実話恐怖体験談 四談目

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山の話が続いているので、私も山の話。

小さい頃住んでいた所は低い山のふもと。山の向こうは町だけど、山のこちら側は
田舎だった。
当時小学生だった私は目が弱く、よく結膜炎になってた。そして山の向こうの
眼科に学校が終わってからバスで通院していた。ある日、眼科の帰りにバスでは
なく、山越えをして歩いて帰れないかとふと思った。

その山は小さな道が一本あって、その道の途中には廃墟の火葬場があった。
荒れた道で殆ど人が通らないのだけど、父はその山に杉林を所有していて、
時々杉林の管理に出かけることがあった。私はその時によく父の車に乗って付いて行った。
舗装のしていない道を走って火葬場のそばに車を停めて、けもの道のような所を通って
杉林の所まで歩いていく。帰りは火葬場のところから町側に降りて、町の
食堂でアイスを食べるのが楽しみだった。何度も通ったから、道はわかると思った。

歩いているうちに薄暗くなった。戻ろうかと思ったけど、町側に戻るのと進むのと
どっちが近いかわからなくなり、そのまま進んだ。そのうちに真っ暗になって、半泣き状態。
街灯もない。道は月明かりのみ。山道を走った。途中で転んだ。やっと見慣れた火葬場の
廃墟が見えてきた。そこには裸電球の街灯が薄暗くぼんやりと灯っていた。ほっとした。
252/2:2006/08/29(火) 23:53:53 ID:ay/n2B+10
で、走って街灯の下に行くとちょっと離れた所に車が止まっているのに気づいた。
車の側で女の人が男の人に殴られていた。
(どうも私は婦女暴行の現場に遭遇していたらしい)
私は女の人を殴っている男の人が怖くて、その場で足がすくんでしまった。
男の人は私に気づいた。そしてぎょっとした顔で私を見て後ずさりして、女の人を
残してあわてて車に乗ってそのまま行ってしまった。地面に倒れこんでいた女の人は
ゆっくり立ち上がって、私を見て悲鳴を上げてよたよたと走って行った。

私は二人の態度に?と思いながら、なんとか無事に家に着いた。
玄関の私の姿を見て母は絶叫。
「血!」
泣いて鼻水がでてると思っていたのに、その鼻水は実は鼻血だった。転んでついた
泥汚れと思っていた汚れも半分位は鼻血だった。

あの二人は、髪を振り乱して(腰までの長さの髪は走って転んでぼさぼさだった)
顔中血だらけで、白いカッパ(雨模様の日だった)と手を泥と血で汚して
眼帯をした小学生がいきなり現れたので幽霊でも見たと思ったんだと思う。

私が幽霊と思われて実話恐怖体験として記憶されているとしたらちょっと複雑。
26本当にあった怖い名無し:2006/08/30(水) 00:09:00 ID:CGITu5Lh0
君がいなかったら事件になってたかもだし
婦女暴行を止められてよかったね。