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初めまして:
では、お話します。
これは、先述の山友達のご先祖様も絡んでくる話です。
山友達の事は…仮に良明さん、としておきます。但し、この話は良明さんが
酔っ払ってる時に聞いた(てか、酔ってる時にしか、この話をしない)んで、
微妙に違ってる部分があるかも。
良明さんは、山に近い集落に住んでいる方です。ですが、彼のご先祖様は文字
通り「山奥の集落」に住んでいたそうです。どれ位山奥かと言うと、車どころ
か徒歩で行くにも難儀な場所で、そこから先には道が無い…という位の山奥で
す。正しく「道の果て」な場所ですね。
ご先祖様は室町だか戦国時代ぐらいに、同じ東北地方某所から指導的な立場の
人(首領、って事にしときますね)と共に現地へ移住してきたそうです。
移住してきた理由は、良明さんにも分からないそうです。
で、ここからは良明さんの伯父が、良明さんに語った話。
良明さん達ご先祖の首領に当たる家は、ちょっと特殊な能力を身につけてたそ
うです。例えば吉兆を占ったりお祓いをしたり。それが凄い的中率だった様で
す。あと、独自の神様みたいなのもあったとか。土着の宗教かな?
首領一家の噂は近隣の集落にも知れ渡り、毎日のように占って欲しいとか祓っ
て欲しいという人が来訪しました。当然、お礼として食料や品物を持ってくる
人も居ます。お陰で首領の家は、田舎の家にしては結構バブリーな生活を謳歌
してたみたいです。