トラウマになったアニメ、漫画、写真 其の四拾弐

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たぶん手塚治虫の短編。
記憶に頼って書いたので細かいところ間違ってたらスマン。

アメリカの貧しい下町で生まれ育った不良青年Aはいつか故郷を捨て、
今とは違う生活をしたいと考えている。
Aの幼なじみの少女Bも同じように思っていて
AはBに町を出るときは一緒に連れて行くと約束している。
しかし、二人には両親もお金も教育もないため実際には無理。
二人のことを気にかけてくれる大人は町医者のおっさんくらい。
ある日、Aは自分が裕福な家庭の東洋人となって親に留学を勧められる夢をみる。
自分の望んでいた生活そのものの夢にAはやりきれなさを覚える。

日本人の青年Cは親にアメリカの大学への留学を半ば強制的に勧められている。
自分の置かれた環境が気に喰わず寝ていると、
自分がアメリカ人の青年になって少女や町医者と会話している夢をみる。
生まれ育った町を出たいという少女に共感するC。
4712/2:2007/07/19(木) 13:43:05 ID:azqD948s0
AとCはその後もお互いの生活を夢にみる。
アメリカに留学したCは、気の向くままに治安の悪そうな下町に行ってみる。
そこは夢でみた町並みで、夢でみた少女(=B)にも会う。
Cは町やBが実在したことに驚きつつ、自分と一緒にここを出ようとBを誘う。
Bは躊躇いながらも拒絶はしない。
そこにAが現れる。AとCはお互いの存在に驚くが、すぐにBを巡って喧嘩を始める。
Aがナイフを抜きCを刺そうとした瞬間、Bが「やめてー!」と間に入り刺される。


道端に一人倒れている血まみれのBの死体。
通行人(警察官とかだったかも)のセリフ
「いきなり『やめてー!』と叫んで窓から飛び降りたんだ」
町医者のセリフ
「あの子は可哀想な子でね、いつもこの町を出たいと言っては空想にふけっていたよ」


「実は頭のおかしい人の妄想でした」というオチはそう珍しくもないんだろうけど
A、Cの視点で話が展開していたので主人公がBだったことに驚いた。
妄想しかできることがなくて、その妄想に殺されたBの救いようのなさが後味悪い。
そして、後味が悪いスレと誤爆てしまいました。すみません。