10Lでどこまで
1/2
農協のガソリンスタンドがもうすぐ閉店だって時刻に、じいさんはずいぶんと古い型の軽トラックでやってきた。タイヤは泥まみれだ。マネージャーはトイレに入っていたのでバイトの私が対応した。
「レギュラー、10L。」 彼はだるそうに鍵を渡した。その腕からほんわりと線香の匂いがした。
実はこういうことはよくある。
仏壇にあげた線香の匂いをそのままひっさげて畑に出向く客は多い。そういう時はちゃんと先祖を大事にしてるんだなぁって嬉しくなる。
この客の時も同様で、私は楽しげに給油キャップを開けたらタンクの入り口に泥が詰まっていた。
「あの泥がタンクにちょっと入ってるんですけど、どうかされたんですか?」
「え…そうなのかぃ?特に何もしてねぇけどなぁ」
こんなこと初めてで不思議に思ったけど、仕方ないから軍手着けて掻き出した。そのあと給油ノズルを差し込んだんだけれどすぐガソリンが噴いてしまった。
その拍子に何かが一緒にタンクから溢れて動いている。
「何?」
みみずだ。
2/2
いよいよ気持ち悪くなって、早く帰ってもらおうとお会計しに行った。すると彼の差し出した夏目漱石のお札には黒い染みがついているし、最初線香だと思われた匂いもなんだか違う。
―おかしい、おかしい
「お釣り、お持ちしますから少々お待ちください」 老人は首を横に振ってだるく返答した。
「んなモノいらないから、家に帰る方法を教えてくれないか。」
私はやっと匂いの正体思い出した。時たま給油する霊柩車の運転手からする焼香だ。
「そこじゃない…。」
私はマネージャーに助けを求めようと、トラックから退こうとしたら老人が冷たい手で私を捕まえた。
「じゃ、姉ちゃん一緒に行こうじゃないか。助手席に座りなよ!」
マネージャーがトイレから出た時、私は倒れていて軽トラックは停まっていなかったという。
【完】
480 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:49:34 ID:8agU9lr60
82本目の蝋燭が消えました・・・
ドクロ ◆1QT8iXknMwさん、ありがとうございました
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笹野 ◆DZ8/45EmRoさん、第83話をお願いします
会社(ドラッグストア)で朝礼をしていると お店の真ん中にある化粧品コーナーの方から小さな声で
「すみませーん」
と呼ぶ声が聞こえました
おもわず、
「はーい 今行きます」
と答えてから思わず全員で顔を見合わせて固まってしまいました
だって 朝礼中はお店は開店していないんですよ、まだ入り口は鍵が掛かったまま・・・・
全員が聞いた、消え入るような小さな声で
「すみませーん」
完
482 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:50:41 ID:8agU9lr60
83本目の蝋燭が消えました・・・
笹野 ◆DZ8/45EmRoさん、ありがとうございました
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グレゴリー ◆yNuURBcNkQさん、第84話をお願いします
「お供え」
おれの弟は小さい頃難しい病気だった。
皮膚の一部が固くなって、痛みを伴うという症状だ。
田舎医者を散々回ったが、どこの医者も、治すどころか病名すらよくわからないという有様だった。
少し話はそれるけど、うちには仏壇と神棚がある。
おれたち兄弟が小さい頃は、数ヶ月に一回という頻度で白飯をお供えしていた。
