死ぬ程洒落にならない怖い話をあつめてみない?149
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本当にあった怖い名無し:
真新しいアパートで夜背中を丸めて勉強をしていた。
スッスッスと何かを擦るような音が聞こえた、振り返ると家具と壁、ハンガーに
かけてあったナイロン性のジャージ。
何だ〜と思い勉強を続ける、またスッスッスと聞こえる。
振り返り何もない事を確認、眠くなったのでベットに入りすぐに眠りに着いた。
数時間たった時にまたスッスッスと音がして目が覚めた、うす暗闇の中部屋を
見渡すとハンガーにかかっているジャージに違和感を覚える、
ジャージの下のズボンの部分は折って上着はその上からかけてある。
ズボンの裾の部分から足の先が見えている、あわてて起き上がり布団を
はね除けたらその足はサッと引っ込んだ。
見間違い?寝ぼけていた?と思いながら眠れぬまま朝を向かえた。
それから毎日同じ事が起きる、ジャージを別の場所に移すか捨ててしまう事も
考えたが壁の中から足が出て来たらと思い出来なかった。
数週間は恐怖に怯えながら過ごしたが、こちらが気付くと消えてしまうと言う事に
気付いた、何もしなかったら?気付かないフリをしていたらどうなるのか?
素朴な疑問が恐怖に勝ち試してみる事にした。
夜、やはりスッスッスと聞こえる、手鏡を用意し振り返る事も気にする素振りも
見せずに後ろが見えるように角度を変えた。
裾から足が、上着の肩部分から顔が見えている、だんだん人間の形に
なっていくのを見続け、もう少しで全身がという時に言ってやった。
「見えてるよ」と、鏡の中で驚いた表情の男と目が合った。
それはパッと消えた、それから二度とあの音を聞く事は無い。