937 :
藤:2008/02/09(土) 21:41:46 ID:VzEQ8g3SO
物事には終りというものが必ずあって、それは突然に訪れるものだと知ったのは15の冬の終盤だった。
卒業を目前に控え、慌ただしく日々が過ぎる中、僕の親友は学校を休みがちになった。以前は学校を休む事などほとんどなく、たかが一日休んだだけで心配して見舞いに行ったくらいなのに、ここ最近は教室にいるのを見ることが珍しいほど、彼は学校に来なかった。
時々学校に来ても、何を聞いてもヘラヘラ笑うだけで何も言わなかった。会う度に目の下の隈は濃くなり、見るからに痩せて、声は掠れている。
それを心配しても、なんでもないと言い切り、そして他愛のない話をしては、またヘラヘラ笑って帰って行く。そして次の日は来ない。
それの繰り返しだった。でも、そんな物足りないほど他愛ない日常も、幸せだったと気付く事件が起きた。
その日、やっぱりナナシは休んでいた。そのことに特別何も思うところはなかったが、帰り際。
「藤野、七島にコレ渡しといてくれ」
進路関係の書類をナナシに届けて欲しいと、担任から頼まれた僕はナナシに渡しに行くハメになった。怖い思い出しかないナナシ宅に行くのは気がひけたので、電話で公園に呼び出すことにした。
そして夕方、ナナシはやって来た。随分とフラついた足取りで、ヒラヒラ手をふりながら。隈はますますひどくなっていて、流石に僕は心配し、ナナシを問詰めた。
「お前、どうしたんだよ」
「別に、なんもないよ?」
「んなわけないだろ。なんだよその隈。頼むから…答えてくれよ。」
真剣に言った。すると、ナナシはゆっくりと、静かに言った。
「成功したと、思ったんだ。うまくいったって。」
絶望的な笑顔をナナシは浮かべていた。泣笑いとでもいうのか、無理矢理笑ってるような表情。何が、と訪ねると、ナナシは声を震わせて言った。
「…大丈夫。今日、全部終わらせるから。」
ナナシはいつものようにヘラヘラ笑った。終わらせるって、なにを。そう思ったけど、聞くことはできなかった。何故か、そのとき、ナナシが別の世界の人のように思えた。
ナナシと別れてからも、頭の中はナナシが何をする気なのか、そのことでいっぱいだった。自棄を起こさなきゃいいが、ナナシなら何をしでかすかわからない。
墓でも荒らすのか、黒魔術でもやるのか、見当がつかなかった。ナナシが言う「成功したと、思った」ってことの意味もわからなかった。
そんなことばかり考えていた、深夜三時。突然、携帯が喚き出した。表示される名前を見れば、アキヤマさんからの電話だった。
「もしもし」
「ヤバイことになったみたい。嫌な予感がする。早く来て。急いで!!!!」
それだけ言うと、アキヤマさんは電話を切ってしまった。どこに行けばいいのかも言わないで。
でも、何故だろうわかっていた。ナナシの、あの家だ。僕はパジャマのまま家を飛び出して自転車を必死にこいでナナシの家に向かった。
道の途中、アキヤマさんと出会った。アキヤマさんは僕と同じような出で立ちで、ガタガタ震えていて、顔面蒼白だった。
「どうしたの!!ナナシは!?」
「わからない。わからないけど、ヤバイ。ヤバイよ、どうしようもない。どうしよう。」いつも冷静なアキヤマさんが動揺している。どうしてしまったんだ、何が起きたんだ?わからない。
僕はアキヤマさんを後ろに乗せて再び走り出した。すると。
「あああああああああああああああああああああああの女があああああああああああああああ悪いんだあぁああああああああああぅううあぁあああああああああのおおおおおお女がああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
濁ったようなどす黒い声が聞こえてきた。 アキヤマさんかと振り返ると、アキヤマさんは鬼のような形相で
「は や く は し っ て !!!!!!追 い つ か れ る!!!!!」
と叫んでいた。
その後ろ、僕の自転車の後輪のやや後方に、四つん這いになって走ってくる女がいた。目は窪んでいるのか穴が空いてるのか真っ黒くて、口は縦におおきく開かれていた。
そしてものすごいスピードで走ってくる。怖かった。怖くて怖くて仕方なかった。声は近くなるような遠くなるような状態を繰り返している。
ハッキリと呪いの言葉を吐きながら。
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!」
