>>116において、「自動車ローンの証券化」を論じたが、証券にトリプルAの格付けを与える
手法が今月の法学教室に書かれていた。
まずは@部分保証方式、というもので、金融機関がSPVとの間で対象資産から生じた
貸し倒れ損失を填補する損害担保契約や損害保険契約を結ぶ手法がある。しかし、これには
保証した金融機関(保証体)の格付けに証券化の格付けが連動してしまうという欠点がある。
さらにAフルラップ方式というものがあり、証券を格付け機関には持ち込まずに、格付けの
モノライン保険会社が独自に審査して証券化商品の全額を保証する仕組みがある。
また、B超過担保方式といって、必要信用補完額だけ多めに資産を自動車会社がSPVに
譲渡しておくという手法もある。
これ以外にも、すべての証券化商品にトリプルAを求めずに、階層的に優先劣後構造を作り、
トリプルAからトリプルB、ダブルB、最後に劣後部分を作るという手法もあるようだ。