死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?219

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450本当にあった怖い名無し
やっと念願の課長になれたある日、俺は突然部長室に呼ばれた。
ドアを開くと、そこには定年を迎えたであろう団塊のおっさんが、三人腰掛けて部長と談笑している。
「やあ、佐藤君。課長昇進おめでとう。折角といってはなんだが、君に業務命令があるんだ。」
俺は部長のメガネ面を見て、なんだか嫌な予感がした。
「実はこの人たちはね、取引先の○○印刷で作業員をしていた人たちでね。この間定年退職を迎えられたのだが
どうか、契約社員でもアルバイトでもいいから使ってくれないか、と頼まれてね。○○印刷の社長さんとの仲もあって採用する事にしたんだよ。」
何を考えてるんだこの糞部長。やっぱり団塊は団塊かッ!
「というわけで佐藤君。君の課長としての訓練もかねて、この人たちを、どうにか使えるように教育しつつ、
君の下で使ってもらいたいわけだよ。まあ、こういっては何だが、私も○○社長さんとは「採用してくれ」って頼まれただけでね。
別にパートみたいなもんだし、どういう風に使ってくれても構わないんだが・・・まあそういうわけだ。よろしく頼むよ。」
俺は、部長の言ってる言葉を理解できないま、まそこに立ち尽くすしかなかった。
「ん?どうしたんだ佐藤君。用件は終わったよ。行きたまえ。」
451本当にあった怖い名無し:2009/08/01(土) 21:10:08 ID:Gz9D8pvO0
3週間後、二人の団塊は二度と会社に来る事は無かった。当然だ。そんな事に割く時間なんか俺には無いしめんどくさい。
そもそも、仕事なんてのは先輩から盗むものであって、他人に教わるものではない。俺の仕事なんて、団塊に出来るほど甘くは無い。
部長からも「好きに使ってくれ」と頼まれただけだったので、お茶汲みとコピー取りだけさせつつ、適当に怒鳴り散らしたら
一人目のハゲは1週間で泣きながら会社を去り、二人目のポマードは無言で辞表を叩きつけて去っていった。
やれやれ・・・と思いつつスポーツ新聞を広げようとすると、不意に手元の電話がなった。
「もしもし・・・佐藤君?ちょっと用事があるんで、今すぐ私のところまで来て貰いたいんだが。」

部長だ。やれやれ、また定年済みのおっさん教育か?と思い、部下たちに用件を告げ、席を立った。

10分後、俺は何故か部長から辞表の提出を求められた。
「君は、わが社には必要は無いという事になった。これは役員会でも決定した事項である。
君には翌日より1ヶ月の休職の後、自主的に退職してもらう事になる。」

俺は、部長の言っている事が理解できなかった。
「ところで紹介しておこうか。当社の主要取引先である、○○商事の石井取締役と鈴木専務だ。」

二週間前に泣きながら飛び出していったハゲと、無言で辞表を叩きつけていったポマードがそこにはいた。