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糖質ですが:
「参議院での問責決議案可決について」
これまでには参議院で与野党が逆転していた平成10年10月に防衛大臣に対する
問責決議案が可決されたのが初めてのケースであった。
防衛大臣のケースでは、参議院での問責決議には法的拘束力はないにもかかわらず、
可決されると参議院が審議を拒否する口実となり、これを打開するため辞任に追い込まれる
点で政治的には強力な武器となる。そのような問責決議を総理大臣に対して行うのは憲法上
の疑義があるとの見方もあり、いわば「禁じ手」とされていた。
169回国会会期末を控えた平成20年6月11日に福田総理大臣問責決議案を民主・社民
は参議院に提出し可決した。これに対して与党は翌日に衆議院で内閣新任決議案の提出・可決
で対抗したが、次の国会を控えた9月1日に福田総理は膠着する国会運営の打開等のため、
辞意を表明し、退陣することとなった。
次の麻生総理に対しても平成21年7月14日に民主・共産・社民は問責決議案を提出・可決
した。衆議院での不信任案は否決されたものの、同日、麻生総理は一週間後の解散を予告
するに至った。