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パート1:
なんか異常に霊感強い俺の体験いっぱいあるんだが書いていいか?
まぁ書く
井戸のはなし
昔、子供の頃近所の林の奥のボロ屋に井戸があった。
俺とけんた(仮名)は毎日のように探検ごっこでそこで遊んでた。
俺は内気なほうで健太は活発的で好奇心旺盛だった。
んである日いつものように探検ごっこで遊んでたんだ。
そしたらボロ屋の後ろ?から俺たちと同じくらいの子供(俺と健太は当時8歳)がでてきた。
そいつは名前言わなかったけど
「遊ぼう」
って言ってきた。俺と健太は喜んで
「いいよ」
って返事した。しばらく遊んでたんだけど俺はあることに気づいた
そいつの目がおかしい。瞬きを一回もしなかったんだ。
俺はだんだん怖くなって帰りたかったんだけど、当時内気な俺は健太について行くしかなかった。
如何せん健太はそいつとすげぇ打ち解けてて親友みたいな感じになってた。
それからいくらかたって日が落ちた。(当時俺らは飯までずっと遊んでいた)
そろそろ帰り時かなって思ってたら。あいつがこう言った。
「最後に井戸の中探検しない?」
ヽ|/
/ ̄ ̄ ̄`ヽ、
/ ヽ
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| / ̄⌒ ̄ヽ U.| ・・・・・・・・ゴクリ。
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|U ヽ  ̄~ ̄ ノ |
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俺と健太は井戸の中見たことなかった。
その井戸ってのがかなり古くなってたんだが縄(井戸の上についてる)はまだ普通に使えるほどだった。
俺は怖がりだったので嫌だったんだけど健太は仲良くなってたこともあってか
「いいよ。最初誰行く?」
って健太は言った。俺は絶対行きたくなかったので無言。
沈黙が続いて健太が一言
「じゃあ俺がいく。おまえらは縄もって俺を出るとき引っ張ってくれ」
こう言って俺とあいつを残して健太は井戸に降りていった。
かなり深い井戸らしく底は見えないし、石落としても音が返ってこない。
健太は最初は俺らと話しをしながらいってたんだけど、だんだん口数が少なくなっていった。
こうして何分かたって縄がゆるまった。健太がそこについたのかな?と思い俺は
「おーい。どう?なんかある?」
って下に向かって叫んだ。
しかし
返事がない。何回言っても返事がない。
俺はパニくって縄を引こうとした(ゆるくなって健太が捕まってないのをわからないほどパニくってた)
最後まで縄引いてみたが当たり前だが誰もいない。
どうしようって思っているうちにあたりは真っ暗。
俺はあいつと一緒に大人呼ぼうと思い後ろ向いた。
でも
誰もいない。
もう何がなんだかわからない俺は家へ走った。
怖くて怖くて怖くてたまらなかった。
のちの精神異常者である
走って家へついておかんに
「健太がいなくなっちゃった!どうしよう」
って泣きながらしゃべった。
おかんはこう答えた
「健太ってだれ?おまえはいつも一人で遊んでるでしょう?」
俺はさらにわけがわからなくなって。こう言った。
「わけわかんないよ!とりあえず林の向こうのボロ屋の井戸へ行こう」
って言った。そうしたらまたおかんがこういった。
「林の向こうにボロ屋なんてないし、井戸もないけど?」
もう俺はそのあとのことは覚えてない。親によると高熱出して倒れたらしい。
次の日に近くのおじぃちゃんに昔ここで何かあったのか親が聞いてくれた。
おじぃちゃんによると確かに健太という子供がいたらしい。ボロ屋も井戸もあった。
50年以上前に。
健太は井戸に落ちて死んだんだって。
健太が1人の子供と遊んでいた姿をおじぃちゃんは見た事あるらしい。
その子供は俺が見たあいつと同じくまったく瞬きをしていなかったそうだ。
その子供もいつのまにかいなくなってたらしい。井戸もボロ屋も誰も気づかないうちに消えたという話も聞いた。
健太がなぜ井戸に落ちたのかわからない。しかし健太の死体は見つからなかったんだって結局。
いまでもあいつが誰だったか、井戸、ボロ屋はなんだったのかはわからない。
しかしこれだけは分かる。健太は俺を井戸の中に誘い込んでいた。俺を井戸の中に探しに越させようとしていた。
きっと井戸の中は俺たちの世界ではなかったんだと思う。
昔、井戸はあの世とこの世の境だと聞いたことがある。あの世で退屈した健太とあいつが俺を誘っていたのだろうか?