花子さん
小学生の頃、トイレの花子さんがかなり流行った。
当時はオカルト的なものは苦手だったのでやる気は全く無かったが、友達に頼まれて参加することになってしまった。
放課後クラブ活動も終わって日が暮れ始めた頃に実行した。
3階には誰もいないことを確認してから。
3人で3階の北側のトイレのある個室を叩き花子さんを呼ぶ(うろ覚え)。
そしてトイレの前の教室を左回りで3周。
そこで教卓の前に立ち止まると、一人が叫びながら教室を飛び出した。
慌てて自分ともう一人も追いかけた。
何かを見たら校舎が見えない所まで3分以内に逃げるというルールがあったので全力疾走で。
見えない所まで追いかけて逃げた理由を聞くと、教室の隅に人影があったらしい。
そして逃げる途中で校舎を振りかえると、階段途中の窓にも誰か居たと。
翌朝登校してその窓を見ると、窓の上の天井にうっすら手形のようなものがあった。
そこで気づいた。
窓は天井近くにあり、子供では手すら届かないのだ。
その後特になにも無かったが、逃げだした子はそのトイレには絶対に近づかなかった。
学校を建てる前は林で自殺もあった場所だから、やっぱり何か居たんだろうか。