死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?133

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785本当にあった怖い名無し
「全然信じられないなあ、幽霊だの妖怪だの」
「そういう人に限って実は心の底では怖がってるのよ」
「まさか。まあいいや、じゃあ君が知ってる妖怪の話を聞かせてよ」
「そうね…『こころぬき』っていう妖怪の話でもしようかしら」
「こころぬき」
「心抜きって書くの。たとえば、人が二人で喋っているとするでしょ」
「うん」
「心抜きはそこにやってきて、二人の心を抜き取って、入れ替えてしまうの」
「入れ替える」
「つまり、Aさんの考えがBさんのものに、Bさんの考えがAさんのものに、っていうふうに」
「入れ替えられた人たちはびっくりするだろうね」
「びっくりする?そんなことはないの。会話はそのまま何事もなく続くのよ」
「心抜きは、気づかれないように心を入れ替えるから」
「ふうん、大したことないじゃない、全然怖くないわ。
やっぱり信じられないわね、幽霊だの妖怪だの」
「そういう人に限って実は心の底では怖がってるんだよ」
「まさか。まあいいわ、じゃああなたが知ってる妖怪の話を聞かせて」