死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?193

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763マサカズ ◆1cMsD4KPCE
俺は西東京から川崎に車通勤してるんだけど、
その日は、逗子に住んでる同僚と話がしたくて、
逆方向だけど逗子に寄ってから家に帰ろうと思ったんだ。

仕事の話とか普通の話とか、逗子に向かう車の中と、
逗子のデニーズで1時間ほど話込んで、
翌日も仕事なので帰る事にした。

普段は、横横から湾岸線に乗って首都高で帰るんだけど
その日は、別のルートからと思い、
保土ヶ谷バイパスから八王子バイパスを通って帰ろうと思った。

ところが、その保土ヶ谷バイパスと八王子バイパスの間が
工事で渋滞して、思った以上に時間が掛かってね、
八王子から、また首都高に乗ろうかななんて考えてたんだ。

雨が降ってて、慣れない道で、疲れか集中も出来なくて
何回か事故りそうになったりして、
嫌な感じだと思いながら運転してた。

首都高に乗って、八王子から調布まで、すぐに付いた。
後ろにピッタリ付いてくる車が居て、
調布から出るのに減速が上手くできないでいた。

すこしオーバースピード気味に新宿方面と八王子方面に分岐する所に
新宿方面への出口を塞ぐように、大きなトラックが2台駐車してた。
トラックというよりは、何か特殊車両のようだったが、とにかく大きかった。
通れないという程じゃないんだけど、速度が出てたら危ないと思った。
764マサカズ ◆1cMsD4KPCE :2008/06/04(水) 23:19:19 ID:CbIMMEMi0
通報しようかな、と思ってトラックをチラ見したら、
トラックの前に女の人が立っていた。
すぐ通り過ぎたから、ハッキリ見えた訳じゃないし、
白い服を着ていたような気がしたから、ガードレールとか構造物と
見間違えたのかも知れないけど、こっちを見てた気もしたんだ。

一般道に下りて、しばらくして車を止めて、
やはり、あのトラックを通報することにした。
110番に電話して、高速の出口に駐車しているトラックの事を話した。
警官が見に行く、との事だった。
人が居た事を話すか迷った。本当に居たのかも疑問だったし。
でも、意外とスグに警官が到着し、轢かれたりしてもアレなので
110番の受付の女性が会話を終えようとした時に、話を切り出してみた。
私 「あの、そういえばトラックの前に女性が立っていたように見えたんですが」
相手「高速出る前ですよね、女の人ですか?」
私 「いや、見間違いかもしれないんですけど、錯覚っていうか」
相手「トラックの運転手とかですか?」
私 「通りすぎる数秒のあいだにチラっと見た程度なので、、」
相手「わかりました、とにかく向かわせる警官に伝えます」

その後、家に帰り、遅かったので寝てしまった。
夜中に目が覚め、部屋を見ると、トラックの前の女性が立っていた気がする。
もう一度、確かめるように部屋を見ると、やはり女性なんか居なかった。

次の日、仕事中に、知らない番号から携帯に何度かコールがあった。
仕事が忙しかったこともあり、携帯に出ないでいると家から電話が来た。
うちは、よほど用が無いと連絡なんかしないので、誰か死んだかと思った。
電話に出ると、母親からだった。
「昨日110に連絡した?警察が話を聞きたいって連絡してきたけど」とか。
765マサカズ ◆1cMsD4KPCE :2008/06/04(水) 23:22:01 ID:CbIMMEMi0
こちらから警察に連絡をしてみると、
意外にも警察が聞きたいのは、立っていた女性の事だそうだ。
仕事が終わり、帰宅する時間を伝えると、その頃に警察が来るとの事だった。

どういう事だろう、と不安になり、やはり帰り道は事故りそうになった。
そして、トラックの前に立っていた女性の姿が、妙に思い出された。

帰宅すると、既に刑事らしき人が家に来たところだった。
家に上がってもらうと、正面に座った刑事が話を始めた。
「昨日、トラックの前で見たというのは、この女性ですかね」
差し出された写真を見ようとして、驚愕した。

刑事の横に、トラックの前に立っていた女性が立っていた。
目が妙に暗く、ピクリとも動かなかった。
小west真奈美に似てると思った。

悪寒が走り、女性の顔を指差し刑事の方を向くと、
刑事が指差した方向を見た。
もう一度、女性の顔を見ようとしたけど、もう誰も居なかった。
その女性が、いまそこに立っていたんだけど、、と話すと
刑事は、薄気味悪そうな顔をしていた。

刑事が話すには、通報の後に警官がトラックを見い行ったところ、
バンパーに血が付いていたので調べると、ちぎれた着衣が引っかかっていて、
それが、その日に轢き逃げされて即死した女性の着衣と一致したそうだ。
写真の女性が、トラックの前に立っていたのであれば、辻褄が会わない
という事で、確認に来たそうだ。

家を出た刑事が、こっちをむいて頭を下げたとき、
また、あの女が後ろに立っていた。
それが、トラックの前の女を見た最後だった。