有名な怖い話をクールに反撃する話に改変しよう 15

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186過去ログからコピペ(1/3)
男「俺たち、友達だよな?」
運転席の青ざめた様子の男は震える声で問い掛ける。
男「馬っ鹿!お前、そこは『俺たち、ホストだよな?』だろ?」
後部座席から身を翻しビシッと決める男。歌舞伎町、いや、世界NO.1カリスマホスト城咲仁とは彼の事だ。
後輩ホスト「いや、城咲さん、マジで、やばいんですって。足元・・俺の足元見て下さいよ。」
城咲は華麗且つしなやかに上半身を捻り足を組み替え青ざめ震える後輩ホストのくわえるタバコに火を付けてから足元を覗き込む。
火の付いてないタバコを見ると無意識の内に火を付けてしまう。城咲の悪い癖だ。
もしこれがダイナマイトに繋がるタバコ型の導火線だったとしたら・・・
城咲は恐ろしい想像を振り払うように首を振る。
さて、青ざめ震えるホストAの足元を覗くと無数の白い手が彼の足を掴んでいるのが分かる。
ふむ、困った物だ。と腕を組む城咲。何故なら彼らはこれから同伴出勤する女性を迎えに行く車中であったからだ。
運転手である後輩ホストの足に無数の手が絡み付いていたのでは運転もままならないであろう。
これでは金ヅル、もとい、客を迎えに行く事は出来ない。
さて、どうしたものかと周りを見回す城咲の目にとまった物は自爆ボタン。
ほぅ。最近のベンツは自爆ボタンまで標準装備なのか、と関心する城咲。
しかし車両を破壊してしまっては客を迎えに行く事は出来ない。徒歩で迎えに行くなど持っての他だ。
後輩ホスト「し、ウッ、城咲、ウッ、さん、ウッ、は、早く、ウッ、助けて。」
後輩ホストの情けない声で城咲は視線を運転席に戻す。
先程まで足首を掴んでいた無数の手は這い上がり後輩ホストの腰まで伸びている。その中の一本が彼の股間をばしばしと叩いている。
城咲はその様子を暫し観賞し「そういうプレイが好きな人には堪らない一品だな」と呟くと、ふと何かを思い付き周りを見渡した。
さすがにそれらしいボタンは見当たらないな。いくら高級車とは言え、マゾ専用マッサージ機能までは付いていないか。と苦笑する。
面倒臭いのでかめはめ波で後輩もろとも吹き飛ばしてしまおうか、とも考えた城咲であったが、それでは運転手がいなくなってしまう。
自分で車の運転をして客を迎えに行くなど、NO.1ホストのプライドが許さない。
187過去ログからコピペ(2/3):2008/04/20(日) 14:33:22 ID:qyTc7kK/0
さて困ったと腕を組み考え込む城咲。このままでは客との待ち合わせ時間に遅れてしまう。
ホスト界は時間厳守が鉄則だ。もちろん、城咲とて例外ではない。
後輩ホスト「し・ウッ・城・・ヒッ!・ウッ・咲・ヒッ!さ・ァン!・ヒッ!・ウッ・」
面倒臭そうにちらっと運転席を横目で見る城咲。
先程まで腰にあった無数の手は後輩ホストの胸元まで伸びている。上着は脱がされ、シャツのボタンはすべて外されている。
その中の2本は彼の乳首を力強く摘んでは離し摘んでは離す、と言った行動を繰り返している。
そして一本は相変わらず股間を一定のリズムで叩き続けている。
うーん。と唸り声を上げる城咲。頻りに助けを求める後輩を前に城咲は物思いに更ける。

そもそも彼には自力で抜け出すと言う発想がないのではないか?
困った時はすべて城咲が助けてくれる。むしろ助けてくれないのはおかしい。そんな風に考えているのではないか?
城咲はそんな理不尽さを感じるとふつふつと怒りが湧いて来たが、ぐっと堪えて後輩ホストを力いっぱいぶん殴った。
後輩ホスト「っ!?」
そしてまた考え込む城咲。後輩と車は巻き込まず、無数に伸びる手だけを一掃してしまえる都合の良い方法。
いくら考えても良いアイデアが浮かばない。これはきっと一休さんでも無理だ。
あんなクリリンの出来損ないみたいな顔の奴には無理だ。解けるわけがない。
ヤムチャならなー。きっと万事解決してくれるんだろーけどなー。あーあ、ヤムチャその辺歩いてねーかなー。
と、城咲が現実逃避を始めぼんやりと運転席を見ると後輩ホストは全裸で回転していた。

正確には、靴下以外はすべて脱がされた後輩ホストは無数の手に持ち上げられ猛烈なスピードで横方向に回転させられていたのである。
無数の手の中の一本はまるで高速餅つき名人のような慣れた手つきで一周毎に彼の股間をパシーン!パシーン!と叩く。
これはいけない。城咲はごくりと息を飲む。このまま高速回転股打ちが続けば後輩ホストはきっとそっちの世界へ行ってしまう。
一定のリズムで与えられる苦痛はやがて正常な性癖を崩壊させ、彼は苦痛によって快楽を得る人間になってしまう。
もうすでに回転する後輩ホストの両手は無意識の内にピースサインを作っている。
188過去ログからコピペ(3/3):2008/04/20(日) 14:33:56 ID:qyTc7kK/0
城咲は考える。マゾになるだけならばまだ良い。幸せの感じ方は人それぞれであり、それについて難癖を付ける気もさらさらない。
しかし、人は一度堕ちてしまうと際限なく堕ち続けていってしまう動物である事を城咲は良く知っている。
「ハイヒールで踏まれるのって思ってた程悪くないっすよ先輩!」
と語る後輩ホストが暫らくすると
「泣き叫ぶ老婆の排便姿って思ってた程悪くないっすよ先輩!」
と語りだすところまで堕ちる確立は非常に高い。
統計学上、SMからスカトロへ性癖がシフトする可能性は90%を越えるのである。
それだけは阻止しなければならない。老人の排泄で興奮させてはならない。
老人はいたわる物ではあっても、いたぶる物ではないのだから―
城咲は意を決し、片手を高々と突き上げると叫ぶ。
「ムーン・城咲・パワー・メーイクアップ!」
次の瞬間、まばゆい光が城咲を包み込む。衣服はすべて光の彼方に吸い込まれる。
そして虹色の光の帯が城咲を包み込み、足元から順にブルマー、体操着(上)、蝶ネクタイ、ネコ耳が次々と城咲に装着されていく。
最後に、先端に色とりどりのクリスタルが装飾されたステッキを手に持つと城咲はポーズを取る。
その直後、城咲の遥か上方の光の渦の中心から重く、野太い声が響く。
「大吉」
すると城咲の衣類は再び光の彼方に吸い込まれ、虹色の光によって元の衣服が装着され、まばゆい光は渦の中心に向かって消えていった。
「大吉か。今日は何かいい事あるかな。」
城咲はシャツの襟を直しながら呟く。
運転席を見ると全裸の後輩ホストは湯気を上げながらぐったりと倒れている。
無数の手の姿はない。もう夜が明けたのだ。
降り続いていた雨は止んでおり、雲間からは光が差し込んでいる。
城咲、車外に出ると日差しを片手で遮りながら言った。
「見ろ。大きな虹が出ているぞ。」
城咲は満面の笑みで後輩ホストに手を差し出した。