そんな状態だから少なくとも子供たちにとっては、仏壇や神棚の存在は希薄だった。
ある日、祖母が仏壇と神棚にお供えをしていて、ふと言った。
「毎日新しいご飯をお供えすればあの子の病気も治るかもしれない」
おれは内心、んなことあるわけねえじゃん、と思っていたが、母も「それがいい」と賛成した。
藁にでもすがりたいってのはこのことをいうのかななんて子供ながらに思っていた。
それからすぐのことだった。
弟の病気についてわかるかもしれないと、東京に住んでいるおばから医者をすすめられた。
わざわざ東京まで行って、弟をその医者に診せたところ、地元の大学病院の先生を紹介された。
今まで地元のいろんな医者に見てもらったのになんでまた地元の医者に?って思ったけど、
紹介された先生に弟を診てもらったところ、不思議なくらいとんとん拍子に治療が進んでいった。
検査、入院、食事療法で、弟の皮膚の固くなった部分はすっかりきれいになったのだった。
家族みんなで喜んだ。もちろんおれも嬉しかった。
それ以来我が家では毎日、仏壇と神棚に炊きたての白飯をお供えしてお参りをしている。
おれはあのとき、藁にでもすがりたいなんて思ったことを恥じるようになった。
偶然といわれたらそうなのかもしれないけど、おれは今でも、
神仏が弟を助けてくれたんだと思っている。
完
484 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:51:33 ID:8agU9lr60
84本目の蝋燭が消えました・・・
グレゴリー ◆yNuURBcNkQさん、ありがとうございました
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理科社会 ◆ygdszMLl7sさん、第85話をお願いします
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「ヤマネコ」
子供の頃、関東の某県に住んでた。
関東といってもど田舎で、田んぼの真ん中を突っ切って学校に行くような場所だった。
そんな小学校高学年のときの話。
夏休みに友達2人と山にカブトを取りに行こうとことになった。
普段行かない場所で穴場を探そうぜ、ということで3人で計画を練った。
そこである森というか山というかが候補に挙がったんだ。
そこは「スズメバチが多いから絶対入るな」ときつくいわれている場所だった。
早朝に集合した俺たちは、舗装された道を外れて小山の森への道に分け入った。
初めての場所に足を踏み入れるドキドキ感以外は、まあ、なんの変哲もない朝だった。
空は真っ青になりはじめてて、夏って感じがしたのは覚えている。
それくらいなんの前触れもなく、そいつが藪から飛び出してきた。
ガサッとかいう類の音もほとんどしなかった。
2/2
尻尾抜きで80cmくらいある(うちで飼ってた中型犬くらいあった)ばかでかい猫だった。
巨大な猫がなにか(鳥か?)を咥えて、威嚇するように唸り声を上げてこちらを見てた。
家で飼っている猫とかとは段違いの迫力で、なにより目がものすごく怖かった。
一瞬なんだか判らなくて、3人とも棒立ちになってしまった。
次の瞬間、一番気の弱かったやつが大声を上げて泣き始めた。
するとその巨大な猫はビクッとして、さっとまた藪の中に消えてしまった。
俺ともう1人は「ヤマネコだー」って叫びながら、泣いてるやつを連れて逃げ出した。
その後こっぴどく叱られた上に引っ越すことになってしまい、そこへ行くことは二度となかった。
もちろん今は、本州には山猫なんかいないということは知っている。
ただ、家猫があんなに巨大に、しかも野良でなるものだろうか?
