1/1
『猫』
私の実家には昔、猫が4匹いました(うち1匹は今年他界)。その猫に
関する不思議体験です。
6年前の冬の夜に家族で団欒していたら、4匹のうち3匹が部屋の
隅にある座布団の上を見つめていました。座布団の上に餌が
あるわけでも、猫用のおもちゃもあるわけでもなかったです。
「M(猫の名前、仮名)、ご飯だよ」と言っても、頭を撫でても、けして
そこから目を逸らそうとしませんでした。特に威嚇するわけでもなく、
きちんと座りながらひたすら一点を見ていました。一番若い残りの1匹は、
いつものようにみんなに甘えながら、テーブルの上のかぼちゃの煮つけを
ねだっていました。どうも様子がおかしいと思っていたら、突然母親が
「あ、P(仮名)ちゃん!!!」
と言い出し、みんなで「あ・・」と声を洩らしました。