後味の悪い話 その103

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184168-170
>>180
あっ、ごめん、そこはハッキリと書いてるという程でもなくて
姑に「全く、あの嫁は何だって雪の日にウロチョロ外へ…」みたいな言われようをしていたから、
おそらく普段着の軽装だったっぽい雰囲気だった。

あと、「断るために最後に男に会いに行ったのか」も若干 自分の解釈が入ってたかも。
少年の台詞自体は、「そもそも、母は本当に駆落ちするつもりだったのか?」
のような感じで、物書きの男とは無関係な外出だった可能性もあるかも知れない。
(ただ、姑の台詞からすると、ちょっとした用で敢えて屋外をウロつくような天候ではなさそうだが。)

母親は、婚家では厳しい姑の下に仕えて化粧一つせず従順に控えめに生きてき、
死に化粧で真っ赤な口紅を塗った顔を見た息子が「これはお母さんじゃない、知らない人だ」
と怖がって泣いている場面があった。回想の台詞いわく、「死よりも何よりも、あの赤々しい唇が怖かった。」
白装束で雪の中を歩く母の霊は、普段の地味な母ではなく、白い肌にその真っ赤な紅を差した姿だった。