ほんのりと怖い話スレ その33

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少し長くなりますが、数年前の体験談を書きたいと思います。


私の実家は雪国なのですが、盆地のせいで夏場は熱がこもり、夜はかなり暑くなります。
田舎な上にネットやゲームもない環境だったので、私は退屈していました。
時間は夜の10時を少し回ったころです。
家の周囲が水田ということもあり、開けた窓からは蛙の声がうるさいくらいに飛び込んできます。
熱気をおびた空気がまとわり付き、なんとも不快でした。
私は少しさっぱりしようと、その日何度目かになるシャワーを浴びることにしました。

風呂場に行き、電気のスイッチを押したのですが、反応がありません。
「切れたか?」
そう思った私は、替えの蛍光灯を取りに、外にある物置へ向かいました。
私の家の周りに街灯はなく、家から漏れてくる明かりだけがぼんやりと辺りを照らしています。
その明かりに向かって蛾か何かがにしきりに体当たりを繰り返す音が聞こえていました。
それ以外の音は蛙の声と自分の足音くらいで、私は妙に寂しい気分になり、
知らず知らずのうちに独り言を言っていました。
「無いなぁ・・・・・・こっちか?」
「これは・・・っと、違うしな。」
「うひゃぁっ、中学ん時のエロ本だ。こんなとこに隠してたのか、俺・・・。」
しばし、熟読。