せっかく思い出したので屁の話を投下。
まだ大学入りたての頃、一人暮らしをしてたボロアパートで、何度も心霊体験をして困ってた。
夜中に黒い影が布団の周りをグルグルまわったり、知らない真っ青な顔の男に覗きこまれたり。
それだけならまだいいけど、知らない男に包丁を持って迫られた夢を見て、起きたら
いつの間にか自分が包丁を持って首にあてていたりとか、とにかく尋常ではなかった。
馴れない生活のストレスが原因かと思いたいが、元々オカルト好きなので霊の影響も考えた。
それで、とりあえず同じゼミの話が通じそうな友人に相談してみると、同じ大学の先輩を紹介してくれる話になった。
その先輩(Tさん)は実家がお寺で空手部で、かなり頼もしい人だった。
ただ少し、費用がかかると言う事だったが、藁にすがる思いで少しならと承諾した。
二日程して夕方に友人に呼び出され、待ち合わせ場所の焼肉店に行くと空手の道着(?)を着たT先輩。
友人と知らない人があと二人。2980円食べ放題の店だけど、四人の空手の道着に囲まれて食べる気はしなかった。
もちろんお礼も兼ねて、支払いはすべて一人で出したので損した気分だったのを覚えている。(費用とはこの事だった。)
そろそろって事で、ゾロゾロと全員でボロアパートに帰って、部屋の真ん中で輪になって座る。
自分は何して良いかわからず、かなり狭くなった部屋の隅っこで立って見ていた。
突然T先輩が「そろそろいくぞ!」と切りだし、他の三人が「押忍!!」と答えた途端、次々と
「ブーッ!!」「ブバッ!」「バリバリッ!!」「ピプゥ〜!」「ミチミチッ!」「ブリブリブリ」
と「屁」の大合唱が始まった。冗談抜きで目を開けてられない刺激的なニオイに包まれ、すぐに自分の胃酸の味を感じた。
それは途切れながらも二十分は続き、限界を感じた頃にT先輩がおもむろに立ち上がった。
空手の突きを始めて、あとの三人もそれに続く。「押忍!!」「押忍!!」「押忍!!」
四人は汗だくになりながら続ける。なんだかスッパイ。途中隣人が怒鳴りこんできたが、ドアを開けるなり無言で部屋に戻った。
これも二十分程で終了。
そのあとT先輩一行を友人と見送り、友人もすぐに帰って行った。
その時に誰も開けていない窓(T先輩に開けるなと言われていた)が開いている事に気がついた。
その夜から心霊現象はピタリとやんで、隣人は次の週末に引っ越した。
オカ板でたまに見掛ける「寺生まれのTさん」の話は勿論創作だろうけど、何回読んでもT先輩の顔と声で脳内再生されて困る。
>>259 寺生まれってスゴイ 、改めてそう思ったw
>>262 そのT先輩「ブルスコファー・・」って言わなかった?
>>264 言わなかったww
後日T先輩に一連の謎の行動の意味を聞いてみたところ、
「素人が下手に読経するより、相手の嫌な事をやるのが一番」
「アトは気合い!!」
って笑って答えてくれました。
それからは自分も何か嫌な気配を感じる所では、「押忍ぅぅっ!!」と気合いを入れてみる癖がついた。