いまだに猫をみると、あの怖い目を思い出すんだ。
487 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:53:50 ID:8agU9lr60
85本目の蝋燭が消えました・・・
理科社会 ◆ygdszMLl7sさん、ありがとうございました
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杏仁湯豆腐 ◆nnT9NOPZ4wさん、第86話をお願いします
「お前だけでも」
ある日、俺と友人は交通事故にあった
バイクを二人乗りしてると、白バイに見つかり逃げようとして対向車に激突したのだ
体中が熱したナイフで切り裂いてるような痛みと
骨をハンマーで直に叩かれているような痛みが重なり、意識が飛んだ
目を開けると、そこは病室だった。体中に包帯、点滴があるかと思い起き上がった
しかし、体には点滴はなく頭に包帯。それだけだった。おまけに体にひどい痛みはない
不思議に思い、上半身をみると確かに痣はあるが包帯は巻かれてなかった
これはもしかして、打ち所が良かったのかと思った。
頭も回復してきたので整理すると、事故は夢ではなかったようだ
そこで気づいた。友人は・・・どうしたんだろうと
とりあえず気がついたのでナースコールをしようと思ったが作動しなかった
こういうところは運が悪いと思い歩けない訳ではないので病室から出て友人を探した
しかしすぐに友人は見つかった。病院の廊下には友人の家族が泣き崩れていたのだ
俺は嫌な予感がし、友人の家族に叫ぶように話しかけるが誰も答えてくれない。
流石に泣いている人に責めるように話しかけられてるんだから無理もない
実際に会えば分かると思い病室に入った 1/2
そこには、俺がはじめ自分がそうなってるであろうという包帯まみれの友人がいた
俺は必死になって声をかけた。謝った。祈った
しかし、こういう時だけ祈ったところで神様は答えてくれない
心配停止の音だけがその病室に響き渡った
俺はどうしたらいいか分からなくなり立ちすくんでいると、友人の口がうごいた気がした
俺は耳を近づけた。もし最後の言葉なら俺が聞き取ってやらないといけない、そう思ったからだ
「こ・・ちが・!か・ぇ・・!」
何を言ってるのか分からなかった。俺は聞き返した。もう一度、もう一度だけ言ってくれと
「こっちは違う!帰れ!」
そこで目が覚めた。周りには泣き叫ぶ家族や知り合い
俺は何がなんだかわからないまま、友人のことを聞いた
友人の母親は泣きながら
「よほど見られたくなかったのか私たちに帰れって叫んで・・・さっき亡くなったわ」
後から聞いた話、友人は俺を衝突時に突き飛ばし、俺はその衝撃で幸いにも助かったらしい
俺が運転して俺のせいで事故に合い俺を助けてくれた
友人はあのときも俺が死んでいるのに助けてくれたのだと、思っている
完
490 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:58:04 ID:8agU9lr60
86本目の蝋燭が消えました・・・
杏仁湯豆腐 ◆nnT9NOPZ4wさん、ありがとうございました
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K.A ◆3d91BsyX0ytIさん、第87話をお願いします
491 :
K.A ◆3d91BsyX0ytI :2009/08/08(土) 03:59:12 ID:uL+uYt800
5、6年ほど前の夜の話。
当時小学生だった私はいつものように一人自室のベットで眠りに就こうとしていた。
元々寝付きのいいほうではないので、布団に入ってから20分ほど眠れずにごろごろしていた。
その時急に体が動かなくなった。俗に言う金縛りってやつだ。
以前にも金縛りを体験していた私だったが、その時はいつもと違った。
何か声が聞こえるのだ。それも甲高い子供の声。
「ねぇ……☆○△×(この辺は覚えてない)……」
何故だかわからないがその時私は直感的に
「この声を全部聞いたらとてつもない怖いことになる!」
と思って必死で体を動かそうとした。
幸い金縛りは簡単に解け、その後しばらくは怖くて眠れなかったが、いつの間にか私は寝てしまっていた。
ちなみにあれ以来金縛りにはあっていない。
完
492 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 03:59:31 ID:8agU9lr60
87本目の蝋燭が消えました・・・
K.A ◆3d91BsyX0ytIさん、ありがとうございました
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妹怖い ◆1fmHHzBSrPRMさん、第88話をお願いします
493 :
妹怖い ◆1fmHHzBSrPRM :2009/08/08(土) 04:00:49 ID:Hb3U+qk1O
1/2
これは私自身が体験した話です。
小学生だった頃の出来事だったと思います。
何かの用事で私は祖父母に連れられ、山を越えた先にある
