猫話ついで。
私の通っていた高校には裏庭に工芸用の窯みたいなものがある小さい小屋があった。
そこに住み着いている野良猫がいて、全身灰色の金目の猫だった。
ペットセメタリー(?)に出てくる猫ソックリといえば分かるかも。
何故か声が物凄く野太い猫で、顔も強面だったためイマイチ生徒には人気がなかったんだけど
工芸の先生が猫好きだったらしく、ほぼその工芸室で飼ってる状態になってた。
先生は何故か「ゴルバチョフ」と名付けていて、一部の猫好き生徒は「ゴルビー」と呼んでいた
私は美術部&猫好きなのでしょっちゅうゴルビーと遊んでいた。
ある日の放課後、工芸室に備品を取りにいくと、陶芸用の電気窯の上でゴルビーが寝ていた。
「あんた、電源入ったら焼けちゃうよ」と独り言の様に呟くと
「構わん」とゴルビーが喋った。
いや、たまたま鳴き声がそれっぽく聞こえたんだろうと言われるかもしれたいけど
紅の豚みたいなエエ声ではっきり言われた。
「いや、焼けたら死んじゃうよ。悲しいじゃん」と言うと、ゴルビーはめんどくさそうに移動してくれた。
自分の頭が狂ったかと暫く怖かった話。