思考盗聴システムは実在している!!!その60

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590糖質ですが
国民は十分な影響力を持っておらず、政党を通じてようやく国民として自らを解放することができる。
これが政党の基本だ。わが国で政党が法制度とされずに「結社の自由」に含まれたのは「個人→結社→
政党」という仕組みによって、遠い存在である政党をこのように説明したものとされる。
工業化がわが国で進展したが、政治学者の升味準之輔教授によれば、第一次産業就業人口が
四割を切ると(農民四割社会)、家族の擬制よりも、政党による多元的な諸集団の対立・調整・均衡
が図られる時代になるとされる。ドイツは1880年代に、日本では1950年代にその時代となった。
ドイツでは政党法制が出来上がったが、日本ではその時間もないままに次の段階を迎える。
升味教授によると、第一次産業就労人口が10%程度になり、第二次産業就労人口が50%を超え、
社会構造が変化すると、政治体制は変動し始めるとする。日本は1970年代にこの時代を迎えた。
政党が組織力を減じ、利害が特殊利益団体によって媒介されるミクロコーポラティズムが発展した。
ひとつのテーマに特化した社会運動・市民運動が勃興した。社会や個人が「断片化」したのだ。
そこで政党のあり方も変容した。内部に異質なものを抱えながら、政治的コミュニケーションを活発化
し、透明化することが求められたのだ。
1994年の「政治改革」を通じて「政党」を正面から規律する諸法律が生まれたり、NPO法が成立
したりしたことに見られるように、政党や結社に対して権利付与や助成を行ったりした。
政党にも政治的コミュニケーションの確保が求められ、そのコミュニケーションは「量」と「時間」が
求められる作業となった。理想的な政党や結社は存在しない。大事なのは成熟した政治文化を作っていく
ことなのだ。