241 名前:本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2007/11/17(土) 13:43:22 ID:wU+lTCHv0
俺は殆ど不思議なことに縁が無い人生を送ってきたんだが、たった一つだけ、今でも不思議に思うことがある。
俺が小さいころ、親父は営林署の署員で、
その関係で三年おきぐらいに転勤を繰り返していた。
たしか、俺が中学三年までに7回転勤したと思う。
担当する国有林とかがあるところに転勤していくので、当然田舎ばっかり。
で、俺が小学校三年の時に転勤していった高知県の西のほうの町も例に漏れずすごい田舎だったんだが、
そこの官舎はひどく古いながらもまあまあ広くてしっかりした家で、屋根の上や屋根裏や床下に潜り込んでいけて、
俺はたびたび床下や屋根裏を探検していた(そして、家が傷むからやめろと親父に怒られていた)。
で、探検していくうちに、その家にひとつ、不思議なことがあるのに気が付いた。
その家には、ちょうど家の側面に接触する形に細長い木造の倉庫が作りつけてあった。
こいつは家の一辺とほぼ同じ長さ。両側とも開口していて、ちょうど真ん中を壁で区切って、片方を資材倉庫、
片方を材木置き場として利用していたんだが、何度か倉庫に潜り込んで遊んでいるうちに、妙なことに気が付いた。
この倉庫の真ん中を区切っている壁が実は二重になっていて、間に1メートルほどの空間があるのだ。
古い倉庫だったんで、仕切りの壁も古かったから、隙間やひび割れには事欠かない。
隙間からその空間を覗いてみると、分厚くほこりを被った、まるで社長が座るようなイスが一つ置いてあるだけで、他には何も無かった。