、あの…汐崎です。夜分遅くすみません」
高城「こんばんは、汐崎さん…どうしたの?」
私「あぁ、どうも、こんばんは…」
なぜだか分からないが、電話で話すと、面と向かって話す以上に、声に艶があるように思えてしまう。
私「あの、ちょっとお話したい事がありまして…。本部に行ったのですが、もう帰られた後でしたので」
高城「あら、そう…。ごめんなさいね」
私「いえ、そんな…私の勝手ですから」
高城「何か、急な用事?」
私「それが、その…」
私は真奈美から借りてきた、桐谷の名刺に目をやる。
…できるなら、直接これを見てもらいたい。
私「どこかで、少しお話できませんか?」
高城「…これから?」
私「はい、できれば…。お手数でなければ」
高城「んー…。私、もう外に出られる格好じゃないのよね」
14/14
外に出られる格好じゃない…?
相変わらず、なんだか変な事を想像させる。
しかし困った。じゃあ、電話で伝えるか。
私「では、えっと…」
高城「じゃあ、家まで来てくれる?」
私「…は?」
高城「今から住所言うわね。今、車でしょ?住所が分かれば来られるわよね?」
私「あ…え、はい。あの…手帳を…っと…」
思いもかけなかったことに、わたわたと慌ててしまう。
高城「××市――」
背広のポケットから手帳を取り出し、私は言われた住所をメモする。
…どうやらマンションのようだ。
そういえば、本部長が上の人間からマンションを買って貰ったとか何とかって、噂になっていたか。
高城「それじゃ、お待ちしていますね」
私「あ…はい。ありがとうございます。すぐに行きます」
電話を切り、カーナビに住所を設定する。
ここから20分程の場所だ。私は急いでそこに向かった。
赤緑氏乙
メインの人物の切り替わり時に、映像でもあればスムーズなんだろうが活字だけでは・・・
切り替わる度に、赤緑氏の世界から弾き出される感じで イマイチー^^;
アドベンチャーゲームとか好きなんだろうなー
赤緑氏、イマイチーに見えた。
乙
うん、特に一人称が「私」だと時たま戸惑う
781 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/08(木) 01:20:56 ID:Cf9cCh2I0
ウニが師匠スレでまた自演を企んでます。
懲りないヤツです。
赤緑、自分のブログだけでやってくれよ
テスト
中学三年の冬にクラスメートだった忍が授業中にいきなり意識を失って倒れた。
その数日前、図書室の管理をしていた国語教諭が自殺を図っていた。
足が悪く軽く引きずりながら歩く女性教諭に僕は好意を抱いていた。
彼女の奨める本を読み、彼女の思考を知りたかった。
親子ほどの年齢差があるのに。
緊急時に行われる朝礼で女性教諭の死を知った。
その僕に忍は校旗を見るように促した。学生や教諭が亡くなった場合に半旗と言って校旗は半分しかあげられない。
それが頂上でたなびいていた。
僕の中に黒い疑惑が頭をもたげはじめた。
亡くなった教諭は自家用車での排ガス自殺だった。
本当に自殺だったのか?
誰かに誘導されたのでは無かったのか?
例えば、忍。
忍は僕の気に入った物、好きな人を嫌う傾向がある。
『学校側も疎んじていた証拠だな』
そんな忍の嘲りもどうでもよかった。ただ何故?と言う疑問だけがあった。
忍が倒れたのは、それから数日後だった。
授業がはじまって規律の号令にも立たず、教諭が肩をおしたまま倒れ込んだ。
養護施設で定期的に行われるイベントの一つに受験がある。
殆どの受験生は卒業後、直ぐに職につける進学を選び、一部の頭の良い受験生はそれなりの進学をする。
直ぐにでも働きたかった僕は施設から高校に進学する事を頑なに拒否していた。
そして、施設から出る事で忍から離れる事を切望していた。
忍が施設に来て生活をともにするようになってからの、外の自由な世界に居た頃以上のストレスや恐怖感に耐え切れ無かった。
学校で意識を失った忍は下校時刻を過ぎても保健室のベッドから起き上がる事も無く、救急車で病院に搬送された事実は、受験勉強で忙しい進学組に取っても気にせずにはいられないニュースだったが、園長からも寮母からも忍の容態も退院の予定も聞かされる事は無かった。
何の前触れも無く、忍が施設に戻って来たのは受験日ギリギリの一ヶ月以上も経った頃で、不自然に片足を引きずるように壁伝いに歩きながらだった。
入院が長引いたのは意識を取り戻してから、足の自由がきかずに大学病院での検査の繰り返しが原因だと笑いながら聞かされた。
昔、流れ星を見つけて願いごとを3回唱えたことがあった。
場所は地元の小さな山の中で、確か心霊スポット巡りの帰り道にいきなり師匠が「神聖な空気を吸いたい」と言いだしたときだった。
その時の流れ星は一瞬で消えてしまったので、俺の言葉は3回めの途中で途切れてしまった。
「あー、やっぱ難しい」
流れ星が流れる間に3回というのは無理がある!と俺は嘆いた。
そんな俺の様子を見て、隣にいた師匠はまるで何か珍しいものでも見たみたいな顔をして言った。
「何故3回も唱えた」
「はい?」
「だから、何で願いごとを3回も唱えたんだ」
俺がいう師匠というのはオカルト道の師のことで、彼には少し周りくどいところがあった。
俺にはこの人が何を言いたいのかさっぱりわからない。
「流れ星が流れたら、願いごとを3回ってのは定番じゃないですか」
俺は何を今更、と思い師匠の問いに答えた。すると師匠は少し間をあけて、「ああ、そっちか」と言った。
「何がですか」
「いや。いいんだ。流れ星が通ってたんだね」
「ちょっと!気になるじゃないですか。流れ星の他にどっちがあったんですか!!」
師匠が神妙な顔をしていたので、俺は強気に問い詰めてしまった。
その熱意が伝わったのか、師匠はやっと俺と師匠の間にあった食い違いの意図を話してくれた。
「…来てたんだよ」
「来てた?」
「うん。ちょうど君のところに。きっと君の願いでも叶えてやろうと思ったんだろう」
「???」
意味がわからない。
「主語を下さい。何が来てたんですか?」
「アレに名前はないからなぁ。強いて言えば神様かな。神様が、君のすぐ近くまできてた」
「神様が!?師匠、神様とか見えるんですか!?」
「だから、正確には神様じゃないんだよ。だから、見える。
でもめったに現れるもんじゃないよ。すごく珍しい。アレはそんなにいないから」
師匠は空を見上げた。そして、流れ星なんかよりも珍しいよと小さく笑う。
「もったいないことをしたね」
「何でですか。その神様みたいなやつ、俺の願い叶えてくれるんでしょ」
「ダメだよ。君が3回も唱えるから」
「え。」
「アレは、欲張る人間の願いは叶えてくれない」
「そんな…。3回とも1つの願いなのに」
「神様とは違うから、アレはそんなことまで知ったこっちゃない。よって3回という数だけで欲張りとみなす」
師匠はケラケラと笑う。そして、もう君にアレが来ることはないなぁと言った。
「僕のところにも、来なくなったから。欲張りな人間とみなされてね」
「師匠も何個も願いごとしちゃったんですか」
「…いいや。僕は、人間として願ってはいけないことを願ってしまったんだ。あまりにも大きい願だったから、欲張りと思われた」
「…何ですか、それ」
俺は師匠の願いというのが気になり、きいてみた。けど師匠は遠くを見てるだけで何も答えない。
「戻ろう。もう神聖な空気は充分だ」
師匠は車に戻ってしまった。俺も仕方なく車に戻る。
帰り道、俺は師匠の言っていた神様みたいなやつというモノを思い出して言った。
「神様みたいなやつ…俺も見てみたいなぁ。やっぱ神々しい姿なんですか?」
俺の想像する姿は、ARIAという画集で見た美形な神様の姿だった。北欧神話みたいな。
「見えない方がいいよ」
「え?」
師匠はニタリと笑う。
「今日来てたアレには、手足がなかったし頭も割れてた。あれの正体は、実は人間でね。
最も辛い死に方をした人間が、それでも自分の死に方を恨まなかったとき、本当の神様に認められその人の魂はあれになる」
俺は師匠のいう姿を想像して、ぞくりとした。アレってのは人間のなれの果てだったのか。
「そして、気まぐれに誰かの願いを叶える。」
「最も辛い死に方をしたのに、その死に方を恨まないなんてあり得なくないですか」
「だから、神様みたいなんだよ」
あの時の僕が神さまみたいなアレに欲張りとみなされたからなのか、それともただの努力不足か。
どっちかはわからないが、俺があのとき唱えた願いは今も叶っていない。それにあのとき聞き損ねた師匠の大き過ぎる願いというのは、
結局聞けずに終わってしまったから、これからも俺は彼の叶えたかった願いを知ることはないだろう。
ただただ、あの時の師匠の言葉だけが耳に残る。
「だから、神様みたいなんだよ」
神様みたいなアレ/完
テスト
「動く方の足にまで針を刺して電気を流して、神経や筋肉の反応を散々調べたけどな。全く異常は無いのに左足だけが持ち上がらないんだ。おかしな話だよな」
ぼんやりと自殺した教師の不自由だった足はどちらだったかと考えたけれど、あれだけ親しくしていたはずの彼女の顔も何もかもが霞がかかったようにしか思い出す事が出来なかった。
そして、僕は忍と同じ商業高校を受験する事が決まっていて、最後の選択をした。
受験当日、何事も無く寮母からの励ましを受けながら不自由そうな忍の鞄を持ち、受験を受けたけれど僕の中では合否は既に決定していて中学の卒業式だけを考えていた。
受験から数日後、僕は校長室に呼び出され怒りを隠そうとしない、担任や園長、校長から罵倒され責められた。
原因は受験テストを全て白紙提出した事だった。印象を悪くするために一度、解答用紙に書いた答を消して名前すら書かずに提出した答案が原因で、施設からの生徒は今後受け入れ拒否するとまで発展していたらしい。
そして、僕は望み通りに卒業式終了後に施設から親元に送り返される事が決定し、忍から離れられる安堵感でいっぱいだった。
それが今までの忍の執着心を距離さえおけば何とかなると甘く考えた愚かしい行為だとも気付かずに。
僕が進学せずに、卒業式と同時に施設から出ていくと知った時の忍はにやにやと嫌な笑いを浮かべていた。
「やっぱり、お前は目的の為ならどんな手段も平気で使う最高な奴だよ。俺が見たかったのは、信頼も友達も平気で裏切るお前だからな」
僕は忍から離れたい一心で何かを間違えたのかも知れない。
だが、その時はそれ以外の方法を思い付く事も出来なかった。
卒業式の日、周囲と別れを惜しむ暇さえ無く迎えに来ていた母親に引き渡される僕に忍は
「またな」
と笑った。
すくなくとも施設から高校に通う三年間は忍に自由は無いはずなのに、明日にでも会うような口調で別れの言葉を口にしたけれど、寮母にせき立てられたのをいい事に僕は聞こえなかった振りで施設を後にした。
終わり
途中で規制がはいっために細切れ投下にりまして、申し訳ありません。
規制にかからければ来月中には完結致します。
楽しみに待ってます
796 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/10(土) 06:12:36 ID:pX+7QcmWO
忍の人キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
離れたせいでもっと怖い気がしますが投下楽しみにしてます
ガンジスさんの作品ゎまだなのでしょうか?
私もガンジスさんワクワクしてまってます
自演はいいです。
忍の人乙
ずっと待ってたのでまた読めて嬉しい
>>794 乙乙!