耳が痛かった。呪われている気分だった。それでも必死に自転車を走らせた。アキヤマさんは僕にしっかりしがみついていた。
でも、その手も震えていた。
声はいつの間にか消えて、その頃には僕はナナシの家に着いて居た。自転車を降り、インターホンを鳴らした、そのとき。
「ギャアァアァアアアアアァ!!!!!!!!!」
凄まじい声が、家の中から聞こえてきた。断末魔、ってああいう声を言うんだろうか。腹の底から絞り出したような声。
僕とアキヤマさんはナナシが出て来るのを待てず、ドアを開けようとした。すると、
「…どうしたの」
ちょうどドアが開き、ナナシが出て来た。虚ろな目で僕とアキヤマさんを捕らえていた。片手には包丁が握られて居る。
「晩メシ作ってたんだよ。」
ナナシは包丁をヒラヒラとさせると、
「用事ないなら、帰れよ。」
と言った。突き放すような言葉だった。直感的に、いつものナナシじゃない、と思った。さっきの悲鳴はなに?あの追いかけてきたものは?大体夜中の三時に晩メシ作るわけないし。
聞きたいことはたくさんあるが、なにも言えなかった。不安になってアキヤマさんを見た。
アキヤマさんは震えてうつむいていた。
そして静かに、
「帰ろう。」
と呟いた。僕はわけがわからないままアキヤマさんに手をひかれ、自転車を引きながら帰った。
アキヤマさんはずっと黙っていたし、僕も黙っていた。そして曲がり角で、アキヤマさんがポツリと言った。
「もう、だめだ。どうしようもない。」
「もう、手遅れだ。」
泣きそうな声だった。それだけ言うと、聞き返す間も無くアキヤマさんは走って行ってしまった。
その言葉の意味を理解することになったのは、その次の日のことだった。
そしてそれが、最後の夜になった。
わっふるわっふる
正直つまらんな・・・・。なんでかな、洒落コワに投下されてたときは何とも思ってなかったんだけど。
専用スレで「さあ、読ませろ」と身構えるとほんと駄目だ。
お前ら、ホントにありがたいと思ってるのか?
続きが読みたいよ。
続きは本スレでお願い
いや、マジで
続きもここでいいんでね?
この、グダグダと書き連ねるのって書いてる人は楽しいの?
肝心の最後を書かないってのは、ここで読んでる人に対する冒涜だと思うんだけど。
PCだって、携帯からだって、メモとか使って書けるだろうに
最後のオチは書かない人を見るたびに
「もう来るなよ…」と思ってしまう。
みんなが皆、2chネラーは暇人だと思ってるみたいだから
こんな下らない尻切れトンボみたいに書けるんだろうけど
実際は忙しい人も居るんだからさ、ちゃんと書いてよ。
ちなみに縦読みはない。
同感。だからあそこでも叩かれるんだよ。
ここで終わりって事はないだろ?
もうひと頑張りして完結させてくれよ!
終わりを書かないで引っ張るのがムカつくのは分かるが、シリーズ物の宿命として割り切ろうぜ。
専用スレなんだし。
結局ウニも来なかったし…もう終わりでいいよね?
普通に本スレ一本てのが美しいと思うんだけど、みんなどうよ?
今更だが藤原君シリーズはバンプ好きの創作だと思ってていいのか?
Vo.藤原出身地佐倉市。
これで最後の投下になります。
主婦さんの実家に代々伝わる刀があるそうで。
ただ、「女性は決して触れてはいけない」との言い伝えがあるとか。
抜くと女性を傷つけるそうなので、鞘から絶対に抜かないようにとも言われてるそう。
ところが主婦さん、「そんな馬鹿な事があるわけないじゃんw」と、一度抜いたそうです。
家族全員が留守の時。
「ほーら、何ともない」と言って、しまおうとしたときに手を滑らせ、思い切り手を切ったそう。
血が飛び散るくらいには切ったそうですが、幸い、医者に行くほど深くは無かったとか。
「・・・まあ、女性を殺す、とかでないあたりが妙に現実的だなあと思ったんだけどさ・・・」と
その手の傷跡を見せて貰ったことがあるが、見事にすぱっとした傷。
「どうしてかわかんないけど、禁忌には禁忌の意味がある」と深く反省したそうです。
スレも終わりそうですしこれで最後です。
以後は名無しに戻って、「友達の話」とでもして該当スレにでもこっそり投下しようと思います。
おつきあい下さった方ありがとう。
>>952 今までありがとうね。
次の行き先のヒントでもw
自分もっとお話聞きたいですm(_ _)mぺこり
オカ板にいれば自然と分かるんじゃないか?