町に行ってました。
帰りも同じように山を越えて帰ったのですが、その山には途中、
凄く高いところにつり橋があります。
そのつり橋に近付いたとき、祖母が「前にサスペンスで、
ここから飛び降り自殺するシーンがあったんやで」と語りました。
その時私は、ここがテレビに映ったんだ!とつり橋に興味を持ち、
車の窓からつり橋を眺めてました。
丁度、車がつり橋の真下を通過する前でしょうか。
私はつり橋に人が立ってるのを見付けました。
そういうところって大抵立ち入り禁止になってるという
イメージがあったので、祖父に試しに聞いてみたら、
普通に登れるとのこと。
494 :
妹怖い ◆1fmHHzBSrPRM :2009/08/08(土) 04:01:47 ID:Hb3U+qk1O
2/2
あの人は怖くないのかなぁーと思いつつ、私は遠ざかっていく
つり橋を眺めていたのですが、突然。
フッと立っていた人がつり橋から道路へと落ちて行きました。
飛び降り自殺。
そんな非現実な出来事に何故か私は叫ぶでもなく、祖父母に
普通にその事を話しました。
しかし祖父母は「人自体いなかった。
お前の見間違え」と、まともに取り合ってくれませんでした。
その後、その山で死体が見付かったという話や誰かが
自殺したという話は聞きませんでした。
完
495 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 04:03:25 ID:8agU9lr60
88本目の蝋燭が消えました・・・
妹怖い ◆1fmHHzBSrPRMさん、ありがとうございました
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K-DASH ◆sGfqu5ykJJSxさん、第89話をお願いします
文月氏&ぴぺっと氏おつかれ様
二人ってのも面白いな
↑ミスった・・・すまん
499 :
ユウ ◆pK2t4W3twQ :2009/08/08(土) 04:14:24 ID:8agU9lr60
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSxさんが不在の為、先送り致します
キッカ◆.LlKAkH4Jkさん、第89話をお願いします
500 :
キッカ ◆.LlKAkH4Jk :2009/08/08(土) 04:15:32 ID:l27SJfGe0
怖い話になるかわかりませんが、数字って不思議だと思ったことはありませんか?
日本では4や9、外国では13が不吉だったり、6は悪魔の数字だったり。
「一夜一夜にヒト見ごろ」や「鳴くよ鶯平安京」などのゴロ合わせも不思議だと思いませんか?
覚えやすく言葉や単語にして記憶させる・・・・・。そのゴロ合わせ、本当に数字を覚えるためだけのものでしょうか?
ここで一つ友達に教えてもらった数字を・・・・。
「0451」
聞いてみたところ、幽霊を招きやすい数字の組み合わせだそうです。
この数字・・・・・あなたなら、どう解釈するでしょうか?
呪いとはこういうことなのかなと思いました。
501 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:15:56 ID:J5yumSEPO
『深夜のドライブ』
1/4
そう、あれは私が19歳の頃。
季節は秋を向かえて、少し肌寒く感じられた、そんな頃でした
その日、私は休みを翌日に控えいつもの遊び仲間3人と深夜のドライブに繰り出したときでした。
いつものように、近所をぐるぐる回り、ファミレスで談笑し帰るはずでした。
ただ違ったのは、給料日後で財布に余裕のあったという事。
私たちは相談し、遠出をしようということになりました。
が、免許を取ってまだ間もない友人は、比較的近場がイイ、という事で一路S玉件はC山へのドライブとなりました。
高速を使ってしまうと1時間くらいで着いてしまうので、時間も早いということもあり下道でいく事になりました。
まだ、免許を持っていなかった私は後部座席に座っていました。
どれくらい経った事でしょうか。
日ごろの仕事で疲れていた私はいつの間にか眠っていました。
502 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:18:52 ID:J5yumSEPO
2/4
ふと携帯の時計を見ると、午前2時前だったと思います。
そして、すでに山道を走っていました。
あたりは、闇に包まれ光の無いまさに「漆黒」という表現が
あてはまるそんな景色でした。
車のライトに照らされ、左手には小さな小川が崖下に流れています。
右手は山の斜面がコンクリートで固められた壁となっています
そんな道を山頂に向かって走っていました。
起きてから30分くらい経った頃だったかと思います。
運転していた友人Hが言いました。
『あっ! 事故ってる!!』
503 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:20:31 ID:J5yumSEPO
3/4
あわてて車外を見ると、相当のスピードを出していたのでしょうか?