終わっちゃうのかーorz
でも、楽しみにしてます
なんだよ完結ってw
創作丸出しで萎えるんだけど
てか、創作って開き直るなら創作板でやれよまじで・・・
創作だろうがオカルトならスレ違いじゃないよw
×スレ違い
○板違い
そもそも創作不問のスレで言う事じゃないねw
大体怖い話では創作って毛嫌いされてるだろ
ただでさえそうなのに、開き直って「完結します」だのって宣言とかアホか
お前らみたいなもんがオカ板を駄目にしてるんだよ
完結と書いたために場を荒らすような事になってしまいましたが、最後まで読んで下さい。
完結とした理由は最後の投下で理解していただけると思います。
申し訳ありません。
養護施設から実家に戻って最初にした事は、中学時代の持ち物の処分だった。
勉強道具、卒業アルバム、文集、同窓会名簿、どこにも実家の情報は載せないで本当なら住所変更の手続きをしなければならなかった物も全て、養護施設のまま残して来た。
それが済むとバイトの面接に行き、採用が決まった。実家に戻って三日目からのバイト生活に唯一、姉だけがもう少しゆっくりしてからにすればと声をかけてくれたのが嬉しかった。
僕が児童相談所から養護施設に送られると決まった時も、姉は自分が働いて僕の面倒を見るから施設になんて入れるなと言ってくれた。
養護施設からトンコする度に実家に連絡が入り、姉に心配をかけ、罰として家族との面会の機会を奪われる。
母親は仕事に追われて僕に対する関心は薄いが優しく穏やかな姉だけは可愛がっていた。
それなら、せめて働いて稼ぐ事で家族にかけた迷惑を償おうと決めていた。
バイト先はメトロに繋がる駅の構内にある喫茶店で、毎朝始発電車で通い、夕方五時に終わるシフトで休みは毎週土曜日。
忍に縁の深いはずの場所をバイト先に選んだのは、姉が通勤の際の乗換駅だったからだ。
一番、混雑するモーニングに気まぐれに立ち寄って励ましてくれる姉の存在が嬉しかった。
その当時の僕は給料の全てを生活費として母親に渡し、そこから毎月三万円を貰って小遣いにあてていた。
煙草代と携帯電話の支払いでほとんど残らない小遣いで、僕が好んで遊んでいたのは深夜のオフィスビル街だった。
金曜のバイトが終わると仮眠を取り、最終電車に乗り込みオフィスビルの一角に座り込みウォークマンから流れる音楽は聞き、始発電車で帰宅する。
誰の気配もない、街灯の薄暗がりの中でただぼんやりとしていたかった。
そんな生活を繰り返していた僕の体に異変が起こったのは梅雨明けの初夏の時期。
嬉しそうに秘密を打ち明けるように姉から彼氏が出来たと知らされた。
お世辞にも美人とは言い難く、男性に対して酷く消極的な姉は僕が知る限り、一度も恋人が居た事は無かったので軽い衝撃を受けながら祝福の言葉と相手に対しての探りをかけた。
「良かったね。でも、何処で知り合ったの?姉ちゃんが選ぶくらいなら良い人なんだろうけどね」
「職場の飲み会で隣のテーブルに居た人なんだけどね。友達と話してる会話を聞かれちゃってて、何となく仲良くなったのが、きっかけなんだけどね。ブラコンって笑われちゃうかも知れないけど、雰囲気が似てたから、あんまり怖くなくてね…………」
僕に似ている男なんて最低だろうと心の中で舌打ちしながら、質問を重ねていく。
「ちゃんとした人?姉ちゃんはおっとりしてるから、彼氏にはしっかりしてくれないと心配する」
「年下だけどね、実家の家業の手伝いしてるせいか、凄くしっかりしてるし優しい人だよ。今度、二人でお茶飲みに行くね」
姉は余程、嬉しかったのか僕が言う前にバイト先に連れて来ると言う。二人とも、社会人なら来れるのは日曜だけかと考えながら浮かれた姉に楽しみに待っていると答えた。
その日の夜から時折、下腹にチクリとした痛みを感じるようになった。姉の彼氏に会う事に緊張しているのかなんて思っていたのは数日だけだった。
バイトに向かう電車の中で吐き気を催す程の激痛に襲われた僕は、そのまま病院に運ばれる事になる。
検査の結果は盲腸とその傍に血腫が出来ていて、今にも破裂しそうだと言う事だった。こんな状態で前日まで日常生活をおくっていたのが考えられないと。
即日入院が決まり、手術も急いで行われるため慌ただしい手続きを仕事を休んでまで、母がしてくれた。
傷が化膿しやすい体質の僕は一ヶ月もの間、入院生活を余儀なくされたが、退院するまでの間に姉が見舞いに来る事は一度も無かった。
ようやく、退院して自宅に戻った日は平日で母も姉も仕事に出かけたまま一人きりの退院だったが、家族にこれ以上迷惑をかける事を考えて、その日のうちに新しいバイト先を探す事にした。
続きまだ?
幸いにも自宅から徒歩圏内にある大学の近くの喫茶店で、バイト募集の貼紙を見付けた僕は飛び込みで面接を受け採用された。
その日の夜、久しぶりに会った姉はすっかり変わっていて、化粧を落とした目は落ち窪んでクマが浮き、ノースリーブから伸びた腕には不健康に痩せた湿疹が大量に出来て、彼氏が出来たと喜んでいた頃とは別人のようだった。
母に僕が入院している期間の姉の様子を聞くと、彼氏が出来たせいか家事を張り切って丸一日かけて、家中を掃除したり、ダイエットのために夕飯を抜いたりしていると聞かされた。
そして、無理なダイエットの反動からくるストレスからか、今まで口にした事の無いような汚い口調を使う時もあると。
僕には女性の心理は分からないが、濃い化粧で隠された姉の体調を心配しつつ、新しいバイト先が見付かった事を告げると気のない返事で
「バイト代、入ったらお小遣ちょうだいね」
とおよそ姉らしくない言葉を投げ掛けられた。
翌日から入ったバイト先の喫茶店は大学からランチを食べに来る学生がメインで、最初のうちは戸惑っていたが、ある日見覚えのある男性客を見付けた。
養護施設に居た頃の室長だ。
オーダーを取りに行った僕に室長も気付いたのか、軽く挨拶をして今はそこの大学に親元から通っていると聞いた。
「お前が強制送還された後、大変だったぞ。次の日に忍がトンコしてな。お前のウチにも連絡あっただろ」
「……でも、足が悪い忍じゃ逃げ切れないだろうし、ウチに連絡があったかは知らないですね」
「それもな、お前が居なくなったら嘘みたいに歩けるようになって、お前のお守りしていたストレスだったんじゃないかって話だったけどな」
ジワリと背筋に言いようの無い不安感と気持ち悪さを感じた。
施設の職員達は優秀にトンコした人間を連れ戻していたけれど、忍はどうなったのかまでは室長も知らないらしく、そこで話は終わってまた機会があれば遊ぶ約束をして、バイトが終わる時間を待ち続けた。
終わり。
連投規制されてました。
>>805 実況以外の体験談とかも、完結してるから書けるんだと思うのですが…
>>812 乙
なんかキナ臭いにおいが漂ってきたな…
彼氏が出来たせいか家事を張り切って丸一日かけて、家中を掃除したり=覚醒剤中毒特有の集中力
ダイエット=覚醒剤
不健康に痩せた湿疹=注射の跡
今まで口にした事の無いような汚い口調=らりってる
「バイト代、入ったらお小遣ちょうだいね」 =彼氏に貢ぐ&クスリ代
つまり
姉の彼氏=忍
やっぱそれかな・・・
最終回ともなると忍の糞ッたれ集大成になるんだろうな
悲劇しか見えねえよ
818 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:03:22 ID:xFg9Y6td0
僕の頭に養護施設を出ていく時の忍の「またな」がよみがえった。
姉の彼氏は年下だとは聞いたが、まさか僕と同年齢だとは考えにくいけれど、男性恐怖症に近い奥手な姉なら…と何度も考えた挙げ句、ある日の深夜。
明け方にトイレにたった僕は姉の部屋の明かりが煌々とと灯っているのに気がついた。
姉は今日も仕事があるはずなのに、こんな時間まで起きて何をしているのかが気になって控え目にノックをして、室内に入った。
絨毯の上に座り込んだ姉は目の前の姿見を眺めながら、無心に髪の毛を抜いていた。
何時から繰り返して続けていたのか、絨毯にはフワフワと毛髪が山のようになっており、髪の分け目部分からは薄く地肌が見えている。
それでも、入室した僕に気がついた様子も無く、一本ずつ髪を指で摘んでは抜く行為を繰り返す姉の手を掴むとようやく姉が僕を見た。
間近で感じる姉の体臭や口臭は紛れも無い覚醒剤使用者のそれで、こんな時に言うべき事では無い話だったが、姉に彼氏に会わせて欲しいと切り出した。
「ダァに会いたいの?なら、一緒に会いに行こっかー」
薬のせいで高揚しているのか、間延びした口調と彼氏の事をダァと呼ぶ姉の奇妙さに、その日の内に姉の勤め先と僕のバイト先に休みの連絡を入れて、向かったのは一軒のドラッグストア。
そこに姉の彼氏が居た。
薬剤師らしい白衣を着た真面目そうな男性だった。警戒したまま、ぎこちない挨拶をすると穏やかそうな彼氏は白いプラスチックボトルを取り出した。
「新しいダイエットサプリメントで、お姉さんにもモニターになって貰っている」
それは、姉が冷蔵庫に入れていたのと同じボトルで僕は出来る限り不自然にならないように、モニターを申し出た。
ダイエットの必要性は感じないけれどと言われながら、新しいボトルを受け取ったがビニールでピッチリと封がされているだけで、メーカー名も何も無い。
819 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:05:38 ID:xFg9Y6td0
不信感をあらわにしたのを感じとったのか、まだサンプルの試作品段階だから予算削減にパッケージは作っていないと彼氏は話してくれた。
姉の彼氏が忍とは違うと分かり、ダイエットに使っている薬が手に入れば、もう用は無く早く自宅に帰りたかった。
むしろ、まだ彼氏と一緒に居たがる姉は好都合で、僕は一人で平日の昼間は誰も居ない自宅に戻った。
自宅に戻った僕は先ず貰って来たサプリメントを確かめるために、自室のテーブルを綺麗に拭いてから、ボトルの封を切り蓋を開いた。
中には予想通りのカプセルが入っていたが、その一つの中身を開けてそっとテーブルに出してみる。白い細粒が小さな山を作ったのを、そっと指先で押して付着した粉末を舐めてみる。
テーブルの山をウェットティッシュで拭うと、キッチンに向かい冷蔵庫にある姉のボトルを取り出した。
僕が渡されたのと中身が同じである事を祈りながら、カプセルを開ける。
細粒の中に細かく砕かれた氷砂糖の様な結晶があった。結晶を耳かきで脇へ除けて同じ様に指を押し付けて舐める。
それでもまだ、人の良さそうな彼氏を信じたくて、小さな硝子の小皿に水を入れて結晶をソッと落とした。
820 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:07:27 ID:xFg9Y6td0
彼氏がダイエットサプリのモニターとしての条件として、一日三回必ず服用する事と言っていた言葉を思いかえせば、追い打ちに重ね続けた姉は、これなら一ヶ月で重度の中毒者になる。
しかも、僕が入院している期間だ。一緒に暮らしていれば、すぐに変化に気が付いただろうが、今は姉を覚醒剤から引き離す事を優先した。
幸いにも姉には自分が覚醒剤をやっている自覚は無い。それは逆に入手手段さえ、絶てば姉自らが覚醒剤を求める事が無いと言う事だ。
その日の内に姉のボトルのカプセル一つを残してトイレに流し、僕の貰って来た物とすり替えた。
断薬から来る辛さは僕が世話する事で何とかなる、問題は姉と覚醒剤を引き離すための考えを母に打ち明ける事だった。
午前中に一緒に出掛けた姉は夕方になっても帰宅せず、母と二人きりの時間を持った僕は包み隠さず、今の姉の状況とその証拠として一つだけ残しておいたカプセルを見せた。
821 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:09:07 ID:xFg9Y6td0
泣きわめき僕に罵声を浴びせ掛けた母が掠れた声で、僕にどうすれば姉を助ける事が出来るかと聞いてきた時に、僕は
「此処とは違う場所、なるべく遠くに引っ越しをさせて、今の交遊関係を絶つしかない」
と告げた。姉が自ら、覚醒剤に手を出す可能性は全く無い事と、入手ルートである交遊関係さえ絶つ事が出来れば安全だからと。
母は今すぐにでも東京にいる古くからの友人に頼もうとしたが、覚醒剤の断薬症状が完全に治まってからにした方が良いと、引き止めてそれまでの期間に新しい住居を完成させるべきだと提案した。
すぐにでも、新生活が始められるように。
それから、姉の職場に退職届けを強引に出し、断薬期間を見守ってから姉を東京に送り出した。
覚醒剤を完全に絶っても姉の言動には以前とは違うものがあったけれど、薬物で一度壊れた人間はもう元に戻れない事を知っていたから、哀しくても諦めなければならないのだと毎日の様に思い続けていた、数ヶ月後。
「お金貸してー、20万。友達に貸したらー、返って来なくて家賃が払えないー」
小遣いの三万円以外は相変わらず生活費として家に入れていた僕には、姉の言う金額はとてもじゃないが用意が出来ない。事情を説明して、母に頼むように言うと通話を切られ、姉を怒らせたのか電話番号もメールアドレスまで着信拒否にされた。
それから、一ヶ月もたたない内に母から姉が家賃滞納でアパートから退去して欲しいと大家から連絡があった事を聞かされた。
母には金の無心が無かった事を確認して、姉の住む東京に二人で向かった。
あらかじめ、アパートの前で大家と待ち合わせをしていて、数日前まで水道等のメーターが回っていた話を聞き、部屋のドアを開ける。
822 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:10:16 ID:xFg9Y6td0
僅かに開いたドアからは吐き気を催す程の悪臭、腐敗臭がするがその僅か数センチしかドアは開かずに、何かが押さえ付けているようだった。大家と僕の男二人が押しても開かないドアと、異様な臭いに大家からベランダの窓を割って入ると決められた。
一回の右から二番目にある姉の住居だったアパートのベランダの窓。
真ん中で区切られて上半分は普通のガラスだが、下半分の針金が入った部分は既にひび割れて針金と針金が交差した菱形の一つに小指程度の穴が空いていた。
焦った様子で大家が何度も金づちをガラスに打ち付けるとようやく、手首が入る程の穴が空き、率先して僕がベランダの窓を開けた。
天井近くまで溢れかえったゴミ袋の山。ベランダにくっつけるように置かれたベッドにまで生ゴミが溢れていた。靴を履いたまま、大家、僕、母と室内に入る。
風呂場やトイレの便器の中までゴミで溢れていて、玄関のドアも溢れたゴミ袋が押さえ付けていたのだと、ようやく理解した。
823 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:11:41 ID:xFg9Y6td0
大家のツテでトラック数台で溢れかえったゴミを出し、フローリングまで腐敗した修理費について母が大家と話していた時、不意に僕の携帯が鳴った。
知らない番号。しかもこんな時に。不機嫌さを隠す気もなく電話に出た相手は忍だった。
その時の会話は一生忘れない。
「もう、お前の大事な姉ちゃんは居ない。なぁ、昔、俺が言った一人の人間の体に沢山の魂を住まわせて入れ替わり立ち替わり使わせるっていうの覚えてるか?
