【全米が】なんか笑える霊体験13【テラワロス】

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16本当にあった怖い名無し
ガキの頃の話

うちの近所の住宅地は、ちょっと小高い丘になっていた。
その丘の坂道を登りきったあたりには納骨堂があり、道沿いにお地蔵さんが2列横隊で20体ほど並んでいた。

お地蔵さんのうち何体かには、アクリルペンキのようなものでペイントが施されていた。
白目黒目を塗リ分けられてたり、口紅を赤く塗られていたり、大仏様のような髪型(螺髪)を黒髪に塗られていたり。
いま思えば珍しい装いではあったが、当時子供だった僕は
あー、お地蔵さんには持ち主の人が色を塗るもんなんだなー程度に認識していた。

ある時、ふとした話のきっかけにそのフェイスペインテッド地蔵のことを母に話してみた。
「そんなお地蔵さん、いるわけないでしょ〜?」…と、母。
なかなか信じない母にちょいとキレた僕は、じゃぁもう一度見てくると自転車で例の丘の道に。

地蔵集団にはやはり、ペイントがなされていた。
ほら僕の言ったとおりだ。と安堵した。
が、改めて観察していると、僕はある事に気づいた。
いつもと違う地蔵がペイントされているのだ。
それだけじゃない。
よくよく考えたら、毎回見るたびにペイントされている地蔵が違っているじゃないか。
そのことに気づいた瞬間、僕はなぜか目を回し意識を失った。

意識をとりもどしたのは、知らない家の庭の茂みの中だった。
その家のおじさんに、心配されて介抱されていたのだ。

そこは、地蔵がある納骨堂から坂道を挟んだ向かいの家だった。
昏倒した僕は、道端のちょっと高い所からその家の庭に転落したらしい。
幸い怪我もなく、おじさんにお礼を言って別れた。

帰りにもう一度、地蔵達を見てみると
ペイントされている地蔵は一つもいなかった。