昔の水路というのは、今のように整備されておらず、
深く、岩がゴツゴツしていて危険な場所でも、手すりも付いていないような小川が
住宅地に普通にあったりしました。
小学生の頃、ひとりでスーパーへおつかいに行った帰りのこと。
たしか昼の3時くらいだったのですが、
ちょうど、そのような危なっかしい小川の側を通り過ぎました。
小川と言っても、川面までは4〜5mはありそうな深いお堀。
掛かっている橋は、人か自転車しか通れない、お粗末な鉄板の橋だけ。
日常的に使っていた橋ではありましたが、通るたびに「高いな〜怖いな〜」と思いながら、
そろ〜りそろ〜りと歩いていました。
橋を渡っていた最中、怖いもの見たさで、ちょっと首を伸ばして、真下の岩肌を見ました。
「うわ〜〜たか〜〜いこえ〜〜」
魚でも泳いでいないかと、ちょっとそこらを見渡したんです。
そうしたら・・・川上から、なんか、白くて大きいのが、流れてきました。
岩にゴン、ゴン、とぶつかりながら、白いのが流れてきます。
「なんだ!?」と思って、その物体を見ていたら・・・
白いのは、ご老人の体でした。
衣服は殆どはだけて、半裸状態。白く見えたのは、ご老体の肌がびっくりするほど真っ白だったからでした。
キャーーーー!!!!!
もう、無我夢中で走って家に帰りました。帰り着くなり、母親に、今見たことを一生懸命伝えました。
そしたら、アンタ夢でも見たんじゃないの?と、全く取り合ってくれませんでした。
子供ながらに、警察に電話しなくていいの!?と慌てましたが、
わざわざうちらが電話なんかしなくても、事件だったらすぐに騒ぎになるから、ほっときなさい、ってな感じでした。
(母はアル中で、めんどくせー、みたいな感じでラリってたんです)
結局、勇気が出なくて、誰にも言いませんでした。
そして、数日経っても、誰かが行方不明、とか、死人が出た、とか、何の騒ぎにもなりませんでした。
あれは何だったんだろう・・・
古い水路だったので、台風のたびに、「ちょっと水路の様子を見に行ってくる」と言って
亡くなる方が毎年出る場所でした。
もしかしたら、そういう方を見てしまったのかもしれません。
・・・こんな話で良かったら、まだまだあるので書いていきますね。
突然ですが、シマヘビって、みなさん見たことありますか?
田舎育ちの私には、大変なじみのある生き物ですが、
そのシマヘビにまつわるお話です。
夏の夜。これも小学生の頃の話ですが、
7月末くらいだった、ある夜のこと。
台所で歯磨きをしていました。
あ、うちの家、超貧乏で、洗面所とか無かったんですよ〜
で、台所のシンクで歯磨きをしていました。
すると、背後の電気が、ポワン、ポワン、ポワ〜〜〜ン、と、
だんだん暗くなり・・・
あれ?あれれ?ちょ、電球切れかなぁー、やだぁー、と思っていると、
目の前の壁に、自分の影とは別の、大きな大きな影が、現れたんです。
その影は、私の頭のところから現れて、おっっきな塊になったあと、ニョローンと伸びて、
天井に消えて行きました。
もう、歯磨きどころではありません。
ひぇぇ〜〜〜〜!!!!と、震えながら口をゆすいで布団を頭からかぶって、寝ました。
数日が過ぎ・・・
あれは、気のせいだったのかなぁ・・・なんて思いはじめたころ。
お盆がやってきました。
地域の盆踊りに行って、お菓子をもらいに行こうと思い、手提げ袋をもって、サンダル履いて、
いざ、出発、というその時。
台所のシンク横の、お勝手口から出ようとしていたんですが、
壁に手をかけて、体重をかけてサンダルを履いていたその瞬間、
その手元から足元にかけて、
ジュルルルルル〜〜〜〜ニュルルルル〜〜〜〜!!!!!
猛烈な悪臭と共に、表現出来ない様な液体が、流れ落ちてきました。
・・・死体って、腐ると、液体になるんですよ・・・
それは、シマヘビの腐乱死体でした。
シンク横の壁紙が剥がれかかっていたので、親が、ガムテープで補強してたんですが、
そのガムテープに、不幸にも捕らえられてしまい、そのまま息絶えていたのでした。
親と一緒に、必死で後片付けしながら、骨と皮の一部は、庭に穴を掘って丁寧に埋めてあげました。
親は「お盆に間に合って良かったねぇ」なんて言っていました。
送り盆の時には、ヘビさんの分の提灯を、川に流して手を合わせました。
長くなりましたので、また今度書きに来ます。