シャブ中にしたのは、お前のの目を逸らすためだったんだよな。姉ちゃんが馬鹿やっても、シャブのせいだと思ってただろ?」
「何で、姉ちゃんを。忍に関係ないだろうが!!」
「お前があれだけ俺に期待させて裏切ったから。もう、お前に構うのやめるついでに、ちょっと実験がてら試したら上手くいってさ。
普通、反発しあったり守護霊的なもんに邪魔されるんだけどな。シャブのせいかは分からんけど、良い素材だった」
「ふざけんな!!俺の事ならどうしても構わないから、姉ちゃん返せよ!!」
「本当はあの時に殺すつもりで呪ったんだけどな、間一髪で助けたのは今のお前の声が聞きたかったからかもな」
あくまで楽しそうに話し続ける忍の声。僕の突然の入院までもが忍によって仕組まれていて、その間に姉は。
824 :
◆DJINKbmZw2 :2010/04/21(水) 21:12:39 ID:xFg9Y6td0
僕と忍の会話は母にはせず、最寄の警察署で相談してから、地元の警察署で創作願いを出した。
18歳になると同時に少しでもツテになる人脈を作るために水商売の世界に入った。
同居を始めた祖母が姉の帰省が全く無いどころか、連絡一つ無いことを母と二人で口裏をあわせて、ごまかしてきたが、今年に入ってから祖母の健康状態が悪くなったのを機に、何度も警察に足を運び相談をした。
忍のした行為は伏せたまま。
今、ここで始めて明かしました。
今月末か来月始めに東京都内の一部交番に200枚の貼紙がされます。
URLにある物がそれです。
姉の名前は「東美香」ですが、ミカミ マナやアキと名乗った事もあります。
交番の貼紙は三ヶ月で撤去されますが、見付かるまで何度でもお願いするつもりです。
そして、出来れば住人の方々で思い当たる人物を知っているならば教えて下さい。
http://o.pic.to/13hq5p
いいからとっとと完結して消えろよ作家気取りのアホが
え?なに?忍の人の話は実話なの??!!
驚愕のエンド!
こいつァ洒落になってねぇ!
面白かった乙とか言ってる場合じゃねーぞ!!
!・・・・・
こいつぁびっくりだ・・・。
これは…
画像の詳細よろしく
薬の中身を舐めただけで、シャブとわかったとこに不信を抱いた
一般人がそんな舐めただけでわかんのかよ
水に落とす確認ができる人なんだから分かったんじゃないかな
アドレスのところに追加書き込みされてた
お姉さんは、一時的に憑依されただけで、いつか元に戻って、
元気に帰って来てくれるといいねぇ…
おれも東京都民だけど、お姉さんが失踪したのはどこらへんよ
>>831 今さらなんだよ?創作なんだからサラッと流せや
>地元の警察署で創作願いを出した。
創作創作言われてトチ狂ったかw
くだらねぇ
・・・手配写真に2人ばかり写ってないか?
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
左胸の下に薄茶色のシミ
臍下に5mmくらいの黒子
膝に1cmくらいの盛り上がった感じの白い傷跡
思い当たる身体的特徴ある?
>>835 ちゃんとポスターにも書いてあるよ…と言おうと思ったら、
画像のURLの所に835への回答がされてるよ。
え、久し振りに見にきたら何これ。
さすがに電話番号まで書いた釣りってことはないと思うんだけど。
つーか、これで釣りだったらもう文句ねーよwww
>天井近くまで溢れかえったゴミ袋の山。ベランダにくっつけるように置かれたベッドにまで生ゴミが溢れていた。靴を履いたまま、大家、僕、母と室内に入る。
ゴミを処分する前に、全部中身を調べたの?
ゴミの中に何か有力な手掛かりがあったかもしれない
>部屋から大量に出て来た空名刺を見ると歌舞伎町のギンレイビルにあったセリエという店に勤めていた形跡もあります(現在は閉店)
>本来の姉の性格では男性客相手の水商売は難しいです。
お姉さんはお金に相当困ってたんでしょ?女が短期間に大金を入れるにはこれしかないよね
それにキャバクラじゃなく、ピンサロやデリヘルだったら、そんな喋んなくてもいいしね
つーかさ、マジなら2chのこんなスレで「シリーズ物」として扱う神経疑うわ
ネタに決まってるだろ。
ホントだったら、作者が最低過ぎる。
この流れで最後に捜索届け晒すとか…
創作乙とか言われたのがよっぽど嫌だったのか、
どうしても実話であると認めて欲しかったのか知らんが、
真面目に探すつもりなら、ネタにしてオカルト板に投稿なんてしないだろ…普通の人間なら。
◆DJINKbmZw2=忍の等質オチかと思ってた
まだ可能性がなくもないけど
ともかく乙
>貼紙は板橋区、豊島区、新宿区に貼られるそうです。
毎日新宿通るから、月曜あたり貼り紙確認してきてやるよ
ガチだったとしてももう死んでるかシャブ漬けにされて風呂に沈んでるだろ
849 :
839:2010/04/25(日) 04:27:53 ID:0tVZt5SE0
去年のGW前、第一京浜沿いにある川崎市消防局の裏手の「飲み屋」にいた女に良く似ている。
俺が会った時は写真より大分痩せていて、髪は肩くらいだったけど。
源氏名なんだろうけど、ミカと名乗っていた。
出身は大阪だと言っていた。
メアドとTEL交換して2度ばかり外でも会ったけれど、今は連絡付かない。
多分携帯も変えたと思う。
大阪に戻ると言っていたけど、行き先は多分TかMかI。
2・3ヶ月のスパンで各地を移動しているようだ。
色々問題はあるのだろうけど、シャブ中とかゴミ屋敷と言った病的な雰囲気はなかった。
別人かな?
お姉さん、早く見つかると良いね。
まじで、よくもこんな不謹慎なネタ書けるなな
実話にしろネタにしろ最低だろ作者
でも尋常じゃない環境で尋常じゃない経験を重ねてきて、その果てに身内が失踪なんて状況に置かれたら、
それこそできる事は何でもしたいし、情報を得るためにネットっていう藁にもすがるのはありじゃね?
不謹慎だろうとなんだろうと、それで見つかる可能性が上がるならしたくもなるよ。
まず関心を持ってもらわなければ、ネットの向こうの人間の身内なんていう、赤の他人の顔があるかもなんて思って周りを見ないし。
罵倒してるのは現実世界が怖くなった子供なのか?
フィクションだと叩き、ノンフィクションでも叩、くない物ねだりなのさ。
話半分に聞いちゃいるけど、もし本当なら忍の個人情報晒すのが効果的と思われ。
その前に姉ちゃんの元彼警察に突き出して忍との関係性追求だな
俺も、これはちょっと最低だと思ったな…。
そもそも、逆効果なんだよな。こんな風に捜索届け貼られても。
創作OKのスレで、創作臭のする話の最後にこんなの見せられても、
信憑性が薄くなるだけだろ。
ネタだと思う人が出てくるに決まってる。
マジの話だったら、作者のしたことって…ちょっと酷くないか?
ここはオカルト板のシリーズ物スレだぜ?
なんでこんなとこでやってるんだ?
真面目に捜したいなら、失踪をネタに話を書くとかするなよな。
本当の話だと思って欲しい筈だろうに、何でこんな風にするんだ?
完結乙!
って流れじゃないの?
なんでマジレスしてんの?
オカ板ですら創作扱いなのに、他の所に書いて信じてもらえると思えんのだが。
859 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/26(月) 11:18:12 ID:GlmEnTGUO
新宿のほうに張り紙あったかな
作者さんの過去レスに最終的にスレのみなさんに協力
云々書いてたような気がするけどもともとこの展開を
予定してたのでしょうか
俺は今まで普通の創作シリーズ物と思って読んでたけど、このオチでリアルかもと思うようになったけどな。
なりふり構わず探したいのかもしれないしな
実際、注目されたんだから効果あるかもしれん
綺麗に最悪の形で終わったな(褒め言葉)
乙と言って良いのか分からんけど乙!
賛否両論あろうが、ここで話した事で結果的に見つかる事を祈っている
>>851 身内が失踪してるのに、物語にして長期にわたって投下する神経を疑うって言ってるんだが
本気で探したいんならサイト作って情報提供募るのが普通だろ。
呑気にネタにして「乙!」って言われて「ありがとうございます」って言ってたんだぞコイツ
>>852とか、意味不明だし・・・罵倒されて当然だろ
>>860 俺もだな。頭から創作ものと決め付けてたからな・・・。
このスレは忍に監視されています
創作と思ってたからこそこの結末は衝撃的だったんだけど、
実話と思ってた人はこの結末で嘘くせーってなるのかな?
そういうひともいるだろうケド、ごく稀だよね〜
>>ごく稀だよね〜
^^ ワロタ・・・
ごく稀に反応しましたか〜
870 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/27(火) 10:36:45 ID:4U0nA9BV0
・このスレでは作品への批判は荒らしと認定していますので、批判はご遠慮ください
・このスレには『このスレと住人を許さない』という荒らしがしつこく荒らしています
どうかこいつには徹底無視をお願いします。
・「荒らしに反応する奴も荒らし」というネットのルールを忘れずに。
反応するとその人を荒らしと 認 定 いたします
871 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/27(火) 17:12:52 ID:qfHkSnhP0
今日新宿に行ってきました
雨が降っててちょっとあまり移動したくなかったので、交番の前だけ見てきましたが
貼り紙は一つもありませんでした
やっぱりネタでずーっと昔の貼り紙を使っていたのかな?それとももうとっくに見つかっているとか
まだ貼り出されてないだけかもしれないし
どちらにしろ現時点ではありませんでした
つーかもうネタ確定で俺の方がオカルトになっていますか?心配です
今月末か来月初めってなってるけど
873 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/27(火) 17:46:24 ID:qfHkSnhP0
もう今月末だよなー
ってことはGW明けとかかな、したらまた見に行ってみるわ
ネタ確定でもないと思うよー
私的には中1とかそれより年若い子が覚せい剤とか利用してたって
のがなんかいやなんだけど、凄くありえる場所の話なんだよね
だれか作者さんと同世代のかたがみてないだろうかー
在学中に教師が2人亡くなるって結構衝撃的な出来事だから
覚えてる人いると思うんだけど
話の中で目的のためなら手段を選ばないところが
忍に気に入られてつきまとわれる、という描写が何度も出てくるので
本当だとしてもおかしくない
だってこの中にシリーズ読んでほんとに協力しようとする人がいたとして
もし、万が一、忍に遭遇してそいつがどうなっても関係ないのだから
自分が忍と会わないで姉を探せるならそれでOK
ってことだしょ?
それでまた気に入られてしまうんだ
実話なら、失踪者の気持ちを考えず不謹慎だし、ネタなら実際いる失踪者とその周りの人にとって不謹慎
どっちにしろ糞だな
なんで作者はあれ貼ってから一切レスしてないんだ?
ふんぞり返って笑ってるンだろ
なんで他人事にそんな必死なんだ
何だか矛先がズレてるなぁ
これが今はやりのルーピーって奴か
つーか、こーしてあと引っ張りまくるほうが狙い目通りな気がするが・・・w
貼ってたアドレス携帯のやつみたいだけど、捨てアドだよな?
