実話恐怖体験談 参談目

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490本当にあった怖い名無し
某ダム湖に友人と4人で真夏にキモ試しへ行った時の事。
まぁ色々と大変な事があったのだがその内の一つ。

湖畔の道路を車で走っていた。
道幅は狭く、両側から雑草が酷く生い茂り、
それらが路肩まで覆い尽くす程だ。
右側下には湖があり、崖と言っていい程の急激な下り斜面になっていて
雑草に絡みつかれたガードレールが頼りなくも延々と続いている。
街灯は無い。明かりは車のヘッドライトのみ。
不意に運転してるOが「あっ」と小さく叫んだ。
助手席に乗る俺が「どうした?」と聞くと
Oは「今、女の人が落ちていく声が聞こえた」と言うのだ。
俺や後部座席の二人は聞こえなかった。

現地ではずっとビデオカメラを回していたので、帰宅後に皆で確認。
すると確かに微かに「あーーーーーっ・・!」と
叫びながら落ちていくような女性の声が入っていた。

数ヶ月経ち、寒さが身体に染みる頃
リベンジと称して、もう一度あの湖に行ってみた。
メンバーは一人だけ入れ替わったが他は同じ。

例の場所に近づく。
あれほど生い茂っていた道路脇の雑草はすっかり枯れ、
谷側のガードレールや山側の斜面まではっきりと見えるようになっていた。
そして皆で「このカーブの先だったよな」とつぶやき合う。

カーブを抜けた瞬間、全員が「ヒッ」と息を呑んだ。
俺の全身の毛が一気に逆立つ。

道路脇には小さな慰霊碑がポツリと佇んでいた。
彼女は今でも湖に向かって落ち続けているのだろうか・・・。