アポロ計画と月の俗説・異説

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498本当にあった怖い名無し月
しつこいようですが、再度、UP。
「月の海は陸に比べて若い地形で、海に見られるクレーターは海が出来た後に作られ
たものである。(中略)海はもともと大きな隕石によって作られた円形の低地に溶岩
が流れ出たものと考えられている。(中略)溶岩は鉄およびマグネシウムに富む粘性
の低い玄武岩で、したがって黒く、光の反射率も低いのである。同じ海でも溶岩流は
いくつか見られる。チタンの含有量も違い、このために生じた火山に特有の地形もい
くつか見られる。」天文の事典(平凡社)P453-454

「しかしすべての凹穴が隕石孔であると考えるのは早計である。内部に段丘構造を持
つ凹穴、線上に並んだ凹穴の列、小山あるいは丘の頂上にある凹穴などは、隕石説で
は説明困難である。火山説を裏付けるものとしては、この他にドームがあるし、月面
に降り立った宇宙飛行士たちも、火山説に有利な証拠を二つ発見している。1972
年12月に凹穴リトローに降りたサーアナン、シュミット両飛行士は、@リトローの
岩石を覆っていた黒いザラザラした砂を発見。A凹穴ショーティーの底辺は中心が濃
い赤色で、周辺部はオレンジ色であることを確認した。黒い砂は火山灰。オレンジ色
は酸化作用によるものと考えられている。月ロケットでは確認されなかったが、月面
には局所的に火山作用があると考えられている。凹穴リンネの変化は有名であるし、
アリスタルコス付近でルビー状の発光現象が見られたという報告も数回ある。195
8年11月4日には、アルフォンススの中央丘からガスが噴出したという報告もある。
以上のことを総合してみると、月には隕石孔と火山が混在していると考えなければな
らない。しかし、特定の凹穴がどちらに属するのか、写真から判断するのは一般に容
易ではない。確実な判断法はその凹穴の地質調査、とくに孔底の調査をすることであ
る。噴火孔対隕石孔の割合は、将来の研究に待たなければならない。」天文学事典
(地人書館)P445より
植木淳一