連投すまん
姉の誕生日と年齢の計算は合うけど、ここだけ差し替えてるかもな
実話かどうかスゲー気になる
頼むぞ
>>871
884 :
本当にあった怖い名無し:2010/04/29(木) 20:26:20 ID:HBaTtWSj0
>>882 とりあえず、明日も見に行くつもりです
明日貼り出されてなかったら多分GW明けかな
それでもなかったらネタ
[疑惑と失望]
1/14
私は車を走らせ、目的のマンションに着く。
本部長の住むマンション。
ここの住所を知っている者は、そんなには居ないだろう。
明らかに本部長に気がある、藤木でさえ知らない。
…私は何となく、優越感を感じてしまう。
部屋の番号を入力してオートロックを開けてもらい、エレベータで5階へ。
ここは…賃貸ではないだろうな。
買うとしたら幾らくらいなのだろう?恐らく8000万以上…ひょっとしたら億はいくかも知れない。
28にして、こんな良い所に1人暮らし…。変な噂が立つ理由も、納得できてしまう。
部屋の前に立ちインターフォンを鳴らすと、すぐに玄関が開き、本部長が出てくる。
高城「ようこそ、汐崎さん。どうぞ上がって」
私「はい、どうもすみません…」
本部長の格好は…まぁ、確かに外には出られない格好ではあった。
少しモコモコした感じの、着心地が良さそうなローブを着ている。
…が、それだけで、露出も少なく、思ったより控えめな格好だ。
私は少し安心する。
2/14
居間に通してもらい、ソファーに座る。
少し薄暗い感じの、落ち着いた雰囲気の部屋だ。
しかし…広い。一人で住むには十分すぎる程の広さだ。
高城「何か飲むでしょ?お酒でいい?」
キッチンに向かった本部長が、声を掛けてくる。
私「え…」
…酒?
私「いや、私は車なので、すみませんが…」
車で来たのは知っているだろうに…?
高城「あら。少し休んで冷ませば良いじゃない。…すぐに帰るつもりなの?」
心臓がドクンと鳴る。
休んで行けって?まさか、すぐに帰って欲しくないとか…?そんな風に言われたのは初めてだ。
年甲斐もなく、自分の顔が真っ赤になるのを感じる。
これは、ちょっと危ないんじゃないか?
そうだ。そもそも、こんな時間に…夜遅くに若い女性の1人暮らしのマンションを訪ねるなんて、非常識だった。
いけない。ここで自分を見失ってはいけない。
自分が、何のためにここに来たのかを忘れては駄目だ。
…真奈美。真奈美のためだ。私は、一人娘のために、あの子の身の安全のために来たのだ。
3/14
私は今年で43になる。
それに対し、高城本部長は28歳。
その差15。一回り以上の年齢差だ。
そんな年下の女性に誘惑されて…惑わされてたまるか。
私は…私は、藤木とは違う。
私「すみません…。遅くなるわけにいかないので」
高城「そう。残念ねぇ…」
そう言うと、本部長はすぐに2人分のティーカップを運んで来る。
高城「じゃあ、紅茶で良いわね?」
私「…はい。ありがとうございます」
私はそれを見て、内心苦笑する。
持って来るのが、あまりに早い。どうやら、私がアルコールを拒否する事はお見通しだったようだ。
まったく、人が悪い…。
よく考えれば、本部長が私相手に、そんな事を望むわけがない。
そう思って彼女を見ると、目が合い、軽く微笑みを返される。
どうやら、見事にペースを握られてしまったようだ。
高城「それで、どんなお話?」
本部長がテーブルを挟んで、私の前に座る。
いつものスーツのような、丈の短いスカートではないので、目のやり場に困る事はない。
4/14
私「実は――」
そう言って、私は本部長を正面から見据える。
ローブ姿ではあるが、決してキワドイところがある訳ではない。
胸元もしっかり閉じてくれている。…十分すぎる胸の膨らみは隠せていないが、その程度なら目を奪われる事もない。
脚も組まず、上品に揃えてくれている。
――よし、これなら普通に話ができそうだ。
私「私には17になる娘がおりまして…」
高城「えぇ、知っているわ」
私「はい。その娘――真奈美と言うのですが、今日、見知らぬ男からこんなものを受け取ったのです」
私は持ってきた名刺をテーブルの上に置き、本部長に差し出す。
高城「あら…」
彼女は名刺を手に取り、表、裏と眺める。
高城「桐谷の名刺?」
本部長はそう言って、珍しく不思議そうな顔をする。
私「はい。しかもそれが…。あの、先日本部に来た2人の学生の事、覚えていらっしゃいますか?」
高城「もちろんよ。あの2人も名刺を持ってきたわね」
私「はい。それで話を聞いてみると、どうやらこの名刺、同じ人物から受け取ったようなのです」
高城「同じ…」
眉をひそめる本部長。
美人だと、こういう顔も絵になるんだな…とか思ってしまう。
5/14
高城「なぜ、同じ人物と?」
私「見た目が…聞いた感じだと、年恰好がまったく同じなので」
私は真奈美から聞いた、男の様子を説明する。
高城「…それだけじゃ、本当に同じかは分からないわ」
本部長は、そう言って名刺をテーブルに置く。
私「しかし、こんなことを複数人でするとは…」
高城「するかも知れないわよ?」
私「まぁ、そうですが…」
何だろう?何か気に障ったのか、不機嫌そうだ。
高城「…で。私には報告をしたかっただけ?」
私「いえ、それもありますが――」
いつも以上に高圧的なものを感じる。
しかし、ここで気圧されて、逃げ出すわけにはいかない。
私「本部長は、何かご存知なのでは?と、思いまして」
思っていたことを、そのままぶつけてみる。
何と言っても、真奈美が絡んでいるのだ。私も悠長な事は言ってられない。
高城「…何でそう思うの?」
当然の疑問だ。
私は答える。
私「以前の名刺のとき、何か…桐谷の事件に関して何か知っているような素振りでしたので…」
高城「…」
本部長の顔が曇る。…一瞬だけの、悲しげな顔。
その顔を見て、なぜだか少し罪悪感が芽生える。
6/14
高城「それは、邪推というものよ」
真っ直ぐにこちらを見つめ、本部長が言う。
私「邪推、ですか…」
高城「えぇ、そう。残念だけど、私は何も知らないわ。あなたも、この件はもう忘れなさい」
ジッとこちらを見つめたまま、私を諭すように言ってくる。
いつもの視線とは違う。私を見透かそうという視線ではない。
…私たちはそのまましばらく見つめ合う。
こんな風に女性と見つめ合う事なんて、妻を亡くして以来、一度も無かった。
本部長は――高城沙織という女性は、自他共に認める美人だ。
色々な意味で、魅力的な人間だと思う。
会の中でも、多少の変な噂はあるものの、彼女は人気がある。もちろん、男性だけでなく、女性にも。
仕事の上で尊敬できる部分も多々あるし、良い上司と言えるだろう。
私を広報部長に抜擢してくれたのも、彼女だ。
普段はあんな格好なので正視することができないが、ローブ姿とはいえ、この露出を抑えた格好なら、問題ない。
いつもこれくらいの格好をしてくれれば良いのに…。
世の男性の大半は、ああいった格好の方が好きな人が多いのだろうか?
…きっとそうだろう。
だから、いつもあんな格好をしているのだ。
7/14
では、今は?
今は…姿を見せる相手は、私だけだ。
それだから、こういった比較的落ち着いた格好をしているのだろう。
私が安心して話をできるように、と。
彼女なりの優しさ…気遣いなのかもしれない。
無理に肌なんて出さなくても、その人の魅力は伝わるものだ。
そんなことをしなくても、彼女なら人を惹きつけることくらい容易にできるだろう。
私としても、今の方が好みだ。とても魅力的に思える。
ひょっとしたら…私の好みに合わせてくれたのかも知れない…
高城「…おわかり?汐崎部長」
私「…はい」
はい…?何が…?
…あぁ、そうだ。私は何てことを考えていたのだろう。
私「どうも申し訳ありませんでした。このような…」
私はテーブルに手をつき、深々と頭を下げる。
高城「いいのよ。そんなに気にしないで…ね?」
優しい口調で本部長が言う。
それを聞き、私はまた、胸が高鳴るのを感じる。
彼女を疑うなんて、何と失礼な事をしていたのか?全て、彼女の言うとおりで――
ピリリリリリ
――と思った瞬間、私の携帯が鳴る。
8/14
ハッと思い、携帯を取り出す。
メールが来ている。送り主は…真奈美だ。
「何時くらいに帰ってこれそう?あまり遅くならないようにね〜」
真奈美から、私を心配するメール…。
私を心配する…?私は、真奈美を心配してここに来たのだ。
心配していたのは私だ。
真奈美を…娘の事を思って。真奈美こそが、私の全てだ。
そうだ…!
頭に霧が掛かっていたような感じから、目が覚める。
どうやら、我を失いかけていたらしい。
目の前の彼女に魅了されていたのか?
…どうだろう。経験が無いから分からないが、そうかもしれない。
私「本部長、すみません。私は――」
高城「汐崎部長。この名刺は、こちらで預かります」
私が言い終わる前に、本部長が言い、テーブルの上に置いてあった名刺を取り上げる。
今その目は…私を見るその目は、先ほどとは異なり、凍るように冷たい目をしていた。
9/14
私「名刺を…?」
高城「えぇ」
このまま渡しても良いだろうか?
…分からない。判断が付かない。
だが…
私「いえ、それはこちらで持っておこうかと…」
取り上げようとする理由が分からないし、どことなく強引だ。
どうもいつもの本部長らしくない。この人なら、もっと上手くできるはずなのに。
高城「…持っていて、どうするの?」
私「どう、というわけでもありませんが…」
ここでふと、ある案が頭に浮かぶ。
私の古い知り合いに、こういう事に詳しい男がいた。
長いこと連絡を取っていないが、彼に見てもらおう。きっと協力してくれる。
私「…娘が受け取ったものなので、娘に返そうかと思います」
高城「…」
私がそう言うと、本部長は名刺を持ったまま黙り込む。
そしてしばらくの後、こう言った。
高城「汐崎部長…」
私「はい」
高城「娘さん…真奈美ちゃん、って言ったかしら?」
その言葉を聞き、私はとてつもなく嫌な予感に襲われた。
10/14
私「はい…そうですが」
高城「17歳だと、高校2年生?」
私「…はい」
本部長はソファーに深々と身を沈め、私を遠目に見るような格好で淡々と質問を続ける。
高城「さっきのメールは、真奈美ちゃんから?」
私「…はい」
高城「帰りが遅いから、心配しているのでしょうね」
私「…はい」
高城「いい娘さんなのね」
私「……はい」
なんの意味も無いような質問だが、その意図はヒシヒシと伝わってくる。
私は知らぬうちに拳を握り締めていた。
高城「確か、近くの女子高に通っているのよね」
私「……」
…知っているのか。
高城「それと…そう。お花屋でアルバイトをしているのよね?」
…!?
そんなことまで…なぜ!?
私は思わず立ち上がる。
これは…これは、明らかに脅迫だ…!
11/14
もし真奈美に何かあったら、許さない…!
そう叫びそうになるのをグッと堪え、私は本部長を睨みつける。
怒鳴りつけてしまったら感情が更に昂り、抑えられなくなりそうだったからだ。
まさか、彼女相手にここまでカッとくることがあるとは、思いもしなかった。
私は、本部長は決して悪い人間ではないと信じていた。
しかし私のそんな思いもむなしく、彼女は悪びれずに言う。
高城「汐崎部長。私、人から見下ろされるのが好きじゃないの。…座ってくださる?」
私「……」
顔を背け、こちらを見ようともしない。
その態度に、私は絶句する。
これじゃ、疑ってくれと言っているようなものじゃないか――
私の中で、今まで本部長相手に描いていたものが、尊敬の念が、崩れ去っていくのを感じる。
若くしてその地位まで登り詰めたのは、こういった狡猾さだったのだろうか?
噂を信じることは無かったが、本当にその身を使ってのことだったのだろうか?
彼女は女性として、とても魅力的だ。私も男だから、正直、惹かれる気持ちはある。
しかし、今までは美しいものと思っていたそれが、急に…汚らしいものに思えてきた。
…私は、彼女に失望した。
12/14
気持ちが萎え、私はソファーに座ることもなく、クルリと後ろを向く。
帰ろう…真奈美の待つ家に。
遅くなって、心配を掛けてはいけない。
あの子のことは、自分が守らねば。
大切なものは、自分の手で守らねば…。
真奈美には、まず、身を守るものを持たせよう。
痴漢対策とでも言っておけば良い。スプレーやらブザーやらを…。
私「…名刺の件は、分かりました」
背中越しに、力無く言う。
私「このことについては、全て忘れます。…失礼しました」
そう言い捨て、振り返ることなく私は彼女の部屋を後にした。
本部長はそれで満足したのだろう、何も答えてこなかった。
13/14
――
汐崎が帰ってからしばらくして、私はノロノロと立ち上がる。
そして玄関まで行き、チェーンを掛け…深くため息を付く。
まったく…。
いつもの鈍感力はどこにいったのか、彼は必要以上に頭を働かせてきた。
上の人間に報告しなければいけない。
広報部長が疑いの目を向けてきた、と。
それが、私の仕事…。
居間に戻り、テーブルの上を片付ける。
ティーカップを見ると、彼は一口も口をつけていないのが分かる。
…せっかく、美味しいお茶を淹れてあげたのに。
私が、せっかく――
ティーカップを床に叩き付け、粉々にしてやりたくなる。
…いけない。
こういうのが、いけない。
これがヒステリーね。
これだから女は…なんて言われてしまいそう。
14/14
ティーカップをキッチンに運び、中身を捨て…綺麗に洗う。
感情のコントロールは大切だ。
感情的になるのは男女で大差はないだろうに、男性に比べ女性のそれは、世間では叩かれる要因になってしまう。
気に入らないことだけど、仕方ない。
それに反抗すれば、またそれもマイナスに見られてしまう。
処世術の1つよ。
私は自分にそう言い聞かせ、洗い物を終える。
何だか、このままでは眠れそうにない。
シャワーでも浴びよう…
私は準備してあった2つのワイングラスを一瞥してから、ローブを脱ぎ捨て、浴室に向かった。
全て、洗い流すの――…
リアルタイムで見たわ。
乙。
もはやコンスタントに投下するのは赤緑だけになったなw
乙
おもしろい話だったが、
ハイパーメディアクリエーターと同じ名字なのが残念
離婚すら話題作りに使われてカワイソス
だから、赤緑はてめえのブログだけでやってろって
いいぞ赤緑もっとやれ
忍の人のお姉さん、早く見つかると良いねぇ…
規制されてんだろうか・・・
忍の人のお姉さんのポスター、見た人いますか?
