【今夜】百物語2009本スレ【恐怖】

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73シン ◆ooGG0MD9XE
エントリー順に合せるため、代理投稿で穴埋めさせていただきます。

吉国◆zYt2MwZqZさんの代理投稿


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「神さま」

昨年の9月、営業でインドのアグラの河川拡張工事の打ち合わせに行った時のこと

一日目の夜、次の日から始まる商談の為の資料を確認した後、寝る前のトイレをすませベッドに入ったのは、午前1時頃でした。
 寝付けない時間を過ごし、やっと「ウトウト」してきた時、気が付くと既に金縛りに
掛かっていました。
珍しく、全身に一気に力を込めても抜け出すことが出来ず、何度も繰り返し力(りき)んでいると
入り口から何かが入って来るのが視界の隅に見えました。

よもや3星ホテルの6階に野犬や野良牛が入って来る筈が無く
怖いながらも見ていると「ちらり、ちらり」と入り口近くの常夜灯に姿が照らし出される
どうも入り口と私の足元を往復している様です。何度も何度も行き来を繰り返し
私も少し動揺が収まりかけたとき、「それ」は、両手を差し伸べ片言の英語でいいました。
「なにか・・・たべるもの・・・くれ」と
私は“ビカーリー(乞食)?”と思いましたが金縛りで話せません。
しかし「それ」は、
「こじき・・・ちがう・・・それ・・・たべる」と答え
こちらに向かって来ます。
“やばい”と思い強く目を瞑りました。
近付いてきた「それ」はベッド脇のテーブルに置いてある夜食の残りを食べ始めました。