>以後は名無しに戻って、「友達の話」とでもして該当スレにでもこっそり投下しようと思います。
終わりじゃないじゃないか!
同一人物の身の回りで起こる不可思議現象ってところが面白いんだけどな〜。
無理言えないしなあ。
バカに粘着されたのは不幸でしたが、応援する人はそれ以上いたとおもってください。
お疲れ様でした。
>>955 なんで捨て台詞吐くのかねえ?馬鹿って言うのは、意味もなく煽るお前のような奴を言うんだよ。
大体、叩かれたのは本人にも理由があるだろ。都合が悪いことは全て無視して、批判する奴は
馬鹿とか、最悪だな。
957 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/11(月) 20:46:32 ID:HWb8MuWd0
目糞鼻糞じゃねーかwww
もしブログ等作れたらヒント報告に来ます。(許可が出ればw)
これ以上荒れないで他のシリーズ物作者さんが来てくれることを願って
覗いてますので。
皆様ご多幸を。
もっと話を聞きたいのは山々だが、別れは必ず来るもの。
スレの終わりを区切りに綺麗に去るのもありなのかもしれない。
じゃあな姉さん、今までありがとう!
また会える時を楽しみにしてるぜ!
960 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/12(火) 00:23:14 ID:PL0mqF5w0
また田舎後編なしかよw
962 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/12(火) 02:51:24 ID:aIoilMAS0
ウニさんの話ってシリーズの最初から読まないと楽しめないでしょうか?
そんなこと無いよ。師匠シリーズは時系列バラバラだから、
ただ投稿順に読むのが読み手のマナーじゃないかなあ
964 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/12(火) 11:15:57 ID:eDOP/z/ZO
なんだコイツwww
ありがとうございます
967 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/12(火) 16:03:38 ID:1SguDSarO
ウニの馬鹿をここでひきとってくれよ
968 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/12(火) 20:53:01 ID:/g8pSpYn0
>>967 引き取れるものなら引き取りたいんですけどね。
流石は諸悪の根源というべきか。
なんか師匠シリーズ、普通にモバの小説に投稿されてるな
なにそれ、
ウニはプロデビューを目指したのか?
いや恐らくウニじゃない奴が勝手に投稿している
一応2ちゃんコピペって書いてるけどありなのかな?
他にもモバゲーにはオカ板のネタ色々あるな
モバゲーて、無料だけど利益が発生してるわけでしょう?完全にアウトだろ・・・・
975 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/15(金) 00:13:07 ID:EQebxQA00
最後にスレ内のインデックスでも作らないか?
お前がやれ
d
976 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/15(金) 00:34:55 ID:V3RNP1VS0
うめ
次スレはやくたてろボケ
977 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/15(金) 14:05:13 ID:By7VnK9vO
オマエそんなにこのスレ好きだったんだ?
変わってんな…
>シリーズ物作者
>>974が次スレってことでいいのか?
自分はシリーズ物作者じゃないから次が要るかどうかは知らんけど、あれは微妙だな。
一度立った物を使わないのは無駄だとは思うが、スレタイが漠然として見落とし易い。
それから、あれを使うにしろ新たに立てるにしろ、
前スレの表示と書き手にトリップを推奨する文はあった方がいいだろうと思う。
書き手の人は、名乗って薮蛇が嫌なら誰だか言わなくていいから、
意思表示をした方がいいかもよ。
本スレだけで十分
シリーズ物を書きたい人がいるなら専スレは必要。
387 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/02/15(金) 21:06:00 ID:1DM54QaX0
よし!くだらねえ連載モノ減ったな
問題にして騒いだ甲斐があったぜww
自演でヒステリックに擁護したりしてなwww
繊細な神経を要求する創作意欲ってのは
騒ぐ事それ自体が総てを萎えさせるからなwwww
結局こんなパチモンのスレ擁護してんのは、荒らしに追い出されたイジメられっ子達だろ
素直に移動してきた書き手も読み手もね
ナナシは主人公達を生贄にして
自分は「手」から逃れようとしたんじゃないかな。
コルクボードに写真と主人公との手紙を貼ってたってところからして
何か儀式めいたことをしていたと予想
985 :
本当にあった怖い名無し:2008/02/17(日) 20:13:40 ID:DW0/n1He0
梅
986 :
【初】粗チン【代】 ◆YzQB4hCcfc :
カサカサカサ