いなければ、今週あたり新宿行くんで交番前とか見てくるけど
いってら〜
>>906 むしろうpされてた画像のページをプリントして、それ持って交番で聞いてくればいいんじゃね?
[声]
1/18
「光一…?」
部屋をノックする音と共に、俺を呼ぶ声がする。
まったく…
そう思いながら返事をすると、ドアが開き、お袋が入ってくる。
母「何か、連絡とか…」
俺「まだ無いよ。大丈夫だから…早く寝なって」
母「……」
沈んだ顔をするお袋。
まったく…
何やってんだよ、姉貴――。
昨日、古乃羽が退院し、これで後は姉貴が戻るのを待つのみ…と思っていたが、
その翌日、つまり今日になっても…更にその夜になっても、姉貴からは何の音沙汰も無かった。
母「こんな風に居なくなるなんて…」
俺「大丈夫だって。姉貴だってもう子供じゃないし、しっかりしているじゃない」
母「でも、また病気とかだったら…」
俺「病気はもう大丈夫だよ」
…何の根拠もないが、そう言っておくしかない。
2/18
母「でも…ねぇ…」
この状況、心配性のお袋には堪らないだろう。
姉貴だって、それくらい分かっているはずなのに…。
母「何か、事件に巻き込まれたとか…」
俺「考えすぎだって。姉貴は、ほら…危ない所とかには近寄らないだろ?」
…これは嘘だ。昔はそうだったが、今はその逆で、危ない所に近付く傾向がある。
ハァ…と、ため息を付くお袋。昨日の夜から、ずっとこんな感じだ。
俺「明日には帰ってくるって。こっちからもまた電話してみるから、寝ていた方がいいよ」
時刻は23時を回っている。普段なら、お袋はとっくに寝ている時間だ。
そんなに年寄りって訳じゃないが、睡眠時間を削るのは決して良いことじゃない。
母「もう、心配で…。光一は、平気だと思う…?」
俺「…あぁ、思うよ。絶対大丈夫だって」
母「そう…。光一がそう言うなら…」
父親が居ないので、うちに男は俺1人。そのためか、母親には何気に頼りにされることがある。
母「何かあったら、お願いね…」
そう言って、力無く部屋を出て行くお袋。
俺「あぁ、もちろん。おやすみ」
母「おやすみ…」
3/18
お袋が部屋を出て行ってから、俺は携帯を手に取る。
そして、これで何回目になるだろう、姉貴の番号に掛けてみる。
…電波が届かない所にいるか、電源が入っていないため――
ダメだ。
相変わらず、同じメッセージが繰り返されるだけだ。
クソッ…何やってんだよ、まったく…!
携帯をベッドに放り投げ、俺も横になる。
お袋や俺、古乃羽達…誰もが心配すると分かっているだろうに、何でこんな…。
まったくもって、姉貴らしくない。
まさか、本当に何かに巻き込まれた?それとも病気が再発して…?
俺も心配性なところはあるから、嫌な想像ばかりしてしまう。
俺「まったく…」
まったく、まったく。これ、口癖になりそうだぞ。…まったく。
何もしていないと、どうも頭がモヤモヤしてくる。
よし、ちょっと遅い時間だけど、古乃羽にメールしようかな…
天井を見つめながら、そんな事を思ったときだった。
ブー…ブー…ブー…
携帯が振動する。
まさか?と思い、慌てて携帯に飛びつく。
メール…?じゃない、電話だ。発信元は……姉貴!
4/18
俺「はい、もしもし…!?」
勢い込んで電話に出る。
「…光一」
姉貴の声だ…!
俺「姉貴!?どう…えーっと…今、どこだ!?」
何から聞くか、何を言うか、アワアワしてしまう。
舞「…ちょっと、遠いところ…」
俺「遠いところって、どこだよ?」
舞「…ごめんね、言えないの」
???
言えないって…?
俺「…何してんだ?お袋、めちゃくちゃ心配してるぞ?」
舞「…」
俺「俺だって…古乃羽達だって、みんな――」
舞「…ごめんね」
俺「ごめん、って…」
ただ謝ってこられても、どうにもならない。
散々心配させておいて、事情も言えないのか?
5/18
舞「あのね…お母さんに、心配しないで、って伝えて欲しいの」
俺「な…」
心配するなって?何言ってんだ?
俺「心配するに決まってるだろ?…それに、言いたかったら自分で言えよ」
舞「…」
俺「お袋、さっきまで起きていて…昨日から、ずっとなぁ――」
舞「…」
何も言わない姉貴。理由をハッキリ言えないにしても、何か言ってほしい。
黙っていられると、段々とイライラしてくる。
俺「明日の朝でもいいから、携帯じゃなくて家に電話してくれよ。それで、お袋に…」
舞「無理よ…」
俺「無理って…!」
思わず、ふざけるなと怒鳴りたくなる。
何で急に、こんな自分勝手なことを?
姉貴に手を上げたことは無いが、引っ叩いてやりたくなってくる。
6/18
お袋は俺が7つのときに、夫…つまり俺たちの父親を亡くしている。
それから再婚することも無く、女手1つでせっせと働き、俺たち姉弟を育ててくれた。
――俺が中学に上がるくらいのとき、姉貴と2人で決めたことがある。
母親を大事にしよう、と。
夫の居ない1人きりの母親には、俺たちがずっと一緒に居てやろう。
これ以上、寂しい思いはさせないように…悲しい思いもさせないようにしよう、と。
…それを反故にするような姉貴の言動は、俺には許せなかった。
俺「無理って、どういうことだよ?話もできないのか?」
舞「…」
沈黙する姉貴。
俺「…何とか言ってくれよ」
舞「…どうしても、出来ないの」
俺「だから、何でだよ?」
つい、口調が荒くなってしまう。
…が、ここで抑える気はない。
舞「…言えないわ」
何も言えないのか?
これじゃ、話にならない…!
7/18
俺「自分じゃ言えないから、俺に伝えて欲しい、って…?」
舞「…」
俺「俺に、どんな気持ちでそれを言えって!?」
舞「…」
…言い過ぎだ。
いけない、言い過ぎている…と思うが、止まらない。
俺「俺にそんな役目を押し付けて、どこで何をしているのかも教えないって!?」
舞「…お願い」
俺「そんな勝手が、許されるとでも思って――」
舞「お願い、光一…」
あ…
……
姉貴の悲痛な声を聞き、続く言葉が出なくなる。
携帯を握り締めたまま、俺は黙ってしまう。
…知らない内に力を入れすぎていて、手が少し痛かった。
8/18
そういえば――
携帯を持つ手を緩めながら、古乃羽の言葉を思い出す。
「お姉さんのこと、信じている?」
これは、桐谷って人を殺したことかと思ったが、それだけじゃ無かったのかもしれない。
きっと、こういうことも言っていたのだろう。
姉貴が意味も無く、勝手に居なくなるわけが無い。
何か、自分達には言えない、深い理由がある…そう、信じられる?と。
俺はゆっくり…深く深呼吸をする。
俺「…姉貴」
舞「……何?」
少し辛そうな声だ。…しまったな。
俺「身体の調子が…具合が悪いとか、ないか?」
舞「…うん」
俺「怪我したとかも、ない?」
舞「…うん」
俺「もう4日になるけど、食事とかは…?」
舞「平気…」
俺「あとどれくらいで帰ってこられるか、分かる?」
舞「…」
…沈黙。
分からない、か
9/18
俺「何をしているかとか、どこに居るかとか…言えないくらいのこと、って思っていいのか?」
舞「…うん」
俺「俺に…こっちで何かできることは、ある?」
舞「…」
なし、か。
まぁ、言えない程の事なら、そうか。
俺「また電話できるか?俺の携帯でいいから」
舞「…できたら、する」
よし…。
俺「お袋には、うまいこと言っておくから」
舞「…ありがとう」
俺「男と一緒だ、って」
舞「…1人よ」
俺「冗談だって」
舞「……こら」
よし、一本取ってやった。ちょっと気が済んだぞ。
10/18
俺「あのさ。もう少し電話、平気か?」
舞「…多分、あと少し」
あと少しか。どうする…?
…って、悩むまでも無いか。聞いておかないといけない事がある。
俺「あの、古乃羽の事なんだけどさ…」
舞「…」
俺「えーっと、どう説明すればいいかな…」
名刺を貰った所から話をするかな…と思っていると、姉貴が先に言ってくる。
舞「古乃羽ちゃんが霊視したのは…桐谷さんの名刺?」
俺「…え?」
舞「違う?」
俺「いや、そう…その通りです」
驚いて、思わず敬語になってしまう。流石と言うか…知っているのか?
舞「彼女から、話は聞いているのね」
俺「あぁ。…あ、何か言っちゃダメみたいなことだったらしいけど…」
ここは古乃羽をフォローしておかねば。
舞「ちょっとの間、ね。私がここに着くまで、探して欲しくなかったから」
俺「あぁ、そう…」
“ここ”がどこだか分からないが、ずっと言わないでおいて、という訳じゃなかったのかな?
もっとも、古乃羽の性格を考えての、姉貴なりの気遣いかもしれないが。
11/18
俺「古乃羽、瞼を少し切ったくらいで済んだけど…。あれって、何が…?」
舞「…光一の考えは?」
俺「俺の?」
俺の…というか、俺たちの考えでは――
俺「桐谷って人、殺されているじゃない?だから、その犯人がやったのかな…って」
舞「…正解よ。大体のとこは」
俺「大体のとこって?」
「…ぁ…」
…ん?何だ…?
舞「あれは、罠よ。犯人側が仕掛けた罠」
俺「え?あぁ…罠?」
舞「桐谷さんのことを、霊視とか…そういった形で探ろうとする人に対する、罠」
俺「なんでそんな…」
そんな探られ方を予想している、ってのも変わった話だ。
「…ぁー……」
また…何だ?
誰かの声?電波が悪いのかな…?
12/18
俺「それじゃ、名刺を渡してきたのは犯人じゃないってことか?」
名刺を渡してきた人間が犯人だと思っていたが、どうも違うようだ。
そんな罠を仕掛けるくらいなら、わざわざ渡すのはおかしい。
舞「犯人じゃないわね。…でも、渡した人は罠があると知っていたわ。それでも渡したかった。それが危険なものだと分かっていても」
俺「何で?…って、姉貴、渡した奴のこと知っているの?」
「…ぁー…ぉぉ…」
まただ。変な声…呻き声?それが徐々に鮮明に、大きくなってきている。
舞「えぇ…知っているわ。本当は止めて欲しいのだけど…止めないわね」
俺「一体、誰が?」
「…ぉぁぁ…ぁぁ…」
何だよ、これ…
舞「名刺を渡したのは、桐谷さんよ」
俺「…桐谷?いや、だって――」
「おおぉぉおおぉおおああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁ」
俺「うわっ!?」
13/18
俺は反射的に、携帯を耳から遠ざける。
ビックリした…。
何だ?今の…。
何か、すごく嫌な…
そう思いながらも、俺は恐る恐る携帯に耳を近付ける。
舞「…光一?どうしたの?」
姉貴が俺を呼んでいる声がする。
あの声は…聞こえない。
俺「あぁ、いや…。何か、電話の混線かな?変な声がさ…」
舞「――えっ!?」
俺がそう言うと、姉貴は珍しく驚いた声を出す。
俺「どうかした?もう、聞こえなく…」
「…ぁ……」
俺「あれ、また…」
また変な声が聞こえる。
何だろう?どこから聞こえてきているのか…?
