子供の頃、自室の窓から見える屋根の上でしょっちゅう若いネーチャンと
猫が喧嘩してた。冷静に考えれば、あり得ない光景なのだが、子供心に
それが当たり前に思えてしまってた。
そんなことも忘れてしまっていた12歳の秋、突然記憶がフラッシュバックする。
20歳で亡くなった叔母の○回忌とやらで見せられた写真、0歳数カ月の俺を
嬉々としてあやす若いネーチャン、そしてそれを見つめる当時の飼い猫「トコ」。
俺を抱くと言って離さなかった叔母と何故か俺にまとわりついてたトコ。
当時の叔母の口癖は、
「ええぇぇい、猫の分際で!」
だったそうだ。