原爆にまつわる怖い話26

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485本当にあった怖い名無し
http://a-bombdb2.pcf.city.hiroshima.jp/PDB/PDF/sensai0.pdf
http://a-bombdb2.pcf.city.hiroshima.jp/PDB/PDB080index.jsp

広島原爆戦災誌に載ってる”佐伯敏子(主婦)の体験記「一族一三人の死」”(P43〜)なんだが、
はだしのゲンの政治さんのエピソードとかぶる部分がいくつもある。
もしかしてこれが元ネタ?と思えるぐらい。
家族に冷たくされて死んだはずの妹が、夜中に生き返ってフスマの向こうからしゃべりかけて
くるシーン、気の狂った次兄が、原爆症を直す「実験」をするシーンなど。

>二時間もたったであろうかと思う頃、何やら長姉が大きな声でどなる気配がする。
>耳をすまして聞いていると、相手は息をひきとったはずの妹ではないか。私は驚くというよりも恐ろしくて、
>全身の血が一度にひいていくようで、わが子を夢中で抱きしめ、妹の声を聞いていた。起つこともできず、
>目が見えないと言って間もなく息がとだえ、手足も冷たくなって、唇の色も変り、両手を合せてやるときは、
>指もかたくなりかけていた妹であったのに、その声は、何とも形容しがたい、この世の人の声ではなかった。
>長姉の部屋のふすまの側に行っているらしく、姉と甥の名前をかわるがわる呼び、「話があるから開けて聞いてくれ。」
>という。すると、姉が大きな声で、「あんたは死んだはずだから、ここに来てはいけません。早く母さんの側にいきなさい。」
>と、言っている P50

>「これから大事な実験を始める。もし実験が無事に終ったら、お前の病気を第一番になおしてやるぞ。
>そして広島の町で苦しんでいる人もなおしてあげるんじゃ。」次兄はこんなことを言いながら、義兄にむかって、
>「これからが大事なことで、わしの言うように頼むよ。白い布を巻きつけてください。目と鼻と口だけ出して、
>全身を布で巻いてもらわないと、ウラニュームが体から逃げだすと、実験ができんようになるけえ。
>わしの体を固く、くくりつけてもらいたい。そして、バケツに半分ほど水を入れて、細い竹を一本、口にくわえさせてくれ。
>時々飲めるように… 。」と、たのんでいる。P52