俺「姉貴、これ――」
舞「ごめんなさい、光一。時間がないわ」
俺「ん…時間?」
14/18
舞「光一、よく聞いて」
俺「…何?」
姉貴の口調が変わる。少し焦っているようだ。
舞「名刺を渡してきたのは、桐谷さんの弟」
俺「弟…」
舞「彼は、あなた達に危害を加えることは無いはずよ」
俺「…いや、でも古乃羽が――」
舞「古乃羽ちゃん、霊視する前に気付かなかったのかしら…?危険だ、って」
あ…そうか。
俺「いや、気付いたんだった。そうだよ。でも、その…」
そうだ。気付いておきながら、危険と分かっていながら霊視したのだった。
理由は…ちょっと言いにくいな。神尾さんのせいにもしたくない。
舞「気付いたのね?でも、その上でそうしたのなら…それは、古乃羽ちゃんには悪いけど、自業自得な部分もあるわ」
俺「ふむ…」
厳しい気もするけど、確かにそう言えなくもない。
「…ぁぁ……」
また、声が徐々に大きくなってくる。…何だか気味が悪い。
15/18
舞「光一、それともう1つ」
俺「何?」
舞「往来会には、関わらないで」
…何となく予想していた事を言われる。
俺「…分かった。危険なんだな?」
舞「そう、危険よ。…特に、美加さんと北上君はダメ」
俺「あの2人…?」
「…ぉぉ…あぁぁ……」
クソ、うるさいな…!
あの2人がダメ、って何だ?
…というか、既にあの2人は一度往来会に行っているけど…それを姉貴に伝えた方がいいのかな?
俺「あのさ、その…」
「…あ…おぁ……ぁぁ…」
呻き声みたいな…何なんだよ、これ!?
16/18
舞「いいわね?桐谷さんのことで、巻き込まれるかも知れないけど――」
姉貴は話を続ける。徐々に早口になっている。
俺「桐谷のことで…?」
舞「そう。それでもし巻き込まれて、関わるようになってしまったら…」
「…おお…お…ぉぉぉぉ……」
声…声が、こっちに迫って来る…?
不意に、そんなイメージが頭に浮かぶ。
さっきまでのように、ただ大きくなるだけじゃない。声が直線的に、こちらに向かってくる感じがする。
俺「姉貴、声が…」
舞「壷に気をつけて。いい?壷よ。人の頭くらいの大きさの――」
「…おぉぉ…おぉぉぉいいいいぃぃぃぃ……」
俺「声が、こっちに…」
舞「っ!」
何だ?何か…何か、いけない…!
舞「光一ありがとう。分かってくれて、嬉しかった――」
「いいいいいいいいいいぃぃあああああぁあぁぁぁ」
俺「姉貴!これ――」
言い終わる前に、携帯が切れる。
それと共に、俺に迫ってきていた声もプツリと途切れた。
17/18
――
切れた携帯を持ちながら、俺はしばらく動けなかった。
色々な事が分かった気がするが、どうも頭の整理がつかない。
それもこれも、あの声のせいだ。
こちらに迫ってきていたあの声。携帯を切ると同時に途切れた、あの声。
まだ耳に残っているあれは…、姉貴の居る場所から聞こえてきていた…?
…きっとそうだ。
だとしたら、姉貴は平気なのか?そんな場所に、ずっと居るつもりなのか?
……
俺「まったく…」
口癖、決定だ。そう思いながら、俺は再びベッドに横になる。
姉貴が平気だと言うなら、信じるしかない。
不安で心配で仕方ないけど、無事を祈るしかない。
でも、とりあえず…。
姉貴が連絡してこない理由は分かった。
あんな声が聞こえてくるんじゃ、誰にも電話なんかできやしない。
お袋に、なんてとんでも無いことだ。
あれは絶対に”イイモノ”じゃないだろう…。
18/18
さて…、と。
これから、どうするかな?
まずはお袋に、姉貴から無事を伝える電話があったことを伝えないといけない。
それから、その他の事を古乃羽達に話さないとな。
名刺を渡してきた人の正体が分かった。
それと、往来会は危険だ、ってことも。
…なぜか知らないが、神尾さんと北上にとっては、特に。
そのことを皆に…。
っと。
あと、壷か。
これもよく分からなかったな。
壷に気を付けるって、何をどうすれば良いのかサッパリだ。
割れ物だから、取り扱いに注意?…って訳じゃないだろうなぁ…。
俺はゴロリと寝返りをうつ。
まぁ、何はともあれ、明日、集まろうかな。
また神尾さん宅にでもお邪魔させて貰おう――
俺はその旨を古乃羽にメールすると、眠るべく、布団に包まった。
…しかしその晩は、あの声が耳から離れず、中々眠る事ができなかった。
そろそろウニさん来てくれないかな…
てす
>>927 うん・・・・ウニが来てくれないとつまんないよな
赤緑さんがんばってるなぁ
久しぶりに「霊感の強い人にまつわる話」が読みたいな
俺は赤緑大好きだぞ
もっとやれ
[報告(前)]
1/10
「おはよう――」
朝。
私はいつものように本部へと出勤する。
「おはようございます」
「おはようございます、本部長――」
笑顔で朝の挨拶を交わすのは、とても大切な事。
こうして、爽やかに自然な笑顔で挨拶をするだけで、印象はとても良くなる。
自分という人間を、良いように見せるための笑顔。
意図して作る、自然な笑顔…。
本部長室に入り、デスクに着く。
そして1日の始めに私がすることは…今日の予定の確認。
――私には、秘書が居ない。
私が「必要なし」としたから。
自分の事は全て自分でしたいし、何よりも…私はここの人間をあまり信用していない。
中には良い人も居るけど、全ての会員を、完全には信用できない。
…バカな話。
信用を裏切ったのは、私の方なのに――
2/10
そんな事を思っていると、コンコン、と扉をノックする音が聞こえる。
私「はい」
声「失礼します」
そう言って入ってきたのは、事務課の三島課長だった。
私「おはよう、三嶋さん」
三嶋「おはようございます」
彼はそう言って白髪混じりの頭を下げる。
三嶋課長――今年で54歳になる彼は、とてもマメな男だ。
仕事の正確さに定評があり、その点は上の人間からも認められている。
…しかし彼には出世欲というものが無いようで、課長という地位に甘んじている感がある。
三嶋「こちら、ご依頼の資料になります」
そう言って、一通の封筒を渡してくる。
私「ありがとう」
私はそれを受け取り、中身を簡単に確認する。
――OK。
三嶋「それでは…」
私「はい、ご苦労さま」
一礼して部屋を出て行く三嶋課長。彼もまた、上の人間のすることには一切口を挟まない人間だ。
3/10
A4サイズの封筒には、私が依頼した資料が入っていた。
依頼内容は、ある3人の調査。その調査結果が、1人1枚にまとめられている。
私はその中から2枚を取り出し、それぞれの名前と写真を見る。
…そう、この2人だ。
あの名刺を持ってきた2人――神尾美加と、北上明雄。
どちらにも、気になる点があった。
特に…神尾美加。
写真だけ見ても、彼女の人柄が良く分かる。
利発的で、意思の強さを感じさせる目。
学校の勉強はどうだか分からないけど、賢いタイプだろう。
人付き合いも良さそうで、資料にもその通りのことが書いてある。
北上明雄の方は、人柄云々にはまったく興味を惹かれない。
ただ気になったのは…あの耳。あの時見えた、1つ多い耳。
あれは、彼の方にあった。
私の予想では、恐らく――携帯電話だ。
誰かに繋がったままの携帯。それを彼が隠し持っていた…と、そういう事だろう。
問題は、その相手だ。それについても調べておく必要があるかもしれない。
資料を見る限り、上の人間はきっと、この2人…特に神尾美加のことを気に入るだろう。
なぜなら、一番大切な点…上の人間が求める、ある1つの条件を満たしているから。
4/10
コンコン、と再び扉をノックする音がする。
本日2回目。今度は誰――?
私「はい」
資料を封筒に仕舞い、返事をする。
…すると、思いがけない人物――1人の老人が入ってきた。
「やぁ、高城君」
それは私の上司である、夏目川副会長だった。
夏目川吉次(なつめがわ よしつぐ)――71歳になる彼は、往来会発足時のメンバーの1人だ。
71という年齢の割にはまだ若々しく、初老と言えるかもしれない。
そんな彼と現会長の2人が、約20年前、この往来会を立ち上げた。
2人は元々易者をしており、それがある時思い立って…、ということらしい。
名前の由来については、現世とあの世を行き来するとか、来るべき往生の時のために云々…なんて、建前はそういった話になっているけど、
本当は町の往来で仕事をしており、そこから付けた名前なのだと、会長が笑いながら話してくれたことがある。
5/10
――私がこの会に入ったのは、8年前。私が20歳の頃だ。
当時学生の身で就職の事を考えていた私に、会長自らが声を掛けてくれた。
それから紆余曲折を経て、私は本部長にまで出世できた訳だけど、
それはやはり、会長の力添えがあったからこそだった。
…会長は、私のことをとても気に入ってくれた。
気に入ってくれたと言っても、私の女性としての部分を…という訳ではない。
会の中で私に関する様々な噂があるのは知っているけれど、会長から――もちろん副会長からも、噂にあるような要求をされたことは一度も無い。
ここに来てから、誰とも、何の関係を持った事はない。
もしそんな要求をされていたら、私はここには居ない。今でも、即刻ここを辞めるつもりだ。
女としての武器とそれとは、別だと思っているから。
でも…、どうしても気になる事がある。
私を見出してくれた会長と違って、副会長は私をどう思っているのか?
私は彼に椅子を勧め、お茶の準備をしながらそんなことを考える。
昔から思っていることだけど、一度も答えが出ない。
私は、会長からマンションまで貰っている。
世間一般的に考えれば、私は会長の愛人ということになるだろう。
それも、少し普通ではない形の…。
6/10
夏目川副会長にとって私という存在は、ハッキリ言って不愉快だろう。
2人で立ち上げたこの組織で、私は本部長という役職にいる。
往来会では社長、副社長というものは無く、これが会長、副会長というものになっている。
そして、専務や常務といった役職が無く、その下が本部長になる。
…つまり、副会長の1つ下は、私なのだ。
こんな言い方はしたくないけど、立場的に、私は往来会のナンバー3ということになる。
副会長にしてみれば、これは納得のいかない事だろう。
私の方にしても、当然、戸惑いはあった。
会長の一存で本部長になった私。
任命されたときは周りから色々と言われ、嫌な噂も囁かれた。
…でも、地位に恥じない仕事をすることで、私はこれに打ち勝とうと決めた。
そして、今もそうしている。
プレッシャーに負けないよう、常に気を張っている。
家に帰って1人になるまで、ずっと。
…いや、最近は家でもずっと。
これが普通に、自然になるように。
気を抜いて甘えたいとか、素の自分を見て欲しいとか、そんな気持ちは、もう――
7/10
私「――こちらに来られるなんて、珍しいですね」
私はお茶を置き、副会長の前に座りながら言う。
ここは会の本部だけど、会長も副会長も滅多に顔は見せない。
…いや、会長に関しては、私の知る限り一度も来たことが無い。
夏目川「あぁ、ちょっとね…」
お茶を飲みながら答える副会長。
その心の内は読めない。読めないけど…何をしに来たのかは、検討がつく。
ここは、私から切り出した方が良いだろう。
私「…桐谷の件ですか?」
私がそう言うと、副会長が頷く。
夏目川「何か、おかしなことになっているみたいだね」
私「はい」
おかしなこと。…そう、少し不可解なことになっている。
夏目川「詳しく聞かせてもらっていいかね?」
私「はい。勿論です」
そう言って私は、副会長に報告を始める。
名刺を持ってきた、あの2人の学生の件。耳のことも含めて全て。
…あと、汐崎のことも報告しなければならない。
報告は義務。
それが私の、本部長としての仕事…。
8/10
夏目川「つまり――」
学生の話を終えた所で、副会長が口を開く。
夏目川「その2人は、何かを探ろうとしていた、と」
私「そのようですね」
夏目川「ふむ…」
腕を組み、考え込む副会長。
私「…これが、その2人です」
私はそう言って、先ほどの資料を見せる。
夏目川「ほぉ…。流石、手が早いね」
“手”が早い?…皮肉かしら。
私「その北上という男の携帯から、何者かが聞き耳を立てていました」
夏目川「この男の…」
男の資料を見る副会長。
…しかしそちらはすぐにテーブルに置き、神尾美加の資料を注視する。
夏目川「…主導者はこちらだろうね」
私「はい。私もそう思います」
そう同意すると、副会長は私を見てニヤリと笑う。
…生意気な、と思われたかも知れない。
9/10
夏目川「その耳の持ち主に、キミのことは?」
私「…私がずっと見ていたことは、知られていると思います」
夏目川「ふむ…」
しばらく沈黙する副会長。
私は、相手に知られたことをミスだとは思っていない。
警告の意味も含め、そうするべきであったとすら、思っている。
…それゆえに、この沈黙は気に入らなかった。
夏目川「相手方の検討は?」
私「…分かりません。こちらの知っている人物ではありませんでした」
夏目川「ふむ…」
私「…」
再び沈黙のプレッシャー。
しっかり仕事をしろ、と言われているようだ。
夏目川「…なるほど、よく分かった」
話を切り上げる副会長。プレッシャーは十分伝わったと分かったのだろう。
私「まだ調べ足りない点があるとは思いますが…」
夏目川「いや、キミは良くやっているよ」
私「…ありがとうございます」
真意は分からないけど、良くやっていると言われたなら、こう返しておくしかない。
10/10
夏目川「報告は以上かね?」
私「……」
報告。報告をしなければ。
…私の仕事として、汐崎のことも言わなければ。
彼の娘が名刺を受け取った事と、彼が私に――往来会に、疑いの目を向けたことを。
その結果、彼がどうなるかなんて考えてはいけない。
…考えてはいけない。
いけない。
私は――
夏目川「まだ何か、あるかね?」
私「いえ――…」
コンコン。
自分が何を言おうとしたのか分からない。
彼のことを言おうとしたのか、それとも話を終わらせようとしたのか?
