【夢明新連載】「超」怖い話Part29【怪記・黄昏】

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26本当にあった怖い名無し
東 怪談の記録文学性ということについて、ちょっと補足しておきますが、この分野での金字塔というべき『遠野物語』の作者である柳田國男が、
「怪談の研究」という談話の中で面白いことを言ってます。
すなわち「怪談には全部嘘のものも少ないが、また全部真個(ほんとう)のものも少ない。
少しずつは大抵嘘が入っている」と(笑)。
これは全くもってそのとおりで、よく「創作怪談」「実話怪談」なんて区分が言われますが、
ほとんどの創作怪談のベースには――これは加門さん福澤さんが生き証人(笑)ですが
――作者が直接間接に取材した事実が厳然とあるものだし、一方で現在「実話怪談」と呼ばれているものの大半は、
一種の再話文学であって、体験者の談話を書き手が再現しようとする時点で、否応なく書き手の個性が反映されてしまう
――私が実話も文芸であるというのは、要するにそういうことなわけですよ。
極端なことを言えば、書き手の文芸性を排して事実そのままを伝えようとするならば、
体験者の言葉を一言一句正確に再現するしかない。
でもそれは学問としてのフィールドワークの領域ですよね。
実際、松谷みよ子先生たち「日本民話の会」の活動などは、そういう行き方で多大な成果をあげられているわけですが。
それに対してエンターテインメントとして読者に提供される「実話怪談」なるものは、
小泉八雲や柳田國男、岡本綺堂や田中貢太郎の流れを汲む再話文学の一分野であって、
そこでは書き手の個性とスタイルがなにより重視される。
『新耳袋』しかり、平山夢明さんの『「超」怖い話』しかり、『黒本』またしかり(笑)。
いったん文字に起こされた時点で、その真実性というか本当らしさを保証するのは、一にかかって文章表現以外にはありえないんですよね。

福澤 話の真偽よりも、読者がリアリティを感じるかどうかですね。

東 そうそう。怪談大賞が「実話も創作も問わない」という姿勢で公募を続けているのは、そういう考えにもとづくものであるということを、ここで更めて確認しておきたいと思います。 
どこまでが実話なのか、あるいは創作なのか、判然としないところにこそ、怪談というジャンルの奥義というか醍醐味があるのですからね。


おまえらよかったですね。糞大豆も文学だってヨwwwwwwwwwwwwwwwww
27本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 09:34:42 ID:hAlx5Hyc0
【平山夢明さんの『「超」怖い話』】は然りだけど、
平山夢明以外の「超」怖い話は然りではないそうですw
28本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 09:48:20 ID:rVySa+ipO
鰯の頭でも馬の糞でも、拝む奴がいれば信仰対象になる
有り難がるのは受け手の勝手だ罠
29本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 09:58:08 ID:hAlx5Hyc0
>>26
>どこまでが実話なのか、あるいは創作なのか、判然としないところにこそ、怪談というジャンルの奥義というか醍醐味がある

でもそれって書き手の都合と、実話かどうかの追究を逃れるための方便に見えるんだよなw
実話ですって断言してしまうと、証拠見せろっていう追究から逃れられない。
三角屋敷の一件みたいに、「もっと怖くするために嘘つきました」という著者の都合を正当化
するための方便。

体験者の存在や訴えというのを、意図的に無視してるのは、やっぱり著者中心主義だから
なのかねー? 前々から感じてたけど、怪談を文藝と捉えている人は、体験者のことを
どう考えてんのかねえ? 著者にヒントを与えるだけの存在なのだとしたら、実話怪談でしばしば
言われる、体験者の感情や焦燥っていうものは、怪談文藝から見れば著者の筆致を邪魔する
ものでしかないのかねえ?
30本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 10:09:02 ID:hAlx5Hyc0
>>27
この平山夢明以外の「超」怖い話には、俺の大好きな樋口明雄の「超」怖い話も
含まれるわけだが、>>27みたいな書き方をすると加藤一が自作自演で自分を擁護m9(^Д^)プギャー
という反応をしたくてしょうがない奴なんかも出てくるんだろうなと思うと欝。

だいたい「超」怖い話の源流は安藤君平になるんだけど、あのスタイルを打ち立てた
功労者はやっぱり樋口明雄だと思うんだよ。グロのパイオニア平山夢明の功績は
もちろんあるけど、「超」怖い話を語るのに樋口明雄を意図的に無視するあたりに
浅さを感じる。加藤一やその後の松村進吉のスタイルだって、樋口怪談の影響大だし。

そういうのを評価せずに平山夢明の「超」怖い話って、わざわざ平山怪談だけを
特別扱いして他のものを切り離そうとする意図っていうのは、なんだか時の人になった
平山夢明をちやほやもてはやしてるだけに見える。

俺、新耳袋がつまらなくなったのは東雅夫が褒め始めて、木原浩勝に奢りが出始めて
からだったって思ってるんだけど、平山夢明が同じ轍を踏まないといいな。
31本当にあった怖い名無し:2007/08/24(金) 10:13:46 ID:/jMmdnSZ0
東くんもいちいち喧嘩売るところが子供だねw
たぶん、これで論議して貰いたいんだろう。

>福澤 話の真偽よりも、読者がリアリティを感じるかどうかですね。
リアリティを感じさせるならとことんどこまでも創作しても問題ないとのスタンスなのか?
確かに実話怪談の真偽に関しては「信じるも信じないも貴方次第」なんだがw
著者本人が言うと、ちょっと困りものだな。核心部分さえも創作してそうで。

だいたいだ。
「どこまでが実話なのか、あるいは創作なのか、判然としないところにこそ、怪談というジャンルの奥義というか醍醐味」
だったら実話怪談というジャンル分けそのものがいらねぇじゃねぇかw
ただ超コワが「実話怪談」の看板を外した場合ってどうなるんだろうか?

>木原浩勝に奢りが出始めて
ずっと前から言われていることだな、それ。