左の緩いカーブがありまして、曲がりきれなかったんでしょうね.....。
大型のRV車が山の斜面側の縁石を飛び越え横転していました。
車の窓から見ただけでしたが、車種はランクル・パジェロのどちらだったかと思います。
暗闇の中、見てみると男性が2人・女性が2人、車の前にボーっと立ち尽くしていました。
何となくですが、私たちの方を見ていたような気がします。
ただ私たちは、若気の至りか笑いながら
『行っちゃえ!行っちゃえ!!!』
といったノリで横目に彼等を見つつその場をあとにしました。
そして30分ほど経ち、私たちはC山頂上へ到着しました。
時刻はもうすぐ4時を迎えようとしていました。
山頂にはパーキングがありまして、そこからはパラグライダーなんかも出来たりします。
とりあえず昼ごろまで山頂のパーキングで眠り帰ることにしました。
しかし、そのときは誰も先ほどの事故現場の不自然さに気づいていませんでした。
私を除いて誰も......。
次の話を新スレの方へ
506 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:40:40 ID:J5yumSEPO
4/6
その事故現場の不自然さに気づいた人はいるでしょうか?
おかしいとは思いませんか?
深夜で車の通りも無く辺りは真っ暗....。
車は横転し自走は不可能。
そんな場所に車のライトが見えたらあなたはどうします?
当然何らかの身振り手振りもしくは声をあげて助けを求めるでしょう?
しかし、そこにいた彼らにはそれがなかった..。
ただ、私たちを四人そろって見ていただけ...。
そして、もう一つ。
なぜ私は暗闇の中、一瞬....ほんとうに一瞬通りがかっただけで男性2人、女性2人とわかったのでしょうか....。
思い出すとその時の光景が脳裏に浮かびます。
507 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:42:22 ID:J5yumSEPO
5/6
そう、たしかに大事故を起こしたにも関わらず、怪我も無いようでしたね....。
これもなぜかわかるんですが、年齢は大体20代前半から25歳くらいまででした。
4人とも....。
その後何事もなく、無事に東京の実家まで帰ってきたんですが。
後日、一緒に行った友人に気になってあの事故現場の事を聞いてみましたが、3人とも「覚えていない」そうです。
最初に声をあげた友人Hでさえも.....。
508 :
K-DASH ◆sGfqu5ykJJSx :2009/08/08(土) 04:44:01 ID:J5yumSEPO
すいません分割でもたつきましたorz
...これは後日談なのですが。
その後、車の免許を取得し自分の車を買った私はどうしても気になりまして....。
行ってきましたよその現場へ。
昼間でしたけどね。
同じ道を通って山頂に向かったんはずなんですが。
あの場所が見つからないんです。
どうしても。
山頂へ向かう道はそこしかないんです。
昔、何かの本で『けっして2度といけない場所』というのを読みました...。まさにそれかと...。
あの時、私たちは車を止めて助けようとしていたならばどうなっていたのでしょうか....。
又、彼等はどういった存在だったのか。
考えれば考えるほど不思議な体験でした。
【完】
次スレに移動して
乙でした!
乙です!
みなさんおつかれさま どれもクオリティ高かったよ 愉しめた
シンさんコテハンやめちゃうの?
とりのついてないはなし 荒らしあつかい
されてたからな〜
ほんスレの244のつづきが激しくきになるww
当たり前だ、テンプレにも乗っ取ってないコピペなぞいらない
8がつ9にち
こんなところにまできっちりわくなんて
ちゅうってりちぎだなあとおもいました
容量完走するまで埋め立てていきます
まだ全部読んでないんで保守
522 :
本当にあった怖い名無し:2009/08/11(火) 18:32:02 ID:OYuw+BTm0