扉がノックされたのは、そんなときだった。
朝早くから続く、今日3度目のノック。
それは私の言葉を切ってくれる、まさに最高のタイミングだった。
…しかし入ってきたのは、私にとって最低の人間――藤木徹だった。
赤緑さん乙です
乙
おもしろかったぜ
赤いきつねと緑のたぬき
黒い豚カレーのことも思い出してあげて
やっぱウニさん来ないとイマイチ盛り上がらんね
あ、赤緑氏乙
[報告(後)]
1/15
藤木「失礼します――っと?」
返事を待たずに部屋に入ってきた藤木が、驚きの声を上げる。
藤木「副会長じゃないですか!ご無沙汰しています!」
背筋をピンと伸ばしてから、副会長に向かって真っ直ぐにお辞儀をする藤木。
夏目川「やぁ。元気にしていたかね?」
藤木「はい、それはもう…お陰さまで」
含みのある言い方をする藤木。
…それもそうだろう。
なにしろ、藤木に例の仕事を与えたのは、この副会長だ。
夏目川「丁度今、高城君から例の件について、報告を受けていたところだよ」
藤木「例の件…?」
私「名刺の件よ」
藤木「名刺…あぁ、なるほどね」
ほんとに頭の回転が鈍い男だ。
こんなのが支部長だなんて…と、そんなことを思ったとき、藤木が思いもかけない質問を口にする。
藤木「報告と言えば…、本部長、昨日、汐崎に会えました?」
2/15
……!
突然の想定外な質問に、私は必死で動揺を抑える。
何か気取られるのはマズイ。
彼のことを言うにしろ、黙っているにしろ…。
藤木「昨日の夜、探していましたよ?何か急な用事が――」
どこまで知っているの?
この男が、汐崎の用件を知っている可能性は?
このタイミングで聞いてくるということは、もしかしたら…?
…分からない。この状態で考えたところで、分かるわけが無い。
それについて、今ここで聞くわけにもいかない。
でももし、用件の内容を知っていたら…?
私が副会長に報告を怠った事に…隠し事をしたことになる。
それは、事が事だけに、組織に対する裏切りと取られるかも知れない。
…それはダメ。
私にとっても…もちろん、汐崎にとっても、それは一番良くないことだ。
私が彼を庇ったと悟られる事は、彼にとって最悪の事態になる。
間違いなく、私との関わり合いを探られるだろう。
何も無いと言って、彼らが信じるとは思えない。
…何も無いのに。何も無かったのに――。
3/15
私「藤木…支部長。私はまだ、報告の途中です」
藤木「あら…?」
夏目川「まだ何か、あったかね」
副会長が私を見る。
…私は悪びれることなく、その目を見返して答える。
私「はい。今、藤木からもありましたが…汐崎部長のことで」
夏目川「ふむ」
私「…と言っても、正確には彼の――」
良いの?私はこれで良いの…?
私「娘さんの事です」
夏目川「…」
藤木「あぁ、一人娘が居るってな。確か女子高生で…」
私「…支部長、口を挟まないで下さいます?」
八つ当たり気味に藤木をたしなめる。
怖い怖い、と言った顔をして、藤木は黙った。
4/15
私「実は、汐崎の娘も名刺を受け取ったのです」
夏目川「ほぉ…」
私「汐崎の話では、渡してきたのは、先ほどの学生に渡した相手と同じようです」
夏目川「同じ…。確か、学生から話を聞いたのも、汐崎だったかな」
私「はい」
夏目川「なるほど…」
やはり、彼が渦中の人になってしまう。
何も知らないまま、彼はこの件に深く関わってしまっている。
ここは、話を別の方向に持っていくべき…?
私「これは私の考えなのですが…名刺を渡している人物の目星がついています」
多少強引かもしれないけど、興味を惹きそうな話に持っていく。
夏目川「…ほぉ」
藤木「へぇ…。さすが本部長様」
ニヤニヤしながら藤木が言う。
つくづく不快な男だ。
夏目川「私も大体分かってきたよ。…キミの考えでは、誰かね?」
副会長も検討はついたようだ。
まぁ、事情を知っていれば分かる事だろう。
私「おそらく、この男かと…」
私はそう言って、三嶋から渡された資料の最後の1枚を取り出し、副会長に渡す。
私「桐谷隆二。死んだ桐谷達夫の弟です」
5/15
藤木「へぇ、弟ねぇ…」
横から資料を覗き込み、藤木が言う。
夏目川「まぁ、そんなところだろうね」
…見解は一致したようだ。
夏目川「桐谷隆二、27歳。フリーのカメラマン。…現在、行方不明」
副会長が資料を読み上げる。
藤木「両親は既に他界しており、親戚も居ない…と。それじゃ、今は天涯孤独って訳か」
私「唯一の肉親であった兄が殺された訳ですから…事件の真相を調べていると思われます」
多少の皮肉を込めて言う。
目の前に居るのは、その殺人を命令した者と、実行した者だ。
藤木「浅はかだねぇ…。自分の身の安全を考えてないのかねぇ」
私「…」
この男に「浅はか」と言われたらお終いだ。
今の状況と、資料の写真を見ただけで分からないだろうか…?
この桐谷隆二という男は――
夏目川「この男、なかなかの切れ者かもしれないね」
――そう。この男、よく計算して行動を起こしている。
6/15
夏目川「汐崎の娘を突いてくるとはな…」
私「…」
確かに、桐谷隆二は上手いところを突いてきた。
なぜなら、汐崎の娘は上の人間――副会長が「目を掛けていた子」なのだ。
彼女には霊感が無く、素質があるから。
――でも、違う。
私が桐谷の行動で気になったのは、そちらではない。
本当に注意するべきは、もう一方の方…神尾という子の方だ。
夏目川「汐崎の娘に、桐谷隆二の写真は見せたのかね?」
副会長が聞いてくる。
…彼の興味は、汐崎の娘に向かっている。
私「いえ。資料は、今朝受け取ったばかりで…」
夏目川「では、確認するべきだろうね。相手をハッキリさせて、場合によっては彼女にも――」
…ダメ。
汐崎を、これ以上巻き込んではいけない――
私「いえ…。その必要はないかと」
夏目川「…なぜかね?」
7/15
私「汐崎には、この件については全て忘れるように言いました」
夏目川「当然だね」
私「彼は私に名刺を渡し…全て忘れますと言いました」
夏目川「…名刺を受け取ったのかね」
私「はい」
私は名刺入れから例の名刺を取り出し、テーブルに置いた。
私「汐崎については、これで話がついています。これ以上掻き乱すことは――」
夏目川「――桐谷の思う壺、と?」
私「はい」
夏目川「なるほど…」
そう言って考え込む副会長。どうやら、納得してくれそうな気配だ。
…私は更に続ける。
私「それよりも、私としては学生達の方が気になります」
夏目川「こちらか…」
改めて神尾美加の資料を見る副会長。
彼の興味の矛先を、こちらに向ける。
神尾という子には悪い気がするけど…。
8/15
夏目川「やはり、耳が?」
私「はい」
夏目川「その耳は、桐谷のものでは無かったのかね?」
私「いえ…。その写真を見た感じでは、あれは他の者かと」
夏目川「…」
私「桐谷の協力者かもしれません」
これは憶測。
でも、興味を惹ける筈…。
夏目川「本部長としては、こちらを…ということでよろしいかな?」
――責任の話だ。
副会長はこれを私の判断として、私に責任を持たせようとしている。
…でも、それで構わない。私の勘でも、注意するべきはこちらだから。
私「はい。こちらから調べていくべきだと思います」
まず、こちらから。
一応、汐崎の方を完全に切るような言い方はしないでおく。
変に怪しまれないように…。
9/15
夏目川「では、その線でいこう。報告は以上かな?」
私「はい。以上になります」
夏目川「分かった。…いやぁ、ありがとう、朝早くからすまなかったね」
そう言って副会長が椅子から立ち上がる。
私「いえ…。お忙しいのにわざわざ、ありがとうございます」
私も立ち、頭を下げる。
夏目川「この資料は、貰っても構わないかな?」
私「はい。…では、これに」
私はデスクから封筒を持ってくると、副会長から資料を受け取り、そこに入れる。
夏目川「名刺も一緒に、お願いするよ」
私「はい」
言われた通り、桐谷の名刺もそこに入れ、封筒を渡す。
夏目川「ありがとう。では…藤木君、送ってくれるかね」
藤木「え?…あぁ、はい。勿論です」
2人が連れ立って、部屋から出て行く。
私「おつかれさまでした」
私は扉を開けたまま頭を下げ、2人を見送った。
――なぜ今、藤木も連れて行ったのか。
汐崎の事で少し安心していた私は、それを深く考えなかった。
10/15
――
藤木を連れて建物の外に出た私は、車まで歩きながら彼に言う。
私「まったく君も…良いタイミングで入ってきたものだね」
藤木「…はい?」
私「フン…」
車の横には専属の運転手が立ち、私を待っている。
私はそこまで行かず、途中で足を止める。
…聞かれて困る事もないが、聞かれないに越した事はない。
私「高城に、何の用事があったのかね?」
藤木「いや…まぁ、特には…ヘヘヘ…」
誤魔化すように笑う藤木。それで大体想像ができる。
私「彼女に手を出すのは、控えた方が良いと思うがねぇ」
藤木「…はぁ」
どうなろうと知ったことではないが、アレの…会長の物に手を出して問題になっては、具合が悪い。
…藤木は、私の大切な駒だ。
私「それにしても…」
私は封筒を開け、1枚の資料を――神尾美加という学生の資料を取り出す。
私「これは、中々の掘り出し物だな」
資料には、私が求める最高の条件が書いてある。
――霊感、なし。
11/15
藤木「可愛い顔していますねぇ…」
資料を覗き込んで、藤木が言う。
私「この女については、私の方で調べる」
藤木「…じゃあ、自分は男の方ですか?なんて言いましたっけ」
私「北上明雄だ。…だが、コレはどうでもいい」
こちらも霊感なしだが、興味が沸かない。
藤木「ってことは…桐谷の弟をマークしますか?」
私「いや、それもいい」
藤木「…はぁ」
桐谷隆二は、藤木の手には負えないだろう。
コイツの頭で勝てる相手ではない。
それより、もっと適している仕事がある。
私「キミには、汐崎をマークしてもらう」
12/15
藤木「汐崎…部長ですか」
私「そうだ」
藤木「娘じゃなく?」
私「…場合によっては、娘も、だな」
藤木「その場合が良いなぁ…」
…この男の品の無さは、どうしようもないな。
私「キミにはまた、”力仕事”をしてもらうかも知れないよ」
藤木「あぁ…平気ですよ。得意ですから」
ニヤニヤした顔で藤木が言う。
私「汐崎の動きを、見張っていてくれれば良い。何かあったら――」
藤木「直ぐに連絡します」
私「うむ」
藤木は、頭は悪いが、単純作業や”力仕事”には最適な人間だ。
藤木「でも何で汐崎を?関わりすぎたからですかね?」
私「それもあるが…」
私も汐崎という人間は良く知っているつもりだ。
あれは、上からの命令なら何でも従う男だろうし、何かを忘れろと言えば、スッパリと忘れる筈だ。
上の人間にしてみれば、使いやすい男。
…しかし、娘が絡むと話は別だ。
13/15
私「汐崎は、往来会を疑っている可能性がある」
藤木「…あの部長が?」
私「そうだ」
藤木「そんな情報、どこで…?」
私「…キミにそこまで言う必要があるか?」
そう言って藤木を睨みつける。
余計な口出しは結果として自分の首を絞めることを、分かっていないのだろうか。
藤木「あ…いや、いえ…すみません」
私「分かったら、仕事に移ってくれ」
藤木「…はい!それではこれで失礼します!」
藤木はそう言うと、一礼し、本部へ戻っていった。
私「フン…」
私はそのまま車に乗り込み、これからのことを考える。
汐崎が往来会を疑っている…。
これは間違いない。高城の様子を見れば分かることだった。
14/15
彼女は、汐崎を庇っていた。
この私が、汐崎の報告を省こうとした事に気付かないとでも思ったのだろうか?
しかもそれだけではない。
名刺のことがある。
高城は、この名刺を「汐崎がこの件を全て忘れた証明」として出してきた。
一見自然な話だが、見方を変えるとおかしな話だ。
この名刺はそんなことを証明するものではない。
これは、「彼の娘が名刺を受け取った」という事実を証明するものだ。
「これが彼の娘が受け取った名刺です」と言いながら出すのが普通だろう。
「これを渡してきたので、彼の方を調べる必要はありません」なんて、不自然な話だ。
一番大切なこと――事実を正確に報告していない。
彼女は自分の勝手な考えを肯定するために、これを出してきたのだ。
これはまったく、彼女らしくない。
そんな報告の仕方は、”本部長”としての彼女らしくない。
15/15
私「小娘が…」
そう呟き、車の窓から2階の本部長室を仰ぎ見る。
成り上がり者が何を考えているか知らないが、会長の寵愛を受けているからと言って、好き勝手やらせる訳にはいかない。
…しかしまぁ、それもあと僅かの話だ。
今日は収穫があった。
良い「素材」を知ることができたのが1つ。
もう1つは――
死相。
本部長、高城沙織の顔に死相をみた。
彼女は近いうちに、命を落とす。
それが分かった事が、一番の収穫。
邪魔な人間が消えてくれるのは、何よりも嬉しい事だ…。
荒らし?
赤緑さん乙です
赤緑さん乙
赤緑さんしか来なくなって久しいので頑張って欲しいな
相変わらず規制中の人が多いのかな
赤緑読んでないけどがんばって
んで忍の人はどうなったんよ
最近コンビニに山田悠介(笑)の書籍が並んでるんだが、コイツはそんなに評価されてるのかね?
このスレの一連の作品の方が面白いと思わん?
あの電波な文章が嘲笑の対象として変にウケてるだけ。
そろそろ夏だぞ
新作クレ
もうすっかり夏にならないとダメ。
ちょっと前の洒落コワを見ると、霊感のある友人がうじゃうじゃいたのにね。
973 :
1/5:2010/06/03(木) 17:13:32 ID:z37oXUQH0
「俺(Aとする)には凄い霊感を持った師匠がいる。仮にMさんとするか〜」
っていうのを洒落怖に洒落で投稿したものなんすけど。
なんか暇だったのでまた洒落で書いていたら続きができたので、おまいらにやるます。
文章の正式な書き方とか知らんし、適当に煽りの材料にでもしてくだせえ。
自己責任で呼んでください。 一応警告したので始めます。
普段、Mさんは古物商のようなことをしている。
築何十年のボロボロの借家だが、一応店舗も持っている。
「うーす、頼まれたもん持ってきましたー」
「おおA。悪い悪い、ま、茶でも飲んでけや」
奥の居間に通されて座布団に腰をおろす。
「はい、どうぞ」
風呂敷に包まれたものを解いて、机に置いた。
「またおかんから超怒られましたよー、それは持ち出すな!って」
「ああ、その"箱"はなあ、確かに相当やばいからなあ」
「おかんなだめるの大変でしたよー。絶対使わないから大丈夫だって言い張って、持ち逃げしてきました」
この"箱"は見た目は普通の木箱で。大きさはルービックキューブくらい。
ふだんは家の便所に、おかんの趣味のカエルの置物たちと一緒に飾られているものだ。
なんでも、遥か昔に何千体もの悪霊や物の怪の怨念や怒りなどを
とある有名な行者の法力で封じたものらしい。まあ規模の大小はあれ、割とよく聞く話かもしれない。
俺にはそんなヤバイものを見たがるMさんよりも
便所で埃を被ったまま放置しているおかんの神経が分からない。
974 :
2/5:2010/06/03(木) 17:14:56 ID:z37oXUQH0
「で、Mさんこれ何かに使うんですか?」
「まあとにかく、こっちのも見ろよ」
Mさんも小さな古い箱を持ち出す、凄い霊力というか怨念を感じる。
「あれ、これってもしかしてコ○リバコじゃないすか」
「そう、所謂あれだ」
「所謂じゃないすよ。制御が効かない分、ある意味そっちの方が相当ヤバイすよ」
「そんなことはどうでもいい。ところで…」
Mさんの顔が急に真剣になった。
「お前の持ってきた箱だが、多分お前なら"開け"られるよな?」
「まさか、コ○リバコ"焼かせる"んですか」
「別にそれならMさんの"アレ"にやらせてもいいじゃないですか」
「いや、それでもいいんだが、失敗した場合、多分Aのおかん来るじゃん」
「いやそりゃそうですけど。それが何か」
Mさんの顔が泣きそうになる。
「俺、もう嫌なんだよ〜説教食らいながら便所スリッパで全身痣まみれにされるの〜」
「…」
そんな理由でこの"箱"に焼かれる、このコト○バコに少し同情した。
ある意味Mさんの"アレ"の方が、同化されるからまだいいのではないか。
出された茶を少し啜った。よく見たら茶柱が五本くらい浮んでいる…なんか作為を感じてうぜぇ…。
「ふー…いいっすよ、で、焼き具合はどの位が好みですか?レア?ミディアム?ウェルダン?」
「跡形も無いほうが持ち主も助かるから、ウェルダンで」
「なんだ、やっぱり依頼主が居るんすか。じゃ報酬の四割は頂きますね」
「しまった…うちも不況で厳しいんで三割でお願いします…」
風呂敷を四方にきれいに広げると複雑な曼荼羅が現れた、
その中央に箱を置く、あとは呪文を唱え、術式を組み立てるだけだ。
おかんに長年助手をやらされているから、こういうののやり方は詳しい。
「業…い…吸いし……喰ら……ハ……オン……バ…ラ……」
一通り終わると曼荼羅と箱が鈍く光りだした。
「よしっ!大体できました。Mさんの方はどうですか」
「こっちもオッケー。セット完了。これで逃げられないだろ」
柱に荒縄で四方から繋がれた○トリバコが見える。
975 :
3/5:2010/06/03(木) 17:16:50 ID:z37oXUQH0
「では、"開け"ます。Mさんは部屋の隅で避けていて下さい」
「よっしゃ、了解。何回見てもこいつはドキドキするな!なんというか、胸が熱くなるな!」
かなり余裕のある師匠にムカつきつつ、術式の最後の締めをする。
「"囲え"!"箱"よ!」
そう唱えた瞬間、その箱は空中に浮き上がり六面に分解した。
そしてそのまま、コトリ○コに向かい、それを六方から囲い込んだ。
「ではウェルダンでいきます。"焼き尽くせ"」
そのまま徐々に包囲を狭めていきながら、それらはゆっくりと紫色の火花を放ちだした。
そして火花はコトリ○コの表面に燃えうつり、外側からジワジワ焦がしていった。
やがて火が内側に達しそうになるとき、中から悲鳴があがり出した。
「うわぁぁぁぁん…お母ちゃぁぁぁん、熱いよぉぉぉぉぉぉ!!」
「水…水を…火が…」「痛あぃ…いたいよ…」
何十人もの子供の悲痛な叫び声が、箱から大音量で聞こえてくる。
その声に聞き入っていると、俺は地獄行きなのがさも当然のように思えてくる。
本当はこんな呪術を作った輩が最も劣悪なのだが。
976 :
4/5:2010/06/03(木) 17:17:30 ID:z37oXUQH0
もう少しで全ての部分が焦げて無くなろうとしているまさにそのときだった。
ズルリと中から何かが抜け出て、師匠の方へと向かう。
「ありゃりゃ、術式が間違っていたかな。少し逃がしちゃった。Mさん気をつけてー(棒読み)」
「ぉぉぉぉおおおぉぉおおぎゃぁぁあ!!あぁあぉおぉいぃぃぃうううぃい!!!!!」
叫びながら猛スピード這っていくその塊が、師匠と接触する直前に
師匠の肩から真っ黒な腕が現れて、その赤黒い赤ん坊を宙にさらった。
さらに何も無い空間に大きな黒い上下の唇が現れ、
真っ黒な腕がそのあいだに赤ん坊を頭から詰め込んだ。
「ぎゃああああああああああああ」という断末魔と
バリバリムシャムシャという気色の悪い頭蓋骨を噛み砕く音。
師匠のアレだ。旨そうな餌に反応して出てきたようだ。
それは頭蓋骨を一通り噛み砕いたあと
ジュルリ!とさらに気色悪い音を立てて、
赤ん坊の残りの柔らかな身体を吸い込んだ。
「うぇぇぇぇぇぇ…毎度のことながら気色悪いっすねえ…」
「そう言ってやるなよ…こいつも我が身体の可愛い一部だよ」
と言っている師匠の顔は苦笑いしながらも、いつものように若干引きつっていた。
師匠の肩口の上の空間に浮んでいる"黒い唇"が喋る。
「ゴ…チデ…シタ」
「うわっ…言葉覚えたんすか、進化してますねえ、しかもゴチとか言ってますよ。ナウなヤングw」
「うっせボケ。知能が進んでるのは良くない兆候なんだけどな。こっちは泣きたいよ」
「Mサ…ンモットク…ワセテ…モットモ…ットクワセテ」
「謝意をあらわすことも、要求することもできるんですねぇ…敬称すら覚えてる。
はぁ…真面目に日本語覚えさせて、一人漫才でもやったらどうですか。業界人には絶対うけますよww」
「…お前のおかん呼んでくれ…報酬の五割はやるから…」
珍しくガチで弱気になりだした師匠が、さすがに可哀想になり、おかんに携帯からノイズの酷い電話をかける。
977 :
5/5:2010/06/03(木) 17:20:08 ID:z37oXUQH0
その後は、すぐにぶっ飛んできたおかんに説教に次ぐ説教をされながら、
二人とも便所スリッパでぶったたかれまくり痣だらけになった。
師匠は、なんとかアレをまた封印してもらえたが
報酬の七割をドサクサにまぎれておかんに強奪され涙目になっていた。
俺はさらにその後、家に帰ってから顔を合わすたびに
おかんから便所スリッパで数十回ぶったたかれまくった。
最後は真夜中に部屋に侵入してこられて、寝ている布団の上から二十回ぐらい叩かれた。
寝ぼけ眼で、猛抗議する俺におかん曰く、これでも「まだ足りないかもしれない」らしい。
箱の方はこの家のものだし大した事無いのだが、それより師匠のアレの穢れがかなりこびり付いているらしい。
「油汚れはしつこいからねぇ」とはおかんの弁。
"箱"は没収された。何でも俺がまた小遣い稼ぎに悪用しないように
知り合いの高位の坊さんに引き取って貰うらしい。
しかし、数日したらまたトイレのカエルの置物たちの隣に置かれていた。
なぜ元の場所に戻ったかは、いろんな意味で怖くて未だに訊けていない。
了。
ま、終わりかけのスレを五つ埋めたということで。悪文失礼いたしました。
乙でした
面白かったよ
979 :
本当にあった怖い名無し:2010/06/03(木) 18:02:10 ID:QwdNRP+DO
オ…ツデ…シタ
モットヨ…マセテ…
>>978-979 本当にありがとうございます。書いて良かったです。
でも今の凄く嬉しい気持ちで調子に乗って酷い続きを作っても皆さんに悪いので、自重します。
一応作者のトリップだけ付けときます。
またそのうち、今日みたいに思い浮かんだら投稿したいと思います。
久しぶりに面白かった〜お疲れさま♪
次回も楽しみにしています。
携帯規制解除されたぞ
忍の人あれからどうなったんだよ
>>983 規制解除教えて下さってありがとうございます。
恥ずかしい話ですが貼紙を最寄りの警察署から東京の交番に張り出して貰うように預けてからの進展はありません。
姉の元カレは偽造した身分証を使って働いていたらしく全く消息不明で、実感のドラッグストアがあると言われていた場所は確かに元ドラッグストアでしたが差し押さえで潰れていました。
忍と姉の元カレに関しては既に相談済みなのでこれ以上は詳しく書けません。
新宿の方が貼紙が貼ってあるか確かめて下さると言うレスに期待しているところです。
実際の話、貼紙を貼るスペースが無ければ後回しにされる事もあるそうですが警察に確認を取って心象を悪くしたくないので。
テスト
>>983 何か進展ありましたか?貼紙してからそれっぽい連絡ありませんか?
と聞けばいい。人が失踪してるんだから真剣になって当然
3日前から犬が失踪して必死になってる自分からすると心象なんて気にする時点で信じられん
>>986 心象を気にしているのは、貼紙を頼む前に母親が警察相手に色々とやらかしているからです。
もう少し待って僕から進展を聞こうと考えています。
実際のところ、成人した女性の失踪なので重要視されていないこともあるので。
そうか
人の失踪は知らん
犬は死んでた
陰膳してますか?
信じてなかったけど当時は、それくらいしかできなくて、
偶然かも知れないけど15年ぶりに帰って来た親類がいます。
>>990 以前していた事があるのですが母親が嫌がって今は姉の部屋に隠れて供え物をしていますが、それでは効果は薄いでしょうね。
戻って来て欲しい気持ちは確かにありますが、会うのが怖い気持ちもあります。
ここに話を投下している間にも色々と考えていました。
母親や祖母から姉の夢を見た話を聞かされる度に複雑な思いです。
次スレが立てられない…
誰かタノム